愛と呪いは小説より奇なり   作:ランハナカマキリ

10 / 32

重い女の子って書くの難しい。




第四話

 

翌朝

 

「あ、おはよーーー何があったの!!?目の下すっごい隈だよ!!?」

 

「それ先生に言われたくないです。」

 

乙骨に匹敵する隈、熱は下がったがほぼ一睡もできなかった。元々明星は睡眠時間が長くない方だったのだが、熱という異常事態の為睡眠時間を長くしていた。隼人から貰ったセンサーと監視カメラはミサゴが取り付けてくれた為安心できることができた。

 

 

 

そう、安心できた。

 

 

 

 

 

 

 

なのに、なのにだ。

 

「・・・先生って、部屋の鍵をピッキングされたり窓を割って侵入されたり天井裏からベットに飛び込まれたことってあります?」

 

「あーーーーない、ね。」

 

怖かった。今まで多くの呪霊や呪詛師と戦い、乙骨と兄をはじめとする特級術師とも手合わせしてきたが、今までの怖いものランキングを塗り替えるような恐怖を感じられた。

 

「第一、何で男子寮と女子寮が同じ建物になってるんですか。4年前までは別棟だったんですよね?」

 

「設計したの五条先生らしいよ?『若者は青春を謳歌せよ。』てのが校風にもなってるし。」

 

その校風を初めてぶちのめしたい気分になった。教師が生徒の不純異性交遊を推奨するな。

 

「何であの人が学長になったんですか?」

 

「・・・実力は高専一だもんね。」

 

その頃

 

「頭を垂れて蹲え。平伏しろ。」

 

「「・・・・」」

 

「センサー3個、監視カメラ1台、部屋の鍵替え。」

 

「「・・・・」」

 

「病床の明星くんが、そういうことできると思えないんだよな〜?」

 

「「・・・・」」

 

「・・・なんか言い残したいことは?」

 

「すいませんでした俺まだ死にたくないですホントです許してください靴舐めますから許してくださいお願いします。」

 

「・・・縛りを結ぼう?」

 

「「はい。」」

 

 

 

ともかく色んな出来事があったため誰かに相談することにした。

 

「伏黒先輩、相談したいことがあります。」

 

『あーー悪い、今少し手が離せーーちょっ、待てーーーーー邪魔するな、殺すぞ。

 

「ーーーーはい。来栖さん。」

 

ブツッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしもし憲紀先輩。今からそっち伺って大丈夫ですか?」

 

■◻️■◻️■◻️

 

「伏黒先輩は自分のことで大変そうだし、五条学長はもはや相談のしようがないんです。憲紀さん。どうかアドバイスをいただけないでしょうかぁ!!!」

 

「・・・俺としては質問したいところがいっぱいだな。」

 

とある民家。

 

元加茂家当主候補、加茂憲紀。もはや加茂ではないのだが仕事では加茂の苗字を使っている。この人は明星が心の底から尊敬している人物で、一度加茂家から追い出されたものの実力で一級術師に上り詰めた。

 

「つまりは俺の従姉妹はお前に惚れているんだろ?」

 

確かにアイは血縁上では憲紀の父親の弟を父にもつ。

 

「確かにその通りです。でも、僕は()()の意味で愛してるって言ったんです。そういう意味で言ったんじゃないんですよ。」

 

「俺が思うに、言葉のあやによる恋愛についてはよく分からないな。ともかく、もし彼女があのまま1人で抱え込んでしまったら、もしかしなくても面倒なことになっていたかもしれない。」

 

「お前に恋愛感情がたとえ無かったとしても、彼女の思いを受け止め向き合う人間は必要なんだ。」

 

「困ったことがあるなら俺に聞け。いつでも相談に乗るさ。」

 

「憲紀さんっっ!!」

 

 

「憲紀〜明星くん〜ご飯できたわよ〜?」

 

「すぐ行くよ。んじゃ、明星。今日は鍋だぞ。」

 

「それじゃあ、ご相伴に預かります。」

 

◻️■◻️■◻️■

 

「あ、おかえり。」

 

「何で貴女がいるんですか!?」

 

高専に戻り、部屋に入るとそこには先客がいた。

 

「というか何ですかその格好!!?」

 

「メロンちゃんが、『男を堕としたいなら裸エプロンで迫れ』って。」

 

「服を着ろ!!今すぐ出て行け!!!」

 

「ぶーぶー!!!」

 

明星が後ろを向いている間にアイは制服に着替える。彼にとっては産まれて初めて見る女性の体だったのだが、劣情より何故この部屋にいるのかという恐怖心が優った。

 

「・・・そんなに私魅力ってないかな。」

 

独り言のように吐き出された言葉に背筋が凍った。

 

『もし彼女があのまま1人で抱え込んでしまったら、もしかしなくても面倒なことになっていたかもしれない。』

 

『お前に恋愛感情がたとえ無かったとしても、彼女の思いを受け止め向き合う人間は必要なんだ。』

 

「・・・アイさん。」

 

「何?」

 

「貴女が僕のことを誤解しているかもしれないので言っておきます。()()()()()、僕は貴女に恋心を持っていません。」

 

「・・・知ってるよ。」

 

明星は振り返らなかったが、アイの瞳にあった星が消えていた。

 

「・・・けど、()()()()()とは言っていません。」

 

「それって・・・」

 

「はい、まず友達から始めましょう。もし僕がこれから先、貴女に恋心を抱いたのだったら、貴女と交際します。」

 

「ーーーーほんと?本当に!?私結構重いタイプだよ?明星くんのこと監禁しちゃうかもだよ?それに同年代の子供が2人もいるんだよ?本当に、本当の、本当?」

 

「本当です・・・それから、もし僕が一級術師になれたら、貴女が僕に『愛してる』を教えたいように、僕も貴女に『愛してる』を教えます。だから、僕が一級になるまで待っていてください。」

 

「それじゃ・・・つくる?赤ちゃん。」

 

「発想がおかしい。」

 

取り敢えず僕が一級術師になるまで待って欲しいという要望は通った。

 

そして訪れた。

 

「明星くん、君の一級昇格査定任務が出たよ。」

 





双子にとってはどうなるんですかね?

転生した母と結婚した同年代の男って。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。