釣りホリダーの日誌   作:白黒トラベラー

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オリ主(50後半〜60前半)が岩クジラを追いかけるだけのお話。ゲームやってる人からすれば結末は予想しやすいかと。


湖にて

10年前、私は友を失った。

 

極寒の地に住まう大きなクジラに氷塊ごと呑み込まれた姿こそ、彼を最後に見た瞬間だった。

5年だろうか、8年だろうか。それほどの間、あの海に友の痕跡を探し通いつめたが、新たに作られるカセキパークの計画の進行によりあの地へは入れなくなった。

 

 

「もう夜明けが来たか……何年も付き合わせてすまないね、クロノス。思えば野良だった君を釣り上げてしまったのもここだったね……」

 

釣り上げた魚を貪る相棒に初老の男性は独り言のように語りかける。

野良リバイバーとして捕獲されそうになっていたこのリバイバーを「ストレス解消のために泳がせていただけ」と庇って以来、友人、ロビンソンと共にこのリバイバーの背に乗って釣りをするのが日課になっていた。

いつしかこのリバイバーは自分を認め、相棒として10数年を共にする間になっていた。

 

 

男性「日が完全に登ると本格的に人が来る。見つかる前にトンズラさせて貰うとしようか。」

 

─────2年後──────

 

受付「エイハブさんですね?……はい。予選の通過を確認しました。こちらをお持ちください。この機械で本戦のお知らせをお伝えします。」

 

「どうもありがとう、お嬢さん。さて、私は早速一回りしてこようかねぇ。」

 

受付「あっ、この後、広場でオーナーによるオープニングセレモニーが行われますのでお帰りはお早めにお願いします。」

 

「おっと、なら簡単に回る程度に留めておこう。」

とは言ったものの、ようやくロビンソンの捜索を再開できる日が近づいていることで落ち着けるはずもなく、他の参加者がマンモスビジョンを眺めている中、私がしていたことと言えば恐竜メダルと釣具の準備程度だ。

 

 

解放された発掘場、トレジャーレイクには湖とそこに流れ込む川がある。カセキを掘ることに皆集中しており、気づかない人もいるが実は魚影も少々見える。もっとも、人の移動が多いので釣り糸にかかることはない。

釣れる釣れないはさして重要では無く、誰にも邪魔されず静かにしていること自体が……

 

少年「おーい、おっさん?聞こえてないのか?」

 

バシャッと水音と共に視界に入りこんできたのは、緑の服に帽子を被ったいかにも元気といった服装の少年。

 

「いやぁ、すまないねぇ。まさかこんなジジィに話しかけるようなホリダーはいないと思っていたが。老後の楽しみを邪魔してまで老いぼれに伝えたいことはなんだい?」

 

少年「あ〜…なんか、ゴメン。オレ、トッチってんだ。その〜…おっさんの足元にカセキ岩あるみたいで、ちょっと退けて欲しくて……」

 

これでも一応普通の石がレーダーに映らないようにし、カセキ岩の上に陣取らないようにしていたはずだ。まぁ、掘らせてみて失敗を体験させるのも良いだろう。

 

「おっとすまないね。どうぞ、存分に掘るといい。」

 

トッチ「ありがとな、おっさん!……ってただの石かぁ……」

 

「ハッハッハ!こんなこともあるさ。どうやらその様子だと、実際にレーダーを使ってカセキ岩を掘るのは初めてかな?」

 

トッチ「し…仕方ないだろ!さっきレーダー貰ったばっかなんだから……」

 

「ふむ…ならば少しいいことを教えてあげよう。あそこに見える黒っぽい岩、あれをピッケルで砕いてみるといい。」

 

トッチ「アレか?よいしょっと……!おぉ〜ゴロリだぁー!!」

 

「こんなふうに、ゴロリを貯めていけばレーダーの強化ができるはずさ。」

 

トッチ「ありがとうおっさん!!それじゃあオレ、クリーニング行ってくるよ!」

 

手を振りながら去る少年に手を振り返し、再び釣り糸を垂らす。

夕焼けが水面を徐々に染めていた。




昔っから構想練っててストーリーで使うリバイバーもあらかた性能チェックをして投稿に至りました。他の作品?知らんな。
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