とある魔術の禁書目録外伝IF〜とあるフレンダの救済計画〜   作:死徒

15 / 27

中々時間が取れず久しぶりの更新です。

しかも番外編のようなもので駄文という…


死闘

 

 

「…金髪リア充(ゴールド)…オビトさんは渡しませんよ…」

 

「フン! 結局、メンヘラ女なんか眼中に無い訳よ。 アイツは私がもらうっての!」

 

「…フフッ…撃ち抜いてあげます…覚悟は良いですね?」

 

「ニヒヒ! アンタこそ私の爆弾の餌食になる準備は出来てるんでしょうね?」

 

互いにエアライフルと小型手榴弾を構える二人。

 

「「っ!?」」

 

そして次の瞬間には互いに攻撃を仕掛けていた。

 

「……(この金髪リア充…先程の発言から爆弾を使った戦術を取ることは分かっていましたが…これ程の威力を持った爆弾を至近距離で使用してくるとはなんて酔狂な戦い方を!?…)」

 

「……(なに今の!?…撃ち抜くとか言ってたから遠距離専門のスナイパーだとばっか思って接近して一気に片を付けようと思ってたのに…このメンヘラ女…服で見えないけど、腕の下に銃を隠し持ってるわね…しかも弾丸は普通の弾じゃなくて弾の軌道が読みにくくて視認し辛いかなり特殊な弾…多分ガス弾ね…厄介極まりないわね…)」

 

方や通常弾と比べ目視することが困難なガス弾による連射、方や破片効果を捨て、炸裂、衝撃に重点を置いた手榴弾による爆撃と両者は自身の予想と違った相手の攻撃方法に内心焦りを見せる。

 

「…っ!」

 

「くっ!」

 

猟虎は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべると右手に仕込んだエアライフルを構え、フレンダを近距離から連続で狙撃する。

 

それを本能と暗部での経験を駆使し、フレンダはバックステップなどを用い、正に紙一重で避けていくが、完全に弾丸の動きを見切れていないこともあり、それは猟虎との距離を無理矢理離される結果となる。

 

「(この金髪リア充、恐らく接近戦に関してはわたくしよりも実力が上…しかも至近距離で爆弾を放つ危険性も考慮すると…ある程度の距離を取った上で更にわたくしのボッ……狩猟暗殺者特有の気配遮断スキルを用いて死角からジワジワとダメージを与えていくのが最良でしょう…認めるのは癪ですがこの金髪リア充…大口を叩くだけのことはありますね……)」

 

猟虎は先程の一撃で複雑ながらもフレンダのことを内心で認めると、学園都市の能力判定とは関係ない自身の狩猟能力を使用し、戦いの中で徐々に気配を消し去っていく。

 

「!?(どういう訳!? このメンヘラ女…どんどん気配と姿が気薄になってく…完全に気配を消された上で物陰から狙撃されたら…正直ヤバい訳よ!?……)…なら!」

 

気配と姿がだんだん感じられなくなっていく猟虎に脅威を覚えたフレンダは咄嗟にスカートの中から先端にユニークな顔の付いた自身最大火力の小型対戦車ミサイル…通称デンジャラス・クラッカーを数発取り出す。

 

「先手必勝! 結局、やられる前にこっちからやってやる訳よ!」

 

そして、額に汗を浮かべながらも不敵にニヤリと笑うとそれらを着火させ、四方八方に放つ。

 

「なっ!?(これはミサイル!? 服の中にこんなものを忍ばせているなんて…もしも何かの拍子にコレが自身を起点に誘爆しようものならただでは済まない…初撃の至近距離爆発といい、この金髪リア充…死ぬのが怖くないんですか!?)」

 

フレンダが対戦車ミサイルを服に隠し持っていることなど想定外だった猟虎は驚愕に目を見開くと回避に徹し、何とかミサイルをやり過ごす。

 

だが、焦りと全神経をミサイルの回避に向けていた影響から気配遮断が疎かになってしまう。

 

「ニヒヒ! 見ぃーつけた!!」

 

「!? し、しまった!?」

 

そして、それはフレンダから姿を捕捉されることを意味していた…

 

猟虎は直ぐさま右手のエアライフルを構えるとガス弾を連射して、凄まじい速度で自身に接近するフレンダを迎撃するが、それらはフレンダに当たるものの、彼女は致命傷となり得るもの以外は避ける気がないのかガス弾による傷を次々と負いながらもお構いなしに猟虎に接近し、両者の距離はどんどん縮まっていく。

 

「き、効いてない!?」

 

自身の狙撃が相手にまるで効いていない悪夢のような光景に猟虎は動揺を隠せない。

 

「フン! 結局、アンタの狙撃なんかいくら受けても効かない訳よ!」

 

「この金髪リア充…痛覚を遮断する能力でも持っているというんですか!?」

 

「ニヒヒ! さあね〜?(んな訳ないわよ! めちゃくちゃ痛いっての! でも今のこの機に接近して一気に倒さなきゃ間違いなくさっきみたいに姿を消された状態で狙撃されてやられる…ならこんな小さなケガを一々気にしてらんない訳よ!……認めたくないけどこのメンヘラ女…言うだけのことはあるわね…)」

 

動揺する猟虎を前に口では余裕を見せるフレンダだったが、内心では余裕など全く無く、狙撃による痛みを虚勢を見せることで堪えながらひたすら猟虎に向かって走る。

 

「くっ!?(ま、まずい! ここまで接近されたら銃は使えない…近接戦をするしかありませんね…)」

 

狙撃が不可能な距離までフレンダに接近されたことで猟虎は近接戦をせざるを得ない状況となり、構えを取る。

 

「ぐうっ!?(は、早い!?)」

 

だが、猟虎が構えを取った次の瞬間にはその顔面にフレンダのサマーソルトキックが直撃していた。

 

その威力はかなりのものだったらしく、猟虎は一撃で片膝をつく。

 

「まずは一撃…散々好き勝手に狙撃してくれたけど、今までの受けたダメージの分は百倍にして返してやるわ!」

 

「…返り討ちです…」

 

全身に傷を負いながらも不敵な笑みを浮かべてそう宣言するフレンダに猟虎は目を細め、彼女を睨み付ける。

 

「フン! その余裕がいつまで持つか…試してやるわ!」

 

「っ!?」

 

再び自身の懐に入り込もうとするフレンダに猟虎は瞬時に立ち上がると、咄嗟に右手のエアライフルで狙撃し、接近を防ごうと試みるが全てかわされてしまう。

 

「なっ!?」

 

「フン! いくら普通の弾と違って分かりづらいといっても…結局、そんな何回も狙撃されたら嫌でも弾の軌道くらい読めるって訳よ!」

 

「がはっ!?」

 

鈍い音と共に猟虎の腹部にフレンダの飛び蹴りが炸裂し、猟虎は呻き声を上げてよろめく。

 

「まだまd!? うっ!?」

 

更に追撃を仕掛けようとするフレンダだったが、先程の捨て身の接近で猟虎から受けた狙撃によるダメージは致命傷になるものは避けていたとはいえ、やはり無視出来るものでは無かったらしく、唐突に自身の左脇腹を押さえると痛みに顔を歪ませ、その動きを鈍らせる。

 

「!?(…成る程、この金髪リア充…わたくしの狙撃が効いていないなどとホラを吹いて…その実ただの痩せ我慢でしたか…フフッ…そうと分かれば…)」

 

その光景に猟虎はフレンダの虚勢を即座に見抜き、蹴られた腹部を左手で押さえながらも口元をニヤリと不気味に歪ませると右手のエアライフルを構え、その凶撃を動きの鈍ったフレンダに向けて放つ。

 

「くうっ!?」

 

迫り来るガス弾を何とか紙一重でかわすフレンダ。

 

しかし

 

「そちらへ避けると思っていましたよ!」

 

「(ヤ、ヤバッ!?)」

 

「はっ!!」

 

「ぐっ!?」

 

フレンダがガス弾を避けるのは想定内だったのか、彼女避けた先には既に猟虎が待ち構えており、右足を振りかぶっていた。

 

フレンダはそれを回避しようとするも間に合わず、猟虎の蹴りは狙撃によって傷を負ったフレンダの左脇腹へと直撃する。

 

壮絶な痛みに耐えきれず、堪らずフレンダは地面を力無く転がりうつ伏せに倒れ伏す…

 

「うっ…くうっ…」

 

「あらあら! 百倍にするとか何とか言って大口を叩いていた割に他愛無いですね。 もう立つことも出来ませんか?」

 

倒れたまま立つことの出来ないフレンダを前に勝利を確信した猟虎は彼女を嘲笑する。

 

「…確かにもう私は立つのもやっとの状態かもね…」

 

「……」

 

「…でも…」

 

限界に近いダメージを負いながらもまだフレンダの目は死んではおらず、寧ろ勝機を見出したかのように力強いものへと変わっていく。

 

直後、勝利を確信し、油断する猟虎の背後に人形に擬態した爆弾が複数体

出現し、彼女に襲い掛かる。

 

「なっ!?(人形!? この金髪リア充…いつの間にこんなものを潜ませて!?…)」

 

「まだギブアップした覚えは無いって訳よ!」

 

「!!?」

 

フレンダはダメージにより小さいながらも確かに笑みを浮かべると、人形を起爆させるスイッチを押す。

 

すると次の瞬間、複数の人形は瞬時に起爆し、猟虎は逃げる間もなくその爆発に巻き込まれた。

 

「ニ、ニヒヒ…結局…相打ち…って…訳…ね……」

 

それを見届けるとフレンダは完全に限界を迎えたのか、意識を手放すのだった……

 

 

「う、う〜ん…」

 

小さく声を上げながらフレンダは目を覚ます。

 

「起きたかフレンダ」

 

「オ、オビト?」

 

覚醒したフレンダの前にはオビトが居た。

 

彼はフレンダに両手をかざし、医療忍術である掌仙術(しょうせんじゅつ)で彼女の傷の手当てをしていた。

 

「ああ、俺だよ…全く、君達が仲が悪いのはさっきの会話から感じてたけど…まさか殺し合いまでするとは思わなかったぞ?」

 

「殺し合い…!! そうよ! あのメンヘラ女、最後に私の爆弾の餌食になったけど…どうなったの!?」

 

「ん? メンヘラ女…ああ、猟虎のことか? 猟虎なら…」

 

「此処にいます。 生憎と死んでいませんよ、残念でしたね金髪リア充」

 

「!?…フ、フン! あの爆発から生き延びるなんてね…悪運の強い女…結局、私の負けって訳ね…」

 

「…いえ、あの戦いは引き分け…いや、寧ろわたくしの負けでしょう…最後の貴女の人形爆弾による一撃…アレが直撃していればわたくしは重傷…最悪死んでいましたよ…あの時オビトさんがわたくしを救っていただけなければね」

 

「正直間一髪だったよ…フレンダの爆弾が炸裂する瞬間に神威で猟虎を神威空間から離脱させて救い出すのは骨が折れた…さて、これで良し、治療は終わったよ」

 

「そ、その…ご、ごめんオビト…」

 

「も、申し訳ありませんオビトさん…」

 

「そう思ってるならもうあんな殺し合いはしないでくれ…俺達3人は暗部組織・暁のメンバーなんだ。 いくら君達の仲が悪いとはいえ…俺達は仲間なんだからさ」

 

「…メンヘラ女…」

 

「…何ですか金髪リア充?…」

 

「…私の名前はフレンダ=セイヴェルンよ…その…アンタの狙撃と気配遮断、そして戦闘能力…正直言ってかなりのものだった訳よ…ムカつくけど”猟虎”…アンタのこと…認めてやるわ!」

 

「!?…そうですか……わたくしの名前は弓箭猟虎と申します…貴女の自身を巻き込むことも厭わない爆弾を使った戦術とわたくしを上回る近接戦闘能力ははっきり言って見事と言わざるを得ませんでした…癪ではありますが”フレンダさん”…貴女のこと認めてあげましょう!」

 

「ニヒヒ!」

 

「フフッ!」

 

フレンダと猟虎は互いに悪態をつきながらも内心では双方の実力を認め合っていたこともあり、互いに笑みを浮かべながら握手を交わす。

 

「これで本当の意味で3人体制の暁が始動って感じか?」

 

それをオビトは穏やかな表情で眺め、そう呟いた。

 

そんな時

 

「あれ? 何か忘れてるような……」

 

「フレンダ、どうかしたのか?」

 

「?」

 

「えっと…何か約束があった筈なんだけど…」

 

「約束…ですか?」

 

「!?(分かったが…それを俺から言う訳には…)」

 

オビトはフレンダの忘れている約束に気付くが、それを言う訳にもいかず苦悩する。

 

「うん…重要なことだった気がするんだけど…結局、最近色々あって…思い出せない訳よ…」

 

「…フレンダさん…もしかして約束とはあの時一緒に居た長い黒髪とのものではないですか?」

 

「長い黒髪?……!!? 思い出した! 今日は佐天とのサバ缶パーティの日だったわ! 猟虎…とりあえず礼を言っとく訳よ」

 

「…これはどういたしまして…と言った方が良いんでしょうか?…」

 

ぶっきらぼうにとはいえ、フレンダに礼を言われた猟虎は困惑する。

 

「オビト! 私を佐天…友達の所へ移動させて欲しいんだけど…出来る?」

 

「…出来る…出来るけどさ、第二位の垣根提督が一方通行に敗北したことで表は落ち着いたとはいえ、裏では暗部抗争のゴタゴタはまだ続いてる…まあ、麦野は俺が倒したから君程の実力者なら危険はあまり無いとは思うけどな……しょうがない、暗部抗争のゴタゴタが済むまで暫く猟虎と神威空間に居てもらう予定だったけど、今夜だけその友達のとこに行くことを許可するよ」

 

不安そうに自分を見るフレンダに観念したのか、オビトは溜め息をつくと、今夜だけフレンダが佐天の部屋に行くことを許可する。

 

「!? ほんと!? ありがとうオビト!!」

 

「うおっ!?」

 

許可を貰ったフレンダは嬉しさのあまりオビトに抱きつく。

 

「…フ、フフッ…フレンダさん…わたくしの目の前でオビトさんに抱きつくとは…余程命が要らないようですね……」

 

そんなフレンダに目のハイライトが消えた状態の猟虎が殺気を浴びせる。

 

「フン! 抱きついたくらいで一々私に殺気を浴びせてくるなんてね…結局、そんなに心が狭い女は嫌われる訳よ!」

 

「!!? き、嫌われる…わ、わ、わたくしが…オ、オ、オビトさんに…き、き、嫌われ…る……」

 

オビトに嫌われるという単語が余程ショックだったらしく、猟虎は白目を剥いてひっくり返る。

 

「ち、ちょっと! 猟虎アンタ! 意識失うってどんだけよ!?」

 

「ハァ…フレンダ、時間も時間だし、神威で送るから君は早くその友達の所へ行ってやれ。 猟虎は俺が後で介抱しておくから」

 

再度溜め息をつくと、オビトはフレンダにそう声を掛ける。

 

「時間?…ってヤバッ! もうこんな時間!?」

 

時間と言われ、フレンダは自身のスマホを見ると、スマホの時計は既に23時を過ぎていた…

 

「急いで行かなきゃ不味いだろ?」

 

「そ、そうね…オビト、悪いけどお願いする訳よ」

 

「了解。 それじゃ捕まってくれ」

 

「うん」

 

こうして、フレンダはオビトの神威によって佐天の部屋の前に転移していった。

 

その後、フレンダを送り届けたオビトは再度神威空間に戻って猟虎を介抱し、それにより目覚めた猟虎がメンヘラモードに入り暴走…オビトはまたしても苦労することとなるのであった。





という訳でフレンダと猟虎の戦いから佐天の家でのサバ缶パーティまでの流れの話でした。

中々更新が進まなくて申し訳ありません…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。