…反応が怖い
翌日私はラウム氏のアパートに急いだ
本来であれば礼を欠いた
だが、私にとって昨日最後の話題であったものは余りにも大き過ぎるものであり、私の人生にとっても最早欠かすことの出来ないものであったのだから許してもらいたい
そして、ラウム氏の部屋を訪ねると
「あら?早いのね、ブライト」
「そりゃそうですよ。俺もオードリーも気になっているんですから」
「お父様から見たニュータイプ。一度は伺ってみたかったのです」
其処にはセイラとバナージ少年にオードリー嬢がいた
そして
「ようこそ、ブライト・ノア司令」
喪服に袖を通したラウム氏の姿があった
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アムロ達の部屋に集まったのは
そして私
最後に喪服にその身を包み、その胸元にはオードリー嬢と同じ髪色の一房の髪がピンで留められている
だ
カミーユとジュドーが言うには
「この話はかなり辛い話にもなるだろうから、ファには聞かせたくない」
「ルーもグレミーさんの事があったから、ね」
との事だ
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「先ずは言わせてもらう
地球連邦政府初代首相リカルド・マーセナス氏が語った事は知らないが、ジオン・ダイクンの提唱した者は『宇宙に適応した人類』はニュータイプではない」
彼は断言した
この時点で驚くほかないが
「そもそもあの時点でニュータイプなどという存在が確認されたと言う話は当時の両親やダイクン氏、両親からの又聞きとなるがデギン公やギレン氏、そしてジオンの広報担当であったサスロ氏から聞いた事はないからな」
「でもラウムさんが知らなかっただけって事も」
「確かにその可能性もあるかも知れないな
が、当時サイド3において独立運動は大きな高まりを見せつつあった頃だ
言い方は良くないだろうが利用できるものはなんでも利用した事だろう
ましてや、
カミーユの反論をラウム氏はあっさり退けた
今まで受けたラウム氏のイメージを一変させる様な様子に私だけでなく、もっとも親しいはずのオードリー嬢やバナージ少年も戸惑っているのがよく分かる
「ラウムさん。その、サスロって」
「サスロ・ザビ。今となってはこの名を知る者は殆どいないだろうがジオン共和国成立に大きく貢献した人物の1人だな
そして、
ジュドーの質問にラウム氏はあっさりと答えたが
「…庇ったのですか?デギンお爺様を」
「それが当然だったのだ、オードリー
当時ダイクン氏が暗殺され、共和国は目に見えて混乱していた
それを辛うじて維持していたのがデギン公とギレン殿だった。まぁダイクンの一部の支持者はそうは思わんかっただろうが
逆を言えば、その2人を欠けば共和国自体の存続すら危うかったとすら言える」
オードリー嬢の質問にもあっさり答えた
「あの事件で被害を受けたのはサスロ氏とドズルくんだった
一年戦争時には宇宙攻撃軍司令であったドズルくんだが、この時期の彼は無官の人間だった。言ってしまえば『ザビ家の一族』以外の意味を彼は持っていなかったのだよ
故にサスロ氏としては『例え死んだとして』も共和国存続に悪影響はないと判断した。それで自分が死ぬとしても、だ」
私達は愕然とした
しかし
「それがサスロ・ザビという男。利害を計算して必要ならば家族にすら恨まれ、疎まれる事を粛々と実現出来る人物だ
それを理解したと思うが、その上で聞こう。ニュータイプという
皆黙るしかなかった
その時の事を当事者として知るからこそのラウム氏の発言には重苦しいナニカが確かにあったのだから
「サスロ氏はこうも言っていたぞ
『憎まれるのが、恨まれるのが恐ろしいのであれば大衆の中の一人であれば良い』とも
そして『上に立つならば感情を操る術を身につけろ。どんな賢人であろうとも、感情に支配されれば何とでも出来る』と
私には『ラウム。お前が生き延びたいのであれば、何よりも誰よりも感情を制御する力を身につけろ。それがお前を守る盾になり、時に剣にもなる』とな」
それが家族を喪い、希望すら見失いかけてなお彼が生き続けた原動力なのだ
そう私は直感した
「私はセイラ、いや敢えてこの場ではアルテイシアと呼ぶが、彼女と再会してから少しずつではあるが、一年戦争以降の情報を集めた
其処で知ったのが、クルスト・モーゼス博士による
その名前については私も聞いた事がある
だが、あくまでも一個人であるラウム氏が知って良い情報では無いはずだが
「不思議かな、ブライト・ノア
しかし、貴方も含めてどうやら此処にいる者達の中でダイクンとザビの真の怖さを理解しているものがいると思うかな?」
それは昏い笑いだった
「人の口などそうそう信用できるものではない
『ここだけの話』『お前には信用して話すが』
そんな言葉を聞いた事は一度くらいあるのではないかな?
そして往々にしてそう言う言い方をする者と言うのは、『自分は他人よりも何かに勝りたい』と思っている事が多い
そう言う人間のいう事など信用せん方がいいだろうな」
ラウム氏のそれは冷ややかなものだった
「『
そうオードリーは私に言ったのを覚えているか?」
「はい、忘れる事はないと思います
…お父様、まさか」
どうやらその想像をしたのは私だけではないらしい
オードリー嬢やバナージ少年、それにアムロ達も何となく察しているのだろう
「私が此処、サイド3にいる事をグレミーとやらは知っていたのだがな」
それは悪意に翻弄されたラウム氏の人生そのものとも言えるものだった
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当時、アクシズはミネバの影武者を立てており、その補佐としてハマーンが絶大な権力を握っていた
しかも、ハマーンの卓越した指揮と『ハマーンの腹心』と呼ばれていた一年戦争からのベテランであるシーマ・ガラハウ大佐やその麾下のシーマ海兵隊による戦闘訓練を施され、その上シーマ達が『前線での運用を想定』したテストを繰り返した事によるアクシズのMSの性能は脅威の一言だった
これにより、連邦政府打倒が叶うだろう
そう思っていた者達も確かに多かった
だが、その一方でハマーンによる政治主導がこれからも行われる事に強い不快感や危機感を持つ者も確かにアクシズ内にも存在したのだ
そもそも、地球圏に帰還する前のアクシズですら、当時の指導者であるマハラジャ・カーンが死んだ後ハマーンの姉であるマレーネと妹でシャアに思いを寄せていたセラーナに護衛を務めていたシーマの副官であるコッセルが殺されているのだ
それがハマーンに対する悪意や害意に基づくものであるのは明白だろう
そんな連中が果たして
喜ぶはずなどあるわけもなかった
そして彼等はそれに不満を持つ者達の
シャアの様な男ではダメだ。自分達が操れないから
ラカンの様な男でもダメだ。あの程度の野心では何も出来ぬ
そして彼等の目に止まったのが、グレミーという若手の少尉だった
グレミーの母は敗戦の混乱期に密かにサイド3を離れた者の1人であった。言うまでもなく、アクシズへの道のりは過酷なもの
シャアやシーマ、ゼナ達のいた艦隊はあくまでも『統率者』としてトワニング少将がおり、尚且つ
ダルシア・バハロは国内の不穏分子や不満を持つ者達をアクシズに
それこそ、ダルシアからすれば『国内から居なくなれば』どうでも良い訳であり彼等がアクシズに着こうが途上で全滅しようが一向に構わなかったのである
その為、彼等が確保できた物資は余りにもその規模に対して乏しいものでしかなかった
そうなればどうなるだろうか?
そう、盛大な
しかもそれを艦隊を動かしていた者達は
「口減らしはせねばならぬ
そして、憎悪とは磨き上げるからこそ意味があるのだ」
悍ましい考え方の元でグレミーの母や幼いグレミーは何としても
当然だが、人殺しなどという禁忌を普段生活している者が行えば
どこかがおかしくなる
グレミーの母は良くも悪くも普通の感性と良識を持っていたが故に、壊れた
何とかアクシズに辿り着いたものの、その時グレミーの母は既に正気を失っていたのである
その結果
「自分はジオン軍の高い地位にあった人の愛妾であった
だから貴方は誰より強くなり、いつか宇宙を制しなさい」
と幼いグレミーにいつも聞かせる様になる
嘘も繰り返せば、そこに『真実である』かの様な疑念が生まれる事もある
正にグレミーはそうなってしまったのだ
そして、ハマーンを追い落とそうとする者達はそれを知ってこう囁いた
「あなたはザビ家の後継者なのですよ、
と
自分の母だけが言っていれば『母の妄想』と一蹴出来ただろう
しかし、それを知らないはずの
しかも、彼等は巧妙だった
彼等は相当な数の
そして、
「あなたが
「お会いできて光栄です。グレミー
と
当時一介の士官ですらない自分に
その内グレミー自身もまた『自分はザビ家に連なる者だったのだろうか?』
といつの間にか母の妄言であったはずの事を少しずつ真実ではないか?と疑い始める
…そう
と
彼等にとって、グレミー
だが、これだけでは
それ故に彼等は地球圏にアクシズが帰還した後動き始める
彼等に主義思想はない
いや、正確には昔は持っていた
そう
ダイクン強硬派という名を
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誰もが口を開けなかった
余りにも悍ましく、そして身勝手なものだったのだから
「そして、彼等はサイド3に留まっていた同志と連絡を取り合い、私の存在に気がついた訳だ
執念、と言うやつかもな」
お父様は笑っていますが、その瞳に一切の好意の感情が浮かんでいない事は私達にもわかります
「じゃ、じゃあラウムさんは何でアクシズに行かなかったのさ?
どう聞いても無理矢理にでも連れていかれそうに聞こえたけど」
ジュドーさんはそう疑問を口にされました
それは私も思います。恐らくグレミーという人物の正当性の補強と叔父であるという理由があればハマーンの権力にも対抗できると思うでしょう
「そこがまた奴等の
私の存在はグレミー一派の中で知っている者はいないだろう」
お父様は笑い
いえ、嗤いました
心底愚かで救いようがない。そう言わんばかりに
「彼等は私を切り札にしたかったのさ
グレミーとミネバすらも動かせる強力な
「…そう言う事ですか」
カミーユさんは心底不愉快であると言わんばかりの表情で呟きます
「なるほどな。つまりラウムさんを連れて行く事で、
「そうだとも
奴等は自分達の仲間内ですら相手を蹴落とそうとしていたのだよ
…故に死ぬ事になった訳だがな」
皆の動きが止まりました
「おかしな話ではないだろう?
それともまさかグレミーを支持する者達が全滅したとでも思ったのか?」
「…つまり、報復ですか?」
「違うな、バナージ
彼等にとっては『正当な復讐』なのだ」
バナージの言葉をお父様はやんわりと訂正します
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「私はニュータイプというものに懐疑的なのは色々な理由がある
が、思うに『今の人類には過ぎたもの』ではないか?と思えてならんのだよ」
「シャアも一年戦争の時に言っていました
『今の人類にはニュータイプは戦争の道具にしかならない』と」
お父様は話をニュータイプの話へと戻しました
アムロさんはシャアの事を思い出した様です
「因果なものでね
私もまた色々なものに囚われているのさ。それ故に様々な情報を手に入れようとすれば出来る
フラナガンはともかく、クルスト博士の事を知っているのはそういうわけなのだよ」
「…ダイクンの支持者が?」
ブライトさんは驚いています
「私が毛嫌いしているのは
…ま、モナハン・バハロとやらにはそんな事をする義理はなかったがね」
モナハン・バハロ
確か共和国の国防大臣でフル・フロンタルの思想に協力してた
「私から見れば、あれは策謀家を気取るだけの子供だよ
確かに父であるダルシア・バハロは政治家として正しい事をしたのは否定できないだろうが
そこには微塵も好意はなかった
「結局のところ、ジオン公国いやその前身である旧共和国時代からこの国には本当の意味での政治家というものは殆どいなかったのだろうさ。悲しいが共和国が自治権を放棄するのも当然だろう
『地球圏の秩序』を守るどころかそれを乱そうとしかしないのだから」
お父様にとって、ジオンという国は両親や妹すらも
「しかも、何かね?
フル・フロンタル?笑わせてくれる
お父様にとって、確かにフロンタルはシャアの代わりでも何でもないのでしょうね
「…すまん、話がずれ過ぎたな
さて、バナージ。君の乗ったというユニコーンガンダム
それにはNT-Dというシステムがあったそうだな?」
「あ、はい」
「私は思うのさ
それは『誰かの祈り』だったのではないか?と」
この場にいる誰もが顔を見合わせました
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「ニュータイプを検知して発動する事が狙いとされるEXAMシステム。それを再現しようとしたHADESシステム
どちらも罪深いシステムだろう
前者はニュータイプの少女の意識を利用したもので、後者は操縦者自体を贄としていたと聞く。どうにも元フラナガン博士の元でニュータイプ研究を行なっていたクルスト博士は『ニュータイプはやがて旧人類つまりオールドタイプを滅ぼしかねない』と危惧していたみたいだな
それ故に擬似的ニュータイプの能力を付与した機体ブルーディスティニーは互いに認識すると『意図的に暴走』する様に作られていた。そう聞いているよ
まぁ、無理もないかもしれん。フラナガン機関での研究のメインは『ニュータイプの軍事利用』だったのだからな
悲しい事にキシリア女史が求めていたものとはかけ離れていたものが研究されていた訳だ」
「かけ離れていた?」
アムロさんは疑問の声をあげます
「そうだ。キシリア女史はジオン・ダイクンと直接会った事はなかったと聞いている
しかし、かの人物の語る『宇宙に適応した新しい人類の形』というものは聞いたことがあったそうでな?未来の事を考えてそれを調べさせていたのだろうと私は思っている
が、その時期が悪かった。戦争中において手っ取り早く予算を確保する為の方法は『何らかの軍事的要素』を含ませる事だったのだからな」
「それは」
ブライトさんが絶句します
「キシリア女史は突撃機動軍以前、組織を束ねた事はなかった
そして彼女達ザビ家の者達は父デギン公と長子であるギレン殿に亡くなったサスロ氏以外『お金に不自由』した事がない
それ故に彼女は理解できなかったのだと思う
『組織を維持する為には金策も必要』だという事に」
フラナガン機関は『ニュータイプ研究』機関だ
しかしながら、当時まだニュータイプという概念自体が希薄であった時期である。
言ってしまえば『中身が分からない研究』だったのだ
当然そんな研究につけられる予算や設備などありはしない
しかも、全く未知の分野ともなればそこに基礎すらない
『全てが手探り』なのだ
そんな研究となれば、ある程度基礎が固まっている他の研究、例えばMS開発などの兵器関連の研究やミノフスキー粒子の研究などに比べて満足な結果を出せるだけの予算が回されるだろうか?
恐らく無理だったのではないだろうか?
何せ『国家の存亡』のかかった戦争の真っ最中
そんな『役に立つかどうかも分からない研究』に割く予算があるならばやるべき事は幾らでもある
それ故にフラナガン博士達は『ニュータイプの軍事利用』について研究する他なかった
そう考えるのは不思議な事だろうか?
そして、そこの研究で判明する
普通の人間に比べて高い反応速度や高い空間認識能力など
それはフラナガンの元で研究していたクルスト博士にとって脅威と見えたのではないか?
そして、そんな研究に協力させられている者達全てが協力的なはずもないだろう
もしかしたら、半ば『人攫い』の様な形でフラナガンの元に送られた者もいただろう
何せ存在自体があやふやなものだ
当然それを見つけるだけでも一苦労なのに、その研究内容を説明出来るはずもない。彼ら自身も手探りなのだから
そんな研究に誰が好んで付き合いたいというだろうか?
恐らく貧民層の者達の中で判明した者は、当人の意思など関係なく親兄弟が生活の為に差し出す事もあっただろう
クルストは反抗的なそれらの者達をみて『ニュータイプと呼ばれる者達との対立』が現実にあり得るものと感じ、その恐ろしさに恐怖したのではないだろうか?
ニュータイプ研究においては先駆者であったフラナガンやその研究に協力していたクルスト
だが、それでも判明していない事があるのではないか?と思う程度には様々な発見があったのではなかろうか?
人間の原初の感情である
未知への恐怖
それがクルストの中でいつしかニュータイプへの恐怖へと変じたとしたら
それ故にクルストは自身の研究をまとめて、
そして、ジオンという『ニュータイプをいつか実践投入する相手』に対して『ニュータイプを殺す為』のEXAMシステムを完成させたのではなかろうか?
そう、ラウムは考える
しかし連邦軍内において『ニュータイプの有用性』が確立してしまえば何もジオンと変わらない。それ故にクルストは自身の真の目的である『ニュータイプに対抗する為のシステム』としてのEXAMシステムの詳細を連邦軍にすら残さなかったのだろう
そして、その幻影を追い求めたのがHADESだった
そのシステムが更なる
----
「そう言った意味において、NT-Dも一見すれば同じシステムに見える。が、私はそうは感じなかった
私の気のせいかもしれないが、私にはこう聞こえたよ
『
それは俺達戦場でニュータイプとしての力を示し続けた者にとっては全く別の視点からの意見だった
「ま、私にとってアムロくんやバナージの乗っていた機体のサイコフレームやカミーユくんのバイオセンサーなんていうのは到底理解できるものではないが」
「なんていうか、凄いですね」
カミーユは半ば夢心地の様な感想を口にした
「私自身はニュータイプという言葉や存在自体に懐疑的なのは恐らく変わらないと思う
恐らくこれから先の時代には『戦闘センス』の高い者や『野心を果たす為の道具』に成り果てる気がするがね」
ラウムさんは悲しそうに語った
「言葉を交わす事なく相手を真に理解出来る
私はそれ自体素晴らしい事であると思うよ?現にジュドーくんはそうしてハマーンの心を恐らく救えたのだろうからな」
「…だといいんですけどね」
ジュドーは複雑そうな顔をしている
無理もないだろう
「が、これを悪用した輩もいる」
ラウムさんの言葉に怒気が混ざる
「パプティマス・シロッコ
アレは許してならん男だろうよ」
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「パプティマス・シロッコ
アレは許してならん男だろうよ」
お義父さんの言葉に俺は衝撃を受ける
何故この人はそこまで他人であるはずのアムロさん達に寄り添えるのか?
「グリプスの混乱を招いた男であり、俺からすれば『1番子供』だと思ったのがこの男だ
正直なところ、同じ大人と認めたくはないな」
「そこまで、なのですか?」
オードリーの疑問もよく分かる気がする
「己を天才と言うのは構わん。そんな事は
だが、あえて聞きたい。それがどうした?と」
「でもアイツは強かったと思いますよ?」
カミーユさんの言葉に
「ああ、強かったのだろうな
『心以外』は」
「心、ですか」
ブライトさんの言葉には戸惑いがあった
だが、何となく分かる気がする
「曲がりなりにも天才を自負するのであれば『天才である自分を越えた人物』に対して敬意を払うのが普通だと思うが?
現にアムロくんのライバルであるキャスバルやジュドーくんにとってのそれであったハマーンはそうだっただろう?」
「あ」
そうなんだ。俺もさっきそう感じた
「人類の事を考えていると『これからの世界を作っていくのは女性』そうシロッコとやらは言っていたそうだな?
ならば『天才である己を上回ったカミーユくんに対して、何故呪いを残した?』
真に人類の事を考えていたならば、それがどれだけ
ましてやシロッコとやらは『天才』なのだから
が、それを認めなかった。そんな人物がカミーユくんの人生を壊した訳だ」
お義父さんは吐き捨てる様にあった
「子供なのだ、シロッコとやらは
自分の気に入らないものを受け入れられない、受け入れる強さを持とうとしなかった
そんな人間的に未熟な者に違いニュータイプとしての力を与えてしまった結果、カミーユくんの精神は一時的とはいえ壊された
つまり、悪意を持って高い素養を持つ者が行えばニュータイプは武器すら持つ事なくニュータイプを殺せるという事にもなると思わないか?
だからこそ、私はニュータイプを信じきる事は出来ない」
誰も言葉を言えない
言えるはずもなかった
「無論、ニュータイプではない私だ
君達よりも優れているなどということはまずあり得ない。が、私は言葉を尽くして相手に寄り添おうとする事を放棄するつもりはない
そうやって私達人間は今までの歴史を紡いできたのだから」
「そうだな、それは間違ってないと俺も思う」
「何れニュータイプが戦争に駆り出されなくなった、その時にこそ人類は新しいステージに立てるのではないか?
私は柄にもなくそう思うし、そう願いたい」
「そうですね。そんな時が来ると」
「そうだよな。戦うばかりの人生なんて息苦しいだけだからな」
「死んでいった者達の遺志を受け継ぐのもいい
それもまた生きている者の意志なのだから
だが、それに囚われて生きていくのは本当に辛いぞ?」
「はい」
「ラウムさん。色々と考えさせられる話をありがとうございます
ところでやはりその胸の髪は」
「ああ、名も知らぬ娘のものだが」
「やっぱりミネバの影武者の娘さんのか」
「私が背負う、などと言えるものでもないが
私なりに彼女に世界を見せてあげたいとは思うよ」
私が歴代ガンダムを試聴してて、最もショックを受けたのはF91におけるシーブックの言葉
「戦闘センスのある人の事だよ」という言葉だったと思います
宇宙世紀において『逆襲のシャア』までの物語の多くは『ニュータイプ』というものについて焦点を当てていたと思ったからです
そして私は『そっか、時代は変わったんだな』とある意味私にとってのガンダムがまた次の世代に入ったのだと感じてしまいました
そしてVガンダムでは『スペシャル』と言われる様になり、ガンダムXにおいてはティファという『戦わないニュータイプ』が現れました
無論それまでに全くいなかったのではないかもしれませんが
ではここから、この作品についての少しばかり裏話を
興味がない方は読み飛ばすか、スルーして下さると助かります
この作品において、私が何よりも重要視したのは『言葉』でした
それはニュータイプに対する私なりの想いからです
作中でも触れましたが、ニュータイプは高い感応能力によって『言葉すら交わさずに相手を理解』する事が出来ています
しかし、多くの者はその様な芸当ができるはずもなく作品によってはそれがトラブルを招く事もあったでしょう
私にとって、言葉とは祈りであり、願いだと思っています
…まぁ、言葉足らずなところや明らかに致命的なミスをやらかしていたりもしますが
なお、想いにおける各話タイトルの仕掛けが実は一話目において失敗しているのはここだけの話です(苦笑)
仕方ないので、お茶を濁す事にしましたが
ま、私の基礎英語能力が低いのが理由なんですけどね
というかぶっちゃけますとユニコーンの最初の文字はUだろぉ!何で俺Yだと思ったんだよぉ!
…投稿して直ぐに気付きましたが、手遅れなので開き直りましたね
仕方ないので読んだ時それっぽくなる様に工夫しましたが、苦肉の策ですね
この様な拙い話を最後まで読んでくださった皆様には改めて感謝しかありません
正直なランキング入りなど全く考えていませんでしたし、評価バーに色がついた時は
「あわわわわ」
と挙動不審になった事はここだけの話ですが
これより先については更新頻度が鈍化する事になると思いますが、もう少し私なりの世界を書いていこうと思う次第です
重ねて申し上げますが、本当にありがとうございました
皆様のお陰でここまで来れたと思っております
では、また機会があればお目にかかりたく存じます
令和5年5月16日 鞍馬エル
ミネバの幼少期のエピソード
-
いる
-
いらない
-
書けるならどうぞ