三下とテラの日常   作:45口径

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異格テキサスはよということで初投稿です

ドン・テキサスに仕えてきた男の生き様を知れ〜〜〜!!!!


三下とペンギン急便

龍門、ここは眠らない移動都市

 

中心街はきらびやかな高層ビルが立ち並ぶ一方で全てが全て豊かな生活を送ることが出来る反面、貧困を象徴するスラム街も存在する。

貧富の差、階級による身分の差が非常に激しく感染者に厳しい措置をとる都市国家

 

流通している紙幣「龍門幣」の名称からも分かる通り商業的に成功を収めている国家でもあり、流通は非常に盛んで大財閥と呼べるような企業もいくつか龍門を拠点にしていることが多い

 

龍門でも名の知れた組織、ペンギン急便

最近珍しくも新入りが入ってきたという噂が広まりつつあった

 

 

 

 

 

 

 

ヒューストンは激怒した

 

必ずやかの傍若無人なるくそったれマフィアどもをシバきまわし謝罪の言葉を上の口から言えぬのなら下の口に電話機を突っ込んで喋らせてやると決意した

 

この龍門での生き方など知らぬ

彼は元マフィアであった。組織に敵する愚か者をぶん殴り服従させ、お嬢ことドン・テキサスのお付きとして暮らしてきた。

けれどもマフィアにおける献身、礼儀、仁義には人一倍敏感であった

礼儀も身の程を知らぬ、便器に吐き出されたタンカス程と同等の価値のバカどもに落とし前をつけさせるべく銃と源石爆薬とロケットランチャーを携えて隠れ家の一つである大地の果てを出発する所だ

 

「待って待って待って! もうボスが話し合いで解決したから!! これ以上やったらもっと大変になっちゃうから!!!」

 

そんな暴走気味の新入りを文字通り引き摺られながらも止めるのは少し先に入った先輩であるソラだった

 

アイドル業とトランスポーター業の兼業で力仕事に慣れ、レッスンなどの体型維持である程度鍛えている彼女だが身長も体格も一回りも二回りも違うこの新人を一人で止めるなど無茶なことだろう

 

「ソラ先輩!!! でもよぉ!!!」

 

わかっていてもどうしても許せないのだ

事の発端は何かと因縁をつけてくるマフィアに業務中襲われエクシアと、特にテキサスが軽いながらも怪我をした後大地の果てで合流し今に至るのだ

 

「あー、あれソラだけじゃ無理だねぇ」

 

「…相変わらず呆れた男だ、見てて飽きない」

 

2人は止めようともせず面白おかしそうにヒューストンとソラがわちゃわちゃしている様子を見ていた

 

すると扉が開きペンギン急便のボスであるエンペラーと護衛で一緒に着いて行ったクロワッサンが帰ってきた

 

「え、何この状況どないしたん?」

 

「何でもいいからこの人止めてぇーーーー!!」

 

「おいテキサス、おめぇの使いっ走りなんだからどうにかしろ」

 

入ってきて突然の状況に困惑するクロワッサン、とにかくどうやってでも止めねばならぬというソラ、正直いっそ行ってきてぶっ潰してこいと言いたいが自分の努力を無為にしたくないというエンペラーの願いを受け取りしかたないといった様子でテキサスが動いた

 

「おい」

 

「はい」

 

少し低めの声色で一言呼ぶと突然さっきまでの叫びながらの奇行が嘘だったかのように止め武器を全て下ろし身なりを一瞬で整えカウンターの中に入り酒を手際よく用意し始めた

 

「どうぞ」

 

「ん」

 

「はい」

 

用意した酒を注いだグラスを無駄な音なくカウンターに置き少し彼女が小さく唸った程度の声をお礼を言ったかのように捉えるだろう

しかし彼は間違わない、懐から小さな正方形のケースを取り出し1本のタバコを差し出した

彼女はそれを咥え彼はいつの間にかすでに火をつけていたライターをタバコの先に僅かに当てる

 

息をゆっくり吸いタバコに火をつけると火を引っ込めた後ライターの火を消した後で灰皿を用意した

 

テキサスはゆっくりと大きく吸い込み紫煙を吐き出す

 

「…変わらないな、ゴールデンブレンドの味だ」

 

「…こちらの用意不足故に安タバコで申し訳ありません、お嬢」

 

「いや、これがいい。それに前から言っているだろう、お嬢と呼ぶなと。同僚なんだからテキサスと呼べ」

 

「滅相もございません」

 

この2人のやり取り、というか先ほどの荒れ具合からいきなり落ち着き払う振る舞いはまるで長年仕えてきた従僕のようなヒューストンには驚くだろう

現に同僚たちとエンペラーも若干引き気味である

 

「ま、まぁ落ち着いたしいいんじゃない? ヒューストン、私にはファジーお願い!」

 

「気にしてもしゃーないとはいえ…まぁええか、ウチはカシスソーダ!」

 

「新人はテキサスが大好きなこったな、ロンリコを頼む」

 

「えぇ…そんな急に落ち着かれても…じゃあ、私はおすすめで!」

 

「かしこまりました」そう返事をするとエクシア、クロワッサン、エンペラー、ソラの順番で注文を受けた酒を注いでいく

高級な酒を注ぐ完璧な仕草、カクテルを作る際に遊心を忘れないトリック、味も申し分がないと来た

 

「...悪くねぇ、バーテンとしてなら文句ナシだな」

 

「そういうなボス。来る時が来れば必ず雇ってよかったと気づくさ、私の自慢の部下だった男だ」

 

「買い被り過ぎです」

 

照れ隠しをするように棚から新しい酒を取り出し注ぎ始める

 

「ほら、いつまでもバーテンなんてしてないでこっちに来て飲め」

 

「そうだよ! せっかく集まったんだからキミも飲みなよ!」

 

「恥ずかしながら酒は苦手でして…少しでならお付き合いさせて頂きます」

 

エンペラーとソラの、今のボスと先輩の誘いを少し気恥ずかしそうに答えると他の面々が目を光らせた

 

「お? ええこと聞けたなぁ?」

 

「だねえ? いいでしょ、テキサス」

 

「先輩たちに可愛がってもらえ、ヒューストン」

 

「お、お手柔らかに…」

 

今日の夜はきっと長く、愉快なものになるだろう

 

新しい日常は始まったばかりだ




感想とか評価あると次も書くかな〜〜〜??????(感想古事記)
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