ちょっと今モチベが微妙なところなんですがR18とかシラクザーノ編、執筆中ですのでよろしくお願いします…
ツイてない。
自室のベッドに横たわり身に起きている症状を恨めしく思いながら発症している発熱や倦怠感などに苦しんでいた。
住んでいる部屋にそぐわない寝具一式は同僚のクロワッサンに半ば押し付けられるように格安で買ったものだ。
彼自身が貧困の出自である影響か物自体に拘りこそないが高級な物や贅沢は無意識に避けていた。
一度部屋でエクシア主催のパーティ会場にされた際にあまりにも質素で古びた部屋を見た同僚たちのお節介でちょっとしたインテリアなどをソラ主催で買った物とかつての出来事の残滓のように残った物などで彩られていた。
寝心地の良いマットレスと掛け布団は汗と蒸れで不快になり始め、退けては被り直すことを繰り返していた。
最近龍門とその周辺国で広まりつつある感染症に運悪く患ってしまい今現在安静にしていた。
おそらく配達先の受取人が感染経路だろうが断定はできなかった。
可能な限り予防はしていたがそれでも罹る時は罹ってしまうのだ。
幸いにもペンギン急便と業務提携を結んだロドスで感染症のワクチン接種を受けていた為重症化はせず比較的軽度な症状であった。
ヒューストン自身感染者である故に龍門市内の医者には門前払いをされてしまう為、スラムの闇医者に頼ろうと思っていたが偶然にもロドス艦が停泊していた為ボスであるエンペラーの計らいで職員に出向いてもらい感染症の検査、各種薬品を処方してもらい苦しい体調の悪い中出向くことなく少しは楽をできたことも幸いだった。
今は症状がおそらく一番苦しい状態でありどの症状も自己主張が激しいものだった。
「くそったれ」と独りで悪態を吐きながら清涼飲料水を飲み込んだ。
空になったボトルの山とあれほど買い込んでいた水分が1日でなくなりかけている事実にどうしたものかとさらに頭が痛くなった気がした。
買いに行こうにも感染症を広めるわけにはいかない。
かと言って仲間に頼るのも気が引けてしまうが今の現状を知られればむしろ「なぜ頼らなかった」とほぼ確実に責められることを考えれば致し方ないだろう。
まさか、自分の勤め先に依頼をすることになるとは。
そう思いながら普段常用するチャットルームに補給品を求める連絡を送信すると数秒で連絡が返ってきた。
ヒューストン『補給品求む。たすけて』
エクシア『オッケー!あとでテキサスと行くね!』
ソラ『症状は大丈夫?』
クロワッサン『最後のたすけてが悲壮感伝わるんよな』
ヒューストン『我、死の6歩前』
ソラ『案外余裕があるじゃん笑』
エクシア『飲み物以外で欲しい物ある??』
ヒューストン『特にはありませぬ』
エクシア『じゃあこっちで色々買っとく!』
クロワッサン『あとでソラ拾ってウチらもいくわ』
ソラ『お願い!市内の中央広場で待ってる!』
ヒューストン『かたじけない…』
ソラ『ヒューズさっきから昔の炎国の人みたいだね笑』
クロワッサン『実は炎国出身だった?』
ヒューストン『我、炎国人血縁関係皆無』
ソラ『龍門語っぽく見える炎国語だ!』
エクシア『病気程度じゃ大人しくなる奴じゃなかったか』
エクシア『ってテキサスが笑ってる笑』
エクシア『もうつくよー』
「早っ」と思わず呟いたのも束の間、合鍵で扉を開く音が玄関から聞こえた。
「おっすー。ありゃ、やっぱ結構苦しそうだねえ」
「……大丈夫、ではなさそうだな」
本来なら入ってくることなどせずドアノブに引っ掛けて行く程度にして欲しいが止めても入ってくると知っているため何も言わなかった。
感染症対策のためにマスクと消毒液を持参しているテキサスとエクシアが大量に水分の入った袋を携えて来た。
常に窓を開けて換気扇を回して空気が篭らないようにしているが油断はできない、できることならお互いのために早急に退去して欲しかった。
「はいこれ。ご注文の飲料水と食べられそうなゼリーとかヨーグルトとかご飯!」
「食欲はあるか?」
「…えぇ…なんとか」
数本の飲み物をそばに置いて食料品は冷蔵庫にしまった。
「ホントありがたいです。わざわざ来てもらって」
「構わない。それにしても、汗臭いな」
「ずっと出続けてましてね。早くシャワーを浴びたいもんです」
「やっぱテキサス鼻が効くね〜?窓開いてるし換気扇も回ってるのによく嗅げたね?」
「ループスはどうしても鼻が効くんだ」
そうしているうちに今度は「邪魔するで〜?」「お邪魔しま〜す」と声が聞こえた。
「おう、ヒューズ。相変わらずシケたところに住んでやがるがお前を安く雇った覚えはねえぜ?」
「ボス、来たのか」
「あれ、ボスも来るなんてどうしちゃったの〜、心配になった?」
「あたりめぇだ。この頑強な野郎の弱ってるところ見れそうだから来たぜ」
「はは、ご迷惑おかけしてます…」
「かかっちまったんなら仕方ねえ。養生しろ」
「せやで〜。ウチらも色々買って来たさかい、ちゃんと食べなあかんで」
「他に何かあったらいつでも連絡してね。治ったら忙しいからね〜?そういえば、ドアの前にあったけどこれは?」
ソラが持っていた2つの袋の中には水分とパックゼリーの入った物だった。
鼻の効くテキサス曰く、どうやらモスティマとラップランドのものらしい。
「え、モスティマも来てたの!?顔くらい見せれば良いのに〜」
「ラップランドが…なんか意外…」
「……あいつも、案外心配してたんだろう」
集まった人物たちにより部屋は狭苦しくもあったがしばらく居座ったあと帰って行った。
いつもよりは大人しめで騒がしかったものがだった後は静かになり少し寂しがあった。
なんだかんだ、心配してくれる存在にありがたさを感じながら買って来てもらった飲料水を開けた。
「……なんだか、楽になったな」
ヒューストンはもとより1人を好む性格だったが、やはりこのメンバーたちとの時間は居心地が良いとも思っていた。
数日後、見事復活し見舞いに来てくれたメンバーにも発症者はおらずいつもの日常へと戻った。
「どうだった、例のウイルス?」
「どうやってでもブチ殺してやるって思う程度のモンでしたよ」
「めっちゃ尾を引いてるじゃん」
「怒りのベクトルの話やんそれ」
どうやってか壊滅させれねえかな某ウイルス