シャーレの部長はブラックマーケットの代表   作:四脚好き

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今回からパヴァーヌ編に突入します。

 テーマソング『Believe(Folder5)』はワンピースのオープニングの曲ですね。もし見る機会があれば麦わらの一味をゲーム開発部+先生に置き換えて想像してみてください。サビの走りながらのワチャワチャ感とか好きでしたね。


Chapter 02 ロマンチック・ワンダーランド テーマソング『Believe(Folder5)』
71話


◎・ミレニアムサイエンススクール・

 

「今回の依頼はミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部から……。ゲーム開発部かぁ、聞いたことないな」

「んー、事前に送られてきたメールを見る限り廃部の危機にあるし、グランはあんまりゲームしないでしょ? なら聞いたことが無くても仕方がないんじゃないかな」

 

 ミレニアムの校舎の敷地を歩いていくグランと先生。歩きながら先生から詳しい依頼内容を聞いていくグラン。しかし聞いたことのない団体名に首を傾げる。そう話しながら、部室棟近くまでやってきた。

 その時――

 

ガシャーーン!

 

「先生! 伏せろ!」

「え、きゃ!?」

 

 ガラスが割れる音がして部室棟の二階から何かが落ちてくる。それに気が付いたグランは先生の頭を下げさせて何かに大して自分の武器たる4連装ショットガン『KO-3K2』を向けて発砲。

 

ズガァァッン!!

 

「あああぁぁっー! 私たちのプライステーションがぁぁああ!」

「ぷらい……すてーしょん?」

 

 グランが何かを撃ち落とすと、二階から悲鳴が聞こえた。上を見上げると桃色の猫耳をもつ生徒がグラン、というよ落ちてきたものを見て絶叫していた。グランは自分が撃ち落としたものをみるとそれは何かのゲーム機のようだった。

 

「ああー、これは……直すのは難しそうだね……」

 

 先生が頭を上げてグランが撃ち落とした何か……『ゲーム機』の残骸を持ちあげて状態を確認している。するとバタバタと部室棟の方から音が聞こえてきて、先ほど二階からこらを見ていた生徒が出てきてグランに指をさす。

 

「べ、弁償してよっ!」

 

◎・ゲーム開発部 部室・

 

「ああ……それ……だと思う。そう、初期型? のプライステーション。いや5じゃなくて初代らしい。そうだ、それのホワイト。え? いや、俺はやらない。……弁償だ。あぁ、ミレニアムの才羽モモイという生徒宛てに」

 

 ゲーム開発部の部室でグランは破壊してしまったプライステーションを弁償するため、部下に電話をかけていた。

 

「よし、とりあえずプライステーションは確保できた。後で部下が届けに来る」

「そう? なら良かったー!」

「すいません、お姉ちゃんが……」

 

 そういって頭を下げる先程の桃色の生徒によく似た黄緑色の生徒。それを見たグランは首を振りながら顔を上げさせる。

 

「いや……まぁ、ゲーム機をぶっ壊した俺が悪いしな。にしても……すごい数だな」

 

 グランは周りを見ながら感想を述べる。辺り一面ゲームだらけで、足の踏み場も少ない部室。娯楽とは縁遠く今まで過ごしてきたグランにとってこの部屋は未知の物でいっぱいだった。

 

「そういうミドリだって第一声は『プライステーションをやったのは誰!?』だったじゃん」

「そ、それは私たちゲーム開発部の財産リスト第一号だし、思わず……と、とにかく!」

 

 ミドリと呼ばれた子が強制的に話を切り替えて、先生とグランの方に向き直る。

 

「先生と……そちらの方は、あのシャーレから来たんですよね?」

「うん、そうだよ」

「うわっ本当に!? じゃあ私たちが送った手紙、読んでくれたんだ! もし読んだとしても、本当に来てくれるなんて思ってなかった!」

「なんだオメー」

 

  可愛らしい猫耳双子が先生の言葉に喜ぶ。先生も猫耳双子がキャイキャイしている姿が目の保養になるのかニコニコしている。一方でグランは桃色の方の言葉にジト目で突っ込みを入れる。

 

「手紙って、あの……独特な言い回しの?」

「お姉ちゃん、先生にどんな手紙送ったの?」

 

 黄緑色の生徒が、桃色の生徒をジロリと見る。すると桃色の生徒は焦ったような顔をして、話をずらそうとする。

 

「え、えっと……。改めて! ゲーム開発部へようこそ、先生!」

「先生に来ていただけて、嬉しいです」

「私はゲーム開発部、シナリオライターの才羽モモイ!」

「私は才羽ミドリ、イラストレーターで、ゲームのビジュアル全般を担当しています」

 

 モモイとミドリはそうやって自己紹介をする。

 

「あと今はここにはいないけど、企画周りを担当している部長、花岡ユズを含めて……」

 

「「私たちが、ミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部だよ! (です)」」

「おおー!」

 

 双子が手を繋ぎながらそう宣言する。先生は二人の息のあった挨拶に感心して拍手する。その後、一つ咳払いをする。

 

「私は屋浦ニイ。シャーレの先生、二人の手紙を来てミレニアムに来たの! そしてこの子は……」

「水戸グラン。連邦議会ブラックマーケット代表兼『ODI ET AMO』代表兼連邦捜査部シャーレ部長だ」

「うわっ、なんかすっごく偉そう!」

「……実際権力は持ってる」

 

 歯に衣着せぬ言い方と『凄い、凄い』と目を輝かせながら近づいてくるモモイの頭を押さえながら苦笑いで答えるグラン。

 

「よしっ! 先生も来たことだし、グランさんもいるし『廃墟』に行くとしよっか!」

「廃墟……? あの、もうちょっと詳しく状況を説明してくれる?」

 

 モモイがその笑顔のまま言った言葉に先生がクエスチョンマークを浮かべる。

 

「あ、じゃあ最初から順に説明するね。えっとね、私たちゲーム開発部は今までずっと平和に16ビットのゲームとかを作ってきたんだけど。ある日……急に生徒会から襲撃されたの!」

「生徒会……『セミナー』か?」

 

 グランがミレニアムの組織図を思い出してそのトップ、より詳しく言えばよくシャーレに来る青髪ツインテールと自身を慕ってくれている白髪ロングの姿を思い浮かべる。

 

「一昨日には、生徒会四天王の一人であるユウカから最後通牒を突き付けられて」

「最後通牒?」

 

 先生が疑問を口に出す。後ろでは生徒会四天王の単語を聞いたグランはセミナーの知り合いがRPGの魔王軍幹部のみたいなコスプレをしている姿を想像する。そんなとき、部室のドアの方から低く、周りを威圧するような声が響く。

 

「それに関しては、私から直接ご説明しましょうか?」

「こ、この声は!?」

 

 モモイが悲鳴に近い声を上げてミドリも声こそ上げなかったが白目を剥く。そして全員が声のした方を見るとユウカが腕くみしながら立っていた。

 

「出たな生徒会四天王の一人!『冷酷な算術使い』の異名を持つ生徒会の会計、ユウカ!」

「勝手に変な異名を付けて、人をモンスターか何かみたいに呼ばないでくれる? 失礼ね。 それよりも……。先生」

「やっほ、ユウカ」

「はあ……、こんな形で出会うなんて。先生とは色々と話したいこともありますが、それはまた後にするとして……モモイ。本当に諦めが悪いわね。廃部を食い止める為に、わざわざ『シャーレ』まで巻き込むだなんて。けど、そんなことをしても無意味よ」

 

 目を閉じて腕組みしながら淡々と喋るユウカ。

 

「例えシャーレだとしても……いえ、あの連邦生徒会長が戻ってきたとしても! 部活の運営については、各学校の生徒会に委ねられているんだから。ゲーム開発部の廃部はもう決まったことなの、これはもう誰にも覆せない」

 

 そうきっぱりと言い放つユウカ。しかしユウカの言葉にモモイは反発する。その声と手は震えていたが、目だけは輝きを失っていなかった。

 

「そ、そんなことはない! 言ってたでしょ、部員が規定人数に達するか、ミレニアムの部活として見合う成果を出せれば……」

「……それが出来れば良し。もしできなかったら廃部、部費はもちろん部室も没収する。私、そこまでちゃんと言ったわよね。あなた達は部員数も足りない上に、部活としての成果を証明できるような物も無いまま、もう何か月も経っているんだから……。廃部になっても、何も異議はないはずだけど?」

「マジか……」

 

 グランはユウカの口から聞いたゲーム開発部の実情に思わずそう呟いた。同時にそんな状態でもあるのに、ユウカに食って掛かるモモイの性格に驚いていた。

 

「異議あり! すごくあり! 私たちだって全力で部活動をしてる! だからあの、何だっけ……上場閣僚? とかいうのがあっても良いはず!」

「それを言うなら『情状酌量』でしよう。それより、今なんて言ったかしら? 全力で活動している……? 笑わせないで!」

「びぃ!?」

「校内に変な建物を建てたと思ったら、まるでカジノみたいに装飾してギャンブル大会を始めるし、レトロゲームを探すと言いながら古代史研究会を襲撃するし……。おかしいでしょう!? 『全力』かもしれないけど、部活動としては間違ってるわよ! これだけ各所に迷惑かけて置いて、よく毎度のように部費なんか請求できるわね!? 真っ当な言い訳くらいしてみたらどうなの!」

「うーん……ミレニアムよりうちの方が似合ってそうな所業の数々」

 

 グランはそう言う。

 

「と、時には結果よりも、心意気を評価してあげることも必要……」

「負け犬の言い訳なんて聞きたくない」

「聞きたいのか聞きたくないのかどっちなのか!?」

「無意味な言い訳は聞きたくないってことよ。ミレニアムでは『結果』が全て」

 

 ユウカとモモイの言い合いはドンドン過熱していった。何となく空気になってきたのを感じたグランと先生は部室の端にあるソファに座って待つことにした。

 

「け、結果ならあるもん! 私たちも、ゲームを開発してるんだから!」

「そ、そうですよ! 『テイルズ・サガ・クロニクル』はちゃんと、『あのコンテスト』で受賞も……」

「『テイルズ・サガ・クロニクル』?」

 

 双子の上げたゲームの名前に反応した先生。一方でグランはその名前に何故だか聞き覚えがある気がした。

 

「あんまりゲームには詳しくないが、そんな俺でも聞いたことある気がする。けっこう良いゲームなんじゃないか?」

「……そうね。確かに受賞、してたわ。その反応を見るに、先生はご存じないようですし、グランさんは勘違いしてますね。『テイルズ・サガ・クロニクル』……このゲーム開発部における、唯一の成果です。ゲームそのものもさることながら、レビューが大変印象的でした。『私がやってきたゲーム史上、ダントツで絶望的なRPG。いやシナリオの内容がとかじゃなくてゲームとしての完成度が』『このゲームに何が足りないかを数え出したらキリがないけど……まぁ、一番足りていないのは正気だろうね』『このゲームをプレイした後だとデッドクリームゾーン』は名作の部類に入るんじゃ……って思っちゃうわ』」

「あー、そっちで有名なのか」

 

 グランは納得して頷く。

 

「わ、私たちのゲームは、インターネットの悪意なんかには屈しな……」

「例えユーザー数が無限にいたとしても、たくさんの評価が収束すれば、それは真実に一番近い結果よ。それに、あなたたちの持っている『結果』はその『今年のクソゲーランキング1位』だけでしょう?」

「そ、それはそうだけど……ッ!」

「1位!? すごい、そのゲーム気になる!!」

「……ぐすっ」

「……うぅっ」

「先生……本当にアンタたまに容赦ないよな」

 

 インターネットのどんな悪評よりも先生の純粋な目での一言の方がよっぽど聞いたようで、声もなく泣き出す双子。それを見て少し引くグラン。

 

「……とにかく。貴方たちのような部活をこのまま活動させるわけにはいかないの。それにあなた達の分の部費を他に回せばきちんと活動している生徒たちのためにもなる……。だから、もし自分たちの活動にも意義があると主張したいのなら……証明してみせなさい」

「証明、って……?」

「何度も言ったでしょ。きちんとした功績や成果を証明すれば、廃部は撤回するって」

「例えば、何かの大会で受賞するとか?」

 

 ミドリが恐る恐るといった風にユウカに質問する。

 

「そう、スポーツならインターハイに出るとか、エンジニア部なら発明品を公表するとか、そういう類のものよ。ゲーム開発部なら、そういうコンテストも色々あると思うけど……とはいえ、適当なコンテストに出せば何とかなるものとも思えないけど。あなた達の能力は、あのクソゲーランキングが証明済み」

「ぐっ」

「どうせなら、お互い楽な形で済ませましょう? 今すぐ部室を空けて、この辺のガラクタも捨てて」

「……。が、ガラクタとか言わないで……!」

「じゃあ、何なの?」

「そ、それは……」

 

 ユウカとモモイの視線が交差する。互いに一歩も譲らない。その様子を先生はじっと見ている。グランはグランで何か感じる所があったのか足元に落ちていたゲームソフトを一つ拾い上げて見つめる。

 

「……っ! 分かった。全部、結果で示す」

「へぇ……?」

「その為の準備だって、もう出来てるんだから!」

「え?」

「そうなの!?」

「なんでミドリが驚くのさ!?」

 

 モモイの発言に部室中が驚愕に包まれる。そしてモモイは自分の発言した準備についてどうしてミドリが理解していないのか少し怒る。

 

「私たちには切り札がある。その切り札を使って、今回の『ミレニアムプライス』に私たちのゲーム……『TSC2』……『テイルズ・サガ・クロニクル2』を、出すんだから!」

「!?」

「へぇー」

 

 モモイの宣言にユウカは再び驚いてグランも目を少し見開いて感嘆の声を上げ、口角を上げる。

  

「ミレニアムプライスってなに?」

「あぁ、先生は知らなかったな。ミレニアム中の部活が各々の成果物を出して競い合う、ミレニアム最大のコンテストさ。ウチとエンジニア部の共同開発物も受賞したことがある」

 

 グランが先生の疑問に答える。グランの言葉を引き継いでモモイが発言する。

 

「そう! ミレニアム最大のコンテスト! ここで受賞すれば、文句は言えないでしょ!」

「まぁ、そうね。受賞出来たらの話だけど……。けどねあなたが今言っているのは運動部がインターハイに出場するとかそういうレベルじゃないわよ。良いわ、そこまで言う『切り札』私も楽しみになってきたし。そこまでは待ってあげる。今日からミレニアムプライスまで二週間……この短い期間でどんな結果が出せるのか、楽しみにしてるわ」

 

 ユウカはそこまで言って先生がいることを思い出して、慌てた。

 

「あ! いや、っ……あ、あはは。まさか先生の前でこんな、可愛くないところを見せてしまうことになるなんて……うぅ」

「まぁ、仕事なんだ、仕方がないだろう」

 

 少し落ち込んでしまったユウカをグランは仕方がなかったと慰める。

 

「そう、ですね。 うん! 次はもっと違った、落ち着いた状況で会いましょうね、先生」

「うん。またねユウカ」

 

 ユウカは先生に挨拶したあと部室を出て行って一旦、部室に静寂が訪れたのだった。

 

 





 AC6の新パーツ良いですね。あの皿頭こそ私の求めていたもの……。しかも一式で皿頭四脚とか私の好み過ぎる。ありがとうフロム。

 話は変わりますが、最近『ヘイローの神秘を使った、アサルトアーマー概念』を思いつきました。アーマードコアを知らない人からしたら何だそりゃ、という話ですけどね。特殊能力的なノリでアサルトアーマーを使用することが出来る生徒……。使用する瞬間はAC6でアサルトアーマーを使う時みたいに、ヘイローからバチバチと放電して使用し終わった後はヘイローが放熱の為に赤くなって意識が朦朧したり、使うたびにヘイローに罅が入って体の自由が利かなくなっていったり。
 
 風紀委員会所属二年生の生徒ちゃん、またはくん。大した戦闘能力もなくモブに毛が生えた程度、でも『アサルトアーマー』という特技があることで頼りにされている。事務能力が高く、風紀委員会たちから信用されているが、自分はイオリのように戦力としてあてにしてほしい感じ、その為アサルトアーマーを多用してしまう。次第に罅がヘイローに入って周りから止められるも『自分にはコレしかない』と聞く耳を持たずそのままエデン条約編で……。みたいな話が書きたいですね。

 

『代表の性活』 いる?

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