推しの子 ヒロイン全員好感度100達成RTA 作:重曹ちゃんかわいい
かなちゃんは後半ではメインヒロインなのでへーきへーき。少しだけヒロインらしい境遇とイベントがあるだけですよ。
カミキ ヒカル
俺たちの近隣で起きた事件。刃物を持ち歩き、不審に思った警察官の職務質問に対し逃走した男についての裁判結果が出たので、裁判議事録や周辺の人達の話を聞き、顔写真なども確認し、そして確信した。
「やはり、間違いない。前世で俺を殺した男だ」
アイから俺の父親に近々会うという事を聞いてから警戒はしていたが、少し前に捕まった不審者がかつて俺を殺した男だった。九州の片田舎にある病院にアイが居たことを知っていた件に関して、奴が地元民で、たまたまアイを見つけた可能性はあったが、今回でそれは否定された。アイ、もしくは社長付近の人間が漏らさないと、こいつが俺たちの新居をこんなにも早く特定出来ない。
アイはかつて言っていた。立会人が来るかも知れないと。そいつが俺の父親だとするなら、全ての辻褄が合う。
俺を殺した時にアイの事を犯人に情報提供をした奴こそ、俺の父親だという事に。
「アイの話した情報から推測するにいくつか候補は挙がったが、ララライの可能性が高いと思い、ララライの所属名簿のアーカイブから発掘した顔写真から俺と顔の似ている男を見つけて、調べて、確信した。こいつが俺等の父親」
パソコンにまとめた資料を見る。
「今はK大学理工学部の学生カミキヒカルか...経歴を見るとずっと、K大系列なのか。あそこは創業者の御曹司が多いし、親がその系列大学卒じゃないと系列幼稚園や小学校、中学に入るのは相当な学力と資金が必要だ。親がどこかの社長なんてこともあるかもしれない。元劇団ララライの看板役者にして、俺の父親。そして前世の俺の死因の男。調べないといけない」
ネットのアーカイブに残っていて助かった。魚拓で保存していたオタクサイトの残骸から探し当てるのには苦労した。やはりネットで集められる情報は少ない。
「社長にも話しておかないとな。アイの護衛体制をどうするのかも話さないとだし、探偵を雇うなり、興信所を使うなりするにも大人の手がいる。手駒が一人ならいい。だが、またこんな殺人すら厭わないような奴がこっちに送ってこられるなら問題だ」
殺意のある人間を止めることは難しい。何十人もの警備体制を整えても、一人の素人が手製の拳銃を作ってしまえば護衛対象を簡単に殺す事ができるのが現状だ。
完全な対策なんてない。ゆえに殺意のある人間をいかに減らすか、そして把握しておくのかが重要だ。
外からの情報は社長に任せるしか無い。なら俺は中から集めることにしたい。まず、あそこの大学系列は身内意識が強い。創業家の血筋を引く2世、3世が多く通う点もあって、他の大学系列と少し毛並みが違う。情報を集めるなら中から。なら幼学舎に入るのが手っ取り早い。OBを探して入りやすい幼稚園へはいるための推薦状を確保しないと。
「あとは奴の古巣であるララライ。そこへ入るのはリスクが高いかもしれない。中に渡りをつけられる人と関係を作って調べないといけない。……が、相手にこっちが知っていることを知られていないというのが一番のアドバンテージ。これは大事にしないといけない」
アイは父親の携帯の電話番号にかけても繋がらないと言っていた。解約のアナウンスなのか、使われていない番号に転送しているのかは分からないが、不審者が見つかったタイミングでのことを考えると黒に限りなく近いグレーだ。
手駒が捕まってしばらくは警戒をしていただろうが、半年近く何もなかったら警戒も解いてるだろう。今のうちに動いておきたい。
アイには言えない。
アイは今、精神的に安定してきたところだ。そんな所に、俺を殺した犯人の事、そしてその情報提供者が自分の元恋人だったなんて事を知ればどうなるか分からない。
もし、また電話が来るようなら相談して欲しいと言ってある。もし次来るようであればそこに罠を張ることもできる。まだ逼迫した状況ではない。
「愛してる」
アイのあの時の言葉と顔を思い出す。
あの子を守らないといけない。あの子を守る為なら何だってやってやる。
「ようやくアイは人生を謳歌できるようになったんだ。それを邪魔なんてさせない」
何もかもやり遂げたと思っていたらと考えると少し憂鬱になったが、俺はアイとルビーの幸せを守らなければならない。
カミキ ヒカル
こいつは俺が排除する。
そう決めてしばらくして、ルビーの事を思い出した。
俺が入るなら、ルビーも必然的に一緒の学校に通うことになる。
小学校の入試はかなり特殊だ。数量・図形・記憶・言語・常識・推理・制作・絵画・運動・行動観察・口頭試問とやるべき対策が多い。だから大体3歳から特殊なトレーニングをしないと受からない。早いやつは1歳からやっている。あと名門は学閥があって、親がその系列の出身かどうかをチェックされるので、その系列出身者が親に居ないと不利になる傾向もあったりする。学内順位10%に入るくらいでないとキツい。
中身が中学生くらいとは言え、仕事をしながらこれはキツいだろうと思って止めた。
止めたのだが、ルビーが「お兄ちゃんは私が幼稚園児に負けると思ってるんだ!酷い!」とか言い出した。
そして、今では時間がある時は問題集のアプリを延々と解いてる。あれ脳トレを延々とやり続けるようなものだからキツいだろうに。これで諦めたら幼稚園児以下と認めることになると思って必死に勉強していた。
受かったらよし、駄目ならかなの行く予定の私立小学校に行けばいい。そんな気持ちで居たが、共演者の中に幼学舎の受験組の子役の子が居た。黒川あかね。3月時点での小学受験統一模試の主席らしい。
ルビーが頭を捻っていると、教えてあげていた。かなり面倒見が良い性格だ。
話してみると、こちらに驚くくらい好意的でアドバイスをしてくれて、やっぱり現役受験組の情報はありがたかった。話を聞くと有意義な情報を手に入れたし、お下がりで良ければ受験資料なんかをくれるなんて話も出たので、仲良くしたいと思った。
そうして仲を深めていくと、今年の受験が終わった後、本格的に演技を学ぶため劇団ララライに所属する為のオーディションを受けるという話を聞くことになった。
全てが噛み合ったような、今、出会いたい人物が目の前に居る。
俺は黒川あかねと仲良くすることにした。とはいえ、黒川あかねは男性に苦手意識があるように見えたので、ルビー、そしてかなも巻き込んで会うことにした。特にかなに強い関心があるように見えたので紹介することにする。口の悪いかなは友達が居ないし、すぐに人が離れていってしまうので、これくらい好意的な子の方がうまくいくと思った。
最近、かなは忙しそうにしている。子供の就労時間は週40までだが、それに稽古なんかは含まれない。就労可能時間の制限はあるが、家、もしくは事務所のレクレーションルームを自称する部屋でされたら自主的にやったことにされる。学校に行きながら、稽古をしながら40時間働く。はっきり言って頭がおかしいスケジュールだ。医者時代も地獄だと思ったが、芸で生きる人達の倫理観はそれを超えておかしい。
同世代で同性の友人が居ないと相談相手が大人になる。その大人は倫理観がバグったやつらばかりだ。
話した感じでしかないが、黒川あかねはまともだ。かなにはまともな友人関係を作って欲しい。俺はライバル視されすぎてアドバイスが逆効果になりがちだ。まともな倫理観をもった友人を一人でも作っておくことはかなの為になる。
カミキ対策は黒川あかねと親しくすることで進めていく。
利用するようで悪いが、仕事では精一杯フォローするから……と、小さい子供を利用することに罪悪感を覚えながら、今日も彼女と仲良くなるために話しかける。
アイが生きてるのでさらっと情報抜き取り放題。億単位で稼ぐ芸能人を複数抱える事務所社長のパワーを使って監視&調査。そして前世とかいうクソ要素で把握されている殺人事件や人間関係。ミステリー小説なら許されない行動ばっかしてるアクアくん。
そして、
アクア「黒川あかねは使える。ここで手放すわけにはいかない」
罪悪感からあかねちゃんを接待しまくるアクアくん。練習に付き合ったり、本番でもフォローしたり、一緒に遊んだり、親御さんと仲良くしたり、同じ学校志望なんですとか言い出したり、入る予定の劇団に興味あります!一緒に見学行こうとか言い出したりする。微笑ましいね。初恋かな。次はあかねちゃん。