とある魔術の禁書目録外伝IF〜とあるフレンダの救済計画〜 作:死徒
戦闘描写下手で申し訳ありません…
「そぉら! どんどん行くぞ!」
「くっ!?」
連日の徹夜での施設襲撃による疲労に加え、フレンダ戦でのダメージもあり、御坂は麦野に押されていた。
「オラオラ! 避けてばっかか?」
「舐めないでよ、ね!」
「!」
防戦一方であった御坂だが、回避しながら電撃を麦野に向けて放つ。
「…やれば出来んじゃねえか…こんだけ元気なら加減する必要はねえな!」
だが…
電撃が直撃したかに見えたものの麦野は全くの無傷であり、反撃の原子崩しが再び御坂に牙を向く。
「!?」
紙一重でかわすもその表情からは明らかに動揺していることが窺えた。
「(向こうは複数人でこっちは一人…このまま戦うのはあまりに部が悪いわ…それに私の目的はコイツらを倒すことじゃない…あくまでこの施設を破壊すること…なら!)はぁあ!」
「!」
御坂は考えを決めると再び電撃を放ち、それは麦野…ではなくその前の地面に当たり摩擦により爆発する。
「おいおい何処狙ってn!?」
爆煙が晴れると麦野の前から御坂は消えていた。
「ほう…この場を離脱したか」
「結局、逃げたって訳?」
「いや、そうではないだろう。 此処まできて逃げる筈がないからな。 どうやら施設の破壊を優先したらしいな」
「チッ!…私らなんざ眼中にねえってか?…あのクソガキ舐めやがって…滝壺!」
オビトの考察に麦野は舌打ちをすると懐から何かを取り出し、それを傍らに居る滝壺に投げ渡す。
「使っときなさい!」
「わかった」
滝壺は麦野から渡された何かの容器を開けるとそれを口に入れ、飲み込む。
「…っ!!?…」
直後、彼女の瞳孔が見開き、その気配が異常なものへと変貌する。
「むぎの…あっちの方角」
「分かったわ」
滝壺の指差す方向目掛けて麦野は原子崩しを放つ。
「…外した…目標はさっきより南側…大体3メートルくらいの場所に退がってる」
「あいよ」
麦野は再び原子崩しを発言させ、今度は連続で放った。
「また外れた」
「チッ! すばしっこいクソガキめ!」
「成る程、あの女は感知タイプか?」
「大能力者(レベル4)の滝壺の能力”超能力追跡(AIMストーカー)”。 超電磁砲がどれだけ逃げようと滝壺に感知されてる限り結局はムダって訳よ」
「相当に無理をしているように見えるがな?」
「ああそれはさっき滝壺がn「フレンダ! 余計なことをベラベラ喋んな!!」 ヒ、ヒィ!? む、麦野ごめん! 怒んないでよぉー…」
凄まじい剣幕で怒鳴る麦野にフレンダは涙目になる。
「ったく…ハァ… こっからは私一人で行くわ。 アンタも滝壺も疲弊してることだしね…あんな手負のクソガキ一人何とでもなるからさ」
「む、むぎの…わ、私は…まだ…」
溜め息をつき、そう指示を出す麦野に滝壺はまだ大丈夫と言いたげに彼女に懇願しようとする。
「今は休んどきなさい。 アンタの能力はこれからも重宝するんだから」
「…わかった」
「フレンダ、滝壺のこと頼むわ」
「わかった! 任せといて!」
フレンダの返答を聞くと麦野は御坂の元へとゆっくり歩み出す。
その顔に狂気の表情を浮かべながら…
「では俺も向こうに行く。 奴が一人になれば自制が効かずにふとした瞬間あの小娘を殺しかねんからな」
「あ、あの…ト、トビ…」
御坂を追っていった麦野の元へと向かおうするオビトをフレンダが呼び止める。
「何だ?」
「…そ、その……せ、精々気をつける訳よ!」
「言われんでもそのつもりだ」
ツンとした態度で言うフレンダにオビトはそう返すと今度こそ二人の元へと移動していった。
「…フレンダ」
「どうしたの滝壺?」
「あのトビって人のこと…好きなの?」
「ふ、ふぇ!? な、何でそうなる訳よ!////」
「違うの?」
「あ、当たり前じゃん! 私があんな変なお面被った気味の悪い奴好きになる訳ないじゃん!」
「その割には…顔真っ赤だよ?」
「そ、そんなことないから!////」
「真っ赤だよ」
「違うって!」
「真っ赤」
「なってない!」
「…フレンダも素直じゃないね…むぎのと、きぬはたはどうかわからないけど…私はそんなフレンダを応援してるからね」
「そんなってどんな訳よ!?」
「…行こ」
微笑ましいものを見たと言わんばかりに滝壺はニッコリと笑うと出口に向かってフラフラと危なっかしい動きで歩いていく。
「ち、ちょっと滝壺待ちなさいよ!」
そんな滝壺に肩を貸して補助するフレンダ。
「フレンダ…」
「”体晶”飲んでるんだからあまり無理しないの!」
「ありがとう…」
「良いって訳よ! さっ、早く待機車両のとこ行こっ!」
「うん…(やっぱりフレンダは優しい…前から思ってたけど、フレンダは暗部になんて居るべき人間じゃない…いつか暗部から表の世界に出してあげたいな)」
「? どうしたの? 私の顔に何か付いてる?」
「ううん…何でもない…行こ」
「変な滝壺?」
意味深に見つめてくる滝壺が自分のことを考えているなど思いもせずフレンダは首を傾げる。
こうして二人は施設を後にし、外で待機している下部組織の車両に乗り込み、彼らに指示を出すのであった。
ー
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その後は紆余曲折がありながらも相手をジワジワ甚振る悪手を出した麦野は原作通り御坂に敗北。
施設は破壊され、御坂の逃走を許した。
「チッ…あのクソガキ…下に落ちる私を助けようなんざ…甘いにも程がある…」
瓦礫の上を歩きながら敵である自分を助けようと手を延ばすという先程の御坂の行動に何とも言えない表情を見せる麦野。
「随分なやられようだな麦野沈利。 手を貸してやろうか?」
「!」
その背後に成り行きを見守っていたオビトが現れる。
「誰にもの言ってんだ?…テメエの助けなんざいらねえよ」
「ほう…足の傷は相当深そうだが?」
「ハッ! こんなもん唾でも付けてりゃ治る」
「口の減らん女だ…その様子なら大丈夫そうだな」
「さて、俺の任務は終わりだ…帰らせてもらうぞ?」
「私に言う必要ねえだろ? 勝手に何処へでも消えちまえ」
「無論そのつもりだ」
問答が終わるとオビトは神威で姿を消す。
「…!?…気配がない…完全に消えやがった…不思議な能力使うわね……まあ奴のことはどうでも良いわ…今はあのクソガキの目的が知りたい…」
消えたオビトを不審がるも麦野は直ぐさま意識を変える。
そんな時、都合良く避難する研究者を発見した。
一人逸れた小太りの研究者を捕まえ、暴力、脅迫による尋問をすると初めは渋っていた研究者も観念し、持っていたノートパソコンを麦野に渡す。
それにより彼女は計画の全貌を知ることとなった。
「ククク…ギャハハハハ!! 傑作だ! かの有名な学園都市第一位様はこんな事やらされてんのかよ? スライム二万匹プチプチ潰してレベルアップってか! 何だそりゃ? ゲームかなんかか!? 統括理事会も何考えてんだか……! 成る程、それで私らをね……これならあのクソガキは放っておいた方が面白そーね。 アンタももがき苦しみながら沈んでいくといいわ…学園都市の闇の底に……何をしても無駄と知り絶望するアンタの顔…フフッ…楽しみで仕方がないわ♡」
計画を知り、御坂を放置してその行く先を見届けることにした麦野。
妖艶に笑うその表情からは隠しきれない程の狂気が渦巻いていた。