ウマ娘に転生したけどやべえのと同期なんですが… 作:sannsann
えー……なんか奴のわけのわからん勝ち方をした天皇賞・春が終わりました。
私は今、奴と一緒に記者会見に臨んでいます。
うん、今後の展望とかね。
今や私と奴は、国中の注目の的だ。
ちなみにドバイを勝った私はちょっと世界からも見られている。
URAも、もっと競バを売り込みたいのか、事あるごとに私達の記者会見を開いて世間の注目を集めようとしている。
「ドバイも天皇賞も勝利おめでとうございます。
お二人共、まさに横綱相撲といった圧巻の勝利でした」
「「ありがとうございます」」
「さて、ファンはお二人の次のレースに注目しています。」
「はい、私は宝塚記念に出走、勝てればフランスに渡る予定です」
「なるほど、遠征前最後の国内レースですね。
アサオンさんもでしょうか?」
わかってるよ、世間は、ファンは私達の再戦を希望しているってな。
だけどよぉ…戦わねえよこいつとはなぁ!
勝ち逃げサイッコーwww
「いえ、それをしたいのは山々なんですが、さすがに向こうの芝にならしたり、調整が必要なので…なので私はこのままイギリスへ飛びます」
まあ、今回は普通に戦えないんだけどね。
さすがに宝塚記念に出て1ヶ月後にKGVI & QESは無理だ。
芝になれるためにも、最低2ヶ月は欲しい。
今回はさらに多く見積もって3ヶ月で、確実に勝利をとりにいく。
「芝になれていなくて、なんて言い訳はしたくありませんので」
「なるほど、それなら仕方ありませんね…。
向こうへ行く僚バはもう決まっているのですか?」
「はい、当初は一人で、と思っていましたが、やはり長期間一人というのは精神的に堪えると判断しました。
ドバイでも、僚バの方にはとても支えられました。
なのでお願いするつもりです」
いくらトレーナーがいるからといっても、一人はやはりつらいと思う。
しかも今回は私の最終目標であり、さらには日本の悲願でもあるのだ。
できることは、全てしておきたい。
「ファンとして、そして日本国民として、応援しています!」
「ありがとうございます、SNSとかでも定期的に近況報告をする予定ですので、そちらも見てくださいね」
そうやって、記者会見はつつがなく終えれた。
私は来週にはイギリスへ。
奴は宝塚に出たあと、療養してフランスへ。
帰国したあとは、ゆっくり療養と調整をして、エリ女に出て引退かなぁ。
奴はジャパンか有馬が引退レースかな?
そんな感じで、もう現役の間に奴と走ることはないだろう。
ふっふっふっふっふ、お互い頑張ろうぜ。
実質、私にとって最後の関門だろう。
全てを出し切るつもりで、頑張ろう。
思えば、小さい頃からさいきょーになるとか考えていたけど、本当にそんな風になれるなんて思わなかったなぁ。
あの私が、今や世界に注目されている。
どこにでもいそうな、近所にいるちょっと脚が早いだけの調子に乗ってたクソガキだった私が、世界で最高格のレースであるKGVI & QESに出走しようとしているんだ。
リトル時代に一緒だった娘達も、見てくれているかなぁ。
私のこと、たっくさん褒めてくれた顧問の先生も、見てくれているかなぁ。
あの娘はわしが育てたって後方師匠面してくれてるかなぁ。
いつからだろうなぁ、皆の思いが、気持ちが、心が、プレッシャーじゃなくて、走る原動力になっていると感じられるようになったのは。
ドバイの時もそうだったなぁ。
これが、実質最後のレース。
最強への、最後の関門、ラスボスだ。
相手も、ラスボスといえるメンツが揃っている。
全部が全部やばいが、特にやばいのが2人。
一人は、前年の凱旋門賞バ。
それ以外にも数々のG1をとっている。
もう一人は、今年私と同じくドバイのレースで勝った娘。
ドバイワールドカップの覇者だ。
この娘も世界を渡り歩いて、数々のG1をとっている。
そう、まさに世界でのトップクラス。
これに勝てば、名実ともに世界最強と名乗ることができるだろう。
さあ、行こうか。
これに勝てばエンディングだッ!
???「有馬で待ってるね♥」