夕刻の少年の夕影、鮮明になって   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
また息抜きに書いてみました。
Afterglow作品第3弾です。
時系列はかなり懐かしめですが、楽しんでいただけると幸いです。

それではどうぞ。



第0話 3年前、あの日

とあるスタジオ併設型ライブハウスにて。

 

「さてさて。今日もはりきって練習しちゃいますかー」

「うんっ! あれ……? でも、ひまりちゃんと夏々(ナナ)君は?」

 

青葉(あおば)モカの言葉に羽沢(はざわ)つぐみが言う。

 

「珍しいな、ひまりと夏々が遅れるなんて」

「……確かに」

 

宇田川巴(うだがわともえ)美竹蘭(みたけらん)も言った。

 

「うふっ。うふふっ。ふふふふふっ」

 

すると件の上原(うえはら)ひまりがやって来た。何やらニヤニヤしているが。

 

「遅れて登場したうえに、めっちゃニヤニヤしてるし……ひーちゃん、なんかヤバくない?」

「ヤバイ」

 

正直、モカと蘭から見ても、今のひまりの表情はヤバイ。

 

「ヘイヘーイ、遅れて飛び出てこにゃにゃチワワー♪ ちなみにひーちゃんはなんでニヤニヤしてるのー?」

 

直後、扉が開く。

明るい声と同時に現れたのは、遠目から見たら、少女にも見えなくもない中性的な少年、夕月夏々(ゆうづきナナ)だった。

彼は成り行きで蘭達5人が組んだバンド『Afterglow(アフターグロウ)』の手伝いをしている。限られた時間だけだが。

 

通ってる高校は違うが、夏々と蘭達は幼馴染みなのである。

 

ちなみに夏々が通っている高校は藍音学院(あいねがくいん)という、一部しか知らない学校である。

 

「ふふっ、ふふふっ。実はすっごいもの発掘しちゃった。見てこれ!」

 

そう言って、ひまりが見せてきたのは、CDだった。

 

「これって……もしかして……」

「私達が初めて録音したCD、だよね!?」

「せいかーい!」

 

更にCDだけでなく、歌詞のメモもでてきたとひまりは言う。

 

「……っ!!! それは、見たらダメ!」

「えー、なんで~? いーじゃん、今だって演奏してる曲なんだしー」

「そうだよー蘭ちゃん、別に問題ないでしょー?」

「そ、そうだけど……なんか、恥ずかしいからダメ」

 

モカと夏々が言っても、恥ずかしいからダメだと拒否する蘭。

 

「え~。別になにも、『あのノート』をみんなで見ようって言ってるんじゃないんだからさ~」

「……モカ、それ以上喋ったらマジで怒るよ」

「怒られたくなーい」

 

そう言って夏々の後ろに逃げるモカ。

 

「まーま、それにしても懐かしいね、これ」

「でしょ?」

 

ひまり曰く、部屋の掃除をしたら出てきたとの事。懐かしさのあまり、ニヤニヤしちゃったとか。

 

「それでひまり、ヤバイ人になってたんだ」

「もぉ~、ヤバイ人じゃないって! ね、せっかくだから聴いてみない?」

「えっ……今……? は、恥ずかしくない……?」

 

まさかのひまりの提案に軽くフリーズ状態になる蘭。冗談でしょ?と言わんばかりだ。

 

「まあ、確かにちょっと照れくさいよな。演奏も今より下手だったし」

「で、でもさ! 今聞いたらまた勉強になるかもしれないよ? こう、新鮮な気持ちになれるかもしれないし……」

「そうそう! あの時の私達がどうだったのか、思い返してみるのも偶にはいいんじゃないかな?」

 

巴もつぐみとひまりがそういうなら、聴いてみるか?と他の3人にも訊く。

 

「うん。あたしは別にいーよ」

「ボクもいーよ。面白そう♪」

「ハァ……わかったよ」

 

モカと夏々は異論無し、蘭もこれ以上は大人しく聴く事にしたのだった。そして早速とばかりに、ひまりは準備するのであった。

 

 

 

 

「え? このギター弾いてるの誰?」

「え? モカちゃんだよ?」

 

モカの言葉に首を傾げながら突っ込む夏々。

 

「……やっぱちょっと、恥ずかしいね……」

「だから最初に言ったじゃん……!」

「うああ……私、全然キーボード弾けてないね……ううっ、ごめんなさい……」

「このCDに謝ったってしょうがないだろ?」

 

ひまりに言わんこっちゃないと言う蘭。つぐみに至っては何故かCDに謝る始末。

 

「……けど、懐かしいなあ、これ。色んな思い出が蘇ってくるよ」

「思い出かあ~。Afterglowが結成されてもう3年も経つんだ」

 

そう。Afterglowが結成されてからもう3年も経つのである。

 

「3年、か……」

「結成した時、あたし達は中2だったのか~。いやあ、月日が経つのは早いっすなあ」

「……あっという間だったけどね(蘭ちゃん達と再会してから、3年も経ったのか。懐かしい)」

 

モカの言う通り、月日が経つのは早いと夏々も感じた。自分にとっては、()()()から3年になるが。

 

「けど、結成の日の事は、昨日の事みたいに思い出せる」

「ああ……あれは結構印象的な出来事だったからなあ。特に夏々が……」

「あ、トモちゃん酷ーい。ボク、地味に気にしてるんだぞ? こら、蘭ちゃんも何笑ってるのさ?」

 

多分、巴が言ってるのは再会した時の事だろう。蘭もクスリと笑ってるが。

 

「ごめん、だって……忘れもしないよ。結成の日の事、結成するまでの日の事……」

 

そう。あれは3年前の出来事だった……




読んでいただきありがとうございます。
更新は注意書きにも書いてありますが、速かったり遅かったりです。
次回もよろしくお願いします
本日はありがとうございました。


※主人公の簡単なプロフィールです。


夕月夏々(ゆうづきナナ)


容姿イメージ:『艦隊これくしょん』の睦月

誕生日:12月17日、いて座

身長:157cm

血液型:A型

一人称:ボク


※相関図(※は夏々が読んだ場合)

蘭……夏々。※蘭ちゃん

モカ……ナナ。※モカちゃん

巴……夏々。※トモちゃん

ひまり……夏々。※ひーちゃん

つぐみ……夏々君。※つぐちゃん
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