東方ロストワード-失われた世界の先へ-   作:陰猫(改)

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プロローグ【失われた世界へ】

 これは秘封倶楽部の二人と一緒に見た夢の続き──とは言っても、蓮子さんもメリーさんもどちらも以前の夢を覚えている訳ではない。

 なので軽く説明しておく。わたしがいつも見る夢はどこか現実とはかけ離れたものである──とは言っても所詮は夢だ。わたしが見る光景は共有出来ないし、何より分かち合う事など出来ないものである。

 しかし、宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンの二人が暴く秘封倶楽部でわたしは初めて、他者と共通の夢や話題を持ち出す事が出来た。

 二人もまた、わたしとは異なる世界を見ている。

 だから、二人との会話は面白かった。

 

 そもそも、夢とは何か?

 脳内の電気シグナルが見せる空想映像であると言うのなら、それまでだが、わたしやメリーさんのように体感しているこれはなんなのであろうか?

 疑問は尽きないし、前回に二人と共有出来た夢の内容も二人は覚えていなかった。

 つまり、わたしはあくまでも疑似体験しているが、あくまでも一個人が見る夢を覚えているだけなのだろうか?

 

 あの時の蓮子さんもメリーさんもわたしが夢で出会った二人とは違うのかも知れない。

 そもそも、わたしはあの時、きちんとロストワードの言葉を取り戻せたのだろうか?

 或いはその言葉が正しくなかったとしたら?

 

 もしも、そうであったのなら、わたしは二人を自分の夢の世界に巻き込んでしまい、置き忘れてしまったのかも知れない。

 そうであるのならば、正しいロストワードを再び取り戻す時、二人の夢の記憶も呼び起こす事が可能なのであろうか?

 

 ・・・それに答えはない。

 

 だが、もしも、あの夢に戻れるのなら、わたしは巻き込んでしまった二人の記憶も見つけなくてはならない。そんな気がしてならない。

 

 ───

 

 ──

 

 ─

 

「こんにちは。小さな旅人さん」

 

 

 ──?

 

 あなたは誰?

 

「私? 私は《怪獣》よ」

 

 ──《怪獣》。月の都を襲撃した少女達の事。

 外見はわたしが見る別の夢の少女達によく似ているけれども、それはいつも見る夢とは異なるもので、ある種のパラレルワールドに近いものなのか、普段の彼女達とはまた違った存在。

 

 ──けれども、いま目の前にいる少女には出会った記憶が一切ない。

 

「まあ、戸惑うのも無理はないよね?──私もあなたと会うのは初めてになると思うから。けれども、いま、重要なのはそこではないよ」

 

 ──どう言う事なの?

 

「重要なのは原点に帰る事。あなたはどうして、なにをしたかったのかって事よ。

 すべての事柄には繋がりがある。

 ロストワードで幾ら隠しても隠しきれない事柄と言うのが存在するの。

 例えば、あなたの存在とかね。

 あなたは観測者であり、同時に物語の中心にいる存在。

 同一性がなく、ロストワードのある世界にのみ存在する特異点のような存在──それがあなた。

 でも、あなたがすべての元凶であるとも言い難いし、何よりもいま重要なのはそこではないわ」

 

 ・・・あなたは何を知っているの?

 

「安心して。私も私が観測した結果しか知らないから。

 これはあくまでも観測結果から推察された実験の一つ。

 潰えてしまった可能性に新たな可能性を見出だして結果が産まれるかと言う《ロストサンプル》──失われた結果は変えられないけれど、覆せる可能性も存在するかの実験。

 無論、無から始まり、有へと変換するかを見定めるちょっとした実験──失われたからこそ、新たな活路が見出だせる事もある」

 

 ──あなたはロストワードの事を知っているの?

 

「言ったでしょう?──私も観測している事しか知らないって。そこはあなたと変わらない。ただ、私なら別の可能性も、あなたに与えられる。無論、それが答えとなるかは別だけれどね。けれども、必然的にあなたの新しい可能性を導き出す手助けが出来るかも知れない」

 

 ──どうするの?

 

「ロストワード異変で閉ざされた世界は言葉を取り戻せなかった世界──数多ある可能性が閉ざされ、折り畳まれた物語の世界と言っていいわね?

 これは言わなくても解るわよね?」

 

 ──言葉を失い、本来の姿でない世界。喪失し、忘れられた世界。

 

「私の力なら、その失われた世界に再びあなたを誘える。

 究極にして原初の神──そういうコンセプトが私の概念要素だし、だからこそ、あなたを失われた世界へと再び召喚出来るって訳。そして、私は終わりを迎えた世界に新たな息吹を与える為に存在している」

 

 ──あなたは一体?

 

「私は《怪獣》よ。□□が産み出した怪獣とかではなく、第三者があまねく世界に再度、可能性を与える為に産まれた最終にして原初の《怪獣》──それが私」

 

 ・・・。

 

 ・・・・・・。

 

「さあ、はじめましょう。あなたという観測者を失った世界のその先の物語を」

大元となる東方ロストワードが私の三次創作と書いている事が酷似してしまっているので投稿をどうするか、悩み中。解決編が出るまで投稿は控えるべきでしょうか?

  • 気にせず、投稿!
  • 解決編が出るまで待って!!
  • ロスワをプレイしながら読むので問題ない。
  • いまからプレイして確認するから待って!
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