「ということで、日も落ちたので悠仁は特別メニューをするよ」
僕は人形を指し示した。今の呪力のない僕が人形触ると危ないからね。
「うっす!」
「人形に呪力を流す訓練だよ」
「いまいち呪力わかんねっす」
うーん、前の悠仁は最初から多少できたんだけど。
「前は宿儺に体を貸したりしてたし、そこで掴んでた物があったのかな。でも、悠仁。君は少なくとも、漏瑚から身を守れる程度には強くならないとだから、頑張って」
「俺らもやるから、頑張ろうぜ」
「伏黒……さんきゅな。そうだ、俺、順平ってやつと友達になるんだろ。助けられるかな、そいつ」
「そもそも、罠っぽいから、黒幕倒した以上、その子は巻き込まれないと思うよ? 断言はできないけど」
「そっか。それなら良かった」
悠仁の優しさに頬が緩む。やっぱりこの3人は自慢の生徒である。
3人で映画を見るついでに、僕達も映画を見る。
穏やかな時間が過ごせた。主に子供達がやっとおとなしくしてくれた的意味で。
僕は一番安定してぬいぐるみを寝かせられている恵の膝の上で眠った。
明日の朝の座学は、僕が手こずった呪霊とその対処法でも教えよう。
翌日、一年生と子供達両方に授業をした。
内容全然違うから大変だったが、一年生は魔法使いの授業に興味津々のようだった。
「二年生の呪文は、確か……。うん、蛇を出す呪文を唱えてみようか」
「はーい」
「悟くん先生、何年生分ぐらいまで出来るの?」
「知識だけなら5年生かな。実技は3年生。そもそも、マホウトコロだと7歳から就学だからね。早めに勉強を始めておいたんだよ。でも、流石にそれ以上の呪文は無理かなー」
「5年生だとどんな呪文するの?」
「何年制?」
「7年制だよ。呪文は、そうだね。ディメンターって生物を追い払う、守護霊呪文とかだね。プロテゴもそうだけど、使い道が使い道だから早めに覚えた」
いけない、すぐ雑談しちゃうな。
勉強たくさんしなきゃなのに。
僕は気を引き締めて頑張った。
お昼休みになると、二年生が突撃してきた。
「私が将来、禪院家潰すって聞いてねーぞ! おかげでめちゃくちゃ鬼電来てるんだぞ、なんとかしろ情報源!」
「ええ……禪院家潰したのは未来の君だしなぁ。甘んじてやる予定の事を受け入れて?」
「受け入れられるか!」
「後ろ盾は過去の僕にお願いしてね。今の僕は何の力もないんだし」
「ちっ それもそうか。いつ戻るんだよ、悟はよ」
「僕も早く戻って欲しい」
「すみません、天使の情報を集めたり、姉を助ける為にも色々先生動いてくれてるみたいで」
「恵は連絡取れてんのか。忙しそう?」
「とても。何せ、放たれた平安の術師達は1000人ですから
「あーもう、私らにも情報共有してくれよ」
「わかりました」
さて、彼らがお話をしている間、僕達はご飯を食べて遊んでいようか。
「悟。蛙チョコが食べたい」
「私も!」
「動物クッキーでもいいよ」
「百味ビーンズ!」
「ごめん持ってない」
あ、やばいかも。子供達の表情が固まり、歪んだ。
だ、だってちょっとお買い物して帰るだけの予定だったんだ、杖持ってるだけでも自分を褒めたいぐらいなのに!
「ふえ……」
「ああ! 傑! もう2年生になるんだろ、上級生になるんだし! そんなんじゃ先輩面できないよ?」
「でも今、後輩いないもん」
「お菓子食べたい!」
「悟様が困っているでしょう、傑、我慢です!」
「ふええ……」
「ガキども、私ら大事な話してるから、ちょっと大人しくしてろ」
「こんな事もあろうかと! い、一応知育お菓子や色んなお菓子、更におもちゃも買ってきてあります!」
「偉い伊地知!」
ということで、マグルのお菓子試食会である。
「それにしても、子供向けのお菓子って色々あるんだね」
「それで、悟。魔法はいつ使うのよ?」
「お菓子はいつ動くのですか?」
「マグルのお菓子だから、動かないよ?」
「ふえ……」
「でも僕が魔法をかけるから大丈夫かな!」
その後、魔法を使ってお菓子を大きくしたり浮かせたり動かしたり、おままごとをした。
とても大変だった。
真剣に話し合ってるフリしてカメラはしっかり向けてくるんだよなぁ、生徒達。
全く。
でも僕も生まれ変わる前は生徒が困ってるところ撮りまくってたしね。ぐぬぬ。
そうやって、訓練を見守り、座学をし、映画を見ていると、依頼が入ってきた。
罠依頼を見分けんのも任されてるんだよね。ほんといい加減にしてほしい。
「大丈夫そう? 悟くん先生」
「うーん。いっそ魔法使いらしく占うかな」
「おお! 魔法使いの占い! 当たりそう!」
「当たるも八卦当たらぬも八卦。的中率はマグルと殆ど変わらないよ。予言以外はね」
「つまり当たらないんじゃない」
「呪術師以上に才能の世界なんだよ。特に予言の才能は、僕にもないかなー。本当は、過去の僕がプレッシャーかけてくれるのが一番いいんだけど」
依頼を見て、懸命に僕の記憶を紐解く。この依頼が見覚えないか、どうだったか思い出す。
もちろん、情報自体も精査する。
「多分、大丈夫じゃないかな? 念の為、ちょっと人数多めで行っておいで」
「なあ、魔法で呪霊見えたり攻撃できたりしねぇの? そうしたら安心じゃん」
僕はため息を吐いた。
「出来ないって事にしてた方がいい時もあるんだよ。たとえ出来たとしてもね。生兵法はケガの元ってね」
「でも、試すだけ試して見たら?」
「私、やりたい!」
「私もやる!」
「呪霊見てみたい」
「僕が悟様を守ります!」
子供達の熱意と元生徒たちの視線に押され、僕は考える。
絶対見えたり倒せたりしたら、バレる。バレたら、戦場へ放り込まれる。
でも、現場一年生と二年生を遊ばせて置けないし、なので依頼は断りきれない。
魔法で呪力が見えたら、確かに取れる選択肢は増えるのだ。
「……アパレシウムって呪文がある。それなら呪霊が見えるようになるかも」
「じゃやって見ようぜ!」
【ふん、そんな簡単に行くかな】
「意地悪言うなよ、宿儺。お前最近拗ねてる?」
【未来から情報を持ってくるとか、明らかに卑怯だろう】
「ごめんねー」
と言うことで、僕達は伊地知に弱い呪霊を持ってきてもらって試すことにしたのだった。
読んでくださり、ありがとうございます。
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ここすきもお待ちしてます。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
今度からマシュマロ返信していくことにしたので、よろしくお願いします!
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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お題箱よりの感想、ありがとうございました!
米国に情報売り飛ばされ>あれ、そんな早い段階で売り飛ばされてましたっけ。
五条先生が発電機にされる……!?