ストーンマン拾ったんで魔改造するです!   作:ヤトラ

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筆が載りにくくなってきました、本日もギリギリに書き終えました。
季節の変わり目のせいか調子も悪く、次回更新お休みするかもしれません。


【ストンナとチサオ】

「良い景色ですねー」

 

「そそそそそそうでちゅねねねねねね」

 

 チサオくんが凄いバイブレーションしていて草生えるのです。

 

 けど笑えないのですよ……なんたって私とチサオくんは鉄塔の天辺にいるのですから。

 

「どうしてこうなったんですかねー」

 

「ななななななんでちゅかねねねねね」

 

 私が真横にいるからって強がらなくても……いや気絶したら落ちるのでそのまま踏ん張るです。

 よしよし、と頭を撫でてやるとチサオくんのバイブレーションが「強」から「弱」に収まった。惚れた女の頭なでなでって効くんですね。

 とりあえずチサオくんの為にも、ここは私が支えてあげないといけないです。物理的にも精神的にも。

 

 

 なんでこうなったのかは……確か20分ぐらい前の事でした。

 

 

―――

 

「お待たせしたのですー」

 

 熱斗さん達、秋原小学校の皆さんが居るよかよか動物園へ訪れた私ことストンナ。

 熱斗組+チサオくんが入り口で待っていたので私が向かうと、5人は不思議そうに私……というか私が持っている物をジッと見降ろすです。

 

「……何それ?」

 

「採れたてキャベツ(一玉)です」

 

 ずっしり重い冬キャベツです。両手でなんとか持ち抱えてます。

 

「……何でキャベツ?」

 

「出店のクジに当たって、近所の農家さんから貰ったです」

 

 今年一番のキャベツだって農家のおじさんが自慢してたです。

 

「……それどうするの?」

 

「このまま持っていくしかないです」

 

 ぶっちゃけ旅館まで置きに行くの面倒なので。

 

「重くないでちゅか? 僕が代わりに持ってあげるでちゅ!」

 

「気持ちだけ受け取るのです」

 

 多分チサオさんが持とうとすると落ちます。重さに耐えきれなくて。

 

 そんなわけでキャベツを持ち抱えたまま動物園の動物を見て回るという珍獣ならぬ珍幼女が通りますよっと、なのです。

 奇異な物を見る目で見られても気にせず、色々な動物たちを見るです。一部ショッキングな映像もありましたが一瞬で脳内デリートしておく。

 

 主にチサオくんとデカオさんで見て回り、そろそろ熱斗さん達と合流してお弁当を……と思った矢先に。

 

「ち、チサオーっ!?」

 

「チサオくーん!?」

 

「たーーちゅーーけーーてーー!」

 

 なんとチサオくんがコンドルにドナドナされちゃったです! どうしてこうなった!?

 キャベツを受け取ってくれたデカオさんと並走してチサオくん、正確にはコンドルさんを追いかけるです……キャベツ捨てろ?折角の景品なのに勿体ない!

 そのまま熱斗さん達と合流したですが、いつの間にかライオンが檻から登ってきて―――

 

 

―――    

 

 

 ご存じですか? アッフリクで人間が動物に襲われる被害で最も多いのは、実はカバなのです。野生のカバは意外と凶暴で、陸路でも時速40キロで走れるんです。

 百獣の王なんて云われているライオンなんて屁でもない。実際、カバがすぐ隣に居ると解ったライオンがそそくさと道を譲ったです。怖いですね。

 

「か、カバ!? なんでカバまで檻から出ているんだよ!?」

 

「なんかこっちをジッと見ているような……」

 

 3匹目の動物が脱走している事に熱斗さんが驚き、メイルさんがカバの視線に首を傾げるです。

 ノシ……ノシ……っとこちらへゆっくり近づくカバ。カバにビビって下がるライオンと私達。

 

 その熱い眼差し……口から垂れる涎……成程なのです……。

 

「……デカオさん、キャベツを掲げてゆっくり後退して欲しいのです」

 

「え、あ、こうか?」

 

 私の指示に従ってデカオさんがキャベツを掲げると、カバも顔を上げる。その動作を見て理解した熱斗さん達は、デカオさんを中心に、じり……じり……と後退り。

 カバさんも急に追いかけることはなく、ノシ……ノシ……っとゆっくり歩いてくる。刺激せず、視線を逸らさず、背を向けて走り出さず……!

 

 少しずつ後退スピードを速めながら周囲を見渡すと、ゾウや大蛇まで放たれていたです。

 幸いにも人に襲い掛かかるようなことはしませんが、まるで動物園から逃がさないとばかりに邪魔したり睨んだりしているですね……。

 

「動物達がこんなに……一体どうなっているの?」

 

「この動物園は健康管理の為にICチップを埋め込まれていると聞いたです。誰かが動物達をおかしくさせているかもしれないのです……」

 

『だとすると、一体ダレが何のために?』

 

 メイルさんの質問に私が応え、ロックマンが更なる疑問を口にするですが、流石にそこまでは解らないですね……身代金目的にしてはやり方が雑ですし。

 そのまま動物園の入り口まで行こうとして……別の客から鍵をかけられて出れないと知り……ゴリラの群れに阻まれるというピンチを迎えたです。

 しかもお腹を空かしたゴリラ達もデカオさんが掲げるキャベツに釘付け……前門のゴリラ・後門のカバとかイヤすぎるのです!

 

――――あ、さっきのコンドル。

 

「……熱斗さん、これを」

 

 悟ってしまった私は熱斗さんにPETを……ストーンマンを預けるです。

 

「え?」

 

『す、すとんなナニヲ!?』

 

 咄嗟に受け取ってくれた熱斗さん、PET内で驚くストーンマン。

 

「ごめんですストーンマン、もしもの時はロックマンをサポートするです」

 

 問題解決力が天元突破している熱斗さんなら或いは、と考えて。ストーンマンは自立型ナビだから私が居なくてもある程度なら動けるので。

 

 そして説明を要求するよりも早く―――大きな影が私の両肩をとらえたです。

 

「翼を授ける~、なのです~♪」

 

「呑気に歌っている場合かーーストンナーー!?」

 

 ああ、デカオさんの叫びがどんどん遠ざかっていくのです……ところでどこへ連れて行くつもりなのですかロリコンドルさん。

 

 

―――

 

「そして私たちはここに居ると」

 

「でちゅね……」

 

 段々落ち着いてきたのかチサオくんのバイブレーションが止まったです。

 まぁ迂闊に下を見るわけにはいかないので、二人して果てしない大空を見上げているのですがね。雲一つない快晴なのですよ……。

 

 私が捕まった後なんとか動物園を脱出した熱斗さん達が私とチサオくんを見つけてくれたですが、コンドルが邪魔で助けに行かれないです。

 動物園のスタッフさんによれば園長が動物をプログラムで操っているらしく、パンダ舎のマルチユニットなら動物園のサーバーに入れるとのこと。

 いつでも私達を助けられるようデカオさん・メイルさん・やいとちゃんが残り、熱斗さんがパンダ舎に向かうとのこと。アシスタントにストーンマンをお願いしたです。

 

「もう少しの辛抱なのですよチサオくん」

 

「うん……」

 

 怖いし心細いんでしょうね、頭をなでなでしてあげて落ち着かせるです。何か話でもしてあげないとですね。

 

 

「あ」

 

 

 そういえばお父さん、仕事で動物園サーバーに大型ウィルスを設置したって言っていたような。




〇キャベツ
 カバさんを例の場所に連れ込まない為の措置。因みにカバは雑食性。

〇ストーンマンお預かり
 ロックマンのお供にストーンマンが追加されました。ビーストマン戦にも混ざる。

〇ストンナ父のお仕事
 動物園のサーバーに大型ウィルスがログインします。
 この時点で察しがつくでしょうが、何と関連しているかは秘密です。

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