ストーンマン拾ったんで魔改造するです!   作:ヤトラ

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なんとか7月中に投稿したいとギリギリまで書き続けてきました。暑くてヤバいです東海地方(;´Д`)


【科学省襲撃事件・後編】

 

 後に【科学省襲撃事件】と呼ばれる大事件……科学省エリアに封印されているネットワークの厄災「プロト」をめぐるネットナビ戦争は、苛烈を極めていた。

 WWWの傘下は金で集まった傭兵ナビが大半だが、ウラインターネットで培った非道さ・残虐さはオモテで暮らすネットナビ達には厳しすぎた。

 日々ネット犯罪を取り締まるオフィシャルネットバトラー、愛国心で戦う堅牢なクリームランドネットバトラーの支えもあって押しのけているが乱戦には違いない。

 

―ガギャァンッ!

 

「ドリリリ……しつけぇヤロウだ!」

 

「ぬぐぐ……!」

 

 空間破壊による短距離ワープを行う為の隙が無いからと、通常のドリルドライブでソードマンに襲い掛かるドリルマン。

 ソードマンはプロトの守衛にこそ成功しているが、高硬度の巨大ドリルを両手持ちの剛剣で防ぐので精一杯だった。

 ドリルに隠された本体を狙いたいが、元よりソードマンは正面での戦闘を得意としており、そういった器用な芸当を苦手としている。

 

 そして敵は一人だけではない。

 

「やっと抜けれた~! 食らえトモッ!」

 

 攻撃を受け怯んだバーストマンをすり抜けたカラードマンはドリルマンと拮抗しているソードマンに狙いを定め、巨大ボール『トモ』を両足で蹴り飛ばす。

 眼前の敵(ドリルマン)に集中していたが故にケンスロット卿の『インビジブル』も間に合わず、鍔迫り合い中のソードマンに直撃、吹っ飛んでしまう。

 

「ぐおっ!? ひ、卑怯な!」

 

「隙あり!」

 

 体制を崩しフラつくソードマンを無視してドリルマンは特攻。テトラゲートの効力も合わせることで4枚のセキュリティゲートを破壊しながら突き進む。

 そのスピードは瞬く間にソードマンとの距離を開き、WWWが目的としていたプログラム【プロト】の直前で停止。変形し、ドリルの両腕で器用に抱きかかえた。

 

 

【プロト】は、このドリルマンが貰ったぁぁぁ!」

 

 わざわざ【プロト】を天高く掲げ勝利を告げる程にドリルマンの士気は高揚していた。

 その士気がWWW側にも伝わり勝鬨を上げ、逆に科学省側は愕然としてしまう。特にカラードマンは「ボクのおかげ」と自慢げに胸を張っていた。

 

 

 

ブオォンッ!

 

「そうはさせるものかーっ!」

 

 音を震わす排気音と共に少年の叫びが轟き、一陣の風が軍勢を引き裂いて突き進んでくる。

 それはイノシシを模したバイクに跨ったロックマンだった。牙のような一対の排煙マフラーから噴き出す煙を置き去りにする程の猛スピードで電脳空間を駆け巡る。

 

 ドリルマンは【プロト】をデータ化し体内にしまい込むも―――彼は直ぐ其処まで来ていた。

 

『そのまま突っ込めーっ!』

 

「ちぃ……!」

 

 ロックマンの右斜め前を浮遊するディスプレイから熱斗の叫びが上がる。

 それに応じようと、片手でハンドルを握ったまま、もう片方の腕を『ソード』に変換。身を低くして空気抵抗を減らし更に加速、ドリルマンに突っ込む。

 その場で起き上がったソードマンとすれ違う。かつて敵対していたソードマンがこの場に居る疑問が脳裏に過ぎったものの、「後は任せて」と言わんばかりに一瞬だけ目配する。

 

 だがドリルマンとて只突っ立っているだけではない。咄嗟にドリルモードに変形、高硬度ドリルを盾にロックマンの『ソード』を受け流す。

 嫌な音と手応えに顔を顰めるもその場でUターン、ドリルマンの背後を取る。だがドリルマンはそのままドリルを回転させて空間を破壊、大穴を空けて飛び込んだ。

 

「ドリリリ、あばよ!」

 

「逃がすもんかよぉぉっ!」『そうだ、そのまま追ってくれ!』

 

 突如としてロックマンが跨るバイク―――ネットナビであるヘルボアが叫ぶ。

 

 「え、ちょっ」と戸惑うロックマンを他所に熱斗も突入を推奨。ヘルボアは自身のエンジンを吹かし急加速、ドリルマンの空けた大穴に突っ込んでいった。

 

 唐突な展開についてこれなかった一同であったが―――ヒールナビ達の悲鳴で我に返る。

 

『ブルース、幹部格と思われるナビは極力デリートするな!』

 

「かしこまりました!」

 

 ブルースと伊集院炎山だった。ヘルボアのオペレーター・ブロンコの協力もあって科学省に到着、そのままプラグインしてWWW鎮圧に踏み込む。

 若干髪形が乱れているものの、科学省のコンピューターの前に立つ伊集院炎山のなんと頼もしい事か……そう考えているのも束の間、他のナビ達が動き出す。

 

『炎山の言う通りだ、そこのピエロを捉えろソードマン!』

 

「承知!」

 

『いっけぇバーストマン、どんどん撃てぇ~!』

 

「さっきはよくもやってくれたなぁ!」

 

「うひぃ~、冗談じゃないよ~!」

 

 クリームランドのネットバトラー、ケンスロット卿とバストだ。ソードマンは自らを大剣に見立てて振り回し、バーストマンは頭頂部とバスターから水滴型のバブルショットを連射し逃げ(プラグアウトし)遅れたカラードマンを追い詰める。

 WWW全体を指揮していたクラウンマンは用無しとばかりにフラッシュマンを筆頭とした一部部下と共にプラグアウト、残った雇われのヒールナビ達は科学省を乗っ取ってやろうとブルースに襲いかかる。

 

 この後に10分も経たず鎮圧したのは流石というか……ちなみにカラードマンはデリート寸前でなんとかプラグアウトできたそうな。

 

 

 一方その頃、ドリルマンを追うロックマンとヘルボアはといえば……。




因みに光熱斗の足取りはフラフラでかなり頼りなく見えたby科学省の皆様

次回、書きやすさを求めてストンナ視点。
彼女が開発した起死回生のプログラムとは一体。
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