時は、2/13。
翌日にバレンタインを控えていたことを思い出したユウユは、内心気が気ではなかった。
ユウユ「明日はバレンタイン…。ミレイさんからのチョコ、楽しみだなぁ…。」
と、少しばかり浮き足立っていたユウユだったが、ユウユはそこで、1つの考えが浮かんだ。
ユウユ「……ミレイさんへのチョコ、僕も渡さないとかな。」
そう考えたユウユは、着替えてすぐに外へ向かっていく。
一方のミレイはと言うと……
ミレイ「メグミさん、場所提供してくれてありがとうございます!」
メグミ「良いよ、私もユウユに友チョコ渡したいし。
ウララちゃんもユウユに友チョコ渡すんだよね?」
ウララ「はい!
ミレイさんは、ユウユさんに本命チョコ渡すんですよね?」
ミレイ「うん、そのつもりだよ。ユウユ喜んでくれるかなぁ?」
メグミ「喜んでくれるよ、だってミレイちゃんの気持ちのこもった世界に一つだけのチョコだよ。」
ウララ「ミレイさん、楽しく作りましょう!」
ミレイ「うん、そうだね。ありがとうメグミさん、ウララちゃん!」
メグミの家を借りてチョコ作りをしていた。
それぞれ頑張って制作してる最中、家の門からチャイムが鳴る。
メグミ「はーい!(あ、トマリかな。)」
メグミはビニール手袋を外して、門の方まで向かっていく。
メグミ「あ、やっぱり。」
トマリ「お待たせ、メグちゃん。」
メグミ「ううん。今さっき作り始めたばっかりだから。」
トマリ「じゃあ、中にお邪魔するわね。」
メグミ「そこまで気にしなくてもいいのに…。」
トマリはメグミの案内で中へと入り、ウララ達と合流する。
トマリ「やっほー!
お、いいの作ってるじゃん。」
ウララ「トマリさん!来たんですね!」
トマリ「うん。仕事も終わったし、メグちゃんとの約束だからねー。」
メグミ「トマリは誰に渡すかってもう決めてるんでしょ??」
トマリ「まぁねー。今年はザクサだけに渡すかな。」
ミレイ「トマリさん、ザクサさんとお付き合いしてるんですよね?
前まではお世話になりました。」
トマリ「あー、いいのいいの!私が依頼してたことだし!
ま、勝手にユニフォーマーズ行ったのだけはまだ許してないけどねぇ?」
ウララ「トマリさん、まだ根に持ってるんだ…。」
4人はチョコを作りながら話していた。
その時、ユニフォーマーズの話になった。
ミレイ「ねぇねぇ、メグミさんとウララちゃんって、ユニフォーマーズになってた時期あったんでしょ?
その時の話、ちょっと聞きたいかも!」
ウララ「ハルカさんもユニフォーマーズ行ってたんですよね?
何か聞いてないんですか?」
ミレイ「聞いたよ?
でも、みんなの事も聞いてみたいし!」
メグミ「いいよ、入った経緯とか、色々教えてあげる!じゃあまずはウララちゃんからだね!」
ウララ「私はティルナノーグユースでの合宿でユニフォーマーズの施設に行って、そこでジンキさんとファイトして…そこからユニフォーマーズに入って、ハロナに出会ったんです。」
メグミ「ユニフォーマーズになった後にワンダヒルに来た時は驚いたもん!
ウララちゃんだけどウララちゃんじゃないみたいでさ。」
ウララ「あの時はユニフォーマーズが絶対って信じきってましたから…。
その後はユウユさんとファイトして目を覚まさせてくれて…。ミレイさんの言葉とユウユさんがいなきゃ、きっと囚われたままだったかもしれません…。
そういうお姉様は?」
メグミ「私?!
私はね、ハロナ・ウォーカーに出会ってファイトしたの。あの子が勝ったらユニフォーマーズに行くって約束して。
まぁ、私は負けちゃってユニフォーマーズに行った。それでユニフォーマーズに行ってから確実に強くなったって思えたの。
けど…アニキとファイトして負けちゃった。でも、ユニフォーマーズに行った事、私は後悔してない。今の私があるのは、今までの自分と、ユニフォーマーズプログラムがあったから。」
ミレイ「そう…だったんだ…。
みんなそれぞれちゃんと得たものあったんだね…。」
メグミ「ミレイちゃん、ちょっと羨ましかったり?」
ミレイ「…ちょっとだけ…あるかも…?
ハルカもユニフォーマーズに行ってたし、ザクサさんが居なかったら私もユニフォーマーズに行ってたと思うし…。
でも、私は私で強くなるって決めたの!だからちょっと羨ましいけど平気!ユウユもいるし!」
トマリ「あら、言うじゃない!
ザクサめ、チョコ渡したらついでにユニフォーマーズに勝手に行ったこととっちめてやるんだから!」
メグミ「根に持ちすぎでしょ…。
そろそろ時効にならない?」
トマリ「いーや!!時効にはしないから!」
ウララ「あはは…。」
そんなこんなでチョコを作り終えて解散のタイミングになり、大倉亭の門の前にユウユが待っていた。
ミレイ「あれ?ユウユ?」
ユウユ「迎えに来ましたよ、ミレイさん。」
ミレイ「ありがとう、ユウユ。」
ウララ「じゃあ、また明日会いましょう!!」
トマリ「じゃあねー!」
各自解散し、ユウユとミレイは手を繋いで家へと帰っていく。
ユウユ「ミレイさん、メグミさんの家で何してたんですか?」
ミレイ「秘密!明日のお楽しみ!」
ユウユ「ふふっ、なんですかそれ。」
ミレイ「秘密は秘密だもん!」
2人は楽しく談笑しながら家に帰宅。
そして次の日──
ミレイ「ユウユ、ユウユ。起きて!」
ユウユ「んっ……??
ミレイさん…?」
ミレイに起こされたユウユは、目を擦りながら身体を起こす。
ミレイ「今日、何の日か知ってる?」
ユウユ「バレンタイン…ですよね?」
ミレイ「うん、正解っ!
そういえば私もユウユもワンダヒルに呼ばれてたでしょ?
もうすぐ集合の時間だよ?」
ユウユ「……あぁ!!急がないと!!」
ミレイ「じゃあユウユがご飯とか済ませるまで待ってるね?
私さっき食べてきたから!」
ユウユ「ごめんなさい、ミレイさん。
すぐ済ませてきます!」
ユウユは急いで下へ向かい、食事を済ませてミレイの元へ戻っていく。
ユウユ「お待たせしました…!!
じゃあ、行きましょうか!」
2人は仲良く下へ降りていく。
玄関まで向かうと、ナツコが声をかける。
ナツコ「あら、デート?
行ってらっしゃい!」
ミレイ「はい!行ってきます!」
ユウユ「行ってきます!!」
そしてワンダヒルに向かっている途中でダンジに出会った2人。
ダンジ「ん?ユウユにミレイ!お前らどうした??」
ミレイ「お兄ちゃん、こっち来てたの?」
ダンジ「メグミに呼ばれてな。
何せバレンタインだから早くこーい!って電話で言われてな。」
ミレイ「ならこっちに顔だしてよ!
むぅっ…。」
ダンジ「わりぃわりぃ、一応行こうと思ったんだけど夜遅かったからな。
深夜にこっち来たから行けなくてな。」
ユウユ「なら仕方ない…ですね。」
ミレイ「なら許す…。」
ダンジ「早くしないと、遅れちまうぞ!」
ユウユ「ミレイさん、行きましょう!」
ミレイ「う、うん!」
3人は急いでワンダヒルに向かうも、少し集合時間が過ぎてしまっていた。
メグミ「遅いよ、アニキ!
……って、ユウユとミレイちゃんが遅れてくるのって珍しいね。」
ユウユ「それは…その…。」
ミレイ「ユウユが寝坊してて…。」
ザクサ「珍しい事ってあるもんだね。」
トマリ「そうねぇ。
何せ年頃の男女だもの、何かあってもおかしくないわねぇ?」
なんて冗談半分でトマリが言うと、ダンジは過剰反応してしまう。
ダンジ「おい、どういう意味だぁ!?
……まさかユウユ、なんかあったのか!?」
ユウユ「それは…その…///」
ミレイ「お兄ちゃんには教えないもん…///」
ダンジ「だぁぁぁぁぁぁぁ(༎ຶ⌑༎ຶ)」
シスコン発揮で大泣きするダンジ。
ザクサ「あ、ダンジが泣いた。」
トマリ「シスコンがガッツリ出てるわねぇ。」
ウララ「ところで…ライカさんは?今日来るんですよね??」
メグミ「あー、そういえば来ないわね…。」
噂をしていたら、トウヤとライカが合流してきた。
ライカ「悪い、遅くなった。」
メグミ「トウヤ!?」
トウヤ「いやぁー、新弾のカートン受け取りに行ってたらたまたま会ってな!
んで、行き先に困ってたから連れてきた。」
ライカ「別に、困ってたわけじゃありません。少し道のりが遠かっただけです。」
トマリ「相変わらずカートンが好きねぇ、トウヤ。」
トウヤ「まぁ、常識だからな!
……今日ってバレンタイン…だよな?」
ユウユ「あ、ちゃんと知ってたんだ…。」
トウヤ「学生時代に女子から貰ったりしてたからな。
まぁ覚えてるさ。」
トウヤが口走ると、鬼の形相でヤマモトやイシダがトウヤにジリジリと迫っていた。
ヤマモト「この……裏切り者めぇ……!!」
トウヤ「うわぁぁぁっ!?
おい、なんだ!!」
ヤマモト「非リア同盟の裏切り者ぉ!!」
メグミ「あ、まーた始まったよ…。」
トマリ「あそこは一旦ほっといて交換会始めるわよ〜!」
トマリの一声で始まった交換会。
ウララはまず先にユウユにチョコを渡しに行く。
ウララ「ユウユさん!ハッピーバレンタインです!」
ユウユ「ありがとう、ウララさん。」
ウララ「ミレイさん、こう見えても私、まだ諦めてませんからね?」
ユウユ「えぇっ!?」
ミレイ「いいもん!いくらウララちゃんでもユウユは渡さないから!」
メグミ「ユウユ、ほらこれ。
私の分、受け取って。」
ユウユ「ありがとうございます、メグミさん!」
メグミ「ミレイちゃんと仲良くね?」
ユウユ「はい!!」
ミレイ「むぅっ……。
ウララちゃんとメグミさんばっかり…。」
ユウユ「えぇっ?!
ミレイさんの…ちゃんとありますよねっ!?」
ミレイ「ないって言ったら?」
ユウユ「ちょっと…ショックです…。」
ミレイ「嘘だよ、ユウユ。ちゃんとあるよ!」
ミレイはカバンからチョコの箱を取り出してユウユに渡した。
ミレイ「はい!ユウユ!
ちゃんと本命だよ?」
ユウユ「ミレイさん、ありがとうございます!」
ユウユは突然ミレイにハグをしだす。
ミレイ「ちょっと、ユウユ!?」
ユウユ「あっ、すみません、ちょっと取り乱して…。」
ミレイ「ううん、びっくりしただけ……。」
ユウユ「開けてもいいですか??」
ミレイ「うん、いいよ!」
ユウユが開けると、中には小さなチョコがいくつか入っていた。
ユウユ「可愛い…。」
ミレイ「本当は大きいの作るつもりだったんだけど、失敗しちゃった…。」
ユウユ「でも、ミレイさんの頑張りがしっかりと見えます。
その気持ちがあるだけで、僕は嬉しいです。」
ミレイ「ありがとう、ユウユっ!」
ミレイはそのままユウユに抱きついて、ユウユはしっかりとミレイを支えている。
ユウユ「あの、ミレイさん、チョコ溶けちゃうんじゃ…。」
ミレイ「じゃあ1個私にちょうだい?」
ユウユ「えっ…なんでですか!?」
ミレイ「いいから早く〜!」
ユウユ「うっ…わかりました…。」
ユウユはチョコを1つ掴んでミレイの口に咥えさせると、ミレイはそのままユウユの口にキスをしながらチョコを食べさせた。
ユウユ「!?」
ミレイ「はい、これが私の気持ち!」
トマリ「見せつけてくれるわねぇ〜。」
ザクサ「でもこれがいつもの2人だ。」
ユウユ「...///」
ミレイ「ユウユ??」
ユウユ「ぅぅっ……。恥ずかしい…。
こうなったら……!!」
ユウユはチョコを口に咥え、お返しとばかりにミレイにキスをしてチョコを食べさせた。
ミレイ「んっ…。」
ユウユ「僕からのお返しです!!」
ミレイ「……ちょっと強引…。」
このやり取りを遠くで見ていたトウヤはわかっていなかったようで…。
トウヤ「……ユウユとミレイちゃんって、付き合ってんのか?」
ライカ「えぇ。
それも、もう随分とお熱い関係です。」
トウヤ「知らなかった…。
お前、よくこの甘い空気の中平気でいられるな。」
ライカ「僕は少しだけ身を弁えろとは言いたいですが、そんな事言っても聞いてるとは思えませんから、もう半分放置ですよ。」
トウヤ「……まぁ、幸せならいいんじゃないか?」
ライカ「そうですね。」
一方、ユウユとミレイのやり取りを見ていたダンジは卒倒しており、メグミが少し慌てていた。
メグミ「アニキ!なんで倒れてるのよ!」
ダンジ「だって…だってよぉ…!!あんなにちっちゃかったユウユが…今やあんなに大きくなってミレイと…。」
メグミ「ユウユの親じゃないんだから…。
てかもう私は慣れちゃったよ。」
ダンジ「ぅぅっ…。」
涙を流しながらダンジは倒れていた。
トマリ「はぁ…。
ザクサ、とりあえずメグちゃんと一緒にダンジどかすよ。
今ここでしばらく倒れられてると邪魔だし。」
ザクサ「そうだね。」
ザクサとトマリはとりあえずメリーゴーランドの方へとダンジを運んだ。
ユウユ「ミレイさん、ありがとうございます!
……あ、僕からもミレイさんにこれを!」
ユウユはカバンからミレイ用に買ったチョコを渡す。
ユウユ「ミレイさんのためだけに買いました。
僕からのチョコ、受け取って貰えますか?」
ミレイ「うんっ、ありがとユウユ!!」
なんだかんだ独占欲が高いユウユであった。