【本編完結】とある武術家ウマ娘がトレセン学園に転入する話 −流れ星の転校生−【リメイク版】 作:カンヌシ
日が沈み人影もまばらになった頃、ルドルフの最後の個人レッスンは終わりを迎えた。
「……ここまでだな。これで最後だ。このレッスンは私にとっても非常に実りのあるものだった」
トレーナー君と同じ視座に立つ貴重な体験が出来たよ、と爽やかにルドルフは言う。
しかし、真剣な眼差しで彼女は言葉を続けた。
「だが、君を指導した者として、忖度なく言わねばならぬ事がある。
私が君に教えられたのは、あくまで走りの基礎までだ。
このトレセン学園に通うウマ娘なら、初等部の頃にクラブなどで習うレベルの内容なんだ。
実際に君がレースに出たとして……すぐに勝利を手にする可能性は低いと考えておけ。レースでは、経験の差というのは如実に表れるものだ。よほど才能に溢れる者でない限りはな」
ごくり、とマリンは唾を飲む。
「はい、覚悟しています。そのような甘い世界ではないと、ルドルフ会長のレッスンで骨身に染みています」
真剣な眼差しで見つめ返してくるマリンに、ルドルフはフッと口元を綻ばせる。
「君ならその点は心配はなさそうだな。兎にも角にも、名残惜しいが……お疲れ様だ、マリンアウトサイダ」
「はい! お疲れ……様です。私も名残惜しいです」
耳を垂らしてマリンは少しションボリしていた。新たな技術を学べるこの時間が彼女は好きだった。
彼女の中で、シンボリルドルフはとても大きな存在へと変わっていた。
学べば学ぶほど、『皇帝』がどれほど化け物じみた実力者なのかを、肌で理解した。今の自分では足元にすら及ばない。
「ふふっ、そんな寂しそうな顔をするな。またいつでも会える。たまに生徒会室へ顔を出してくれ」
2人の間を冷たい秋の風が吹き抜ける……
「時にマリンアウトサイダ……」
ルドルフが真剣な表情で切り出す。
「『格闘ウマ娘』である君に、1つ聞きたいことがある」
ルドルフは伏し目がちに言う。
「君は、『敗北』とは……なんだと思う?」
「……………………」
マリンは十数秒間、黙考した。
「……私は……『敗北』は、勝利への必要条件だと考えています」
マリンは語り出す。
「私は公式戦では初等部での3敗を除いて、全て勝利しています。しかし、どんな格闘ウマ娘でも、その勝負が公式戦のみということは……あり得ません」
マリンは昔の事を思い出していた。
「私は小さい頃から数えきれないほど喧嘩をしました。そして、多くの敗北も経験しました。お爺ちゃんとの本気の手合わせも含めると数えきれません」
そして、彼女は息を溜め、言葉を続けた。
「負けて……負けて……負けて……負け続けて、私は強くなりました。強くなれたのだと思います。格闘ウマ娘は敗北を必ず次へ活かします」
ルドルフは目を閉じて、何かを考えている。
「……君は、レースでの敗北も同じだと思うか?」
ルドルフは薄く眼を開ける。
「…………はい」
マリンはゆっくりと答える。
「そうか、流石は世代最強の格闘ウマ娘……だな。確かに、負ける事でしか得られないものもある。その点は共通しているだろう。しかし、だ」
皇帝の眼差しがマリンの瞳を捉える。
「恐らく君の言う敗北は、レースでの敗北とは……
『違うもの』だ
マリンアウトサイダ」
「っ………………」
マリンは息を飲んだ。
威圧感はない、しかし皇帝の言葉は力強かった。
「君はレースの世界にこれから足を踏み入れ、経験を重ねていくだろう。そうすれば、いずれ……『理解』する時が必ず訪れる」
ルドルフは優しく微笑んだ。
「今はそう重く受け取らないでも良い、だが……私の言葉を、努々忘れないで欲しい。それが、私が君に教えられる最後のレッスンだ」
ルドルフはマリンに背を向ける。
「励め、マリンアウトサイダ。君の旅路が祝福に満ちる事を、私は願っているよ」
そう言い残して、ルドルフは歩き去った。
「……………………」
マリンはじっとその背中を見つめていた。ルドルフの声が、ずっと頭の中で反響していた。
…
……
………
…………
……………
シンボリルドルフとの最後の個人レッスンを終えて、マリンアウトサイダは美浦寮へと帰宅した。
道中もずっと、彼女はルドルフの言葉を繰り返し思い出していた。
『恐らく君の言う敗北は、レースでの敗北とは……
『違うもの』だ
マリンアウトサイダ』
(…………どういう意味なんだろう? 私がレースを経験すれば理解できるのかな)
だったら今それを考えても仕方ない、と割り切りたいが、どうしてもその言葉は胸に一抹の不安を残した。
ガチャリ、とマリンはドアを開ける。
すると、机で勉強をしていた『栗毛のウマ娘』がマリンの方を向いた。
「お帰りなさい、マリンちゃん! 今日はルドルフ会長とのトレーニングだったのかな?」
彼女はマリンと相部屋となった先輩ウマ娘だ。快活で面倒見の良い彼女はマリンの1つ年上だった。
以前は別のウマ娘がこの部屋にいたが、ある事情でこの学園を去ったそうだ。そして1人でいたところにマリンが転入して来て、去ったウマ娘と入れ替わる形で相部屋となったのだった。
その先輩はOP戦も制した事のある、そこそこの実力者らしい。
「はい、ただいま戻りました、先輩」
マリンはバッグを机に置く。
「ルドルフ会長とのレッスンは今日が最後でした。私、チーム『シリウス』の仮メンバーになると決まりましたから」
ガララと先輩ウマ娘が椅子を引いて、マリンに向き直る。
「えっ、そうなの!? マリンちゃん、『シリウス』に入るんだ、おめでとう! これで『レースウマ娘』の仲間入りだね」
「はい、ありがとうございます。先輩に色々と教わっていたお陰です」
「私なんか、大した事してないよ。ちょっとアドバイスしたくらいだし。にしても、ルドルフ会長の指導を受けられるなんて、本当にラッキーだったね。私も受けたいくらいだよー」
マリンは転入初日からこの先輩ウマ娘に色々と世話になっていた。気さくな性格で、あまり社交的ではないマリンも彼女とすぐに打ち解けたのだった。
マリンは人付き合いが苦手なのにも関わらず、何故だか先輩の事は一目で気に入り、すぐに仲良くなった。まるで『前世』でも友達だったんじゃないか、と先輩ウマ娘は冗談を言って笑い合っていた。
「実はマリンちゃんを私のチームに誘おうかとも考えてたんだけど、そこはホラ、『運命』って奴に任せた方が良いと思って言わなかったんだ」
「そうだったのですか? 『運命』って……先輩って時々ロマンチストみたいなこと言いますよね」
「そりゃそうだよー、これでも夢見る乙女なのよ、私」
先輩ウマ娘は微笑みながら語る。
「『夢見る乙女』、ですか。……先輩」
「ん?」
「先輩の『夢』って、何ですか?」
マリンは真っ直ぐ先輩ウマ娘の目を見つめて言った。
「なになに〜藪から棒に〜。でも、そうだね……月並みだけど『GⅠレースで勝つ事』だよ。応援してくれる家族の為にね」
「そう……ですか」
少し暗い表情をしたマリンに先輩ウマ娘は優しく尋ねる。
「『夢』が、どうかしたの?」
こんな事を言ってしまうと叱られるかもしれませんが……と、マリンは躊躇いがちに口を開いた。
「私は……正直に言うと、『夢』というものが良く分かりません。この学園で度々耳にする『ウマ娘は夢を乗せて走る』という言葉……その『夢』とは何なのか、心にしっくりくる答えが見つかっていません……」
先輩ウマ娘は真剣な顔で黙って聞いていた。
「あるウマ娘から、『夢』を見つけなきゃいけないと忠告されて、私には他のウマ娘たちのように走る理由……『夢』がない事に気付かされました」
「ふーん、マリンちゃんが格闘ウマ娘から転向したのは『夢』があるからじゃなかったって事?」
マリンは俯く。
「はい……人からするとおかしな事だと受け取られると思いますが、別の理由があります」
先輩ウマ娘は腕を組む。
「そっか……こればかりは、私もアドバイス出来ないかな。『夢』は自分で気付くものだからね」
「そう……ですよね……」
「だからさ」
先輩ウマ娘はニコリと微笑んだ。
「自分の『夢』が見つかるまで、誰かの『夢』を応援すれば良いんじゃないかな?」
「誰かの『夢』を……応援?」
「そう、例えば……私を応援してみたら? マリンちゃんが応援してくれるなら、お姉さん頑張れちゃうよ! G1レースも7回は勝てちゃうよ!」
ニコッと先輩ウマ娘は笑った。まるで太陽のようだ、とマリンは思った。
『夢』が無いのに、レースに挑戦しようとする自分が恥ずかしくなるくらいに、彼女の事が眩しく見えた。
「……先輩は、私が転入した理由を聞かないですよね。他の皆はしつこいくらいに聞いてくるのに」
「んー、まあ、ウマ娘って何かしら事情を抱えてる子が多いからね。ズケズケと無神経に相手の心に踏み入るのは良くないし。でも、その理由、いつか聞かせてくれると嬉しいな」
「……はい、いつか、お話します」
マリンはニコリと微笑んだ。少しだけ、心が軽くなった。
マリンは言葉には出さなかったが、他のウマ娘と生活するのは初めての事だったので、その相手がこの先輩で本当に良かったと、心の底から思っていた。
ずっと一緒に頑張っていきたいと、思っていた。
「うん、分かった。楽しみにしてる。じゃ、この話はこれでおしまい! 私はテスト勉強に戻りますよーっと」
「あ、先輩。その範囲なら私、教えられますよ。分からない事があれば聞いてください」
うぐぐ……と先輩ウマ娘は唸った。
「せっかく威厳のある先輩としてカッコよく締めれたと思ったのに……でもマリンちゃん、進学校からの転入生で超勉強できるから助かるのは事実なのよね……」
「あ、そこミスがありますよ。使う公式が違います」
マリンは先輩の手元を覗き込んでいた。
「あーもう! 助けて、マリン先生〜〜! 実は次のテスト、結構ヤバいの〜〜!」
ちょっぴり情けない先輩の声が部屋に響く。クスリとマリンは笑って、先輩の為の特別授業を始めるのだった……
ーーーーー
翌日から数週間、マリンはチーム『シリウス』の全体トレーニングに参加することとなった。教官指導トレーニングしか知らなかったマリンはここから数ヶ月で多くのことを『シリウス』のトレーナーとチームメイトから学ぶこととなる。
ジョギングの外周でゴルシがマリンに謎のルートを教えたり、プールトレーニングでゴルシがマリンを水上疾走させようとしたり、パワートレーニングでマリンが発勁でサンドバッグを吹っ飛ばしたり、マリンが勉強を教えてあげるとチケゾーやスペシャルウィークや重賞挑戦組に泣きながら感謝されたりと、騒がしい日々を送りながら、少しずつマリンはシリウスに馴染んでいった。
そんなある日、シリウスのトレーナー室でトレーナーがマリンと向き合っていた。今回から始める新しいトレーニングについての打ち合わせをしていた。
「マリン、君はダンスレッスンはまだ受けてなかったよね。レースのトレーニングと並行して、そろそろ始めても良いと思うのだけど、どうかな?」
「……はい、私もシリウスでのトレーニングに慣れてきましたし、異論はありません。ただ……」
「ただ?」
「あの、昔から疑問に思っていたのですが、レースウマ娘たちは……なぜレースの後に歌って踊るのですか?」
マリンは恐る恐る、素朴な疑問を口にした。
その質問にトレーナーはポカンとして、あっけらかんと答える。
「え? だってレースの後は歌って踊るものじゃないか。なあ、みんな」
トレーナーは室内でトランプに興じていたスペシャルウィーク、ゴールドシップ、メジロマックイーン、ライスシャワー、サイレンススズカに話を振った。
「そうですよ、レースウマ娘が歌って踊るのは当たり前です!」
「まあ、そうだな」
「ええ、そうですわね」
「え、えっと、ライスも……そうだと思う」
皆、異口同音に同じようなことを言っていた。
「はぁ……そういうもの……ですか」
この人たちは何か洗脳をされていないか?とマリンが若干疑いかけた時……
「そんなに難しく考えることじゃないわ」
サイレンススズカが静かに口を開いた。
「応援してくれたファンにお返しをする。そして……『ただいま』と伝える為に歌うの。それだけでいいんじゃないかしら」
「『ただいま』と伝える為に……」
マリンはスズカの言葉を繰り返した。
(なんだろう……このとても、とても深い悲しみのような感じ……スズカさんの姿が、どこか儚げに見えるような……)
「まあ、とにかくだ」
シリウスのトレーナーの声にマリンは振り向いた。
「ダンスに関しては僕が教えても良いと思っていたのだけど……あいにく他のメンバーの指導が忙しくて出来そうにないんだ。ダンス専門の指導教官も居るから、まずはそのレッスンを受けてみたらどうかな?」
「おいおい、トレーナーが教えないのかよぉ? トレーナーの踊るうまぴょい伝説、滅茶苦茶面白いのによぉ〜」
「ゴールドシップさん! 茶化すんじゃありません!」
ガヤガヤ騒ぎ出すゴルシをマックイーンが諌める。
マリンはトレーナーに向かってコクンと頷いた。
「はい、そうします」
「うん、じゃあレッスンの申し込みは僕がしておくから、参加できる日取りはメールで確認してね」
「分かりました。よろしくお願いします」
(正直、歌とダンスをする理由はまだよく分からない。だけど、多くのレースウマ娘がそれを夢見て努力している。飛び込んでみれば、何か分かるかもしれない)
マリンはそう考えてトレーナー室を後にした。
後日のダンスレッスンにて、マリンは桜色の目と髪をした、小柄だけど元気いっぱいなウマ娘が目を輝かせてダンスの練習をする姿を見た。聞いた話によると、彼女はトレセン学園に入学してから1度もレースに勝利した事がないらしい。
マリンは最初は特に彼女に興味を示さずに淡々とダンスのステップを覚えて、歌詞を暗記した。だが後々、その桜色のウマ娘が彼女にとって非常に大きな存在となることを、マリンはまだ知らなかったのだった……
マリンはその後、正式にチーム『シリウス』のメンバーとなった。
そして月日は流れて、マリンはメイクデビューを迎える。
ーーーーー
ワアアァァァーーー……!!!
そのレース場にはメイクデビューとは思えないほどの人が集まっていた。そして、大観衆の見つめる中、1人のウマ娘がゴールした。
『今、〇〇〇〇〇がゴールイン!!! 1着は〇〇〇〇〇!!! 鮮烈なデビューを飾りましたーーー!!! 2着には………』
会場は熱狂に包まれていた。しかし、小さなどよめきもあった。あーあ、期待し過ぎたか、こんなもんだろ、とあちこちで聞こえてくる。
『注目のマリンアウトサイダは5着! 先行したバ群に追いつけず、デビュー戦は活躍できませんでした! ウマ娘格闘界の麒麟児は初レースでは勝利とはならず!』
「ハァッ……ハァッ……」
走り終えたマリンは、ゴール板を過ぎたターフの上で、膝に手を当てて呼吸を整えていた。
当然、彼女は頭では理解していた。レースでは格闘ウマ娘として培った技術を活かせる機会は少ない。長距離遠征での移動でスタミナはあったが、他のウマ娘と競いながらでは体力の消耗の仕方が全く違う、と。
しかし、いざレースで走ると、それは彼女の想像を何もかも超えて、練習とはまるで次元が違った。
「ハァ……ハァ……これが……レース……」
マリンは着順掲示板を見上げる。自分の番号は1番下にあった。7人の出走でギリギリ掲示板は逃さなかった。しかし、話題となっていた彼女の活躍を期待していた人々にとっては、あまり喜ばれる結果ではなかった。
(っ……流石はルドルフ会長だ。彼女の言っていた通りだ。その通りの結果になっただけ……ただ、それだけ……)
ドクンッ………!!
「っ!?」
心臓が跳ねる音がした。彼女の中に、今までに感じたことのない負の感情が湧き上がる。一瞬、彼女の顔に深く濃い影がかかった。
しかし、敗北は格闘技でも既に経験している。このレースでの経験を次走に活かせば良いだけだ、とマリンは無理矢理気を落ち着かせる。
黒髪のウマ娘はグッと一瞬、目を瞑って顔を上げた。そして、ゆっくりと控室へと向かった。
…
……
………
…………
……………
マリンのデビュー戦にはトレーナー、メジロマックイーン、ゴールドシップの3人が付き添っていた。他のメンバーはスケジュールを合わせられなかった。
「負けちまったなー、マリンの奴」
ゴールドシップがルービックキューブをいじりながら呟いた。
「……そうですわね。ですが、今活躍しているウマ娘が全てメイクデビューを制している訳ではありません。一瞬暗い表情をしているように見えましたが、もう顔にその陰りはありません。きっと大丈夫でしょう。私たちは彼女を受け入れるだけですわ」
「ふーん、『大丈夫』ねぇ。マックイーンにはそう見えたのかー」
ゴルシはクルクルとキューブをバスケットボールのように回転させながら、つまらなそうに言った。
「?? ゴールドシップさん、それはどういう意味ですの?」
「……ゴルシの言う通りかもしれないな。あの教官が言ってた『迷子』って言葉の意味……少しだけ分かったかもしれない」
「え……?」
マックイーンにはゴルシとトレーナーが何を考えているのか検討もつかなかった。
「ゴルシもウマ娘の中では……何というか、アウトローな方だから気付けたのかもしれないな」
「むぅ……お2人が何をおっしゃってるのか、私には分かりませんわ。キチンとした説明が欲しいです」
「マックイーン」
トレーナーに優しい目で見つめられてマックイーンは少しドキリとする。
「今はいいんだ、今は。それはマリン……彼女自身の問題だ。僕たちはマックイーンの言った通り、彼女のことをただ受け入れてあげれば良いんだ。あの娘が自分でそれを気付くまではね……」
「……分かりましたわ。未だ釈然としませんが、トレーナーさんがそこまで言うのなら」
だけどいつか教えて下さいね、とマックイーンは付け加えた。
「僕たちも控室に向かおう。彼女の初レースだったんだ。笑顔で迎えてあげないとね」
そう言って3人は本バ場への通路へと向かった。
行く途中でマリンについての多くの落胆の声が聞こえたが、シリウスのトレーナーは気にしなかった。
(ライスシャワーの時もそうだった。この声をいつか祝福へと変えてしまえばいい)
トレーナーは、ゴールしたマリンの翳りのある表情を思い出して唇を噛む。
(……大丈夫だ、あの娘ならきっと。彼女のデビューは他と比べると遅すぎるくらいだった。あまりにイレギュラーな経歴だ。今僕がしてやれるのは、彼女を信じて共に歩んであげる事だけだ)
シリウスのトレーナーは気合を入れ直して、人混みを掻き分けて進んだ。
次回
7話 レースウマ娘の涙