こんな移ろいやすい作者でゴメンよ…(二次小説も書きたくなっているが競馬わかんない
Dr.ワイリーが優秀とされているのは、かつて科学省の二大トップと称えられる程に優れた頭脳と技術力だけではなく、様々な要因がある。
組織運営・戦略性・美学・善悪二元論等々……その頭脳は複雑な数式と経験則を掛け合わせ優れた計算結果を生み出している……その短気さと運の無さ、感情のコントロールの劣化が難点ではあるが。
特に優れているのは【危機回避能力】。ある事情により抱える破壊衝動を持ち前の生存能力と頭脳で抑え込み、危機を察知し回避する事を得意としている。
―――電脳世界にパルスインしたDr.ワイリーは、己に訪れる危機を察知し、背後の空間に罅が入った事に気づく。
『ドリルドライブ!』
『うおっ!?』
背後を振り向くよりも先に身を捻った瞬間、白衣スレスレを巨大なドリルが切れ端に変えた。
ほんの数秒遅れていたら体が抉れていたであろう一撃は、そのまま『ゲッドアビリティプログラム』で『ガーディアン』を吸収し終えたフォルテの背中へ向かうが……。
『―――フンッ!』
『ぐあぁ!?』
悪意及び敵意の反応速度はDr.ワイリー以上であるフォルテにとって迎撃は容易い。
振り向きざまの裏拳で高硬度ドリルを弾き飛ばし、軌道を逸らすどころか真横にぶっ飛ばしたではないか。これには物理的にも精神的にも衝撃が大きかったようで、吹っ飛びながらもドリルマンとして変形し着地する。
『クソ、焦ったか!』
『ドリルマン! キサマどうしてココへ―――』
ドリルマンが鹵獲された事(自滅プログラムが発動しないまま反応が消滅したため)、この基地に大勢の侵入者がやってきた事は知っていたが、まさか侵入者チームに彼が居るとは思わなかった。
この電脳への侵入経路は一つしかない為に先の展開が予想できるが……自律型ネットナビである彼を誰がPETに受け入れたのだろうか。
『テメェにデケェ風穴空けるためだ! よくもオレを騙しやがったな!』
あわよくばそのままフォルテを背後から抉ろうと遠くから観察、射角を調整して空間ワープからの突撃を行うも、ワイリーとフォルテの反応速度が上手で失敗に終わってしまった。
それでもドリルマンはフォルテがそこにいると解っていてもワイリーに向けて片腕のドリルを突き出す。それ程までに兄気分であるクラッシュマンをダシに騙されたのが許せないのだ。
『フン……ザコ一体来たどころでどうとでも……む?』
人間に復讐心を持つフォルテはドリルマンに若干のシンパシーを感じるも、所詮はザコと瞬時に一蹴しようとし、新たな気配を感じ振り向く。
『「見つけたぞワイリー!」』
『「どりるまん下ガルですヨ!」』
――なんかロードローラーみたいな幼女に肩車で乗っている少年が来ているんだが。
高速で駆け巡るロードローラー形態のCFストーンマンのヘッドギアに跨るCFロックマン。
その奇天烈な光景を目の当たりにしたフォルテは珍妙という感情を抱いて思考停止する中、Dr.ワイリーは舌打ちする。
『おのれ、やはりパルスインしてきおったか! オマケにその姿……理論上可能とは知っておったが、まさかキサマらが
『「絆なら誰にも負けはしない!」』
『「大事デナケレバここマデ助ケニワ来ナイです!」』
ロードローラー形態を解除するCFストーンマンから飛び降りるCFロックマン。
そんな二人―正確にはストンナ―をビシィっと指差してワイリーは叫ぶ。
『元からストーンマンはワシが造ったネットナビじゃろうが!』
『「ダカラ大事ニサセテモラッテルデス!」』
『威張るな!』
二人のやり取りにズッコけるCFロックマン。フォルテはまだ宇宙メットール状態。
元よりワイリーが制作したネットナビだと理解した上でストーンマンを勧誘したのだからこそ、人様のネットナビだと思って大事に扱ってきたのだ。
もしストーンマン自身の意志でワイリーへ下ったのなら仕方ないが、洗脳なんて手段で手元に戻したのなら話は別。だからストンナは行動に移したのだ。
『「ソモソモ勝手スギルです、折角魔改造シタすとーんまんヲ改造シ直スナンテ!」』
『折角の高速移動手段を戦闘に用いらぬバカはおるまい! わざわざ言語プログラムのリソースを割いてまで調整したんじゃぞ、良いアイディアじゃったからな!』
『「アリガトウゴザイマス、ケドくえいくすとーんトぱわーすとーんマデ消去シタノハ許セナイです!」』
『確かに悪くはないが、超重量級の突進という攻守共に優れた浪漫攻撃には劣るわい!』
『「ウググ……言イ返セナイです……!」』
『おい光熱斗、いやロックマン? お前の友達だろどうにかしろ』
『「いや無理かな……」』
ギャーギャー言いながらストーンマンの改造アイディアについて語り合う悪の科学者と幼女を前に、ドリルマンとCFロックマンもタジタジだった。
頑固者の談義を終わらせたのは、漸く宇宙メットール状態から意識を戻したフォルテだった。下らぬ口喧嘩に腹を立てたように怒気を放ち、ギロリと侵入者を睨みつける。
『下らぬ茶番はココまでだ。人間どもに味方するネットナビなどデリートしてくれる』
デリートする手間が省けた、と言わんばかりにCFロックマンとCFストーンマンを見下すフォルテ。
実の所、只でさえ人間とネットナビが融合するフルシンクロという事象だけでも嫌悪感が湧いているのに、完全に融合して見せた2人と2体に憎しみですら沸いている。
しかも、プロトを奪い返した時に比べ、今のロックマンは正しく強者の気配を発している。幼子ですら若干だが同様の気配を感じ、それがフォルテを苛立たせる。
『弱者同士が合体して力を増すなど、オレは認めん! 圧倒的な力の前にひれ伏せ!』
プロトを守るプロテクト『ガーディアン』を吸収した今、更なる攻撃力と防御力を得ている。
コサックの自爆によって受けたダメージもこれで帳消しになる……試し撃ちにはうってつけだ。
『「オレ達はプロトをデリートするんだ、邪魔しないでくれ!」』
『「防御ハ任セルですヨー!」』
これまで幾多ものネットバトルを潜り抜けてきたヒートガッツスタイルに変貌するCFロックマン。
ゴォンッ!と音を立てて両腕の石柱を打ち合わせるCFストーンマン。
2人のCFナビと1体の自律ナビが対峙するのを見たドリルマンは……。
『てぇこたぁオレぁワイリーを……!』
堂々と穴だらけに……と目と頭頂部のドリルをギラリと光らせ威嚇するが、ワイリーは笑っていた。
『くはははは! この展開を予期できぬワシではないわい、ワイリーHDDインストール!』
突如としてワイリーが両腕を翳すと、円盤状の機械が彼の頭上に現れる。
思わず身構えるドリルマンとCF二人組を他所に、円盤機械から大量の電子データが出現。
ガチャガチャとまるでアメロッパアニメのように大小様々な機械が入り乱れ、形状を構成。
そうして現れたのは―――ドクロを模した重戦車だった。
『見たかストンナよ! オフィシャルが散々使っていた強化プログラムを参考に造り上げた、ワシの脳波でのみ動く戦闘マシン型強化プログラムを!』
気づけばドクロ型戦車の頭頂部には先程の円盤が乗っかっており、そこにワイリーが搭乗している。
フォルテはくだらないとばかりに首を振るが、子供たちは目を光らせている。まさに悪の戦闘メカって感じで浪漫があるから!
『その名もワイリーマシン1号じゃ!『まんまじゃねぇか』……喧しい! キサマなんぞワシ自ら相手になってやる!』
ドリルマンのツッコミにも怯まずドーム状のガラスに包まれ、ワイリーは大型プログラムこと『ワイリーマシン』を操作、ドリルマンに目掛けて突き進む。
今まさに、プロトを巡った戦いの幕が切って落とされた!
強化プログラムで作ったワイリーマシン1号という設定は今さっき浮かんだ(ぉ
●肩車
大きさはストンナのままなのでかなり無理して乗っているCFロックマン。
●グロいパネル
光兄弟『「ぶっちゃけパネルが気持ち悪くて……」』
ストーンズ『「ろーどろーらーダ!」』
なんであんな肉肉しい光景にしたんだろうねエグゼ3……子供向けじゃない描写だと思うの……。
●元々ワイリーのネットナビ
ストンナとストーンマンはとっくに割り切っているので、略奪云々言われても仕方ないとは思っている。堂々としているのがまた質が悪い。
そんなことよりネットナビのアイディアについて語り合いたい科学者達であった。
●ヒートガッツスタイル
当作で光兄弟が尤も使い慣れたスタイルチェンジ。ストーンマンを始めにタフなナビが多かった。
最終バトルに最強のバトルスタイルを用いるより馴染んだバトルスタイルで挑むってのが好き。
●ワイリーマシン1号
ストンナが開発した強化プログラムを参考に作られた、パルスインした人間が操る大型プログラム。
ウィルスのようでウィルスでない、装備そのものをマシンに見立てた強引なもの。高い戦闘能力を誇り、ワイリーの脳波で自在に操る。
元ネタはロックマンロックマンに登場するワイリーマシン1号そのまま。初代だと描写が難しかったので。後、私が戦車好きなので(ぉ
いつも感想や誤字報告ありがとうございます!