Twitterに流れてきたイラストを見てインスピレーションが浮かんできた。
2人だけのオーバードレス
「……ミ、ミレイさん!?」
ミレイ「ふふ、私たち、キスしちゃったね?」
僕は近導ユウユ。今、ミレイさんと何があったかと言うと、時間は少し前に遡る。
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数時間前……
僕はミレイさんの誘いで2人でお祭りに来ていた。
……なんだけど、ミレイさんは僕の腕に抱きついていて、なんか距離が近いんです。だけど、ミレイさんの表情は、すごく綺麗で清々しいほどの笑顔だった。
ミレイ「ユウユ、どうしたの?具合悪い?」
「い、いや、何も無いですよ?!」
本当は嘘。ミレイさんがくっついていて内心散策どころでは無い。
ミレイさんは僕といる時はすごく綺麗な笑顔を見せる。
那古野城決戦。
その時、僕たちは本気のぶつかり合いをした。そして僕は、本気でぶつかり合って、ミレイさんと分かり合うことが出来た。
今、僕が使っているデッキは元々ミレイさんが昔使っていたデッキ。僕の相棒であるトリクスタも、昔はミレイさんの相棒だった。
僕はトウヤさんからブラックアウトのリーダーを受け継いだ。そのあと、デラックスという大会の初戦で僕はライカさんに敗北。
負けることは許されなかった。だって、僕が負けたら、それがブラックアウトの戦いだと思われてしまうから。
ただ、僕はその戦いに負けた。負けちゃいけなかったのに。
でも、そんな僕に手を差し伸べてくれたのはミレイさんだった。那古野城決戦の時、僕がやってたように。
僕はミレイさんから、クロスオーバードレスのデッキを貰った。
そのデッキで僕は決勝まで戦い抜いた。僕は数多くのファイトの中でまるでミレイさんが隣にいるように感じた。
ライカさんを見返したくて。ブラックアウトのみんなを貶した言葉を取り消させるために、僕はライカさんと戦った。その結果、僕はライカさんに勝った。ミレイさんから貰ったデッキで。
色々なことを思い出していた僕は、不意に現実に戻された。
ミレイ「…ユ!…ユウユ!」
「え!?な、なんですか?」
ミレイ「聞いてた??私、りんご飴食べたいの!」
「あ、あります…かね?」
僕がそうつぶやくと、ミレイさんは頬を膨らませる。
ミレイ「むぅ…。じゃあ一緒に探して!見つけたら買って?」
「は、はい!」
そうして僕は、ミレイさんと一緒にりんご飴を探しに行った。
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「あ、ありましたよ、ミレイさん!」
ミレイ「あったの!?お願い、ユウユ!私に買って!」
「いいですよ!……一旦、手を離して欲しいです…。お財布取れないので…。」
僕は財布を取るために、ミレイさんに離れてもらうよう言った。ミレイさんは頬を膨らませながら一旦僕から離れる。
「すみません!りんご飴1つください!」
店主「あいよ、兄ちゃん。隣の子はガールフレンドかい?」
「い、いや別にそんな関係じゃ…。」
店主「はいよ、兄ちゃん、りんご飴1個ね。」
そう言って僕に渡してくれる店主さん。僕はお金を払おうとしたけれど、店主さんが……
店主「いいよ、俺の奢りだ。隣の子を幸せにしてやりなよ?」
「え!?」
そのまま僕は、店主さんの奢りでりんご飴を貰い、そのままミレイさんに渡す。
「ミレイさん、どうぞ。」
ミレイ「ありがとうユウユ!」
僕はミレイさんにりんご飴を渡した。ミレイさんは嬉しそうにりんご飴を食べ始める。
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そうして、時間はあっという間に過ぎていき、僕たちはお祭りの会場から離れていた。
途中、ハルカさんとメグミさんと合流して、僕とミレイさんは着替えるために一時解散となった。
僕は、着替え直して、集合場所である鳥居に向かっていた。
鳥居の前に着くと、もうミレイさんが待っていた。しかし、隣にハルカさんやメグミさんがいなかった。
「ミレイさん、ハルカさんはどこに?」
ミレイ「ハルカは先に帰ったよ。」
そういうミレイさん。
ミレイ「……ユウユと2人っきりで居たいから。」
ミレイさんは、そう小さな声で呟いた。
ミレイ「ユウユ、一緒に帰ろ!」
「は、はい!」
そうして僕たちは帰路につく。
帰り道、僕たちはヴァンガードの話で盛り上がった。
色んなカードの話や、自分のデッキの話。色んな話をしながら僕たちは一緒に帰っていた。
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そうして、ミレイさんの家の前に着いた僕。
僕は門の前でミレイさんと離れ、お礼を伝える。
「ミレイさん、今日はありがとうございました。またどっか──」
言い終わる前に、ミレイさんは僕に向かってきて抱きつき……
僕とミレイさんの唇が重なり合った。
突然のことに僕は驚くことしか出来なかった。
「……ミ、ミレイさん!?」
ミレイ「ふふ、私たち、キスしちゃったね?」
そう言って、ミレイさんは笑顔で僕に言う。
けれど、僕にはミレイさんがキスをしてきた理由がわからなかった。けれど、ミレイさんは再び僕に抱きついてつぶやく。
ミレイ「私ね、ユウユに感謝してるんだ。」
ユウユ「ミレイさん…?」
ミレイ「那古野城決戦でのあの時、ユウユは私に全力でぶつかってくれた。それから私、ずっとずっとユウユの助けになれたらって思ってたんだ。」
ミレイさんは少し黙って、また僕にキスをした。
「んんっ?!」
ミレイ「私、ユウユが好き!だから……その…。私とお付き合いして欲しいんだ!」
「だから、僕にキスを…!?」
ミレイ「そうだよ?そうじゃなきゃキスしないよ。ユウユの答え…知りたいな?」
僕は抱きついていたミレイさんを抱きしめ返す。
ユウユ「これが、僕の答えです。言葉では上手く伝えられないから、行動で伝えます。」
ミレイ「ユウユ…!!!」
ユウユ「僕で良かったら、そばにいさせてください。」
ミレイ「うん!」
空には、バヴサーガラとトリクムーン、ニルヴァーナとトリクスタが抱き合う2人を見ているように、輝いていた。
fin