マグルの世界に降り立って、僕は度肝を抜かれた。
いや、めちゃくちゃ現代じゃん。
これは是非ネットを調べたい。
でもまずは、僕らが目立ってるので服を用意しないとね。
子供達で行動は外国では許されていないので、オリバーの父と傑の父が協力してくれた。
魔法はダメだよと約束して、服屋へと向かう。
「この後、映画かぁ。僕ちょっと携帯電話買ってみたいな」
「機械は、魔法使いが持つと壊れちゃうんだよ」
「ええ? じゃあ、調べて欲しい事があるんだけど。傑のお父さんにお願いできないかな」
東京都立呪術高等専門学校。
それは果たして、この世界には存在しなかった。
この世界は、どんなに似ていても異世界なのだ。
それを聞いて、僕は暗闇に蹴落とされたような気がした。
ゲームセンターや遊園地は魔法使いでは危ないので、動物園や植物園、映画館を見て回る事となった。
こういうゆっくりした時間もいいな。
動物園や植物園で退屈そうにしていた魔法使いだったが、最後の映画館で大騒ぎだった。
こんなところで魔法使わないでね、お願いだから。暗くてよかった。
後はウィンドウショッピングなど楽しみ、食事をしてそのままエマの家に雪崩れ込んだ。
エマの家では、なんだか厳しい目で見られた。
「貴方達が予言の子ね」
なんだか厳しい顔で見つめてくるおばあちゃん。
僕達が見上げていると、ふっと息を吐いた。
「……子供ね。ええ、子供だわ。小さな子供。たとえ、将来なんになるのだとしても」
そうして、おばあちゃんは続けた。
「予言の扱いは、本当に紛糾したのよ。最後の全盛期。闇の魔法使い。エマは魔法界に光をもたらすのか、闇をもたらすのか分からなかった。オリバー、貴方もね」
「そんなこと言われても僕らまだ一年生だよ? わかんないよ、裏切るなんて思ってもないし」
オリバーの言葉に、おばあちゃんは頷く。
「そうよね。そうして、予言は既に破棄された。それもまた、今までにないことよ。だから、考えたの。私たちにできるのは、貴方たちを導く事なんだって」
「例えば?」
「今日は魔法史の授業をします」
僕達は悲鳴をあげた。
「魔法史大嫌いー!」
「眠っちゃうよあれ」
「魔法史は自習したほうがマシだよねあれ」
「私のおばあちゃんの時代からずっとよ。先生ゴーストだから」
「いいかげん先生変えない? 100年は変わってないんじゃない、あれ」
「それは可哀想よ」
そんなこんなで魔法使いのお家でお泊まり会を実施して、翌日はダイアゴン横丁に向かった。
「ということで、ペットを決めるよー!」
「「「「わー!!」」」」
「ひきがえるなんてどうかしら」
「ないわー」
「ヒキガエルはちょっと」
「もっと実用的な子にしない?」
「女の子なら猫とかいかがですか?」
「何よヒキガエルの何が悪いのよ! ヒキガエルは一緒に歌ってくれるのよ!」
エマをスルーして、僕は色々提示する。
「傑! フクロウなんてどうかな、お揃いで」
「そうだねぇ」
「出たよ悟のプロポーズ」
「悟様は本当に傑が好きですよね」
「いいだろ、お揃いのペットぐらい普通普通」
「僕は蛇がいいです。スリザリンらしく!」
「んー。僕はやっぱり猫かなぁ。男の子だけどね!」
そうして僕らは、それぞれペットを得たのだった。
後はホグワーツに戻って、ペットと一緒にはしゃいで遊んだ。
命を大事にする僕らに、先生も大満足である。
……そういえば、ペットを飼うのは前世含めて初めてだな。
ぎゅうっと抱きしめると、暖かくてふわふわした命を感じ取れた。