ストーンマン拾ったんで魔改造するです!   作:ヤトラ

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四月一日のエイプリール企画を本当にすべくオリジナル展開を開始しました。
エッチッチ~ナ・ロックちゃんの受難の数々をお楽しみください(ヒデェ

あと、頑張って描いた。


バトルネットワーク・ロックちゃん!?~老師求めてチョンナ一周!~
【序章その1】


 

 その日の夕方、熱斗とロックマンは頭の疲労と引き換えに達成感と満足感を味わっていた。

 

「やっべー……あのコンボ決めれたの超気持ちいい……」

 

『キングマンの見極めあってこそ、最高のタイミングで決めれたからね……』

 

 椅子に寄りかかり満足そうに息を吐く熱斗と、PCのHPに帰還してもなお興奮するロックマン。

 

 学校から帰って宿題を何とか終えた後、ガッツマンら幼馴染ナビトリオ+キングマンと合流、先日『イレギュラーハンター』……略してイレハンの新たなゲームモード『チームバトル』に挑んだのだ。

 

 イレギュラー化が進む中、レプリロイド同士の合同訓練という名目で戦い合うチームバトル。

 

 5対5……即ち計10体のネットナビがレプリロイドスキンを纏い、それぞれのオペレーターのアシストを受けながら複雑な地形の中で戦う。

 

 多種多様なスキルが入り乱れ、地形やレプリロイドの相性、戦略次第で逆転も狙える。

 

 しかしエネミープログラムと違い、相手は意志を持つネットナビとオペレーターが複数……ネットバトルとは違った白熱のバトルが繰り広げられる。

 

 そんな熱斗達のチームは、ロックマン・ガッツマン・グライド・ロール・キングマンの5体。

 ロックマンの『天空の貴公子』とガッツマンの『踊る暗殺者』のアルティメットスキルを掛け合わせた大旋風戦略を、ブレインであるキングマンとトラキチが最高のタイミングで放つ。

 敵チームを纏めて吹き飛ばし散り散りにさせ、グライド・ロール・キングマンで1体ずつ倒しスコアを稼ぐというこの戦略は強力だった。

 

 見た目も派手な超広範囲の大旋風は、ロックマンとガッツマン、そして熱斗とデカオを熱くさせた。

 この戦略が通じたのもトラキチ曰く「めっちゃチームワークが良いから」とのことで、辛口コメントが多めな彼にしては珍しく高評価で気分も上々だった。

 

『イグリードさんらしく戦えたのも嬉しいなぁ』

 

「イーグリード、な」

 

 意外にもロールプレイにも拘るロックマンは満足そうに息を吐くが、漫画の影響とはいえ、敢えて推しキャラの名前を間違えるのはどうかと思う熱斗であった。

 

 そう思いつつPCのキーボードやマウスを操作し、宿題データやメールをチェック。

 裕一郎作のメールチェッカーによればウィルスが確認されていないし、安心してメールを開く。

 

「おー、今日もたっぷりあるなぁファンメール」

 

『どれどれ……うわホントだいっぱい!』

 

 ロックマンが本棚のアイコンを押せば、手紙(メール)の小山となって飛び出て慌てて受け取る。

 

 世界一のネットバトラーを決めるN1グランプリ準優勝者という称号だけでなく、『わーつべ』で人気のイレハン実況動画投稿チームの一員としても名高かったりする2人。

 中にはウィルスを忍ばせる迷惑メールも多く混ざっているが、数多くのファンが応援の言葉を送ってくれるため、一つ一つチェックするのは二人のささやかな楽しみだ。

 

 一つ一つメールを確認していふと、ロックマンはある宛名を観て眉間に皺を寄せる。

 

『あ、これ……ウラインターネットからだ』

 

「げ……うーん、パパのメールチェッカーには反応がないけど……」

 

 熱斗が「げ」というのも無理はない。応援メールの中にはどういうわけかウラインターネットから届いたものもあり、それは大半がウィルスメール(それもウラ産の凶悪な)である。

 しかし稀に、ほんっとーに稀に純粋な気持ちで応援してくれるウラのナビもいるため、ウラインターネットからといって無下にはできない。

 

 ロックマンが恐る恐るメールを開くと。

 

――

 

【FROM:NO NAME】

【TO:光熱斗&ロックマン】

【SUBJECT:応援してるゼ!】

 

オレはウラのしがないゴロツキなんだけどよ。お前らの活躍を知ってファンになっちまったんだ!

これからもガンバレよ! 大したもんじゃねぇが、自作したナビカスパーツを送るぜ。

怪しいと思ったら捨てちまっても構わねーよ。ウラからこっそり応援してるからな!

 

添付ファイル:ナビカスパーツ

 

――

 

「なんだ良いヤツじゃん!」

 

『ウラにも良い人やナビがいるんだねぇ……』

 

 ウィルスも罵倒暴言も、「是非お会いしたい」と言って誘い込む罠も感じられない、純粋な応援メッセージに感動すら覚える2人であった。

 

「ナビカスパーツは……お、マスが一つ少ないチャージ+1! 折角だしつけてみようぜ!」

 

『ちょっと待ってね……スキャン完了、異常なし!』

 

 一見すると(・・・・・)何の害もないナビカスパーツにホっとするロックマン。父・裕一郎が設けてくれたデータスキャナーは、流石は科学省のトップなだけあって高性能なのだ。

 では早速と言わんばかりに熱斗はナビカスタマイザーを起動、あーでもないこーでもないとナビカスパーツをパズル感覚で組み込んでいく。

 

 

 

 

―思えばこの時、パパが作ってくれたもので調べたし大丈夫だって慢心していたんだ……by光兄弟

 

 

 

(―――ん、終わったんだね)

 

 意識を取り戻したロックマンが最初に感じたのは自我の覚醒。ナビカスタマイザーが正常に作動した事を体感する。

 

(―――んん?)

 

 次に感じ取ったのは、体に感じるアンバランスな重み。具体的にどこなのかと言えば……。

 

(なんだろう……胸元とお尻が、重い?)

 

 いやそんなバカなと軽く笑った後、確かめるように平らなはずの(・・・)胸元を―――。

 

――もにゅん

 

「―――ンンッ!?」

 

 確かな重み! 指が食い込む柔らかさ! 今まで感じた事の無い微弱な快感! 眼下に見えるは立派なフジ山(ナビマーク付き)!

 

 続いて臀部! ぷりんとした丸み! 指を跳ね返す弾力性! やはり感じる微弱な快感! 振り向けば見える立派なモモ!

 

 更に咄嗟に出た声! いつもよりちょっと高いぞ!?

 

 トドメにディスプレイには驚愕する熱斗の顔ドアップが! これが自身の異変を物語っている!

 

 

『ロ、ロックマンが女になった!?』

 

「えええぇぇぇえぇぇぇっ!!?」

 

 

ロックマンがロックちゃんになっちゃった!?

 

 

【挿絵表示】

 

 

―――

 

バトルネットワーク・ロックちゃん!?

~老師求めてチョンナ一周!~

 

序章「ロックちゃん誕生!?」

 

―――

 

「借りてたイシモト先生のマンガを返しに来たらロックマンがロックちゃんになってた件について」

 

「兄ちゃんは混乱しているでちゅ。電柱でちゅ」

 

「電柱じゃなくて殿中ねチサオくん」

 

「時代劇で使われる言葉で、『お城で刀を抜くのはいけません!』……って感じに叱るんや。因みに正しくは『殿中にござる!』やで」

 

「わートラキチさん博識ー……じゃなくてね」

 

 順にデカオ、チサオ、やいと、トラキチ、メイル。ノリツッコミできたメイルはまだ正常な方か。

 

『ダメでガッツ! 友達をこんな目で見ちゃ駄目でガッツー!』

 

「気持ちは痛い程に解りますが落ち着いてくださいガッツマン!」

 

『解るわガッツマンにグライド、ロックちゃんホント可愛いしオッパイおっきいし……!』

 

『ろ、ロールちゃん近い近……ナチュラルにオッパイ揉まないで!?』

 

『ロール殿が凄い目つきになっておられる』

 

『こ、怖いプク……』

 

 煩悩を鎮めようと己の頭を殴るガッツマン、それを止めようとするグライド、鬼気迫る顔でロックマン改めロックちゃんの巨乳を鷲掴みにするロールちゃん、そんなロールちゃんにビビるキングマンとバブルマン。素直に言って混沌(カオス)である。

 

 時と場所は変わって夜の科学省。友達が遊びに来てロックちゃんについててんやわんやした直後、熱斗を筆頭に全員で科学省に突撃し裕一郎に縋ったのだ。

 裕一郎とっても、息子とそのナビを安心させてやりたい想い6割、思春期真っ盛りの少年の性癖を歪めるわけには行かないと言う想い3割を胸に調査を開始。

 

 徹底的にロックマンとナビカスタマイザーを調査し終えた裕一郎の結論は―――。

 

「うん、無理★」

 

「『軽い!!』」

 

 さっきまでの重々しい雰囲気はなんだったんだってぐらい軽い裕一郎の発言に、彼と熱斗以外の人はその場でズッコけてしまった。仕方ないね。

 

「……と言っても原因自体は解っている。このナビカスパーツだ」

 

 ズッコけた所から立ち上がった職員がコンソールを弄ると、すっかりグラマラスなボディとなったロックちゃんと、ナビカスタマイザーに埋め込まれたナビカスパーツのデータだ。

 

「……あれ? チャージ+1じゃなくなってる……『ニョタイカ』?」

 

 表示されている名前に首を傾げる熱斗。高性能スキャナーは何も反応しなかったが……。

 

「このナビカスパーツは科学で解き明かせない不思議な力があるらしくてね。オカルトは科学省の範囲外だから何ともできないな」

 

「あ、そういうこと」

 

 しかも外せない、正しく呪いのナビカスパーツ。高度な科学技術を持ってしても未だ解明されないのがオカルトの恐ろしい面なのである。

 

「しかも厄介な事にね……これを見てくれ」

 

 今度は祐一郎がコンソールを弄ると、モニターには祐一郎のPCに保存されているロックマンの図面(あるヒミツ(ブラックボックス)を除く)とロックちゃんの図面、そして比較データが次々と表示される。

 

「ガウスコンツェルンが開発した『(スキン)』と違って、ロックマンのデータリソースに変動が起きている。オカルトパワーの影響だろうが……これじゃまるで魔改造だ」

 

 データは分からないがロックマン及びロックちゃんの図面を比較すると、彼の言うオカルトパワーによる変動という意味合いがなんとなく解る。

 

―――おっぱいと尻(に当たるデータ)が増えて全体の筋肉(に当たるデータ)が減ったんだな、と。

 

『道理でいつもより疲れやすくて……その、肩が凝るなぁと』

 

『そんなぼいんぼいん揺らしてたら肩も凝るでしょうねー羨ましいなー!』

 

『ひやぁぁぁっ?!』

 

 ロックちゃんの背後を瞬時に取りおっぱいを鷲掴みし始めるロールちゃん。胸囲データは簡単にはリメイクできないのがナビカスタマイズの悩みなのです(全国の女性ネットナビより)。

 ロールに乱暴されて悶えるロックちゃんを鼻血(らしきデータ)を垂らしながらガッツマン達が見ている中、危機感を覚えたデカオが祐一郎に問う。

   

「なんとかなんねーのか熱斗の父ちゃんよー」

 

「データ変動を直す……つまりはリメイクすればロックマンに戻せるけど、このナビカスパーツを外さない限りロックちゃんにされ続けちゃうんだ」

 

「つ、つまり……?」

 

 メイルが恐る恐る尋ねると、祐一郎は途端に遠くを見つめ黄昏はじめる。

 

「ボクの敗北だ……オカルトには勝てなかったよ……」

 

「あ、パパの科学者としてのプライドがボドボドダ」

 

「いいからなんとかしてくれ博士! このままじゃオレの中の何かが歪んちまう!」

 

「もうやめてデカオ、熱斗パパのHPはゼロよ!」

 

「HA★NA★SE!」

 

「メイルちゃんしっかり押さえてて、ぐあぁデカオくんまたお腹周り増えたわね!?」

 

「なんやねんこのノリ」

 

 コチラ(マトモ)側だと思っていた綾小路やいとまでもが茶番に入って棒立ちするトラキチ。このノリの良さが仲良しの秘訣かもしれない。

 

『はぁ……はぁ……お、オカルトと言えばさ熱斗くん』

 

「お、おう?」

 

 揉みくちゃにして肌ツヤツヤになったロールと、揉みくちゃにされて息を荒げる紅潮したロックちゃん。

 そんなのがモニター画面に出てきてデカオとトラキチがドキっとする中、熱斗は「大変だったろうに」と思う程度に留まっており相棒の言葉を待つ。

 

『みゆきさんに聞いてみたらどうだろう? 何か解るかも知れない』

 

「そっか、あの人なら!」

 

 骨董店を営み、魂や呪いに関するオカルトに詳しいネットバトラー・黒井みゆき。

 このナビカスパーツも呪いのアイテムのようだし、彼女なら何か知っているかもしれない。そう思うと自然と勇気が湧いてくるものだ。

 

 因みにオカルトと言えば南アメロッパのネットバトラー・ラウル&サンダーマンも候補には浮かんでいたが、彼はN1グランプリ第3位の賞品であるジャワイ島で休暇を満喫している。

 アロハシャツを着こなしオシャレな飲み物を片手に持った、バカンス気分満点な自撮り画像を送ってきた時は軽く吹いた。

 

「とにかく……もう帰って寝ない?」

 

 眠気で重くなった瞼を擦りながらやいと(8歳)がそう告げた途端、周りは欠伸の大合唱。

 性転換という一大イベント故に仕方ないが、外は真っ暗で小学生中学生は寝る時間だった。

 

「そうだね……これ以上は出来る事がないし、やるべき仕事は終えたから一緒に帰ろうか」

 

 裕一郎も気を取り戻せたようでそう提案し、一同は「はーい」と眠たげに返事をする。

 

「ロックマン、暫く我慢してくれよ」

 

『うん……熱斗くんはボクの事をちゃんと「ロックマン」って呼んでくれるんだね』

 

「当たり前じゃん、性別が変わってもロックマンはロックマンさ!」

 

(なんやねん熱斗のヤツ、あんな美少女を前にドキドキせぇへんのかいな)

 

(熱斗は鈍感なんだよ)

 

(単なる平常運転でしょ。最近はメイルちゃんに気があるみたいだし)

 

(ちょ、やいとちゃん……!)

 

(熱斗……パパはその成長が嬉しいよ……)

 

 いつも通りの熱斗を心強く思いに涙を浮かべるロックちゃんだが、それ以外の面子は熱斗の心の強さ……というより変わらぬ少年心?を前にヒソヒソしていた。

 

 

 

 

―――

 

 熱斗達が帰路につく頃。

 

『え、それ本当?』

 

『ホントホント、ウソだと思ったら会ってみなさいよ』

 

『ウッソまっじぃ~?』

 

『マジマジ大マジだし~。絶対映えるって見なきゃ損だっつ~に』

 

『そ、そんなにか……?』

 

『ああ本当だぜ……ボインボインネットナビの事実をその目で確かめるのだ』

 

 深夜のネットワークでは、とあるオークみたいなネットナビによってある噂が恐ろしい速さで出回っていた。

 

 

 

―――ロックマンがボインボインノナイスバデーなチャンネーになっている……と。

 

 

 




・イレハンPvPモード
 ガウスコンツェルン開発のゲーム『イレギュラーハンター』の新モード。本来は「イレギュラー化したメカニロイド」という設定の大型プログラムをデリートするゲームだが、アンケート調査により新たに実施された。ゲームのイメージは「オーバーウォッチ」。 

・イシモト
 ガウスコンツェルン開発のゲーム『イレギュラーハンター』を題材にしたコミックの作者名。ぶっちゃけイワモト先生。この世界線ではX4以降も書き続けている。
 青いレプリロイド・エックスを主人公としたシリアスかつハードボイルドな漫画で、思春期の男子どもを釘付けにした人気コミック。
 なおイシモト先生によるとエックスの戦友レプリロイド「ゼロ」には偶然出会ったモデルを参照にしているとのことだが、それが誰なのかは決して語ろうとしない(正体を知る者は察して黙っている)。

・パパのメールチェッカー
 余りにもファンメールが多くウィルスメールの頻度もそこそこあったからオフィシャルとパパに相談した所、パパお手製のスキャンシステムを熱斗のPCに導入することで解決。世界が嫉妬するセキュリティである。
 それでも害がないとはいえウラインターネットからのメールが届くのは謎。仮に罵倒や爆破予告メールだとしても通るのだから、はっきり言って雑である(つまり作者のせい
 たまに来る純粋な応援メールをオフィシャルに見せたら涙を流したという。それぐらいウラの善意って貴重なのよ。

・ラウル&サンダーマン
 WorldTubeやN1グランプリの影響で南アメロッパの発言力が高まり色々な問題を解決しているので彼の故郷も落ち着いている。
 そんなわけでジャワイ島でバカンス中。鍛錬を欠かさずも心と体を休めてます。彼にアロハシャツを着せたかった欲もあった(笑)

・とあるオークみたいなネットナビ
 一体ドンナストーム・(エッチィ~)なんだ……?

★次回予告

 いざ黒井みゆきのもとへ……そう思った矢先、意外な客ナビが熱斗のPCに現れる。彼を取り巻く災難とは一体?

次回
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