「皆、集まったな…」
アジトの一つ、海の底にてテキサスを除くペンギン急便のメンバーに加えボスとラップランドも机を囲んでいた。
メンバーに召集をかけボスを抱えて強制参加させ、ラップランドは「お嬢がロリータコス撮影会やってるぜ!』とホラを吹いて誘き出した後嘘だと気づいて激情しヒューストンはボコされこの席にいた
「テキサスさんの誕生日…だね」
「その通りだ、同志ソラ先輩」
「そりゃあもう、パーティでしょ!」
「プレゼント何がええかな」
「そんなのは自分で考えりゃいいじゃねえか。あいつはなんでも喜ぶだろ」
「テキサスはそうだね…」
彼らの計画は進み始めていた
テキサスとヒューストンは仕事を終え車庫に向かっていた
「お、お嬢!今赤でしたよ!?」
「大丈夫だろう」
「ちょ、ここ一通では!?」
「大丈夫だ」
「あっ、敵が!!」
マフィアと思しき人物がクロスボウを向けるがバンパーの角をぶつけてゴミが集積されている山に吹き飛ばした
ドン、と大きな音と衝撃でわずかに「ぎゃっ」と断末魔が聞こえた気がした
「問題ない」
「アンタ本当によく免許取れましたね!!」
「知らないのか、ここにそんなものはない」
「えっ」
なんだかんだと爆走しアジトへと辿り着いた
車を降りて「ひぃ、ひぃ…」と情けない声をあげて息を整えるとチョコを食べ始めたテキサスに「ちょいと来てもらってもいいですか?」と降りるように促した。
「入らないのか?」
どうぞと言わんばかりに手で促され扉を開けた瞬間、後ろから目を覆われた。
「あ、おい」
「いいからいいから、前へ」
ゆっくりと前に進むといい匂いがする
そして聞きなれたメンバーの声、合唱が聞こえる。
テキサス自身誕生日など気にもしていなかったため驚いた、まさか祝ってくれるなどと思ってもいなかった。
ヒューストンが手を退けるとこの上ないくらい味気なかったアジトに装飾が施され食べ切れるかと思うくらいの料理、そして迎えてくれた者たちがいた。
「おめでとう」皆から盛大に祝われどさくさに紛れてラップランドがパイを投げテキサスがそれを躱すと吸い込まれるようにヒューストンの顔面に直撃した。
「なんでぇ!?」とパイをくらいそれに釣られて他のメンバーもヒューストンにパイを投げつけ存分に喰らわせる。
エクシアからもパイを受け取りテキサスが渾身の力でパイを当て、ヒューストン改め恐怖のパイ人間が出来上がった
「それそれー!」
「ヒューズはん覚悟しいや!」
「ほら頑張れ〜?」
「はい、テキサス!」
「ん。任せろ」
「おうおう、自分から見せモンになるとは流石じゃねえか」
「べひゅっ…お前らああああああっ、抱きついてやろうかコラァーーーー!!!!」
「うわああ、恐怖のパイ人間や!!」
「センス古っ」
アジトはいつもよりも騒がしい笑い声と明るいテキサスの表情で彩られていた
ひとしきり暴れ終えプレゼントを渡して開封する時ラップランドがびっくり箱を用意していたらしく狭いアジト内で追いかけっこが始まっていた。
皆飲んで歌って暴れて夜は更けていく。
なんだかんだいつも通りといえばそうだが、思い出に残る夜だろう。
「ふいー」
外に出て煙草に火をつけた
案の定というべきなのだろうか、テキサスもそれに付いて来て「ん」と煙草を要求して来た。
いつも通り煙草を渡し火をつける
「…そんなことしなくていい」
「いいからいいから」
オイルライターのフリントホイールを何回も回しているがなかなか火がつかない。
オイル切れか中々つかないのを見てヒューストンの首を抱き寄せ火がついてる先端に自分が咥えてる煙草の先端を当て火をつけた。
由緒、シガーキスというものである
「…まったく、そういうのはなんていうか…そういう関係の奴とやってほしいな」
「いいじゃないか、減るもんじゃない」
「節度ってもんを…」
「今日は私の誕生日だぞ」
「こいつめ、そんなこと言う奴は…こうだ」
銀色のブレスレットをヒューストンはぶらつかせた。
シガーキスをする時、実はテキサスの手首についていたブレスレットを器用に取っていた。
テキサスが自分の手首を見るといつもつけていたものがなくなっていた。
「油断しすぎじゃあないですか、お嬢?」
「そういうお前こそ」
テキサスの手には古い腕時計があり自分の手首を見ると腕時計はなくなっていた。
「おぉう…こいつは食わされましたね…」
「ふふっ、伊達に何年も一緒にいないだろ」
「あーあ、教えちゃいけないことをまた一つ覚えちゃって」
ブレスレットを返すとそれを手に戻した
「あれ、ちょい…俺の腕時計」
「いいじゃないか、ちょっと貸してくれ」
手首に腕時計をはめると大きめのモデルでテキサスの手首には大きいものだった。
「…チェニー、キミにそいつはデカいだろう。ほら返した返した」
「そんなことはない、しばらく借りるぞ。代わりにそれをつければいい」
「俺の手首にははまらないがね…」
「む。なら違うのを用意しよう」
「そういう話ではないが」
後日、結局腕時計を返してくれず、本当に贈られるがそれは別の話。
「テキサスー!ボスのたっかいお酒開けるよー!」
「戻ろう」
「もちろん」
吸い殻を捨て中へと戻るとエクシアがボスの酒を開けて呑み始めていた。
本当に退屈しない連中だと思い、輪に戻った。
「テキサスさ、さっきシガーキスしてたでしょ!」
「えぇえ、キス!?!?」
「なんやなんや、エモいやつかぁ!?」
「へぇ…じっくりと聞きたいなぁ?」
「ヒューズ、おめえもいい加減ハッキリしろよな」
「俺のスタンスは変えねえですよ」
「ええい、うるさいぞ。いいから飲ませろ」
「あれ、それヒューズの時計じゃ?」
「ホンマや!!」
「えっ、本当にそういう関係に…!?」
「勘弁してくれ…」
「ヒューズ…私じゃ嫌なのか…!」
「調子に乗るな、このっ。俺がいくつか知ってんだろ」
まだまだ夜は終わらない、まだ始まったばかりなのだから。
テキサス誕生日おめでとう〜〜〜!!!!!
本当はイラストの一つでも描きたいけど練習中故…
ヒューストンの挿絵とかも描きたい…