とある魔術の禁書目録外伝IF〜とあるフレンダの救済計画〜 作:死徒
描写下手でごめんなさいとしか言えません…
研究施設での御坂とアイテムの激闘から二日後、俺の自宅である学生寮にはフレンダが遊びにきていた。
今回は許可を取ってきたとのことだが彼女のことだ…本当かどうか怪しいものだが…
そんなフレンダだが来て早々眉間にシワを寄せ、俺に愚痴を言い出していた。
内容は…
「それで…そのトビって奴がどうしたって?」
「ちょ酷っ!? 聞いてなかったの!? だから、結局そのトビって奴がムカつくって訳よ!」
あの時の俺に対する愚痴だった…
任務の際は仮面オビト…というかマダラを意識して素の俺を出さないように徹している為どうしても高圧的な物言いとなってしまう。
それがフレンダの気に障ってしまったようだ。
とはいえそれが俺ですと言う訳にもいかず、話を合わせるしか無かった。
「聞いてるっての。 ただの確認で言っただけだよ…んで、確かそのトビって奴は君が友達と行った所で会った男…だったか? やたらと上から目線で話してくるっていう」
「そう! 何様だっての! でもアイツ変なところで優しいっていうか…親切っていうか…と、兎に角! うちはには今日私の愚痴の吐口になってもらうって訳よ!」
愚痴の吐口になれって…
フレンダ…もしかしてトビが俺って気付いてないよな?
「…あ、あのフレンダさん? 俺は君のストレス発散の道具か何か?…」
「そんな風に思ってない! うちはは私の大切な友達よ! 中でも最近じゃ最も親しいっていっても良いくらいの!…だからこそ…うちはには私の愚痴…聞いて欲しい訳よ……」
フレンダはどうやらトビ=俺とは思っていないようだ。
というか最も親しい友達って言ってくれるのは凄く嬉しいけど、そんな泣きそうな声で俯かないでくれ…バツが悪すぎる…
しょうがない…元はといえば原因は俺だ。
甘んじてフレンダの愚痴を聞くのを受け入れよう。
「フレンダ……ハァ…わかったよ。 今日は君の気の済むまで愚痴を聞くよ」
「…ニヒヒ!」
俺はため息を吐くと了承をする。
その瞬間、声を震わせ顔を俯けていたフレンダが怪しく笑った。
ま、まさか…
「!? そ、その笑い…き、君まさか今の演技か!?」
「ニヒヒ! うちは〜、今私の愚痴を聞くって言ったよね?」
してやったりといった顔でこちらを煽るフレンダ。
この小悪魔め…
「…言いましたね…」
「うちはは男なんだから二言は無いって訳よね?」
「…ありません…」
「うちは〜、今日は長くなりそうだね?」
「…お手柔らかにお願いしますね?」
「ニヒヒ!」
意味深に小悪魔な笑みを深める浮かべるフレンダ…
この後俺は次から次へと出るフレンダの愚痴に付き合うこととなった。
まあこれで彼女の支えになるんならそれはそれで良いのか…
そう思わないとやってられないくらい長かったとだけ言っておく…
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「ふぅ〜 色々吐けてスッキリした! オビトありがと!」
「…それは良かったな…」
溜まっていたものを色々吐けたフレンダの肌は驚くようにツヤツヤしており、対照的に俺は疲れからめちゃくちゃやつれていた…
「! フレンダ、今俺を名前で呼ばなかったか?」
だが先程のフレンダの発言に違和感を覚え、直ぐさま立ち直る。
「んー? 呼んだけどどうかした?」
「さっきまで”うちは”って呼んでたのにどうしたんだ?」
「だって私達友達じゃん? それなのにいつまでも苗字呼びとか固っ苦しいと思ってた訳よ。 良い機会だし何気ない感じで呼んじゃったんだけど…もしかして嫌だった?」
「別に嫌じゃないよ。 寧ろ名前で呼んでくれて嬉しいさ」
「なら良かったわ! まっ、ダメだって言っても勝手に呼び続けるつもりだった訳だけど!」
「…それって元から俺に拒否権無かったじゃん…」
「ニヒヒ! そう、オビトには結局拒否権なんてものは無かった訳よ!」
「…酷いな」
「そんなに不貞腐れないの!」
「……」
ジト目で俺はフレンダを見る。
「…ま、全くしょうがないなぁ〜…オビトにサバ缶料理を作ってもらう予定だったけど、今日は私がご馳走する訳よ!」
「えっ!? ほんとか!?」
フレンダの手料理食べれるとか嬉し過ぎる。
「そ、そんなに驚かれると困る訳よ…」
「わ、悪い…でもどうしたんだ?」
「いやさ、今日は愚痴を聞いて貰ったし、いつもオビトから作って貰ってばっかだからさ…お礼にたまには私が作っても良いと思った訳よ」
「成る程な。 でもフレンダの料理か…楽しみだな」
「そ、そんなに期待されるとプレッシャーがハンパないって訳よ…そ、それに私、基本的にそのままか煮付けでしか食べないから美味しく作れるか分からないからね!?」
「大丈夫だよ。 いつも作るようにやってくれれば良いからさ」
「…分かった…なら作ってくるから待ってて」
フレンダはそう言うとキッチンへと向かっていった。
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数十分後、テーブルにはフレンダの作った手料理…サバの味噌煮が置かれていた。
良い香りがして正直めちゃくちゃ美味そうだ。
「…いつも通り作ってみた訳だけど…とりあえず食べてみて」
「ああ、分かった。 いただきます」
俺は箸でサバをほぐし、一口食べる。
案の定だが、素晴らしいくらい美味しかった。
「ど、どう? 美味しい?」
「うん、めちゃくちゃ美味い」
「本当!?」
「嘘なんて言ってどうすんだって…本当に美味しいよ」
「良かった〜…手料理なんて妹にくらいしか作ったこと無かったから不安だった訳よ」
「妹? 確かフレメアちゃんだったか? 離れて暮らしてるっていう」
「うん……だからフレメア以外…他人に手料理を作ったのはオビトが初めてな訳…でもオビトが美味しいって言ってくれて良かった」
「フレンダがこんなに料理が上手いならまた今度作って欲しいな」
「とか言って私に作らせて自分が作らなくて済むようにしようなんて甘い考えはお見通しな訳よ!」
「ありゃ…バレたか?」
「バレバレな訳よ!」
俺とフレンダは互いに笑い合う。
「でも今度また作って欲しいってのは本心だよ。 美味しいしさ」
「…ま、まあ…考えておくって訳よ!」
そんなこんなで互いにフレンダの手料理であるサバの味噌煮とよそったご飯を食べ、食事は終了となった。
「ふひぃ〜 食べた食べた〜」
自分のお腹をポンポンと叩きながらフレンダは一息つく。
「ご馳走様。 フレンダ、ありがとな」
「たまには良いって訳よ。 こっちこそいつも作って貰ってありがと」
「どういたしまして」
お礼を言い合い、穏やかに笑う俺とフレンダ。
そんな時、フレンダのスマホの着信が鳴る。
「う、うへぇ〜…食べたばっかなのに……」
スマホを見たフレンダはあからさまにげんなりした顔をする。
その反応を見る限り暗部の仕事の依頼…恐らく電話の相手は麦野だろう。
「もしもし〜 えっ? 今何処に居るって…えっと〜…す、直ぐに来いって…そ、そんな急に言われても……わ、分かったから怒んないでよ〜 直ぐ行くから待ってて!…うん、それじゃあね」
スマホを切ったフレンダは済まなそうに俺に向き直る。
「オビト、ちょっと先輩から呼ばれちゃったから帰るね?」
「あ、ああ。 フレンダも大変だな、電話口で先輩に怒られるとか」
「アハハ…先輩怒ると怖いからさ〜 ってヤバっ!? 早く行かないとマジで怒られる! というか殺される! ってな訳でオビトまたね!」
冷や汗を流すフレンダは俺に別れの挨拶をすると、血相を変えながら猛スピードで走り去っていった。
その直後、俺の暗部用端末の着信がなる。
…フレンダが帰った後で良かった…
危うく俺が暁のトビとバレるとこだった…
「俺だ、どうした?」
俺は声をマダラのものへと変えると端末を操作し、電話に出る。
相手はいつもの伝達役の男だった。
こうして俺も暗部の姿へと変わり、今宵も闇の世界へと足を踏み入れる。
本当なら直ぐにでもフレンダを連れてこの学園都市から姿を消したい。
しかし、今はまだその時じゃない。
今逃げたとしてもアレイスターに消されるのが目に見えている…
逃げるならアレイスターが上条に負けた後…それ以降でなければ厳しいだろう…
今俺が優先するべき…考えておくことはフレンダが死ぬことを防ぐ為に最善を尽くす…ただそれだけだ…
今日も明るく平穏な表の世界の日常が終わりを告げ、暗く重い闇の世界の日常が幕を開ける…