義理の兄、なんだそれは!?   作:鞍馬エル

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感想をたくさんもらったのでありがとう投稿です

いつも通り捏造だらけですが『宜しい本望である』と思われる方はどうぞ


 オードリーの修行?

「…それはマズいわね」

 

「マズい、ですよね」 

 

「…」

 

此処はラウムさんのアパートの2階にある一室

私やファさん、セイラさんが良く話をする時に借りているから私達は『女子会部屋』と呼んでいる

 

家主というか、大家というか

とにかくここの管理責任者であるラウムさんの部屋はアパートの入り口から入ってすぐのところ

 

何でも入居時に当時の大家さんが

 

「まだ若いんだから、外に行く事も多いでしょう?

トラブルにならない為にも一番入り口に近いところの方が何かと便利かも知れないわね」

と言ってくれた為にこの部屋を借りられたらしい

 

当時の大家さんは常駐するのではなく、月に何度か顔を出す。そういうスタイルだったらしいわ

 

アパートという割にはセキュリティはそれなりにしっかりしている所に当時此処も決して安全とは言えなかったんだろう。そう思わせる

 

セイラさんが以前借りていたマンスリー型のマンションと比べてもそこまでセキュリティに不備があるわけではないみたい

 

…その割にはラウムさんの部屋の所までは普通に入れるのが少し気になるところなんだけどね

 

 

このアパートを設計した人は何を思ったのか、ラウムさんの住む101号室だけ(・・)外部の者も普通に訪ねられる構造になっている

他の部屋についてはエントランスの二重ドア、しかもセキュリティロック付きをくぐらなければ入る事もできない

 

どうやらこのアパートは通常とは違う役割を持っていたのではないか?

というのが夫ジュドーやファさんの旦那であるカミーユさん、アムロさんの意見だ

 

 

正直に言うと、この物件を用意したラウムさんのご両親の友人だった弁護士はラウムさんを守る気があったのか?かなり疑問ね

 

 

その二重ドアをくぐってすぐに2階へと続く階段とエレベーターがある

なお、このアパートはコの字となっており、ラウムさんの部屋はコの先端部分にある

はっきり言って、この建物を発注した人は何がしたいのか全然理解できないわ

 

 

一階にはラウムさん以外に住む人はいないわね

オードリーは最後までラウムさんの部屋の近くを熱望していたみたいだけど

 

「や、お前達も夫婦になったら色々あるだろう?」

と言われた事で撃退されたらしい

 

…私達の部屋も少し離れているのはそういう事なのかしら?

何というか、親に部屋に隠してあったそういう本を見つけられて、机の上に整理されている。そんな複雑な気持ちになるわね

 

 

2階の階段に一番近いところの部屋にオードリーとバナージは住んでいる。これはかなりオードリー曰く

 

「頑張りました」

との事

 

でもね、オードリー

その隣にいるバナージの顔が引き攣っていたのは何でなのかしら?ちょっとルーお姉さんにきかせてみなさい?

 

 

え?もうお姉さんという歳でもない、ですって?

ねぇ、オードリー?言ってはいけない事って、あると思うの

 

な!?

離して、ファさん!そんな事を言うオードリーには教育(話し合い)が必要だと思うのよ?

こら、バナージ!ジュドーを呼びにいかないの!?

 

 

この後無茶苦茶ジュドーに怒られたわ

オードリーもラウムさんに怒られていたのだけど、あの子ったらそれも楽しそうなんだから、もう!

 

 

2階の一番奥に私達の『女子会部屋』があるわ

 

3階は階段の一番そばにファさんとカミーユさんが

これは何かラウムさんにあった時、すぐに駆けつけられる為にラウムさんをせっとくしたとファさんから聞いている

 

3階の真ん中あたりに私とジュドーの部屋

一番奥にアムロさんの部屋ね

一応女子会部屋の真上になるのだけど気にしない方が良いと思うわね

 

アムロさんの部屋についてはカミーユさんが

 

 

「この人もあの人と同じで、女性関係にはだらしがないと思うので」

と言っていたのは驚いたけど

 

でも、カミーユさん?それを言っている貴方をすごーく怖い目でファさんが見ている事、気づいてましたよね?

明らかにカミーユさんファさんから視線を外していたし

 

 

…はぁ、ガンダムのパイロットって女性関係にだらしなくちゃいけない決まりでもあるのかしら?

 

その内友人の彼女を寝取る様な事が起きないか心配なんだけど

 

 

 

----

 

私達が集まって深刻な顔をしている理由。それは

 

 

「お父様の家事能力が普通に高すぎて、女としての私のなけなしのプライドがボロボロなんです!?」

との事

 

あー、それかぁ

 

私とファさんはそんな慟哭の叫びをしたオードリーを見て顔を見合わせて苦笑いしてしまった

 

 

----

 

私やファさんも最初ラウムさんの生活能力はあまり高くないと思っていたの

でも、違った

 

ラウムさんはアパートの前に週二回来る移動販売のコンビニカーで買い物するのだけど、その店員さんとは付き合いが長いらしく

 

 

「もう少し良いの、残ってるだろ?」

 

「いやぁ、オヤジさんには敵いませんね

実はあるんですよ、少し割高ですけど」

 

「…うん。良いものだ。中身もしっかりと詰まっているみたいだし形も良い。どうやら今年は『当たり年』みたいだな?」

 

「ホントオヤジさんの眼は何なんすかね

ま、俺としても仕入れの参考にさせてもらう事があるんで助かりますけど

あ、それとこの前頼まれていたもの。何とかなりそうですよ?」

 

「そりゃ良い。買えるならある程度在庫抱えておく事を俺はオススメするぞ?

今度レシピ用意しておくから、作ってみると良い」

 

「…いやぁ、これだからオヤジさんの所に売りに来るのやめられないんですよ。ホント人の使い方分かっておられる」

 

「せっかく親父さんの頃からの付き合いなんだ。お互い良い思いをした方がいいだろ?」

 

「ですよね!」

 

私とファさんはその光景を見て愕然としたのを今でもはっきりと思い出せる

 

「ラウムさん、凄いわ」

 

野菜を明らかにラウムさん『見て』選んでいる

あの気難しそうな店員さんも楽しそうに笑って買い物を楽しんでいる

 

(もしかして、ラウムさん。主夫としての実力高いのかしら?)

私の脳裏によぎった事に私は戦慄した

 

 

私達はMSパイロットとしてはそれなりの腕であると思っている

私もファさんの旦那はそれこそ超一流と言っても言い過ぎではないだろう

 

…でも、それだけ

MSパイロットの腕なんて軍隊にでもいなければ必要になる事はほとんど無い

換えが効かない技能なのだ

 

ファさんやカミーユさんは医療技能を持っているのはそう言った意味もあると思う

私やジュドーも働いてはいる

 

ビーチャが経営する(・・・・)コロニー間の輸送を行なう会社の人間として

ビーチャの補佐を務めているイーノが気を利かせてくれた為にこのコロニーから離れる事はない

ジュドーはこのコロニーに入港する会社の輸送船から物資をおろしたり積み込んだりする『荷受け作業員』だ。元MSパイロットの為にMW(モビル・ワーカー)(人型の作業機械の事)の扱いには手慣れているから複数人でしなければならない作業もあっという間に終わらせられる。固定給に出来高払いがある為、収入はかなり良い

ビーチャは最初私達を幹部として迎えてくれるつもりだったみたいだったけど

 

「悪い、ビーチャ。俺今は此処に居たいんだ」

とのジュドーの我儘に

 

「仕方ねぇ。じゃ、そこのコロニーにも荷物動かしてるからそこの荷受け作業員やってくれるか?」

なんて、あっさり決めてくれたのは驚いたわね

 

 

…なんだけど、これはマズい

当時私とファさんが受けた衝撃は途轍もないものだった

 

 

…自分で言うのも恥ずかしい話だけど、私はエゥーゴのパイロットとして若い頃から志願していた

その為、日々MSパイロットとしての訓練に明け暮れていた反面、生活能力はジュドーの妹であるリィナに

 

「ルーさん。あの、こう言っては何ですけど

大丈夫ですか?」

 

と心配されるレベルだった

 

 

その為、私達はその件の翌日にラウムさんに2人がかりで頼み込んで家事能力の向上に励んだのである

 

 

 

----

 

その為『ラウムさんの家事能力』の高さを私達は嫌というほどに理解していた

 

それを目指すオードリーの道の険しさも

 

 

そして何より困るのが

 

「私はお父様の力になりたいのです

やっと、やっと会えたのですから負担ばかりかけたくはないのです。そしてそれがあの人の娘として果たすべき事だと私は信じています」

 

気合い充分なオードリー

 

(言えない、わよね。私もファさんの家事能力がそのラウムさんによって鍛えられた、なんて)

 

頭を抱えたい気持ちだった

 

ファさんも頭を抱えていた

ふと、視線が合う

 

(どうします?)

 

(正直に言うべき、なのかしらね?)

 

ニュータイプ特有のテレパシーじみた能力を使って目で会話する私とファさん

 

 

(これがニュータイプの平和利用なのかしら?)

思わず私は現実逃避じみた事を考えてしまったのはここだけの話

 

 

 

----

 

なお、オードリーが奮闘?している時バナージは

 

 

 

 

「よし、そうだ。バナージ物を切る時には『猫の手』だ

怪我をしては意味がないからな」

 

「はいっ!」

 

「うんうん。バナージは素直だし、下手な癖もついてないから飲み込みが早い。俺としても『息子から頼られる』というのは初めての経験でな?

…実は少し楽しいんだ」

 

「だとしたら、俺も嬉しいですよ」

 

楽しそうにラウムの部屋で料理の手ほどきを受けるバナージの姿があった

ラウムとバナージは話をしながら、お互い顔を見合わせて楽しそうに笑い合っている

 

「…で、バナージ。お前さん何処まで鍛えたい?」

 

そんな中、ラウムはバナージに質問する

 

「あの、少し恥ずかしいんですけど

オードリーの誕生日にあの野菜炒めを俺とお義父さんで作ってあげたくて

 

と少し顔を赤らめて恥ずかしそうにバナージは言う

 

「…そうか。それはオードリーにとって忘れられない誕生日プレゼントになるな」

 

ラウムは少し目を瞑った後優しそうな目をして

 

「愛情は何にも勝る調味料(スパイス)だ。だが、やはり食べている人に笑顔でいて欲しい。そう思うのはごく当たり前の事だ」

 

「はい」

 

「なら、少しだけ贅沢な料理をするとしようか?バナージ」

 

「贅沢、ですか?」

 

ラウムの悪戯っ子みたいな顔に少し戸惑うバナージ

 

「地球ではそうでもないが、コロニーでは最高の贅沢になる

そんな料理さ」

 

 

 

 

----

 

そしてひと月程経ったある日の事

 

「あの、バナージとお父様は何を?」

 

「まぁまぁ、もう少しだけ待ってくれって」

 

「そうだな。後少ししたら分かるから待ってやると良い」

 

オードリーは少し戸惑いながらも

 

「オードリー。ちょっと昼までお義父さんを借りるよ?」

と少し恥ずかしそうに自分に言った夫の事を思い返しながら、それでも疑問を口にしていた

 

それをジュドーとアムロが宥める

 

「ねぇ、カミーユ。あなた何を知っているの?」

 

「そうですよ。ジュドーもカミーユさんもバナージも揃いも揃って同じ日に休みを取るなんて何かあったんですか?」

 

「いや、俺の口から言うわけにもいかなくて」

 

ファとルーから詰め寄られてタジタジのカミーユ

 

そこに

 

ピピピピ

内線電話が鳴った

 

「お、準備出来たみたい。アムロさん、車椅子押しますよ?」

 

「ああ。悪いなジュドー」

 

「…ふぅ、何とかなったか」

 

と部屋を出て行こうとする男性陣

 

「あの」

 

「何が何なのよ、もう!」

 

「待ってよ、カミーユ」

 

とその後を追いかける女性陣

 

 

そして

 

 

----

 

 

「え?」

 

ラウムの部屋の隣の部屋に入ったオードリーは息を呑んだ

 

「おめでとう、オードリー」

 

そこには夫バナージと

 

「ふぅ、久々に疲れたな

オードリー、おめでとう」

と椅子に座ったまま私に笑いかけるお父様の姿がありました

 

それにも驚いたのですが、この部屋中に漂う食欲を誘う少し刺激的な香りは、

 

「お、良い匂い」

 

「まさかコロニーでこれを食べられるとはな」

 

「ホンコンシティ以来かな、これを食べるのは」

 

「あら?この匂いもしかして」

 

「何なのかしら?」

 

 

皆さん思い思いの感想を口にしています

 

「バナージ、お父様

これはいったい?」

 

「や、我が娘の無頓着さにお父さん少し泣きそうよ」

 

「え?」

 

お父様少しおどけたように泣くそぶりをします

 

「なぁ、オードリー。今日は君の誕生日だよな?」

 

「あ」

 

完全に忘れてました

でも、どうして?

 

「バナージが教えてくれたのさ。まぁ可愛い娘の誕生日一つ把握してなかった俺にも問題があるんだが

で、バナージがせっかくの誕生日だからお前に料理を作りたい。そう言ったのさ」

 

「っ!」

 

お父様の言葉に私は涙が溢れそうになりました

 

「お義父さんも手伝ってくれたじゃないですか」

 

「そりゃ、料理初心者にスパイス調合までさせる程俺も鬼ではないからな

んじゃ、オードリー。その寸胴の蓋を開けてみ?」

 

私は恐る恐るそれを開けました

 

すると良い匂いが部屋中に広がります

 

「カレーという地球の料理さ

空気が管理されているコロニーにおいて、匂いの強すぎる料理ってのは基本御法度だからな

今回は、まぁ見逃してもらった」

 

お父様はそう軽く言いますが、その見逃してもらうのだって尋常じゃない労力を費やした筈です

それを、それだけの事を

 

私の誕生日の為に

 

「オードリー。いやこの場ではこう言わせてもらおうか

ミネバ。生まれてきてくれて俺を見つけてくれて、ありがとう」

 

「オードリー。俺と出会ってくれて、一緒に歩むと決めてくれてありがとう」

 

私は並んでいる2人に力いっぱい抱きつきました

 

 

ドズルお父様

ゼナお母様

 

私は

今とても幸せです

 

 

 

 




そう言えば誕生日に触れてなかったような?

という事で出来た物です
空気税なんてものがあるのだから、臭いについてかなり厳格な取り決めがあってもおかしくね?

でも、それをどうにか出来るならそれは何よりの愛情表現になるのでは?
そして栄養バランスの良い万能食としてカレーは外せなくね?
との考えが何故か悪魔合体した結果こうなりました

前回に続き食関連連続とか、お前恥ずかしくないの?
と言われたならば、私はこう答えましょう

自分の妄想の産物である小説を投稿した時点で恥も何もない!と!!
開き直れば良いのです
低評価されてもそれはそれで良しとします


…何を直したら良いか分からないですし、直すとすると全部作り直しになりそうですからね

 こういった短編、要ります?

  • いる
  • いらね
  • 書けるなら書いて、ほら役目でしょ?
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