とある魔術の禁書目録外伝IF〜とあるフレンダの救済計画〜 作:死徒
話し方とか微妙なのでご了承下さい。
あれから時は流れ、俺は暗部・暁のトビとして任務をこなしつつ日々を過ごしていた。
暗部として活動するに当たって殺しの任務もあり、最初は躊躇いもあったが今では仕事と割り切って平然と行えるようになっている。
慣れとは恐ろしいもんだ…
ちなみに俺の暗部としての姿はうちはの衣装に輪廻眼を模した仮面を顔に被ったもの…第四次忍界大戦時のうちはオビトを想像してもらうと分かるだろう…をしている。
そして今は絶対能力進化(レベル6シフト)計画が始まり、一方通行(アクセラレーター)によって御坂美琴のクローンである二万体の妹達(シスターズ)達が日々その命を散らしているという現状となっている…
8月19日・夕方
不意に暗部用の端末が鳴り響く。
「何だ?」
俺は端末を取ると応答する。
ちなみに声はオビトのものではなく、マダラのものへと変えている。
【トビ、任務がきたぞ】
相手はいつも俺に任務を伝える伝達係の男だった。
「何の任務だ?」
【例の計画の関連研究施設が破壊されていることは知っているな?】
「ああ、その下手人を始末しろということか?」
【いや、犯人の目星はついている…その人物を殺す必要はない…この先邪魔をしないよう釘を刺すだけだ……だがお前の他に今回の任務を引き受けている者達…それが問題なのだ…】
「どういうことだ?」
「暗部組織、名を”アイテム”」
「! 成る程な…奴ら…特にリーダーの”麦野沈利”の過激さは有名だ。 大方、奴らがやり過ぎてその下手人を殺す可能性があり、それを防ぐことが俺の任務ということか?」
【その通りだ】
「分かった…して、その下手人は?」
【第三位…超電磁砲(レールガン)だ】
「自分のクローンの秘密、そして絶対能力進化計画を知ったか…それで施設を破壊して計画を物理的に破棄させようという腹づもりか…学園都市そのものが相手となることが分かっている身からすれば愚か…否、哀れとしか言いようがないな…破壊などしたところで焼け石に水…寧ろ計画が更に早まるだけに終わる…まあ、その事実を知れば大人しくなるだろうがな…話は分かった、今から向かう」
【待て、施設は二ヶ所あるぞ! どうするつもりだ?】
「能力で分身を出し、本体の俺と分身とで二手に分かれれば問題ない」
そう言うと俺は影分身の術を使い、分身を一体作り出す。
そして俺と分身はアイコンタクトを交わす。
分身はそれに対し頷くと
「ふぅ〜 久しぶりに本体と別れられたっスねー」
と、正体を現す前のオビト…トビの口調で話始めた。
「無駄口を叩かず支度をしろ…任務だ」
「えぇー!? 久しぶりに本体から別れたってのに直ぐ任務なんてあんまりっスよー!?」
「黙れ、良いから早くしろ」
「全く本体は…分身使いが荒いっスねー 仕方ない、準備するっスよー!」
分身はそう言うと着替えにクローゼットのある部屋へ向かった。
【…相変わらず…変わった分身だな…】
「だが、腕は確かだ」
【知っているがな…とりあえず任せたぞ…施設の場所は端末に送ってあるから確認してくれ】
「分かった」
そう返答すると通話は切れた。
「終わったか?」
そして端末で施設の位置情報を確認していると、着替えが終わり、グルグル面に暁装束といった姿に変わった分身が戻ってきた。
口調は普通に戻っている。
「ああ。 悪いな、毎回演技させちまって」
「構わないさ。 こうでもしないと色々面倒なことになりかねないからな」
「そうだな。 俺も着替えてくるからお前も施設の場所を確認しててくれ」
「分かった」
俺はクローゼットを開くとうちはの衣装と輪廻眼を模した仮面を取り出し、身につけ、いつもの暗部時の姿となる。
そして分身の元へと戻り、互いが向かう施設を決める。
「それじゃ気をつけてな」
「お前もな」
そして声を掛け合うと、お互いに神威で転移するのだった。
ー
ー
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〜とある研究施設〜
「来るか来ないかわからない相手を待つのって……あぁ〜もう退屈ー! 単独撃破ボーナスの為とはいえ暇過ぎな訳よー! 相手がこっちに来れば良いけど、来なかったら待ち損で最悪な訳よ…」
暗闇の研究施設の中、暗部組織アイテムの一人…フレンダは自身お手製のうさぎのぬいぐるみ(爆弾入り)を抱きしめて息を潜めていた。
だが長時間そうしていたこともあり、元来賑やかな性格の彼女には苦痛だったのかその表情は大変不満気で足をバタバタさせていた。
そんな時
「…!? き、来たぁ〜!! ニヒヒ! 結局、普段の行いな訳よ!」
侵入者が入ったことをトラップを通じて察知したフレンダは表情を一変させ、不敵な表情を見せると脱いでいたベレー帽を被り立ち上がる。
そこへ
「待て」
「!?」
突如空間が歪み、次の瞬間本体のオビトが姿を現した。
無論、声はマダラのものへ変えている。
「ア、アンタ…だ、誰よ!?」
「俺か? 俺は暗部…暁のトビという」
「暗部暁!? な、なんで暗部が此処にいるって訳よ!?」
「お前達アイテムは暴走することで有名だ。 ようはお前達のやり過ぎを止める為に俺が駆り出されたという訳だ」
「ぼ、暴走って…やり過ぎるのは毎回麦野って訳よ…」
「お前も大概だと思うがな? 爆弾娘…フレンダ=セイヴェルン」
「!? わ、私の名前…な、何で!?」
オビトが自分の名を知っていることにフレンダは動揺する。
「俺も暗部なんだ。 同じ暗部の構成員の名や特徴くらい調べればわかるだろう?」
「ハ、ハハハ……い、言われてみれば…た、確かにそうね…(他の暗部の情報なんてほとんど知らなかったって訳よ…)」
苦笑しながらオビトに同意するものの、フレンダは内心で冷や汗をかいていた…
「それで…暁のトビだっけ? 結局アンタは何しにきたって訳よ?」
「先程も言っただろう? お前達のやり過ぎを止める為だと…これだけのトラップと爆弾による殺傷力…十中八九侵入者を殺すつもりだろう?」
「そんなの当たり前な訳よ! 殺さないと撃破ボーナスが貰えないし」
「生憎だがその撃破ボーナスとやらは貰えん」
「えっ!? 何でよ!!?」
単独撃破ボーナス狙いで色々と準備していたのにそれが貰えないと言われ、フレンダはオビトに怒鳴る。
「俺の任務はその侵入者を死なせないことだからだ。 学園都市の上層部はそいつを必要としているようだからな…ようはお前達がそいつを殺すというのなら…手を出させてもらうということだ」
オビトはそう言うとフレンダに向け。軽く殺気を放つ。
「っ!? (な、何コレ…寒気が止まらないって訳よ…)」
それを感じ取ったフレンダは背中に冷たい汗が出ているのを認識し、息を荒くし震え上がる。
「まあ、お前達がそいつを殺さずに無力化するというのなら俺は何もする気はないがな」
オビトは殺気を霧散させるとフレンダはしゃがみ込み、乱れた息を整える。
「おっと悪いな、そんなに怖がらせるつもりは無かったんだが」
「…上層部が介入するレベルの相手って…結局、侵入者は何者って訳よ?」
「お前達も侵入者の情報くらい依頼人から受けているだろう?」
「…た、確か…電撃使い (エレクトロマスター)だとか言ってた訳よ」
「その通りだ…そして上層部が介入するレベルの電撃使いとなれば最早一人しかいまい?」
「!!? ま、まさか侵入者ってレベル5(超能力者)の第三位って訳!?」
「ご名答だ。 何だ、意外と頭が回るではないか?」
「ニ、ニヒヒ! 私も捨てたもんじゃないって訳よ!」
「まあ、暗部に居て更に加えればこれだけヒントを与えられて分からなければただのバカだがな」
「バ、バカ!? バカとか酷くない!?」
「分からなければと言っただろう? お前は分かったのだから少なくともバカではない」
「フ、フフン! バカじゃない訳ね! なら良いw 「アホではあるかもしれんがな?」 ム、ムキー!? 頭にきたって訳よ!」
「珍獣のような奇声を上げるのは構わんが良いのか?」
「? 何が?」
オビトに揶揄われるフレンダだったが、唐突な彼の問いに首を傾げる。
「侵入者はどんどん奥に進んでいるが?」
「なっ!? アンタのせいって訳よ!」
フレンダは血相を変えて走り出す。
「フレンダ、分かっているな?」
「分かってる訳よ! ようは殺さずに仕留めれば良いって訳よね?」
「その通りだ」
「なら問題ないって訳よ!」
オビトにそう返すと今度こそフレンダは侵入者の元へと向かっていった。
「(さっきのトビって奴…何だか初めて会った気がしなかった訳よ…不思議と話していて安心するような……まっ、とりあえず今は侵入者が優先ね! 待ってなさい侵入者…いや、超電磁砲!)」
そして、その表情は本人も知らぬうちに穏やかな笑みとなっていた。
かくして超電磁砲と爆弾使いは激突する。