(早く会いたいけど、おしとやかに、優雅に・・・)
クリスは逸る気持ちを押さえながら夫の後をついていった。
無論、アスラ王国に監禁されていたわけではない。
むしろ夫の仕事は本来、北方三国との外交であり、その相手の一つがラノア王国であった。
外遊の際は同行を許されていたし、三国の中でもラノアは訪問頻度は高い。
よって所謂里帰りは頻繁にできていたし、シャリーアにあるラノア魔法大学は
「ラノア王国」「ネリス公国」「バシェラント公国」の出資でできている大学だ。
三国とアスラの外交、父の提案による四国首脳会談「サミット」はそこで開催される。
その為、クリス自身は望郷の念はあまりない。
赤い母は既に亡くなっているが、白い母と青い母は健在である。
甥のルロイ一家が母たちと同居している。
クリスは定期的に交流している為他国というよりは少し遠い実家程度の感覚だ。
但しララは彼女が旅に出てから一切接触がなかった。
よって数十年ぶりの再会である。
「あの、殿下、兄達は呼ばれておりますでしょうか?」
「既に使いの者は向かっているようです。お二人ともすぐに来るでしょう。」
数年前になるが、アスラ王国との連携強化の為「ルード傭兵団」の本部をシャリーアからアルスに移転させている。
その本部を顧問の名で統括しているのが、義理の姉であり、叔母であるアイシャであり、兄のアルスと共にアスラ王国に移動している。
しかし、王族としての職責を負っているクリスと大企業とは言え一般企業?であるアルス達の接点は
同じ町に住んでいながらあまりにも少なかった。やはり顔を合わせられるのはうれしい。
アルスやアイシャにとっても恐らくララは数十年ぶりのはずだ。
(久しぶりにお話できるかしら)
アスラ貴族の中での政争謀略の渦中で非常にたくましくなったクリスではあるが、基本的に末っ子の甘えん坊だ。
まして父が亡くなったばかりで少しばかり不安定になっている。
「エドワード及びクリスティーナ、参上いたしました。」
「殿下、妃殿下、陛下がお待ちになっております。」
今日の門番はシャンドルのようだ。「女王の門番」ドーガ亡き後、女王の間の扉を守るものは持ち回りとなっている。
(今日の門番はシャンドル様なのですね。なんか人材の無駄遣いな気もします)
「エドワード、クリス、よく参りました。」
年齢を感じさせない、よく通り、そして耳馴染みのよい声は健在である。
シャンドルに通され、女王の前に出た二人をアリエルは出迎えた。
女王の後ろにはいつものようにレイダ・リイアが控え、そして既にアルスとアイシャも既に登城していた。
「全員揃いましたね、では、参りましょう。」
先頭をレイダ・リイアが勤め、アイリス、エドワード、クリス、アルス、アイシャと続き、後詰をシャンドルが勤めた。
(女王様に水神様、元北神様、王太子のエディに天才アイシャ叔母様とアルスにい、うう、やっぱり私が一番ダメダメだよ・・)
クリスはよくも悪くもルーデウスの血を一番受け継いでいるのかもしれない。
ようするにビビリである。
よそから見れば、さすが「泥沼」の一族と敬われる程度には優秀でシンパも多い彼女であり、
一見ものおじせず、天真爛漫、人懐っこく社交的に見えるだろう。
しかし内面は周りが気になり、コンプレックスを抱きやすい性格であった。
(ひゃぁぁ)
何かに背中を突かれた。
アルスだ。
(ぷっ)
同時にアイシャが声にならないレベルでただ手を口にあてて吹き出しいていた。
どうやら自信の無さが表に出て少し猫背になっていたらしい。
最後尾のシャンドルは目をそらし見ないようにしてくれている。
(紳士だね、シャンドルさん、それに比べアルスにいのいじわる!)
クリスは右頬をほんの少しプクっと膨らませた時、謁見の魔につき、扉が開かれた。
「よく参られましたね、ララ様、そして・・・」
「クリスティーナ、アルス、アイシャ、類まれなる力により、アスラ王国を救った英雄。」
「そして、私の親友の夫でもあり、其方達の父であり兄であるルーデウス・グレイラット様の死を心からお悔やみ申し上げます。」
ララの謁見理由は他でもない。
父ルーデウスの訃報を星より感じ、急ぎ帰郷を果たしたい事。
その為にはアルス王都にある、転移の魔法陣を使わせていただきたい事であった。
(多分大丈夫だよね・・・)
何しろ、元々設置したのはルーデウスであり、設置している館もルーデウスがアリエルより下賜された館である。
「勿論問題ございません。お使いください。ララ様、ただ・・・」
「ただ・・と申しますと?」
「アスラ王国からの弔問の国使として、アスラ王太子妃クリスティーナ、同伴にアルス、アイシャ、護衛にレイダ・リイアを同伴させてくださいませ・・・」
まさかの里帰り決定である。
女王様言葉わかんない
女王様が相手を呼ぶ呼称がわかんない。
なので、
ララは国賓なので様付
息子夫婦はもちろん呼び捨て
アルスとアイシャは一応国民なので呼び捨てにしました。
お貴族言葉はわかりませんわ・・オホホ
この話は如何でしたか?
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ありきたりだった。予想の範疇
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構成に難があった、こじつけすぎ
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意外と頷けた、検証としては適切
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文章勉強しろ。
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いや、面白かったよ(棒読み)