ロボボプラネット・タランザでゴー!   作:さわたり

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レベル4 メタナイトの帰還

ここは海だったはずだ。びちびちブリッパーが跳ねる様子をみなくても、この辺の地理ぐらいは分かっている。

ギガントグラウンドは、無慈悲にも砂漠化した海。先ほどの地域とは打って変わって、残酷である。タランザも、自然に対し多少なりとも愛着というものがある。クモの端くれとして、あまり歓迎できる姿ではなかった。

 

突き進めど、突き進めど、砂漠。電線が張り巡らされ、パイプが張り巡らされた異様な光景。ハルトマンワークスカンパニーの制作物には価値のある建造物もあるとは常々思うが、それでもこの姿は「滅び」を突きつけられている。タランザはあまり気持ちよくこの砂漠を歩けなかった。

 

「邪魔なのねっ!」

 

迫るパクトを押しのける彼は、どこか焦ったようでもあった。自然を軽んじる姿は、「滅ぼす」か「我がものにする」かの差はあれど、いくらか見覚えがあるからでもある。

 

「あぶないっ」

 

アイアンポールが飛び出し、転がりながら迫ってくる。横に逃げ道もなく、駆け抜けて、というよりかは飛んで逃げた。ちょうどいいことに、ポールの転がりはさほど速くはないようだ。届かない場所で一息つきながらも、彼はどうしたものかと広大な砂漠を見ていた。

 

パイプにえぐり出された地面がむき出しになっている。パイプと鉄板という土壌により、まるで砂の橋が空中に浮いているかのようないびつな姿。ポップスターで空中に浮くものなど珍しくもないが、それでもどこか異質。

 

「お出ましなのね……!」

 

さて、ロボボアーマーのお時間である。砂漠であれば、施設も多くないしもう堂々と歩いていた方がいい。邪魔する木材なんかを糸の鞭でなぎ倒しながら、タランザは進む。飛び出てくる棒も関係ない。ひたすら殴ってポールは情けなく坂を逆流する。

 

「敵じゃないってこと!」

 

果敢にも迫ってくるワドルディを一気に糸の塊にして蹴り飛ばし。砂漠を突き進む。火を噴く装置も風を噴く装置も関係ない。糸を使いぐりぐりと上昇していく。

無視はしたが、ポイズンボロスが闊歩しているのも、少し複雑な心境だ。毒の霧もこいつのせいだろうか。上手くかわしつつ進むと、地下への入り口が。通れるならちょうどいい。タランザは、強い日差しを背に遺跡のようなエリアへ侵入した。

 

 

 

 

 

星のカービィ

ロボボプラネット

タランザでゴー!

レベル4

メタナイトの帰還

 


 

とまどう、タランザでゴー!

海をこえたタランザ。

港や海中しせつを通った先、彼を

迎えたのは社長秘書スージーだった。

彼女と戦うが、なにも情報は得られない。

 

 

 

 

 

電気が行きかう、機械化された施設。まるで遺跡を改造したらしきそこは、機械に慣れないタランザでも「電気を作っているのだろうか」と軽く検討がついた。

 

「歩きづらいなあ……」

 

ベルトコンベアの上で駆け抜けるタランザ。ロボボアーマーの上でも、やはりスピードが遅くなり、歩きづらい。骨を投げてくるガボンも煩わしい。倒してやってもいいが、構う事よりも彼は先に進むことを選んだ。

その行く手を、ふよふよと浮きながらドゥビアが阻む。

 

「ハッケン!ハッケン!」

 

「タランザはここに居るのね……!」

 

煽りながらも臨戦。一つ目で、どこか凶悪な風貌である。雷をまとって突進してくるそいつを、天井に糸を引っかけ回避し。さらに雷を落とし接近。それも移動してかわし仕掛けた糸で罠にかかる。

 

「ゲイゲキ!ゲイゲキ!」

 

「残念!」

 

さすがに糸に絡まってくれるわけではないようだが、それでも魔力で十分傷はついた。あとは魔力の弾を、糸で振り回せばおしまい。目を回すドゥビアはほおっておいて地下の工場を駆け抜ける。

 

「危ないのね!!」

 

ピコピコハンマーらしきものがぐるぐると迎え撃つが、邪魔なそいつに構う暇など無い。糸の鞭で一気に破壊。そうして、やっと地下施設も終わりかと、縦穴を抜ける。

 

「……おっとっと?」

 

予想は外れた。開けた視界と明るい風景。それは、研究施設の内部だったらしい。窓の外からちょくちょく砂が見えるあたり、出てもどうせ砂漠。それでも、とにかく出口は見つけねばならない。幸い、相棒のロボボアーマーがいる。

 

「百人力なのね」

 

そう言ってみると、何か応えるように反応を示す。そういえば先ほどのドゥビアとの戦いで、レスポンスの向上を感じていた。データを蓄積し、学んでるんだな、と、魔術の本ばかり読んでいた、幼い自分と重ねてみたり。

 

『タランザはいつも本を読んでるのね』

 

「……フフ」

 

思い出に縋る暇はない。レーザーやシャッツォ、ラボトリィの迎撃を、ワイヤーアクションでかわしていく。

 

「慣れたものなの、ののののね!?」

 

レーザーが思わぬタイミングで動き、糸が焼ける。バランスを崩して大慌てしつつもすぐに他の場所に糸を引っかけ。レーザー台に仕返しとばかりに糸攻撃。からまったそいつをスイングの体当たりで吹き飛ばし、いい気味だ。

 

ワドルディの放つミサイルも、糸にくるまればぽろっと落下。軽くスイングで吹き飛ばし、迫る柱も右に、左に回避。勢いよく前に糸を放ってみたり、実際慣れてきている。

 

「油断大敵なのね……」

 

本人はいくらか堪えているようだが。迷路のような道を抜け、出口を探し進んで、進んで。電撃を放つ防衛マシンを壊しつつ進むタランザ。

そんな彼を迎えたのは、いつぞやに下を通った巨大砲台。同型らしい。ンギュア基地だ。

 

「……強敵の予感!」

 

と、言いつつもその動きは軽い。放たれるビーム、ミサイル。その全て軽やかにかわし、糸の弾丸は的確に銃口を破壊していった。

 

「この調子なら!」

 

魔力を溜めて、ぶん投げて爆破! 砲台は悲鳴を上げ、爆音と煙。さあ進むぞとタランザは意気揚々と。

そんな彼を欺くように、瓦礫を振り払う飛行船。そう、()()()()()()()()()()()()お出ましだ。

 

「そんなのありなのね……?」

 

戸惑いつつもやるしかない。放ってくる拡散砲弾をかわして糸で応戦。絡まった砲弾を捕まえそのまま叩きつけ。糸を狙った砲弾も来るが、切れようとまた結べばいいだけだ。上手い位置に絡めれば、スイングもできる。慣性を付けた糸弾で翻弄する。

 

「っとと、」

 

幾度となく落ちそうになりながらも、彼はあきらめない。そうだ、高い所なら慣れているじゃないか。フロラルドで、ロイヤルロードで、"彼女"のお膝元で、いくらでも高所を楽しんでいる。

 

『お前の曲芸なぞ見飽きたわ』

 

ああそうだ、女王様が見飽きるぐらい空中でくるくる回って来たんだ。

放たれたレーザーも軽くかわし、火炎放射器で糸が焼かれるのは織り込み済み。落下の勢いをつけたまま、コア・カブーラーの大砲に糸を絡めスイング。突進しようとしていた相手とちょうど組み合い、ぐりんっと相手を振り回す形に。

 

「そこなのね!!」

 

カブーラー上方に投げ出されたタランザ。相棒のレバーをぐっと倒し、突撃! そのまま鞭を叩き込めば、カブーラーは炎を上げて墜ちていく。

そのまま出口を目指し、糸の勢いを殺し切れずにずざざっ……と不時着。地面に埋まりこんだロボボアーマーを見て、また会おうなのね!と、ロボボアーマー……というよりかは、そこでタランザを学んだコンピューターだかソフトウェアだかに、挨拶。彼は眼前の杭へと向かった。

 

またも、タランザを迎え入れる基地。聞こえてきた声が何者か、タランザはすぐにわかった。少し気取って髪型とマフラーを整えつつ、対面。

 

「おーお〜 いーだいな ハールトマン〜♪ おーお〜 いーだいな ハールトマン〜♪ 永遠にー♪ 果てなくー♪ 栄えよ〜♪」

 

「悪くない歌声なのね」

 

ぱちぱちと手を叩くタランザを一瞥し、クスクス。

 

「また、お会いしましたね。我らがカンパニーのすばらしい社歌、「銀河に名立たるハルトマン」……ついつい口ずさんでしまうのです。実はワタクシ秘書スージー、カラオケが趣味でして……意外かしら?」

 

「意外ではないのね。で、またあのメカかい?」

 

「フフフフ……そうそう、ワタクシ最近、とーってもステキな方にお会いしましたわ。勇ましくてクールで、ハイレベルな剣士様……」

 

「……まさか!」

 

焦った様子のタランザを見て、スージーはクスクス。お知り合いかしらなどと白々しく呟くと、話をつづけた。

 

「お会いできたのですから、時間もありましたし、たぁ~~っぷり、全身カイゾウして……我が社のセキュリティマシンとさせていただきました」

 

青ざめるタランザをよそに、つらつら、語り続ける。

 

「お気に召していただけるかしら?……プロダクトNo.M-7110「メタナイトボーグ」よ、」

 

指さし。それを確認して、青い影が立ちはだかる。巨大な装置を肩にも背中にも取り付けた異形の剣士だ。

 

「おゆきなさい!」

 

メタナイトボーグ完成版と呼ぼう。剣を構え、雷撃と共に駆け出した!

 

「メタナイト!目を覚ますのね!」

 

「……」

 

友人として戦ったカービィのような情はないが、それでも列車でお互いを見送った仲だ。

 

「くっ」

 

「……。」

 

糸で上方向へ逃げるが、斬り上げで追尾。かわして着地と同時に、彼も剣を叩きつけ。衝撃波が地面を伝った。魔術でとっさに防ぐが、それにかまけていれば追撃の嵐。初めてメタナイトと戦うのが、こんな形になろうとは。

 

「……」

 

「剣士サマらしくないのね……」

 

距離を取れば、肩から放つミサイルの嵐。糸で防ぎ投げ返すが、ガードされる。

 

「……ッ!」

 

「……」

 

さらに迫り、雷をまとった突進。かわしても今度は雷をまとった竜巻と来た。タランザボールもすかさず放つが、お構いなしにモノアイからのビーム。今度は正面から食らって、吹き飛び。

 

「……」

 

「っはぁ!!」

 

迫るメタナイトボーグに、決死の頭突き。ひるみ体勢を崩すメタナイトを前にさらにタランザバースト。押せる、このままいける! そんな希望を打ち砕くように、メタナイトボーグはずるずる身を起こす。

 

「剣士様の剣技はいろーんな形で活かさなくっちゃ」

 

その背の装甲が変形し、メタナイトボーグは巨大アームを出現させた。

 

「冗談じゃない……!!」

 

連続でアームが拳を放ち、さらにはメタナイト自身による一閃。ガードには成功するが、今度はつかみかかり。逃げられない。ブザマにもがっしり掴まれ、高笑いのスージーを尻目にずんずんと地面とご挨拶。ぶん投げられ、幾ばくの余裕もないタランザに、メタナイトボーグは無慈悲に迫る。

 

「ぅああ!」

 

やけくそで糸を放つが、頭突きで至近距離の反撃は学んだらしい。飛び上がったメタナイトボーグが、そのアームでもって天井にへばりつく。

 

「……っ」

 

「諦めて降参でもなさったらいかが?」

 

絶望か、敗北か、剣がじりじり迫る中、彼はそんなこと考える。十分頑張ったかな? そんな思考と共に、窓の外を見つめた。

砂漠。一面、砂漠。

……その遠く、はるか遠くに、それはあった。まだ機械の侵略の届かない"それ"は、タランザを励ましているようでも、あの頃の彼女のように、使えないなとこき下ろしているようでもあった。

 

「……まだ、まだ。……まだまだなのねッ!!」

 

遠く、見えるは大きな花びら。その幻影を、"いとしのワールドツリー"の幻影を、タランザは魔力の塊として突き上げ、咲かせるッ。

 

「……!」

 

メタナイトボーグを突き上げたその一撃はバランスを崩させるには十分すぎた。そのまま床に叩きつけられた敵にがむしゃらのタックル。

剣士は、力なく倒れた。驚いて去るスージーを追わねばならない。爆発する杭をよそに、タランザは身を叩き起こす。

 

「……タランザ、さま?」

 

ふと、かかった声に振り返る。数名ばかりの、フロラルドの民だった。

 

「キミら、なんでここに……」

 

「あそこの施設に掴まってましたけど、突然砲台が壊されて、逃げたんです」

 

「そしたら、ワールドツリーの魔力を感じて……」

 

タランザは、力なく笑った。

 

「そこの剣士様、お願いするのね」

 

「待ってください……!」

 

「……何か?」

 

恨み言でも吐かれるだろうか。そんなことを考える彼に、フロラルドの民はいっぱいの食べ物で応えた。

 

「……え?」

 

「タランザさま、あの一件からすっかり元気がなくって。確かに、女王の言いなりで」

 

「……それ以上は、言わなくていいのね」

 

制しながらも、タランザは確かにうなずいた。ボンカースと戦った時、置かれてて何となくおいしそうに感じていたバナナ。まずはそれを手に取って、ゆっくり楽しんで。

腹が減っては何とやらだ。タランザは民たちに感謝をしながら最後の杭、リポジトリムリズムのそれへと視線を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

メタナイトボーグ完全版

 

 

 


 

カンパニーのえいちがそそがれた、

メタナイトのサイボーグ。まず、

プロトタイプが作られたらしい。

だが、タランザのアーマーの動きを元に、

強化かいぞうをほどこされたようだ。

 




そろそろオリジナル展開っぽいのが目立ってきましたね
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