『Fang』-lengthy prologue- 作:墓脇理世
「さて……困ったな。俺ひとり孤立してしまった」
矛の雨を抜けた罪科は、ひとまず無事に窮地を脱したことを安堵したが、直後に自分が孤立していることに気がついた。
「俺以外の面子は上手いこと合流できてるといいんだが……怪しいな……」
赤萩たちが合流できていないだろうと推測し、罪科は周囲を見渡す。辺り一面真っ暗で、何が見えると言うわけでもない。
「だが、まぁ……この状況、むしろ俺にはありがたい。能力使うとこなんてあんまり人に見せたくないからな」
そう言うと、罪科は辛うじて目視できた壁に右手をついた。
「『
そのまま耳を澄ませ、数刻。闇の中から何かを見つけると、罪科はそのまま歩き出した。
「よくも俺たちをここまで追い込んでくれたな『デパート』。この借りは何百倍にしてでも返す。ランク10の超能力者から逃げられると思うなよ」
真っ黒な剣を携え、罪科は呟く。彼の視界には、もはや倒すべき敵しか写ってはいなかった。
「赤萩少年は撃破した、次は君だなアズリア女史」
拳を伸ばせば容易にアズリアの顎を揺らすことができる位置まで瞬時に移動し、振堂は言った。その拳は瞬く間にアズリアを捉えると、垂直に伸び、少女の軽い身体を跳ね飛ばした。
「ぶげっ!?」
飛んできたアズリアが横腹に直撃し、赤萩は目を覚ます。
「っておいてめぇあれだけ偉そうなこと言ってやられてるじゃねぇか!」
「……黙ってほしいな。アカハギ、何もせずじっとしろ」
「あ?って、てめぇ!何しやがる!痛い痛い痛い!痛いっつってんだろうが!!」
脳を揺らされたにもかかわらず少しぐったりしただけのアズリアは、赤萩の首筋に口をつけると、歯を突き立てて赤萩の血を吸った。
「ぷはー、美味。ストレス溜まってる野郎の血ほど美味しいなぁ!」
「うるせぇ蚊かてめぇは!っつーかなにピンピンしてやがんだてめぇ!」
口元に赤黒い血の痕をつけながら、アズリアは笑う。それに突っかかる赤萩だったが、不意に自分の体の不調が消えていることに気がついた。
「あれ?……あいつに殴られたのに、なんで俺動けるんだ?」
「ワタシの能力だけれど?ワタシが血を吸えばワタシの傷は塞がるし、折れたり外れたりした骨もくっつくさ。そしてそれは吸われた側にも多少なり作用する」
口元を立てた襟で拭うと、アズリアは真っ直ぐに振堂を見据えた。
「健康な野郎の血は飲んだ。おかげさまで万全……今のワタシを、さっきまでのワタシと思われたら困るのだけれど」
「ほう、私の一撃を受けて意識を保っているのか。 やるなアズリア女史……その様、まるで吸血鬼といったところか。相手にとって不足はない……!」
直後、振堂の腕が隆起する。一瞬にして彼の上腕筋が盛り上がったのだ。
「いやいやいやいやちょっと待てちょっと待てちょっと!?脳みその整理が追いつかねぇよ何なんだよてめぇら!!」
一方で、非日常を生きる身でありながら、赤萩は目の前で展開される非日常に困惑を隠せない様子だった。
「ゴリラにヴァンパイアに!!お前らマジでなんなんだよ!!確かにここは博物館かもしれねぇが珍獣博覧会なんてイベントはやってねぇぞ!!」
「誰がゴリラだ赤萩少年、今度こそ肋を蹴り砕かれたいのかね?」
「ヴァンパイア?ははっ!お褒めに預かり光栄だなぁ!アカハギ、キサマの出番は今回もうないと思え!!」
二人がそれぞれの反応を示す。その次の瞬間には、赤萩を置いてけぼりにした超次元の戦闘が幕を開けた。
アズリアが自らの犬歯を力任せにむしり取ると、それを地面に叩きつける。描かれた血液の軌跡はワイヤーのように伸び、振堂の方へと飛び出す。右の五指からは赤黒い爪が飛び出し、それを振堂へと突き刺さんとする。
「ハッ、上等だアズリア女史!!」
対する振堂は回避行動すら取らない。剛腕を振るい、飛びかかってきたアズリアの手を跳ね除ける。返す刀の左の掌底。脳天を揺らすことだけを目的とした一撃が、アズリアの顎を撃ち抜く。
「ははっ!一体全体キサマが何を殴ったつもりか知らんが……忘れるな、ワタシはこんなでも一応ランク10だ」
しかし、アズリアは不敵な笑みを一向に崩さず、さらには舌を出しながら中指さえ立てて見せた。それもそのはず。彼女は振堂の拳を受ける直前に後ろへ飛び退いていたのだ。
「やるじゃァないか……だがまだ、私を倒すには至らんだろうよ!」
「そうかな?ワタシには、キサマを瞬殺するビジョンが見えているけれど!」
再び振るわれる振堂の腕。それを流れるような動きで躱すと、アズリアは振堂の首に自らの右手を這わせ、左手を彼のこめかみに突き当てた。
「先程アカハギがキサマに負わせた傷……僅かだが出血があるようだな。血が少しでも漏れ出ている相手ならば、ワタシの能力はソイツの心の臓まで蝕み侵す猛毒となると教えてやろう」
直後、アズリアの左の人差し指が振堂の傷に触れる。振堂が白目を剥いて失神したのは、その次の瞬間の出来事であった。
「……また俺の出番なかったな」
「ははっ、そんなことはないけれど?キサマがヤツに負わせた傷がなければこうして瞬殺することはできなかった。キサマはキサマの仕事に誇りを持つべきだと思うけれど?」
心なしか落ち込んで見える赤萩に、アズリアが優しい言葉をかける。
「それはそうと、ソイツを拘束しておいてくれないか?ワタシはもう疲れた。第6位の血を吸うまでここから動かないぞ」
「一瞬前までの感動を返してくれよ!」
「知らん。はやく仕事しろアカハギ。キサマ今回かすり傷負わせただけで終わっているのだからな」
「てめぇさっきまで仕事に誇り持てとか言っといてそれかよ!!」
(奴の攻撃は単調だ。何パターンか攻撃手段はあるようだが、回避自体はそこそこ容易い。問題は、反撃を考えると奴の攻撃を一度は喰らわなければならんことだが)
服部の攻撃を軽々と避けつつ、日向は思考する。
「このっ!ちょこまかと!!」
(……流石に少し疲れてきた。あれだけ重い武器を振り回しながら、息切れ一つ見せんのは、奴のこれまでの鍛錬を否応なしに思わせるな)
頭上数ミリを掠める薙刀。あと少しでも反応が遅れていたらと想像し、日向は顔を歪めた。
「少しは疲れてきたのではないか!?拙者はまだまだいけるぞ!!」
(チッ、体力バカめ……!)
舌打ちしながら、日向は周囲を見回す。
(あそこ……上手く逃げ込めれば奴の目をしばらく凌げるか)
一箇所、開けっ放しの扉を見つけると、服部の攻撃を躱しながら、そこに向かう方法だけを考えた。
(……あれだ。あれを上手く使えればいけるぞ)
ふと、あることを思いついた日向は、服部の攻撃を最大限まで引きつけた。
「この……っ!そのまま死ね!」
「づゥッ、ようやく距離が縮まったな……弾けろウィル=オー=ウィスプ!」
薙刀を素手で受け止めながら、日向は叫ぶ。青白い炎が服部の眼前に現れると、パチッと破裂音とともに強烈な閃光を放った。
「……ッ!眩しい……!ハッ!しまった……どこへ逃げた卑怯者!!」
その隙に、日向は扉の向こうへと走る。額を抑えるフローラを抱きかかえ、気付かれないように急いだ。
「ハァ……流石に、危なかったな。一瞬注意を惹きつけられるだけでよかったが、当たりどころが悪ければ腕ごと持っていかれていた」
「日向様……ここから何か策でも?」
扉の先で、日向たちは応急処置をしながら作戦会議を始める。
「こちらの手札は有限だ。そこから奴を倒せるカードを選択するとなると……よくて数通りだな。どれも成功確率は低いが」
日向はため息をつく。
「レーギンレイヴ。お前の方はどうだ?以前の“奥の手”以外で」
「なくもないのですが……一発限りの大技なら」
額にガーゼを当てながら、フローラは言う。即座に血で染まったそれを、舌打ちと共に袋にしまった。
「……そうだ。レーギンレイヴ、お前の能力、どこまで凍らせられる?空気中にばら撒いた粒子とかが行けるなら勝算はある」
「大きさとかどれくらい密集しているかにもよりますが……一応、可能です」
「なら大丈夫だな……一発しか使えない戦術だ。失敗したら心中、心してかかれ」
日向は包帯を自らの右手に巻きつると、懐から缶ジュースほどの大きさの容器を取り出した。
「私がこれを地面に落とす。音につられて奴はこちらに向かってくるだろう……お前は隙を見てそれを凍らせろ」
フローラの返事を待たず、日向はそれの蓋を開けた。鼻を刺すような異臭が漏れ出るが、それを気にも留めずに左手から滑らせた。
「むっ!その音……そちらか!!」
日向の見立て通り、服部は現れる。
「この匂い……貴様、まさかここを丸ごと爆破するつもりか!?」
「さぁ、どうだろうな……どちらにせよ、私をやらねば私の目論見は止められんぞ?」
「安い挑発を……!」
服部の薙刀が振るわれる。ギリギリのところで上体を逸らしてその斬撃を避けると、日向は叫んだ。
「今だ!!」
その咆哮とともに、無数の氷の刃が、服部へと放たれる。
「くっ……!こんなもの……っ!!」
身体中を切り傷まみれにしながら、服部はなお食い下がる。
「お疲れだレーギンレイヴ……トドメは私に任せろ」
額から溢れた血を拭おうと一瞬薙刀を離した瞬間──日向のナイフが、服部の首元へ突きつけられる。
「くっ……!卑怯な……っ!!」
間一髪でナイフを弾いた服部だったが、直後、青い炎を纏った日向の左手が自身へと向けられていることに気がつく。
「今更気付いても遅い。……弾けろッ!!」
目の前で炸裂する爆音。意識の波長をズラされ、服部はその場に倒れ伏した。
「チッ……せっかく大枚叩いて雇ったのに、二人してやられるなんて使えない……っ!」
一方で、野乃々は監視カメラの映像を見ながら怒りを露わにしていた。直後、トントンと扉を叩く音が響き、その思考が中断される。
「…………ここには『ファング』と『デパート』しかいないはず。ま、さか……」
そのまさかだ。扉を叩く音はモールス信号を再現し、野乃々の不安を煽る言葉を告げた。
「……私にはコレがある。何が来ようとも問題は…………」
太もものホルスターから銃を引き抜き、野乃々は扉の先へと注意を向ける。開いた瞬間に発砲する。脳天を一撃で撃ち抜き、確実に殺す。そんなことを考えていると、扉が蹴り砕かれた。
「なっ……!」
「よう『デパート』の大ボスさん、俺と遊んでいかねぇか?」
不敵に笑う罪科。その右目に向けて銃弾が放たれる。
「これでしばらくは足止めできるでしょう……!と安堵し……ッ!?」
「おーおーどうしたんだ?そんなに慌てて……そんなに俺が怖いか?まぁ高校時代から女殴ってそうってよく言われたんだが初対面のあんたにまで言われると傷ついちまうなぁおい?」
しかし、それを軽く躱した罪科は、笑みさえ浮かべながら野乃々に詰め寄る。
「死ねっ!死ねっ!!」
繰り返し放たれる弾丸。その全てが罪科の身体をすり抜けていく。
「おいおいあんたみたいな可愛い女の子がそんな物騒なもん使うんじゃねぇよ!そういうのは俺みたいなチンピラが……こうやって使うもんだぜ?」
野乃々の右腕を左足の爪先で小突き、滑らせた小型の拳銃を奪い取る。その撃鉄を何の躊躇いもなく起こすと、野乃々の脇腹を撃ち抜いた。
「か…………ッ!!??」
「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだぜ?俺は撃たれる覚悟も何もないのに撃たれちゃって正当防衛で撃っただけだから問題ないが、俺を撃ったあんたが撃たれて蹲るってのはナシだろ?」
野乃々の腹部を右足で蹴り飛ばすと、罪科はその襟を左手で掴んで無理やり起き上がらせ、鼻柱を右の拳で殴り砕いた。
「い……だァ……ッ!」
「痛いか?痛いよな?でも売られた喧嘩買っただけで銃で撃たれた俺の心はもっと痛いよ」
野乃々の鞄から特殊警棒を引き抜くと、力を込めてそれを伸ばし、野乃々の左肩を砕く。それでもなお攻撃をやめず、肩、脚、肘と次々に破壊していく。
「あッ、あァァァッ!!!も……やめ、ださ…………」
鼻以外に攻撃を受けず、唯一元の形を保ったままの顔に、涙を浮かべながら野乃々は懇願する。
「降参か?ならまずあんたの持つ武器を全部回収させてもらうか……おー、クソ高いブランドものの武器ばっか揃えてんな……」
対する罪科は、一切の罪悪感を覚えずに野乃々の鞄の中身をひっくり返している。その中に爆弾でも入っていたらこの施設ごと灰になるというのに、能天気に武器の物色をしていた。
「あー……あんまりこんなこと言いたくないが、服の中もある程度見せてもらうぜ?」
恥じらいを浮かべながら、罪科は野乃々の服に指を這わせる。傷口に触れないように神経質に武器を探す。太もものホルスター以外に武器らしきものは見つからなかったが。
「よし……これくらいだな。あんたにはまだ聞きたいこともあるし拘束はさせてもらうが……安心しろ、俺は無抵抗の女の子をいたぶる趣味はないからな」
爽やかな顔で野乃々を拘束する。先程自分が抵抗もできなくなった彼女の体の隅から隅までを破壊し尽くしたことは忘れたかのような笑みだった。
「さて、あいつらはどうしてるか……あぁ、ここ放送できるんだっけ?ちょっと呼んでみるか」
放送設備が揃っていることに気がつくと、罪科はそのボタンを無造作に押した。
『あ゙ー゙ー゙『ブァ゙ン゙グ゙』諸゙君゙聞゙ごえ゙でる゙がー゙?』
「うるっっっっさ!!!!!!」
『今゙ゔる゙ぜぇ゙っ゙づっ゙だろ゙バル゙?下゙げ゙方゙わ゙がら゙ん゙がら゙ごの゙ま゙ま゙い゙ぐぞ゙』
大音量で館内に響く罪科の声。そのあまりの煩さに赤萩は苛立ちを示したが、罪科は気にも留めない。
『敵゙ざん゙の゙ボ゙ズを゙捕゙ま゙え゙だ。あ゙の゙金゙庫゙前゙集゙合゙な゙』
「これで『デパート』の刺客は全員確保でいいんだよな?」
「さぁどうだろう?ずっと潜んでいた第四の刺客が現れるかもしれないけど」
三人を拘束し、横並びに倒しながら、赤萩らは談笑していた。
「おっ、目覚めたみたいだな……えーっと?ハルこいつなんて言うんだ?」
「振堂徒手。馬鹿力のゴリラだ。歳食ってるけどクソ強ぇから気ぃつけろ。下手すりゃ拘束を筋力だけで解きかねねぇ」
目を覚ました振堂を見ると、二人は言った。
「おや……これは、どうやら私の雇われた先は全滅ということかね?」
「つまりさらなる伏兵はいない、ということだな……良かったなラキュラス。お前の心配は杞憂に終わった」
「えー、面白くない……そういうの、いた方が盛り上がるとワタシは思うのだけれどシンドー?」
「それを私に言われたところで、というところではあるのだが……」
マイペースなアズリアに、振堂は思わず苦笑する。
「それで……この状況から察するに、これから私を拷問するということかね?」
「理解が早くて助かります。手っ取り早く情報を吐いてくだされば痛い目は見ずにすみますよ?」
ナイフを振堂の首に突きつけながら、フローラは言った。
「やめておけ、武器で私の口をこじ開けることはできない。……私の口をこじ開けたければ、コレだよ」
しかし、振堂は笑いながら、親指と人差し指で丸を描く。
「……てめぇ、自分が待遇を注文できる立場にいると思ってやがんのか?」
「なんとでも言え、私は金が全ての傭兵だぞ?クライアントの状況や要望は聞くが、金さえ手に入るなら仕事に私情は持ち込まない」
赤萩は振堂の肩に鉄パイプをかける。しかし、振堂は一切動じず、真剣な眼で金銭を要求した。
「んぬわぁぁぁぁ……え──…………もうワタシ眠いし帰りたいのだけど。金くらいパパッと払って情報聞かない?めんどくさいし」
そんな中、クソデカい欠伸をかましたアズリアは懐から財布を取り出しながら言った。
「一応ワタシ億くらいならパッと出せるし眠いし。ワタシのポケットマネーで穏便に済ませよう、あぁクソ眠い」
「やめておけ……振堂も拙者も、情報は何も聞かされていない。そこの筋肉ダルマにウン億の金を渡すのはドブに捨てるのと同じだ」
ちょうど目を覚ました服部が、財布から取り出したカードをひらひらと見せるアズリアを制す。
「えー……それが本当ならそこの全身打撲ちゃん拷問しなきゃってことだろ?そんな可哀想なことはしたくないなぁ」
「今更良識派ぶったところで……とは思いますがね」
「まぁ……やったの俺だしな……」
善人ぶる罪科に、フローラは白い目を向ける。今回ばかりは躱しきれなかったのか、罪科はばつが悪そうに口笛を吹いた。
「……こ、こは………………」
「ようやくご本尊のお目覚めか。どうする罪科さん?一応拷問の準備はできてるけど」
野乃々も目を覚ます。それにいち早く気がついた赤萩は、手のひらに炎を出して言った。
「あ、なたがたは……わたっ、私に何を求めて…………?」
「お前たちが誰かの命令で動いていることは気絶している間に調べたから知っている……もう、私が言わんとしていることはわかるな?」
鋸ナイフで野乃々の頬を小突きながら、日向は言う。
「あまり過激なことは言いたくもありませんが、そう言っていられる状況でもありませんしね……教えなさい。あなた達の上にいる人物は誰ですか?」
フローラは、殺意のこもった瞳で野乃々に問うた。
「そ、そう脅さなくても言いますっ!言いますから命だけは、と懇願します……っ!!」
目に涙を浮かべながら命乞いをする野乃々を見て、赤萩は思案した。
(こいつのこの慌てぶり、さっきまでと比べると随分と…………)
「なんでもいいからさっさと言って寝させてくれ、ワタシはもう眠いんだ」
アズリアが急かすと、野乃々は語り始める。
「はい……私たちは、研究者集団『イモータル』の命令で動いています」