ストーンマン拾ったんで魔改造するです!   作:ヤトラ

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◆前回のあらすじ
ロックマンがぼいんぼいんのナイスバテーな姉ちゃんに!

もっと簡略化できるはずに、考えた事そのまま詰め込むから無駄に長いorz
それでも1週間近くで書き切れるから不思議なものです(笑)

追記:誤字修正。チョンナ×→チョイナ〇


【序章その2】

 

 ロックマンがロックちゃんになったと、熱斗の母・光はる香が知った時は最初こそ驚いたが……一児の母というものは強いもので直ぐに適応できた。

 ネットナビとはいえ女の子が近くにいると解れば、はる香のテンションは急上昇。今朝も早くからロックちゃんを『着飾っていた』。

 

『も、もういいにして欲しいなママ……』

 

「ダ~メ♪ アナタ達なら直ぐに解決しちゃうでしょうし、もう少しだけ~♪」

 

 赤を基調とした半袖半ズボンの作業着を着たロックちゃんが、紅潮する顔を赤いキャスケット帽子を目深に被って誤魔化しながら彼女に抗議するが、はる香は楽しそうに熱斗のPETをポチポチと操作している。

 

 近日はガウスコンツェルン開発のネットナビ機能『スキン』が発展した『ファッションプログラム』なるものが流行っていることも重なり、息子のネットナビで着せ替えを楽しんでいた。

 

 密告者にして共謀者(メイル&ロール)のオススメだという沢山の着せ替えスキンもアレコレ付け替えされ、ボディは女・ココロは男なロックちゃんは恥ずかしさで目が回る。

 

「あはは……」

 

 こうなったママは止められないと、朝ご飯を食べながら遠巻きに見ていた熱斗が苦笑いする。

 

 

 

―――

 

『つ、疲れた……』

 

「お疲れ様ロックマン。あんな楽しそうなママ久しぶりに見たぜ」

 

 ママの着せ替えはウィルスバスティングよりも精神的にキツかったらしい。この時ばかりはスキン機能を開発したガウス元会長と、その切欠を与えたストンナをちょっとばかり恨むロックちゃんだった。メイルちゃん・ロールちゃん・ママは許す。

 

 PCに避難し項垂れるロックマンを宥めると、熱斗はメールが届いている事に気づいて開く。2通だけの為、ファンメールの類ではなさそうだが……。

 

――

 

【FROM:大山デカオ】

【TO:光熱斗】

【SUBJECT:ウワサになってるぜ?】

 

なんだかネットワークが騒がしいと思ってそこらへんのナビに聞いたらよ……。

「ロックマンがボインボインノナイスバデーなチャンネーになっている」ってウワサだとよ。

ガッツマンにもバブルマンにも質問責めされちまったが「知らねー」って言っておいたぜ!

これなんとかした方が良いんじゃねーかー?

 

――

 

【FROM:桜井メイル】

【TO:光熱斗】

【SUBJECT:大変だよ!】

 

ロックマンがロックちゃんになっているの気づかれてるよ!?

ダレが広めたか解らないけど、皆ロックちゃんを一目見ようとデンサンエリアに集まってる!

万が一にもロックちゃんがセクハラされたらイヤなので、なるべく外に出ない方がいいかな…。

 

――

 

「マ、マジかよ……」

 

 やいとやチサオ、トラキチまで同じようなメールが来ている事に熱斗は驚き焦りを感じた。

 

 呪いのナビカスパーツを解析した時に居た全員……科学省の職員ですらロックちゃんの事を秘密にしてくれると約束してくれたはずだ。

 その秘密をダレが漏らしたのだろうか……思い当たる節はただ一つ。

 

「『あのメールを送った犯人めぇ……!!』」

 

 この呪いのナビカスパーツを送り付けたウラインターネットの住民だと確信した。

 

 もしこれが狙いだとしたらとんだ嫌がらせだ。男なのに女にされたという事実が恥ずかしいのに、その事実をわざわざ公衆に広めるなどと。

 しかもロックマンの知名度はとてつもなく高い。世界一位にしてオフィシャルのエース・オブ・エースのブルースに劣るとはいえ、一般人(というには些か怪しいが)寄りなのを考えれば破格の名声だ。

 

 そんなロックマンが女の子になったと人が知れば、見てみたい話してみたいと近づくのも無理はない。

 

「みゆきさんに相談して、少しでも早く呪いを解く手がかりを見つけないと!」

 

『うん、頼むよ熱斗くん!』

 

 まずは黒井みゆきにアポイントを取る―――噂は彼女にも伝わっているのか「こちらは何時でも大丈夫。気を付けて」と早い返信が来た。

 

 その直後に未開封メールを確認すると、その一覧の中に意外なネットナビの名が乗っていた。

 

――

 

【FROM:クイックマン・ジャズ】

【TO:光熱斗】

【SUBJECT:確認させて欲しい】

 

ネットワークで広がっているウワサについて、オフィシャルとしてアポイントを取りたい。

チーム・ミュージシャンズとDNN所属・トードマンと共に光熱斗のPCにお邪魔する。

事前に光裕一郎博士からの確認も取っている、後はキミたちだけだ。早い返信を期待している。

 

――

 

『ジャズからのメールなんて珍しいね』

 

 因みにロックマンはミュージシャンズのメンバーをコードネームで呼ぶようにしている。

 

「しかもトードマンというとケロさんもか……」

 

 内容的には、ロックマンがロックちゃんになった……つまりネットナビ性転換現象について知りたいのだろう。パパの所にも行ったと言う事は、後は当人(オレたち)に聞くだけとなったか。

 しかしオフィシャルなら兎も角、緑川ケロとトードマン……つまりDNNが一緒に来るというのはどういう事なのだろう。できれば噂を広めたくはないが……。

 

「どう思うロックマン? オレは受けていいと思う」

 

『ボクも賛成。ミュージシャンズとトードマン、ケロさんなら信頼できるからね』

 

 これが砂山ノボルなら難色を示していた。随分マシになったと自他ともに言うが、とんでもないトラブルが起きそうな気がしてならないからだ。

 

 そんなわけでOKと返信して十数分後には数体のネットナビが熱斗のPC電脳に出現する。

 

『お~う久しぶりロックm……ダッハハハハハ! マジで女になってやがる~!』

 

『うう……そんなに笑わないでよガガク……』

 

 ロックちゃんを指差してヒーヒー笑うのは、ミュージシャンズのお調子者カットマン・ガガク。可愛さよりトンチキに対する面白さが勝ったようだ。

 

 それを咎めるべくエアーマン・テクノはカットマン・ガガクに拳骨を落とす。

 『いっでぇ!』と喚く彼を黙らせるように、クイックマン・ジャズは頭のハサミに気を付けつつ無理やり頭を下げさせる。

 

『すまない、ガガクが失礼を』

 

『ケロケロ、困ったナビだケロ』

 

『アハハハ……』

 

 ジタバタ暴れるカットマン・ガガクを見て呆れるトードマンとロックちゃんであった。

 

 改めて紹介すると、ミュージシャンズとはオフィシャル所属の自律ネットナビ部隊の名称だ。

 元はゴスペルのバグ改造によって強化されたコピーナビだったのを鹵獲、オフィシャルとガウスコンツェルンが協同し正常な自律型ネットナビに復活させた。

 クイックマン・ジャズをリーダーに、エアーマン・テクノ、カットマン・ガガクで構成されている。

 

 そんなミュージシャンズに、先日入隊した新入りネットナビがいる。

 

『久しぶりドリルマン! ミュージシャンズには慣れた?』

 

『あたぼうよぉ! 今のオレはドリルマン・ボレロよぉ!』

 

『そっか、改めてよろしくねボレロ!』

 

 彼の好守一体の突撃と空間破壊による瞬間移動の強みは身を以て知っている為、それを人々の為に役立てていると思うとロックちゃんと熱斗は嬉しくなる。

 因みに彼らに音楽ジャンルのコードネームを与えているのはオリジナルのナビと区別する為の処置なのだが、現在は実働部隊への昇格も兼ねて与えられているらしい。

 

「ところでさ、ウワサを聞きに来たってことでいいんだよな?」

 

『話が早くて助かる。その件についてなんだが―――』

 

 熱斗の質問に対し、クイックマン・ジャズは説明し始める。

 

 ロックマンが謎のナビカスパーツで性転換されたという事実を確認した以上、いっそのことこの事実を報じてしまおうとオフィシャルと科学省が考えたのだ。

 難色を示す熱斗とロックちゃんだが、この謎のナビカスパーツがウラインターネットから届けられた、という点がオフィシャルにとっても科学省にとっても悩みの種であった。

 

 科学では解き明かせないオカルトパワー……それは近頃流行しているダークチップの劣化版のようなものだ。見過ごすわけには行かない。

 ダークチップ……WWWの自律型ネットナビ・クラウンマンを狂わせたという強力無比なバトルチップは、光熱斗とロックちゃんの記憶に残っている。そのデメリットも。

 今回は性別が反転している程度で収まっているが、このような不可思議なモノがこれ以上増えて人々に行き渡るわけにはいかない。

 

 幸いにもパトロール強化期間を継続しているオフィシャルの面々によれば、現状怪しいチップやナビカスパーツの噂は少なく、あってもバグやニセモノ程度。 

 しかし科学現象を超えたナニカがあり、その被害をN1グランプリ準優勝者が被っている。これ以上被害を増やさない為の報道であるとエアーマン・テクノは語った。

 

『しっかしよぉ、ウラインターネットからのメールを受け取るとかガバじゃねぇの?』

 

『確かに。裕一郎博士から聞いたが、セキュリティが強固だからと過信しない方が良い』

 

『しかも以前はウィルス被害もあったそうだな。ウラのメールは即ゴミ箱行きにすべきだ』

 

『オカルト云々もあるだろうがヨ、色々と甘ェんだよテメーら!』

 

「『おっしゃる通りです』」

 

 怪しいサイトや見覚えのない宛名からのメールには応じない! 何かあったら相談する!

 

『それじゃ早速インタビューさせてもらうケロ!ウォッデカッ

 

『裕一郎博士のセキュリティを貫通するオカルトなんて、報じなきゃダメでしょ!うわ私と同じぐらいある……

 

「漏れてる漏れてる」

 

『うう……視線が辛い……』

 

 ロックちゃんのフジ山(意味深)を下から見上げるトードマンと上から見下ろすディスプレイの緑川ケロの小声にしっかり反応する熱斗とロックちゃん。エッチなのはいけません!

 

 

 

―――

 

 こうしてDMM者の報道によって、ロックマン性転換が事実であること、そしてニホンの科学省でも解明できなかったオカルトパワーが原因であると世間に知らされる。

 裕一郎博士が提出した一部データの信ぴょう性が高い事もあって世間は納得し、

 

 しかしロックマンとロックちゃんの比較図を報じたのは失策だったようで……。

 

「……お疲れさま、熱斗くん」

 

「づ、疲れ゛だ……」

 

 黒井みゆきが営む骨董店の床に倒れる光熱斗・デカオ・チサオ・メイル・やいと・トラキチの6人。

 骨董店の電脳では彼らのネットナビが同じくパネルに倒れており、スカルマンが「冷や汗」のアイコンを出しながらそれらを見下ろしていた。プログラムパーツ『ヒョーゲンリョク』は彼のお気に入りである。

 

 ネットナビとはいえ、美少年が美少女になるという現象と映像は多くの男女を盛り上げてしまった。

 その胸部に聳えるフジ山を一目見ようと、幼馴染+1組と共に黒井みゆきの骨董店へ向かう光熱斗に大勢の人が群がってきたのだ。

 これを切欠に接近したいファン、オカルトを出汁に捲くし立てる怪しい商人、とある魔改造された某テルオと様々。いずれもパトロール中のオフィシャルネットバトラーが止めてくれたが。

 

 中でも多いのは、ロックちゃんに一目惚れして求婚も兼ねたネットバトルを仕掛けるネットナビなのだが……。

 

『い、一生分ネットバトルした気分……』

 

「ネットバトルっつーか蹂躙なんだよなぁ。オレとガッツマンですらあーはならねぇよ」

 

『バトル中ボインボイン揺れてて……これが眼福ってやつかしら』

 

「ロール?」

 

 慣れぬ身体(ボディ)とはいえ世界二位は伊達ではない。全て経験値とゼニーとして美味しく頂きました(意味深)。

 因みにクロスフュージョンの影響かは分からないがロックマンのチップフォルダのデータがまたしても消失、初期チップをいくつか入れ替えた程度のチップ編成となっている。

 

 身体が小さい為に疲れが尋常でないチサオとやいとにトラキチが茶を振舞う中、黒井みゆきは熱斗のPET……正確にはナビカスタマイザーに埋め込まれたナビカスパーツ『ニョタイカ』をジーッと見つめている。

 

「……成程ね」

 

「なにか解った?」

 

 頷く黒井みゆきにズズイっと迫る熱斗・デカオ・メイルの三人。

 

「……このナビカスパーツには呪いが掛けられているわ」

 

「の、呪い? 大丈夫なの?」

 

「大丈夫じゃないわね……これはチョイナに古くから伝わるノロイテキイズミーと同じ呪いエネルギー」

 

「呪い的泉?」

 

「ノロイテキイズミー。イントネーションが大事よ」

 

 そこは至極どうでも良い。

 

「かつてチョイナには、若い娘やパンダといった様々な生き物が溺れて呪われた泉が沢山あったの。以来溺れた者の姿を別の生き物に変えてしまう、ノロイテキイズミーとなった……のだけど」

 

「けど、なんだってんだ?」

 

「その泉は既に枯渇したはずよ。そもそもナビカスパーツに移植するだなんて聞いたことないし」

 

 既に枯れた呪いの泉。その呪いエネルギーをナビカスパーツに移植し、ロックマンに送りつけた。

 一体誰が何のために、どうしてそんなことまでやってのけてのか。謎はさらに深まったが、とにかく聞きたいことは一つ。

 

「この呪いって解けるの?」

 

「私にはムリだけど、アテはあるわ」

 

 それがわかっただけでもホッとする光兄弟と男共であった。

 

「但し期限はそう長くは無さそうね。このままにしておくと永遠にロックマンはロックちゃんのままよ」

 

『ええっ!? そ、そんなのヤダよ!』

 

「まぁ女の子になるだけで命に別状はないのだけど……あの様子ではね」

 

 骨董店の前には、ロックちゃんに再度デートを申し込みたいネットナビのオペレーター達がズラリ。ロックちゃんが嫌がるのも無理はないというもの。

 そして黒井みゆきは自身のPETを操作し始め、何かメールを送り出す。

 

「……よし。チョイナにいる知り合いの老師にメールを送っておいたわ。彼なら呪いのナビカスパーツをなんとかできるかもしれない」

 

「ありがとうみゆきさん!」

 

「ただあの老師、腕は良いけどケチで有名な科学者でもあるの。ふっかけられてもめげないことね」

 

 喜びも束の間、なんともフラグ臭漂う発言である。

 

「せやかてチョイナか、ずいぶん遠いで?」

 

「送ってあげようか?」

 

「これやからボンボンは……」

 

 何気なく自家用ジェットで出発しようとPETを掲げるやいとを、そこそこケチなトラキチがしかめっ面を浮かべる。

 

「フッフッフ……心配無用だぜやいとちゃん」

 

 光熱斗は突如として不敵に笑い始め、周囲の視線を集めた後にポケットに仕舞っていたそれを天高く掲げる。

 

 そのチケットこそはN1グランプリ準優勝賞品……『チョイナ一周旅行券×6枚』!!

 

「オレとチョイナ旅行行きたいヤツ手ぇ挙げてー!」

 

 例えその先にトンチキイベントが待っていても、他人の賞品で行く海外旅行に目が眩まない学生(金持ち除く)は居ない。皆我先にと挙手する!

 

 

―――

 

『フッフッフーのフ……ヤツがノロイテキイズミーの手掛かりを掴んだと手下から報告があった』

 

『ただのバイトだがな』

 

『まぁそこはいいんだよカッパ。しかしロックマン改めロックちゃんめ、さぞ恥ずかしかろうよブァワッハッハーノハ!』

 

『……それで、連中の足止めは大丈夫なのか?』『スルーは止めなスルーってね』

 

『心配ご無用ですわ〜よ。例のナビカスパーツを材料に交渉成立、臨時のバイトが揃ったぞい』

 

『ほー、あんなトンチキオカルトを欲しがるヤツがいるとはな』

 

『連中がチョイナ来るまでには現地入りするはず、その前にいくつか封鎖して足止めしちゃいますわよ』

 

『順調順調、このままブタメンの研究が進めば……ぐふふふふ、ふぁ〜っはっはっは!』

 

 

 

『チョイナオフィシャルだ! 変なヤツラが居ると聞いたがキサマらだな!?』

 

『やっべ逃げるべ!』

 

『逃ぃ〜げるんだよ〜!』

 

『スタコラサッサだぜ〜……ってノッてしまうオレも末期なのかな……』

 




●着せ替えロックちゃん
 熱斗ママ、知らないとはいえ双子の兄にコスプレをさせるの巻。トロン様〜、も着せたよ!

●某テルオ
 【上文テルオと会ったんで魔改造するです!】にて魔改造された上文テルオ。どうしてこうなった(作者のせい
 今回もロックマンを執拗に追いかけ回しヒミツを暴こうと接近するもギャラリーに轢かれてご退場となった。

●ノロイテキイズミー
 某二分の一シリーズそのまんま。チョンナの奥地にあるが、現在は枯渇しており呪われない……はずなのだが。
 旧アニメのイントネーションが未だに忘れてない(笑)

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