三下とテラの日常   作:45口径

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シラクーザの交換所のブツを根こそぎ掻っ払ってきたので初投稿です


三下と7人のお嬢

ヒューストンは困り果てていた。

アジトにて8人の人影は卓を囲みどうしたものかと考えていた。

内7人は同じ顔をした人物、テキサスであるという非現実的な光景はさながら夢の中か、自分自身のアーツのせいで見ている幻覚を認識現実として認識しているのかを疑った。

 

「「「「「「ヒューズ、なんとかしろ」」」」」」

 

「いやもうステレオどころの話じゃない、やべえなコレ」

 

夢であって欲しかった。

現実に響く7人の同じ顔で同じ声の人物の目線は一点の男に突き刺さる。

唯一違うのは各々の格好だけであった。

経験から一度テキサスが2人になったことはあるが今度は一度に7人という非常事態をどうしたものかという会議であった。

 

ペンギン急便の仲間達はシラクーザでの一件でまだ現地におりそれと入れ違う形で2人は暇を享受していたが扉が開かれ誰かが帰ってきたのだろうとヒューストンが出迎えるとテキサスがいた。

急いで一緒にいたテキサスを確認し扉から入ってきた方の彼女を確認したが幻覚などではなかった。

それを7人分繰り返し今に至るのだ。

 

とりあえず煙草でも吸おうと思い、煙草を出し火をつけると例のごとく煙草を要求してきた。

7人同時に。

 

「「「「「「「ん」」」」」」」

 

「えっ、えっ?今どのお嬢が返事しました?」

 

「ヒューズ、巻いてくれ」

「煙草を」

「1本巻いてくれ」

「ヒューズ、忘れたわけじゃないだろ」

「いつもやっているだろう」

「ヒューズ、頼む」

「ヒューズ、最高の一本を」

 

「あぁ、クソっ!7人一斉に言わないでください、わけわかんなくなるんですから!!」

 

「そうだぞ」と端からから始まり伝言ゲームのように順繰りに送られ最後のテキサスが「すまない」と終着した。

 

「変にコンビネーションいいなもう!」

 

1本目が出来上がり空気を読んだ一番近くのテキサスが出来た煙草をリレーし全員に行き渡らせることができた。

 

順番に火をつけると8人分の煙が充満し始める。

 

「治安悪っ! 窓開けましょう窓!」

 

窓を開けて排煙をした。

改めて煙草を吸うテキサス達を見渡す。

端からいつものテキサス、ベッローネから賜った衣装、かつてを彷彿とさせる赤のシャツを着こなした衣装、冬服の衣装、パンクな音楽を印象を受ける衣装、水着、ウェディングドレスと来た。

最後の3つ早く実装しろ。

 

「いや、異形すぎませんかこの光景」

 

「「「「「「「そうだぞ」」」」」」」

 

「頭おかしくなるって!!!!」

 

本人同士以心伝心でもしているのだろうか、息はぴったりだった。

ふと水着姿のテキサスが一瞬震え煙草を咥えたままヒューストンに近づいた。

 

「寒い、貸してくれ」

 

「あぁっ、ちょ、ちょい…」

 

着ていたジャケットを奪い取るように脱がせ着込んだ。

その彼女を覆うように着込んだサイズの大きいジャケットから見える白い肌と、水着で扇状的な物が雰囲気が醸し出されておりヒューズはなんだか悪いことをしている気持ちと、立派に育ったなと言う気持ちと、もう少し恥じらいというものを持ってほしいという複雑な気持ちがあった。

 

そんなことを考えていると3人のお嬢からどつかれてしまう。

 

「私で見惚れるな、お前は私のヒューズだ!確かにあれも私だが…」

 

「おそらくお前は私に仕えてきたヒューズではないだろうが…鼻の下を伸ばすな」

 

「同感だ」

 

地味に理不尽とも取れる折檻に水着のテキサスは「ふふふ、私の水着姿はいいだろう?」とジャケットをひらりひらりと開け閉めをする彼女はヒューストンの劣情を煽るような顔と仕草をしている。

 

「ヒューズ、どうやら私から躾が必要らしいな」

 

「またヒューズに調きょ、教育を施すことになるとはな」

 

赤いシャツとパンクなテキサスがどつきからシフトしなにやら怖い雰囲気で迫ってくる。

お嬢の中にもマジでヤバ目なタイプおるやん、そっちの俺どうなってんの!?

 

「やめろ、私のヒューズに触るな。私がこれからやる予定…いや、なんでもない」

 

「そうだ。違う世界の従者にまで手を出すのは私としてもどうかと思うぞ」

 

本来のテキサスと冬服を着たテキサスがそれを阻むように立ちはだかった。

 

まともなタイプのお嬢もいると思ったがヤバイ側の予備軍が1人、しかも自分の本来のお嬢であることに恐怖した。

 

「ふふふっ…やっぱりお前は起きてる方がいいよ、ヒューズ」

 

「なんだか昔に戻った気分だ…。帰ったら…伝えなきゃな」

 

ファミリーを意識した衣装とウェディングドレスのテキサスがやさしい笑顔で見守っていた。

ファミリーの彼女は少し悲しそうな笑顔を浮かべ、ウェディングドレスの彼女は腹の周りを優しく撫でていた。

 

あっちの2人はなんだかこちらと比べて身辺状況が特に乖離している気がする。

なにどうなってんのそっちのヒューストンは、本当に何があったの????

 

水着を着たテキサスは相変わらずこちらを誘うような視線と仕草をやめない。

絶対弄ばれてるだろそっちの俺。

 

すると扉が蹴破られる音がした。

8人目のお嬢かと思ったがドタドタと騒がしくやってきたところどうやら招かれざる客らしい。

 

「テキサスに三下ァ!居るのはわかってんだ、出てこい!」

 

「てめえら2人だけってのも把握してんだよ!」

 

「テキサスには俺らの、あい…て…を」

 

先日やり合ったマフィア達だったろうか。

2人で相手するには少し骨が折れる人数だったが残念、こっちには7人のお嬢が付いてるんだなこれが

 

同じ顔で各々の格好で情報量が多く困惑せざるを得ないだろう。

現に相手は全員固まった。

 

「…お嬢、お付き合い願えますか?」

 

「あぁ、任せろ」

 

「じゃあまず一発目…よーい、どん!」

 

「「「「「「「切り尽くす!」」」」」」」

 

「「「うわあぁああああああああ!?」」」

 

7つの影が瞬く間に駆け抜け敵をありえない速度で倒し尽くす。

分散して逃げた残党をテキサス達は散り散りに別れてものの1時間もしないうちにマフィアは壊滅させられた。

その日は、龍門の至る所で剣雨が散見された。

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー!」

 

「あぁ、お帰りなさい。上手くいったか?」

 

どうやら一番に帰ってきたのはソラだったようだ。

 

「うん、バッチリ!テキサスさんは?」

 

「お嬢なら配送行ったり行ってなかったりです」

 

「ん?…うーん…残念…?ヒューズはこれから暇なの?」

 

「暇っちゃ暇っすね。ボス帰ってきますしそれまでは」

 

「ボスも帰ってくるんだ!…あ、そういえばあっちに居る時変な噂を聞いたんだよ」

 

「シラクーザでの噂ですか?その手のナシは…」

 

「ううん、違うの。最近龍門でテキサスさんが2人とか3人居るって噂があってホントらしいってすごく気になっちゃったんだ」

 

「あぁ…誤情報っすね」

 

「だよね、テキサスさんがそんなに居るわけ…」

 

「7人です」

 

「…え?」

 

「7人のテキサスが今、龍門で活躍してます」

 

「えっ…え?」

 

「ソラ、帰ってきたのか」

 

「む、ソラか」

 

奥からテキサスが出てきたと思えばさらにその奥や今帰ってきたであろうボスと同伴していたテキサス、配達から帰ってきたテキサスが合流して、ソラは気絶した。

 

「俺は…夢でも見てんのか…!?」

 

「残念、これは現実なんですよ…」

 

当然後で帰ってきたエクシアとクロワッサンもこの光景にかなり驚いていたがそれはいつかまた。

 

しばらく龍門で暴れてから楽しみつつ彼女たちは帰っていった。

 

本当にとんでもない状況だった、今度色々きてもらうために衣装買っておこう。

 

「着ないぞ」

 

「そんな」

 




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