ストーンマン拾ったんで魔改造するです!   作:ヤトラ

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※ご無沙汰しております。今日から更新再開です。た
だし更新予定を夜7時に変更し、更新周期が1週間に伸びます。ご了承ください。

今回はN1グランプリ……の前。幕間のようなものです。
クリームランドでちょっと一息いれます。

後書きにて色々と報告があります。


【クリームランドにご招待・前編】

 ネットマフィア・ゴスペルが壊滅し、夏休みも残り5日となった頃。

 ロックマン・ガッツマン・ロール・グライドの4名をスクエアに集合させ、残りの夏休みを如何に過ごすか熱斗達が話し合っていた時に、そのメールはやってきた。

 

―――

 

【FROM:ストンナ・キロクラム】

【TO:光熱斗・大山デカオ・桜井メイル・綾小路やいと】

【SUBJECT:遊びに来て欲しいです!】

 ニホンの連休「ナツヤスミ」はまだ続いていますか?

 良ければ皆でクリームランドに遊びに来て欲しいのですよ!

 プライド様も是非と仰っていました! 連絡待っています!

 

―――

 

「なぁ、ストンナからのメール見たか?」

 

「見たぜ! クリームランドか、良いじゃねぇか!」

 

『世間も落ち着いて宿題も終えたしで、夏休み最後の観光にはピッタリだね!』

 

「じゃあ決まりね!」

 

『いまクリームランドで検索してみたら、治安が安定してて観光するには良い時期なんだって。メイルちゃんが好きそうなファッションやスイーツも沢山あるよ!』

 

「それならウチの自家用ジェットで行きましょ? クリームランドなら半日も掛からないわよ」

 

『では自家用ジェットの手配を準備いたしましょう』

 

 この場に居る全員がクリームランド観光に乗り気らしい。

 

 砂山ノボルが編集した大人気動画に因んで『サマーウォーズ』と呼ばれる事件のゴタゴタも治まり、各国のネット犯罪が減りつつあるとDNNニュースも報じている。

 オフィシャルの見回り活動や警備も活発になり、現実世界も電脳世界も平和を取り戻しつつある。夏休みの最後を楽しむには打ってつけの時期だ。

 

 日時や各々の予定を照らし合わせた後、代表として熱斗が返信する。

 

―――

 

【FROM:光熱斗】

【TO:ストンナ・キロクラム】

【SUBJECT:行く行く!】

 誘ってくれてサンキューなストンナ!

 夏休みは後5日あるから、明日にでも皆で遊びに行けるぜ!

 そっちの都合とか集合場所とか、どういう予定で考えていたんだ?

 メイルが念のため向こうの事を聞いとけってうるさいんだよ。

 

―――

 

【FROM:ストンナ・キロクラム】

【TO:光熱斗】

【SUBJECT:問題ないです!】

 返信早いですね! 明日にでも来てくれて構わないのです!

 残り5日ですね、キロクラム家の屋敷に招待する予定だったので、1泊してくれてもOKですよ!

 プライド様を含めた私の友達を集めて、みんなでお茶会したり、ネットバトルしたいのです!

 あとあと、両親と家政婦さんにも会わせたいですし、見せたいものもあるのですよ!

 

―――

 

「なんかストンナの家に招待するんだってさ。そこでプライドとストンナの友達も誘って、お茶会したりネットバトルしたり、ストンナの両親に会わせたいってさ」

 

「ストンナの両親か~。どんな人なんだろうね?」

 

 クリームランドの王女様が来る事という驚きよりも、ストンナの両親への好奇心が勝ったらしい。

 

 メイルとストンナが会った時間は短かったが、彼女のインパクトの強さは今でも深く覚えている。

 グレーのロングヘアーの可愛らしい少女だが、ジト目で無表情、礼儀はあれど行動力が高くリアクションが激しい。それがこの場に居る人とナビが共通するストンナの印象である。

 

 そんなストンナの両親はどんな人なのか。それに答えたのは意外な事にやいとだった。

 

「ウチの仕事の関係でクリームランドのパーティーに行った時は会ったことはないけど、キロクラム家って言ったら結構なお家だって聞いたわよ?

 ニホンでいう科学省みたいな所の偉い人で、ウィルス研究とセキュリティ研究を任されているわ。それとクリームランドで話題の大型ウィルスを開発した人でもあるの」

 

「ほ~、ストンナって頭良いと思ってたが、両親も科学者だったのか」

 

 間近でガッツマンの強化プログラムや専用の外付けHDDを開発するストンナを見たが故に、デカオは納得したと同時に感心している。

 

 加えてクリームランドと大型ウィルスというワードはデカオ達にも覚えがある。

 

 動画投稿サイト【WorldTube】のハッキング被害を防ぐ為にクリームランドが開発した、ナビにのみ反応するウィルスを使ったセキュリティシステム。

 その広告塔にもなったのが『クリームデビル』という大型ウィルスだ。大きな白い体に赤い目玉、頭にちょこんと乗ったイチゴが可愛らしいと評判である。

 

 一つ目ということで不気味ではあるが、大きく丸みを帯びた姿は女性受けが良いらしい。

 

「向こうじゃクリームデビルのぬいぐるみとか流行っているらしいし楽しみ~」

 

「そ、そっか……」

 

 ワクワクしているメイルを、この中で唯一クリームデビルの戦い方を知っている熱斗は微妙な顔を浮かべて見る。

 

『クリームランド楽しみでガッツ! 向こうじゃ防御重視のカスタマイズが多いんでガス!』

 

 ガッツマンの頭の中(プログラム)はネットバトルでいっぱいなのかシャドーボクシングを始める。

 クリームランドでネットバトルといえば、とロックマンはふと思い出した。

 

『そういえばボク達、プリンセス・プライドとストンナの二人とネットバトルしたことないんだったね』

 

「そういやそっか」

 

 プリンセス・プライドとナイトマンはデカオとガッツマンとのネットバトルを優先していた。

 ストーンマンとはアメロッパ城の地下で戦ったが、ストンナと組んでのネットバトルはしていない。

 方やクリームランド唯一のオフィシャルネットバトラー。方やクリームランドで知らぬものは居ないとされる凄腕ネットバトラー。

 

 2人と対戦できると思うとやる気が出たらしく、熱斗とロックマンは作戦を練り始める。

 彼らは電脳獣ゴスペルとの戦いの後、電磁波の影響でこれまで集めたバトルチップを失ってしまった。

 近日レギュレーションが改定されるし、今のスタンダードチップフォルダでどこまで戦えるだろうか。

 

「もー男子ったら……」

 

「いいじゃないメイルちゃん、アタシ達は優雅にお買い物しちゃいましょ!」

 

 気合十分なガッツマンとデカオ、作戦会議に熱中するロックマンと熱斗。

 そんな4人を見て呆れるメイルだったがやいとちゃんの言葉で払拭、いつの間にかロールとグライドが集めたクリームランド観光に関する情報を元に談笑する。

 

 この後、熱斗は両親にクリームランド観光に行くことを報告。

 学校の宿題も終えてゴスペルの騒ぎも治まったからと、友達同士の旅行を許可したのだった。

 夫婦二人きりの時間を楽しもうと早速イチャつきだしたのを、熱斗とロックマンは恥ずかしそうに見ていたという……。

 

 

 

―――

 

 そして翌日の午前。綾小路家用ジェット機のスピードは予想以上に早かった。

 

「着いたぜクリームランド! 寒ぃーっ!」

 

『熱斗君、はしゃぎたい気持ちは解るけど落ち着いてね』

 

 一番乗り!と言わんばかりにクリームランド空港を駆け抜け、クリームランドの暖かな日差しと冷たい風を浴びる熱斗。

 クリームランド空港にはそこそこの観光客が居る為に注目を集めてしまうが、メイル達は気にせず熱斗の後を追う。

 

「ふふん、ウチの自家用ジェットは流石でしょ? 普通の飛行機よりも早いんだから!」

 

「勿論よ、ありがとうねやいとちゃん。それにしても思ったより寒くないんだね」

 

「いや寒ぃだろ、ニホンじゃ真夏日だったんだぜ? ブルル……厚着持ってくればよかったぜ……」

 

 普段から半袖半ズボンのデカオにはクリームランドの寒空は堪えるらしい。因みにシャーロはもっと寒い。

 

 そうやってクリームランド空港の正面口で騒いでる中、彼らに近づく人物がいた。

 

 柔らかな色合いの金髪碧眼が多いクリームランド人にしては珍しい、薄い水色の髪色をした少年だ。熱斗達よりも年上らしく、背丈と相まって落ち着いた印象を与えている。

 その後ろには、小さくて太ったジト目の男の子、メイルと同じ背丈なのにやたらとグラマラスな女の子、立ったまま寝ている女の子の3人が続いてくる。

 

 もしかして、と熱斗が彼らに近づく。

 

「ストンナが言ってた迎えか?」

 

 不躾な質問をした熱斗にメイルが彼のわき腹を肘で小突く。

 

 熱斗達をクリームランドに誘ったのはストンナとプリンセス・プライドだが、彼女達はクリームランド城かストンナの屋敷以外は外出を禁じられている。

 方やゴスペルに誘拐された科学者の幼女、片やゴスペルに利用された一国の王女にして国唯一のオフィシャルネットバトラー。ゴスペルが壊滅した今もなお、保身の為に自宅謹慎中である。

 

 そこで熱斗の歓迎を任されたのがストンナとプライドの友達だ。プライドも信頼できる友人らしい。

 

「そういう君達はストンナのニホンの友達だね? 僕はアケート、こちらが…」

 

「く、クリスです」

 

「バストだよー!」

 

「くぁぁ……ウール、と言います~」

 

 オドオドしているクリス、胸を弾ませて元気よく挨拶するバスト、欠伸を上げるウール。

 いずれもクリームランド人を物語らせる金髪碧眼である。

 

「よろしく! 俺は光熱斗!」

 

「大山デカオだぜ!」

 

「桜井メイルです、よろしくね!」

 

「綾小路やいとよ」

 

 丁度4人いるからと握手を交わし、PETを見せ合う。ネットナビ達も挨拶したかったらしい。

 

『ナイトマンとストーンマンの友達……ってことでいいのかな、よろしくね! ボクはロックマン!』

 

『ガッツマンでガス!』

 

『ロールよ、初めまして!』

 

『グライドと申します』

 

『初めまして、だね。ロックマンとガッツマンの事はナイトマンとストーンマンから聞いてるよ。

 私の名はツンドラマン……自称【氷の貴公子】さ』

 

 PET画面の中でキザったらしくポーズを取るツンドラマン。

 

『Ririri―――(クリスタルマンです、よろしくお願いします)』

 

 音叉のような綺麗な音を立てるクリスタルマンは、言語プログラムに少々異常があるらしい。

 ネットナビには言っている事が通じるらしいが、ロールは『綺麗な音……』とウットリしていた。

 

『オレはバーストマン。オメーらに会うのを楽しみにしてたぜ』

 

 ガッツマン並の巨体を誇るバーストマンがニヤリと笑う。

 

『私はシープです~。ロールちゃん、アナタとは是非お友達になりたいわね~♪』

 

 おっとりとした口調でロールを気に掛けるシープ。女性ナビ同士通じるものがあるらしく、ロールも是非と頷いていた。

 

「えー、ではお互いに自己紹介を終えた所で……コホン」

 

 握手も交わし、ネットナビ同士の挨拶も終えた所でアケートが軽く咳ばらいをする。

 するとクリス達が動き出し、横一列に並んで熱斗達に敬礼し始めた。何事かと少し身構える熱斗達。

 

「「「「プリンセス・プライドとストンナがお世話になりました! ようこそクリームランドへ!」」」」

 

 友にして尊敬する王女であるプリンセス・プライドと、元気で賢い皆の妹分であるストンナ・キロクラムを助けたという熱斗と、その友人達。

 大事な友達を助けてくれた事、そして自分達の誇りであるクリームランドに遊びに来てくれた彼らに最大限の感謝を送りたかった。

 

 まるで騎士のように規則正しい敬礼に、熱斗達は唖然としつつ、彼らの歓迎と感謝を受け止め笑顔を浮かべるのだった。

 

 

 

―――

 

「クリームランドじゃそんなことがあったのか。すげぇじゃねぇかお前ら!」

 

「これでも姫様を見習ってネットバトルの腕前を上げて来たんだ、君達と同じさ」

 

 かっこよかったよ、とガッツタンクがプラネットマンを抑えつけている動画をPETで見せて褒めるアケート。デカオとガッツマンも誇らしげだ。

 

「クリームランドじゃナパームマンのバグ改造が出てたんだったよな。そういえばコトブキマンションで逃げた奴が居たけど……」

 

「シャーロの軍事用ナビだって炎山君が言ってたんだよね? そんなのが逃げ出したって大丈夫なの?」

 

「気にしない気にしない~、今はお買い物たのしも!」

 

 心配するメイルの緊張を解そうとギューッと抱き締めるバスト。

 背丈はほぼ同じなのに胸部に大きな違いがあることにメイルは戦慄するが、肝心のバストは全く気にしていない。傍から見ていた熱斗も気にしていない。

 

 道中にクリームランド銘菓を食べ歩いたり可愛らしいファッションを見て楽しみながら、熱斗達一同はアケートら『ラウンズ』の後に続く。

 そうして辿り着いたのがキロクラム家の屋敷だ。やいとの豪邸に劣るが、それでもお金持ちだと解る大きさと庭の広さだった。

 

 玄関の前にはメイド服に包んだ眼鏡の女性が立っており、彼らを笑顔で歓迎した。

 

「ようこそキロクラム家へ! 私はキロクラム家の家政婦をしています、デニッシュ・マーマレードと申しまシュ……あうぅ噛んだぁ……」

 

 客人の前なのに台詞を噛んでしまった事を恥じるデニッシュ。なんとも幸薄そうな女性である。

 しかしむんっと握拳を握った後、ご案内しますといってデニッシュは再度熱斗達を歓迎する。

 

『おじゃましま~す』

 

 8人が玄関を潜った先には。

 

「「「ようこそマイハウスへ!」」」

 

 無表情のナイスダンディと美女と幼女が謎の決めポーズを取って待っていた……。

 

 

―――暫くお待ちください。

 

 

「改めて自己紹介を。ストンナの父親にしてキロクラム家現当主、メガト・キロクラムだ」

 

 白髪交じりの灰色の髪とカイゼル髭が似合う紳士服の男性が優雅にお辞儀する。

 熱斗の父である祐一朗より年上に見えるが、娘であるストンナは熱斗よりも3つ年下だったはずだ。見た目に反して若いのだろうか?

 

「妻のニーチ・キロクラムです。大事な娘を助けてくれてありがとうね熱斗君」

 

 ストンナを大人にしたような女性が丁寧にお辞儀する。

 大人しく優し気な彼女は見た目こそストンナ似だが、熱斗の母と雰囲気が似ている気がする。

 

「そしてその一人娘、ストンナ・キロクラムなのです!」

 

 ふんす、と鼻を鳴らして胸を反らすはご存じストンナ・キロクラム。

 

 いずれも無表情である。これでもかと言う程に表情が動いていないのである。

 

「「「三人揃って!」」」

 

 そんな、黙っていれば美形な3人家族が再び謎のポーズを取って……。

 

「キロクラム・ファミリー!」「ストンナと愉快な両親!」「ドクターヘビーストーンズ!」

 

「揃ってないけど」

 

 三者三様とはこのことか、と熱斗が代表してツッコんだ。

 

「なーにこの娘は自分を中心にしたがるかナー!?」

 

「お父さんこそ! ヘビーは好きですが、女性にヘビーはいけないのです!」

 

「ファミリーは絶対入れるべきです」

 

 やいのやいのと来客を差し置いて騒ぎ出すキロクラム一家。

 どうやら名乗りやポーズは打ち合わせどおりだがチーム名(?)は未定だったらしい。

 

 これには熱斗達も、同郷の友人であるはずのアケート達やデニッシュも苦笑いしか浮かべない。

 とりあえずストンナの両親だとハッキリ解った。とてもキャラが濃ゆいんだもん。

 

「すみません、こんな濃ゆい一家でもクリームランドに貢献してくれている科学者なんです」

 

 そんなキロクラム一家の背後からヒョッコリ出てきたのは、なんとプリンセス・プライドであった。

 私服姿から察するにお忍びで遊びに来ていたとはいえ、一国の王女ですら影を薄くさせるとは……キロクラム一家が如何にキャラが濃ゆいのかが解る。

 

「プライド! 久し振りだな!」

 

「久しぶりね熱斗、それにニホンの皆さん」

 

 未だチーム名について揉めているキロクラム親子をスルーし、プライドに挨拶する熱斗達。

 

 プライドは以前より「この姿の時は王女ではなく、1人のネットバトラーとして接して欲しい」と熱斗だけでなくデカオ達にも話していた為、デカオ達もフレンドリーに接してくれる。

 また王女としてのプライドより『ラウンズ』という公式ネットバトラー部隊に任命されたアケート達だが、この姿のプライドを「姫様であり友達」として付き合ってくれる。

 

 異国の友達と自国の友達に囲まれ談笑するプライドは、とても楽しそうだった。

 

 

 

―――

 

 生垣で囲まれた広々としたキロクラム家の裏庭。

 そこでお茶会を開くとデニッシュに呼びかけられ、全員が席に座っている。

 

 そんな中、白熱した議論の末にぜぇぜぇと息を荒げているキロクラム一家。しかも結論は出ず。

 誤魔化す為にストンナの父メガトが咳ばらいをして佇まいを正し、傍から見れば紳士然とする。

 

「いや騒いでしまってすまないネ。食い違いが起きるとしても自身の意見や主張を述べて議論するのは研究者としての(さが)なのだヨ」

 

「内容はくだらねぇけどなぁ」

 

 マドレーヌを頬張りながら容赦なくツッコむデカオに対し、ストンナと父メガト、母ニーチが肩を落とす。

 熱斗達はと言えば、デカオに賛同して無言で頷いていた。客人に紅茶を注ぐデニッシュ、キロクラム一家に助けられているプライドですら、さも当然のように頷いている。

 

「まぁそれは置いといてだ。折角遊びに来てくれたのだから、ゆっくりしていきたまえ。一泊していくと事前に聞いていたので、君達の部屋も用意しておいたヨ」

 

 後ろで控えていたメイドと執事がお辞儀をする。この2人が部屋の掃除をしてくれたのだろう。

 熱斗達ニホン人は「お世話になりまーす」と元気にご挨拶。メイドと執事は嬉しそうに微笑んだ。

 

 するとメガトとニーチは紅茶を飲み干して席から立ち上がる。

 

「重ね重ねすまないが、私と妻はここでお暇させてもらうヨ。仕事が残っているのでね」

 

「お友達同士で仲良く遊んでくださいな。屋敷内にネットバトルマシンがあるので遊んで行ってね」

 

 はーい、と元気よく返事をする子供達。特に熱斗は父・祐一朗が研究でいつも忙しい身なのでよく解る。

 ふとメイルは思った事があるらしく、手を上げてメガトに問いかける。

 

「ストンナのパパとママってどんな仕事しているんですか?」

 

「ウィルスに関する研究が主だネ。それと今は依頼があって―――おっと、これは秘密だから教えれないナー!」

 

 無表情だが表現豊かなポージングで誤魔化すメガト。どうやらニーチも関わっているのか「フフフフ」と意味ありげに笑った。

 ストンナは知らないらしく首を傾げていたが、そのまま両親は「では失礼」と言って屋敷へ戻っていった。

 

「いやー……濃ゆいなぁストンナのパパとママ」

 

 熱斗の発言にまたしてもメイルが肘で小突くが、ストンナは自慢げに胸を張っている。

 

「いや誉め言葉になってねーぞ?」

 

「諦めなよデカオ君、ストンナにとっては誉め言葉なんだ」

 

 苦笑いを浮かべるアケートに対して「まぁストンナならそうなるか」と納得したと同時に呆れるデカオ。

 

 そんな微妙な空気を取り戻すべく、プライドは手を叩いて皆の注目を集める。

 

「折角のニホンから友達が来てくれたんです、まずはティータイムを楽しみましょう」

 

 プライドが言い終わると同時にデニッシュが新たなデザートを運んできた事で、一気に和やかな空気に変わる。

 一国を纏める王女だけあって、僅かな言葉と周到な用意、そして彼女自身が持つカリスマが合わされば空気を変える事などお手の物ということか。

 

「これ食ったらネットバトルしよーぜプライド!」

 

「いいですね、やりましょう!」

 

 王女のカリスマ、数秒で崩壊。

 

 それでも女の子がバトルに興味津々なのもどうかと……と思う、ネットバトルよりお買い物やお茶会を楽しみたいメイルとやいとであった。

 

『もー、熱斗君ったら……』

 

『気にするなロックマン、姫様もそなた等とネットバトルするのを楽しみにしておられたのだ』

 

 このテーブルにはちょっとした電脳があるらしく、各々のネットナビが会話を楽しんでいた。

 そんな中、折角のお茶会を濁す熱斗に困るロックマンだったが、ナイトマンが嗜めている。

 

 最も、この2人もバトルをしたくてウズウズしているのが周囲に丸わかりなのだが。

 




色々と省略しがちだったので会話などをしっかり入れてみました。

〇サマーウォーズ
ニホンの夏休み中に起こった、ネットマフィア・ゴスペルと全国のネットバトラー達の戦いを動画化したもの。編集者は勿論ノボル氏。
内容的には「僕らのウォーゲーム」に近いが、もうこれしかないと思って名付けちゃいました。詳細を書くとしたらいずれ。

〇メガト・キロクラム
ストンナの父。名前の由来は「メガトン」から。
ウィルスを主な得意分野とする科学者。カイゼル髭が立派なナイスダンディ。

〇ニーチ・キロクラム
ストンナの母。名前の由来は意思ダンガン・マクドゥーガルが唱えた説「魂の重さは21g」より2(ニ)1(イチ)から。
セキュリティを主な得意分野とする科学者。大人化ストンナのような淑女。まな板。

〇デニッシュ・マーマレード
キロクラム家の家政婦。元ネタは「トロンにコブン」に登場する女性警官。
彼女とメイドと執事の三人で屋敷を管理している。

〇揃っていないチーム名×3
元ネタが解る人はOSR(オサレ)が解る人。キロクラム一家にやらせたかった。

〇アケートについて
実は【わーつべ】の初期から活躍するWorldTuberで有名人だったりする。
ここではストンナとプライドの友人としての面が目立ったのでデカオ達も気づいていない。

◆アンケート【エグゼ3編】初期WWW団員代用案について
もう少し選択を増やせばよかったのですが思いつかず2択になりましたが、
初期WWW団員こと、まどい・ジャック・マハジャラマの3名を再利用する事にしました。
これを元にプロットを作成し、この作品において砂山ノボルはWWW団員で無くなりました。
不満な方もいるでしょうが、このような作品もあるんだと広い心で読んでいただければと思います(ぉ

◆IF魔改造シリーズへのアンケート
バブルマンやビーストマンなど、存外に人気がでたIF魔改造シリーズ。
時期的にエグゼ3で持ちナビにしたり回収できるよねってコメントを頂けました。
上記の砂山ノボルもですが、バブルマンも「オペレーターに捨てられた直後にワイリーorストンナに拾われた」という設定が出来たりします。

IFルートで出たのを本編に合わせて出して欲しいか否か、というアンケートを取らせてもらいます(8/5まで)

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