東方旅天使   作:黒檻さん/詩歌

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文が思いつかないです。
2500文字いかなかったのは少し残念。

……これが文章力の無い者の限界点なのでしょうか。


では、どうぞ。


圧倒的力量差、そして寝床確保

「……貴方は、誰ですか?」

 

 ハクの目の前に一人の少女が現れる。

 

 カエルのような帽子を頭に被り、金髪の可愛らしい少女。

 

 ーーしかし、その可愛らしい顔は怒りで満ちていた。

 

 少女から溢れ出る黒い神力。恐らく祟りだろう。

 その力は大妖怪と並ぶーーいや、それ以上だろう。

 

「冥土の土産に教えてあげるよ。私の名前は『洩矢諏訪子』だ」

 

 諏訪子は完全にハクを弱いと思っている。

 それもそのはず、ハクは力を隠しているのだから。

 ちなみに現在のハクの強さは、大妖怪を六十匹までなら同時に相手でき、更に圧勝出来る程度だ。

 

 

 ……全然『程度』ではないが。

 

 

 『冥土の土産』という単語に、ハクは苦笑しながらも自己紹介をする。

 

「これはどうも。私は天使族のハクと申します」

 

 弱い者の名前を覚えてどうする、といった表情の諏訪子。

 

 

 ーーしかし、その瞬間にハクは力を少し解放する。

 

 解放された力の量は、諏訪子より断然多い。

 

 その力の量に、思わず諏訪子は後退した。

 その姿を見たハクは

 

「ふふふ……」

 

 微笑を浮かべ、更に力を解放していく。

 

 格の違いを感じたのか、諏訪子の顔が恐怖に染まっていく。

 しかし、そこからは引こうとしなかった。

 

「わ、わた……」

 

「どうかしましたか?」

 

「私はどうなっても良いから、民だけには危害を加えるな!」

 

 決意した表情の諏訪子。

 そこにハクは真実を告げる……

 

「別に、見に来ただけですが?」

 

 

 ……。

 

 …………。

 

 ………………。

 

 

 しばしの沈黙。

 

 そんな中、先に口を開けたのは諏訪子だった。

 

「……本当?」

 

「本当です」

 

「「…………」」

 

 再び沈黙が訪れる。

 

 諏訪子は早とちりしてしまったという気持ちから、顔を真っ赤に染めていた。

 ハクはそんな諏訪子を微笑ましく眺め、時折笑っていた。

 

「でも……良かったぁ……」

 

 諏訪子の頬に一筋の涙が流れる。

 どうやら本気で恐怖を感じていたらしい。

 

 そんな諏訪子をハクは優しく翼で包み込む。

 ほんのりと暖かい翼に包まれた諏訪子は、ゆっくりと瞼を閉じていった……

 

「あんなに殺気出してないで、寝ていた方が可愛いですね……」

 

 寝ている諏訪子は、見た目の年相応の可愛らしさだった。

 

 とりあえず冷えるといけないので、ハクは社の中へと諏訪子を運んで行った。

 

 

 

   〜少女移動中〜

 

 

 

 二人は恐らく居間であろう部屋に辿り着いた。

 

 ハクは能力で布団を創り、優しく諏訪子に被せる。

 

 

 ーーふと、ハクの耳に声が聞こえた。

 

 耳を澄ますと、聞こえてくるのは村人の感謝の声。

 

『諏訪子様!今年も豊作です!』

 

 等の、諏訪子への感謝の言葉だ。

 

「ん……うぅ……」

 

 その声に呼応するように諏訪子が目覚める。

 

 ハクが優しく微笑みかけると、諏訪子は恥ずかしそうな表情で目を逸らした。

 

 ……実に微笑ましい光景だ。

 

 しかし、こんな状況でハクはある事に気がついてしまった。

 

 

 

 ーーここに、住まわせては貰えないだろうか?

 

 

「諏訪子さん、少し話が……」

 

「ど、どうしたの?」

 

「実は……」

 

 

 

   〜少女交渉中〜

 

 

 

「成る程ね……いいよ、勘違いのお詫びってことで!」

 

「ありがとうございます。では、よろしくお願いしますね?」

 

 結果、あっさりと交渉が終了した。

 

「では、ご飯を作りますね」

 

 一応お世話になる身として、ハクが料理担当になったようだ。

 

 

 しかし……

 

 

「ハク!魚が焦げてる!」

 

「えっ、ああっ!?」

 

 ーーハクは、物凄く料理下手だったのだ。

 

 肉を燃やせば炭になり、野菜を炒めれば灰になり、魚を焼けば黒焦げに、お米を炊いたら言葉では表せない“物体”となる。

 

 今は諏訪子がサポートしているおかげで少し焦げただけで済んだが、これが一人だったら目も当てられないだろう。

 

「ううっ、すみません……」

 

 これには諏訪子も苦笑せざるを得なかった。

 

 諏訪子はハクの手をとり、料理を教えていく。

 

 その姿は、さながら親子。

 ……明らかに立場が逆だが。

 

 

 

 

 そして、諏訪子が教えること五十分……

 

 

「か、完成しました!」

 

 完成したものは……お味噌汁。

 それも、具は大根だけという簡単なものだった。

 

 それでも満足した表情のハク。

 

 

 そして、諏訪子が記念すべき一口目を食べた。

 

「ゲホッゲホッ!?もっと薄めで大丈夫だよ!?」

 

 かなり濃かった。

 

 ……だが、どれだけ味が濃くても食べられる物を作れた事自体がハクにとっては大きな進歩なのだ。

 

 

 

 そしてその後、諏訪子と共に米を炊き、簡素な食事は終了した。

 

「さーて、ハク!ここまで来た経緯を洗いざらい聞かせて貰うよ!」

 

 

 

 

 この後、ハクと諏訪子は日が暮れるまで話をし続けていた。

 

 そしてその晩……

 

 

「じゃあ、お休みなさい!」

 

「お休みなさい」

 

 晩御飯を食べ、お風呂にも入り終えた二人はそれぞれ別の部屋へと向かっていく。

 

 この社は意外と部屋数が多く、ハクの分の部屋も余裕で確保出来ていた。

 

 

 ハクが部屋への障子を開けると、竹で出来た簡素な窓が三つある八畳程の部屋だった。

 

 とりあえず、洞窟から色々な物を転送魔法で部屋に出す。

 

「ふぁぁ……寝ますか……」

 

 そして畳の上に布団を敷き、寝ようとすると……

 

 

 ズルズル……

 

 

「……?」

 

 外から何か地面を這う音が聴こえてきた。

 何かと思い、ハクが外を見ると……

 

 

『こんばんは』

 

 

 ーー月の光に照らされていたのは、蛇。それもかなりの大きさだ。

 神力を持っているという事は、神の類なのだろう。

 

 しかし、ハクは睡魔には勝てなかった。

 

 普段のハクならばもっと興味を持っただろう。

 しかし、睡魔がそれを打ち消して……いや、上書きしてしまった。

 

「お休みなさい……」

 

『あ、おいっ!?無視なのか!?」

 

 蛇の驚く声を気にする事なく、ハクは意識を沈めていった……

 

 

『……無視、なのか……」

 

 大きな蛇からは想像もつかないようなションボリした声は、誰にも聞かれる事は無かった……。

 

 

 

 

  ーーその頃、諏訪子はーー

 

 

「ハクかぁ……神力持ってたけど、私の何倍位なんだろう……」

 

「ま、いっか!これからの生活はもっと楽しくなりそうだし、友好的だから大丈夫だよね!」

 

 今日を振り返り、懐かしむような表情で独り言を呟いていた。

 

 明日からが楽しみ、といった嬉しそうなオーラが溢れている。

 

 

 ーーしかし、この時は想像もしなかっただろう。

 

 ーーーー明日が、どんな日になるのかは……

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