2人だけのオーバードレス   作:黒破リンク

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ザクトマ2作目、クリスマス回です。pixivにあるザクトマの小説読んでるんですけど、めっちゃ好きなのでよろしければ皆様もぜひ。


共に、聖なる夜を

トマリ「ザークサ。」

 

ザクサ「なんだい?トマリ。」

 

ユウユとミレイが入れ替わった騒動。

まるでアニメやゲームのような現象が終わってしばらく経った日、ザクサとトマリは昼のワンダヒルにいた。

 

トマリ「もうすぐ、クリスマスよね?」

 

ザクサ「そうだね。」

 

トマリ「クリスマスの日、2日とも私休み取ったのだけれど、一緒にデートしない?」

 

ザクサ「喜んで、同行させてもらうよ。」

 

トマリ「うふふっ。さぁて、どうしようかにゃー。」

 

楽しそうにやることを決めるトマリの横で、ザクサはキャンパスに絵を描いていた。

 

ザクサ「さぁて、俺もトマリへのプレゼントを決めておかないと。」

 

ザクサはそう呟いた。

それから時が経ち、クリスマスイヴ。それもあってか、トマリの実況も普段よりテンションが上がっていた。

 

トマリ「Hey Guys!!今日はなんと言ってもクリスマスイヴ!!張り切って、ファイトしていくわよー!!」

 

実況しているトマリを、ザクサは微笑みながら眺めていた。

するとハロナがやってきて、ザクサに話しかける。

 

ハロナ「やらないの?」

 

ザクサ「今日は気分じゃなくてね。

……俺はトマリが実況しているのを見るの好きなんだ。俺のファイトを実況してくれるのも嬉しいけど、見ているのも好き。だから、今日は見ておこうと思ってね。」

 

ハロナ「そうなんだ。

ここにいるのって、長いの?」

 

ザクサ「あぁ。

昔俺は元ヤンだったんだ。」

 

ハロナ「えっ、そうだったの!?」

 

ザクサの言葉に、ハロナは驚いていた。

それに続くように、ザクサは自らの過去を話した。

 

ザクサ「驚くことは無理もない。見ての通り、今はちゃんと更生したから。

……ヤンキーだった時、俺はトマリに出会った。トマリだけじゃない。ダンジやメグミ、ブラックアウトの皆に出会った。俺はブラックアウトの皆が好きだ。

でも…それだけじゃダメだったんだ。」

 

ハロナ「どうして?」

 

ザクサ「俺は、トマリやブラックアウトの皆を守りたかった。

……強くなりたかったんだよ、俺は。デラックスの予選で負けて、今一度実力不足を思い知った。マサノリに嵌められたとはいえ、ユニフォーマーズとして過ごした時間は無駄じゃないと、今はそう思える。」

 

ハロナ「ウララも、同じようなこと言ってたかも……。」

 

ザクサ「ユニフォーマーズとして強くなって、俺自身も変われた。

君にも感謝しているよ、ハロナ。」

 

ハロナ「えっ!?」

 

ザクサ「さぁ、君はどっちを応援するんだい?

親友のウララちゃんと、俺たちのリーダーであるメグミ。どっちを選ぶかは君だよ?」

 

ハロナ「それは……ウララに決まってるもん!

頑張れー!!ウララ〜!」

 

ザクサ「じゃあ俺は……メグミを応援してあげるとするかな。

頑張れ、リーダー。」

 

しばらくメグミを応援していたザクサ。

突如実況していたトマリがマイクを通してザクサにキレた。

 

トマリ「ザクサー!後で覚えておきなさーい!!」

 

ザクサ「おっと……じゃあこれくらいにしておこうかな。」

 

メグミへの応援をストップし、ザクサはファイトの行く末を傍観していた。

勝負が終わり、戦っていたメグミとウララが戻ってきた。

 

メグミ「ウララちゃん、今日ありがと!

ほんとにギリギリだったよ。」

 

ウララ「はい!負けちゃいましたけど、いい勝負でした!」

 

ハロナ「ウララ、お疲れ様〜!!」

 

ウララの後ろからハロナが抱きしめてきた。

ハロナの背はウララよりも高く、さらに本人の抱きしめる力が強いため、ウララは痛みを感じていた。

 

ウララ「痛い…痛いよハロナ……。」

 

ハロナ「あっ!ごめんウララ!」

 

そんな女子たちの会話を眺めていると、ザクサの隣にトマリが座っていた。

 

トマリ「ザークサ。」

 

ザクサ「なんだい、トマリ。」

 

トマリ「今日も見てくれてありがと。

でも、メグちゃんを応援してたのは、ちょっと妬いちゃうかなぁ。」

 

ザクサ「ごめんね。

少し、ハロナと張り合いたくてね。……短い時間だったとはいえ、同じユニフォーマーズの仲間だからね。」

 

トマリ「そうねぇ。

……嘘ついて勝手に行っちゃったのは、まだ怒ってるわよ?」

 

ザクサ「ノーカン、とはしてくれないんだね。」

 

トマリ「あったりまえよ。ノーカンなんて、一言も言ってないもの。」

 

ザクサ「でも今はこうして戻ってきただろう?」

 

トマリ「うーん……。」

 

トマリは考えながら唸る。

しばらくして考えが纏まったのか、答えを出した。

 

トマリ「クリスマスプレゼント、ちょっといい物くれたら許してあげる。」

 

ザクサ「了解。」

 

そう微笑みながら2人は会話を交わす。

ブラックアウトのメンバーがワンダヒルを出た後、2人は後片付けをしていた。

 

トマリ「ふぅ。

これで今日の活動も終わりね。」

 

ザクサ「そうだね。

さて、トマリ。」

 

トマリ「言わなくてもわかるわよ。

じゃあ、行きましょっか。」

 

片付けを済ませた後、2人はワンダヒルを出ていく。

その足で向かった先は、トマリの自宅だった。

 

トマリ「さ、入って入って?

ちょーっと狭いかもしんないけど、許してね?」

 

ザクサ「お邪魔します。」

 

トマリ「まぁ、ちょっとしたらまた来るんだろうけどね?

とりあえずゆっくりしていきな?」

 

ザクサ「と言っても、明日もデートだろう?」

 

トマリ「そうなんだけどねぇ…。私がいた居た方が気が楽でしょ?」

 

ザクサ「そう……かもね。もう少し俺のこと考えて欲しいところだが。

 

トマリ「ん?ザクサ、なんか言った?」

 

ザクサ「ううん。なんも言ってないよ。」

 

トマリ「おんじゃ、ほら!」

 

ザクサ「え?」

 

トマリ「トマリちゃんが抱きしめてしんぜよう!」

 

ザクサ「えっ、ちょっ……!?」

 

突然トマリが手を広げ、ザクサが驚いたのも束の間、トマリがザクサを抱きしめる。

 

ザクサ「ちょっ、トマリ!?」

 

トマリ「んん〜?どうしたザクサ〜。」

 

ザクサ「なんで突然、俺に抱きついてくるんだい?」

 

トマリ「ん〜?気分〜。」

 

ザクサ「……もしかして、トマリお酒でも飲んだのかい?」

 

トマリ「ん?飲んでないよ〜?

ザクサってば、私を置いてユニフォーマーズに行っちゃったからね〜。少し寂しいんだよ。」

 

ザクサ「ごめんね、トマリ。

そろそろ時効にして欲しいところだけど。」

 

トマリ「ん〜、時効にはまだ早いかな〜。

でも、こうしてザクサと一緒に過ごせるのも嬉しいかな〜って思ったのも事実よ?」

 

ザクサ「俺も同じだ。

トマリと一緒にクリスマスを過ごすのも、悪くないね。」

 

トマリ「それで、ザクちゃん。プレゼントは?」

 

ザクサ「あるよ。」

 

そのままプレゼントの入った袋を渡す。

 

ザクサ「メリークリスマス、トマリ。」

 

袋を開けると、中には白いコートが入っていた。

 

トマリ「あら!これ欲しかったやつじゃない!」

 

ザクサ「前に欲しいみたいなこと言っていたからね。

せっかくなら、と思って買ったのさ。」

 

トマリ「ありがと、大切に着るわね?」

 

ザクサ「うん。そうしてくれたら嬉しいさ。」

 

トマリ「んじゃ、ザクサにもプレゼントあげないとね〜。

はい、これ。」

 

トマリも袋を渡し、ザクサは袋を開けた。

 

ザクサ「これは……新しい画材?」

 

トマリ「この間絵の具切らしちゃってたし筆も新しくしたいって言ってたでしょ?

だから一緒に入ってるやつを買ったのよ。」

 

ザクサ「これ、少し買おうか迷っていたんだ。

これ買うとそのコート買えないって思って買うのやめてたんだ。ありがとう、トマリ。」

 

トマリ「まだあるわよ?ほら、袋の奥漁ってみなさい?」

 

ザクサ「お?これは……マフラーと手袋?」

 

トマリ「最近寒いからねぇ〜。 ザクサが風邪引くと私が困っちゃう。」

 

ザクサ「トマリ、男に手袋とかをあげるって、どういう意味かわかっているのかい?」

 

トマリ「わかってるわよ?

職務柄捕まえる側だからにゃあ。たまには捕まえてみなさい?ザクちゃん。」

 

ザクサ「じゃあ……。」

 

ザクサは手袋を着け、マフラーを自分の首に巻いた後、余った分をトマリの首に巻いた。

 

ザクサ「はい、捕まえた。」

 

トマリ「あら、捕まっちゃった。

案外早いのねぇ、捕まえるの。」

 

ザクサ「夜は俺の世界、だからね。」

 

トマリ「あらま。じゃあこの後が楽しみねぇ。どう楽しませてくれるのかにゃぁ?」

 

ザクサ「じゃあ、明日に響かないほどに可愛がってあげるよ、トマリ。」

 

トマリ「ふふっ。」

 

次の日。

ザクサが先に起きて、朝食の準備をしていた。しばらくして、トマリが起きてくる。

 

トマリ「んにゃ……?ザクサ、おはよぉ〜。」

 

ザクサ「おはようトマリ。

いい夢は見れてかい?」

 

トマリ「おかげさまでねぇ?ふふっ。」

 

ザクサ「もうすぐ朝ごはんができるよ。少し待っててくれるとありがたいかな。」

 

トマリ「じゃあ、もう少し待ってようかしらね。

昨日の夜の疲れもちょっとあるしね。」

 

ザクサ「……俺の方も無いわけじゃないからね?」

 

トマリ「おかげさまで身体はバッキバキよ〜。なーんちゃって。」

 

そう笑いながら身体を伸ばすトマリ。

そうしている内にザクサが朝食を持ってきた。

 

ザクサ「はい、今日の朝ごはんだよ。

勝手に冷蔵庫の中の食材使わせて貰ったけど、大丈夫?」

 

トマリ「大丈夫大丈夫。危ないものとか入ってないし。

あ、全部期限内か確認した?」

 

ザクサ「うん。ちゃんと確認したよ。ケチャップの残り少なかったから全部使っちゃったけどね。」

 

トマリ「ありゃ。ちょうど使い切らなきゃなー、なんて思ってたからちょうど良かった。また買っとかなきゃ。」

 

ザクサ「それじゃあ、いただきます。」

 

トマリ「いただきまーす。」

 

ザクサ特製のサンドイッチをかじる。

サクッと音が鳴り、2人は味を噛み締める。

 

ザクサ「うん。我ながらいい出来だ。」

 

トマリ「うーん、美味しい。

いい焼き加減じゃない。ザクサってば料理出来たのね?」

 

ザクサ「まぁ、俺も一人暮らしだからね。自炊しないとと思って普段からやってるんだ。」

 

トマリ「あら、料理男子。これはモテるわねー。」

 

ザクサ「モテたとしても、俺はトマリ一筋だからね?」

 

トマリ「わかってるわよ〜?ふふっ。」

 

ザクサ「うん。美味いね、これ。レシピ見ながら作ってやってよかった。」

 

トマリ「ねぇ、またこれ作って欲しいな〜。」

 

ザクサ「ん?それはそのままの意味で受け取ればいいかい?」

 

トマリ「うーん、それはどうかにゃあ〜?」

 

ザクサ「……同棲には、まだ早い気がするよ。

俺がちゃんと卒業したらね。」

 

トマリ「ありゃ、残念。

その間は定期的に来てもらって作ってもらおーっと。」

 

ザクサ「うん。いいよ。定期的にお邪魔させてもらうよ。」

 

トマリ「ごちそうさま。」

 

ザクサ「ごちそうさまでした。」

 

2人は食器を片付けてデートの準備をする。

 

トマリ「そういや、今何時?」

 

ザクサ「……10:15だね。」

 

トマリ「ありゃ、私たち随分寝てたわね。」

 

ザクサ「トマリの寝顔、可愛かったよ?」

 

トマリ「そういうのはいいっ!

早く準備してデート行くわよ!」

 

ザクサ「ふふっ。はーい。」

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