翌日
アクアside
俺の名前は星野愛久愛海、通称星野アクア。
幼少期目の前で母であり前世の推しだった星野アイを殺され、今まで復讐のために生きてきた・・・だが昨日、仮面をつけた怪しい男に論されて呪術師になることを決めた。俺は呪術高専に通うのではなく在学はしているが、今までの高校に通うことになった。ミヤコさんにはまだ言ってない。妹のルビーにもだ。
陽東高校。中高一貫校で、日本でも数少ない芸能科のある高校である。見られる側の人間が多く通っており、他の高校と比べて授業日数の融通が利く。
そんな陽東高校の屋上で、黒と白のツートンカラーの髪のメカクレ少年がアクアの前でケラケラ笑っていた。
「わぁ!!君が家入先生の言ってた星野くんだ?」
俺のスマホから家入黎人のため息が聞こえてくる。ちなみにあの後連絡先を交換し、今日昼休みになった途端電話がかかってきた。曰く『お前に合わせたい奴がいるから屋上に行け。』とのこと。
『こいつが京都校の1年、『五条汀』だ。ちなみに君含めて1年は2人な。』
「・・・2人?少なすぎないか?」
「じゃあ逆に、呪霊見えますって人に会ったことある?大体100人に1人は呪霊が見えて、そのうち10人に1人が呪術師となれるって感じなんだよね。」
「・・・結構少ないんだな。呪術師って。」
芸能事務所のスカウトみたいなことやってるなと思っていたが、まさかここまでマイノリティーだとは知らなかった。しかも日本が1番多くて海外になると何千人に1人らしい。マイノリティー過ぎるだろおい。
『その通り。この業界、昔は腐った上層部の老人どものせいでいつも人手不足だったんだ。今から4年前、呪術の存在が明るみに少し出た一件を皮切りに一気に呪霊の数も増えたんだよ。アメリカ、ロシアとか中国も呪術を狙ってるしさ。つまり呪術師は多忙なわけ。』
「うんうん、呪術師ってマイノリティーな仕事ができるなんてラッキーだね!」
ラッキーの意味を辞書で調べろよ。
てか、こいつ。さっきから笑っているがよく見たら帯刀してんじゃねぇか。銃刀法違反で捕まんぞおい。
『まぁ、お前らはまだ子供。命を賭けることは必要だが命を捨てる必要は無い。すぐに俺らを頼ること。それじゃ、俺は入学手続きと任務の割り当てその他色々があるから。じゃあな、青春しろよ〜若人ども。』
「・・・あんな格好だから気付かないけど、やっぱ先生なんだな。」
「家入先生はいい人だよ。僕の従兄弟だし!!4年間よろしく!!」
「あぁ、これからよろしく。」
◻️◾️◻️◾️◻️◾️
放課後
人気のない自販機の前でコーラを飲むアクアとオレンジジュースを飲む汀がいた。汀はベンチに座りながら鼻歌を歌う。
「・・・何の歌だ?」
「3年の先輩が作った曲〜あ、蝶々だ〜」
「・・・そのジュース飲んでるやつ初めて見た。それ甘すぎないか?」
「僕甘党なんだよね〜というか『今ガチ』で見た時と全然違うね〜」
駄目だ。話が噛み合わない。こいつとは数時間の付き合いだが、高校生にしては顔つきが若い。こいつまさか飛び級してんのか?
「五条って今いくつだ?」
「ん?14だよ。飛び級して高専に入ったんだ!」
「14って、中学生くらいか・・・」
そんな子供が、こんな血みどろの世界に足を踏み入れてんのか・・・
「汀はどうして呪術師を目指すんだ?」
うーんと悩んだ後、汀はまたケラケラ笑いながら口を開いた。
「あーそれね。僕の母さん、というか遺伝上の親はサイッテーのゴミクズ女でさ。僕のことを父さんを思い出させる肉人形にしか思ってなかったんだよね。んで小学生5年生のとき、ゴミクズがとうとう襲って来てね。何とか逃げ出せたところで腹違いのお姉ちゃんに会ったってわけ。今は父さんのところに住んでるけどさ。最初は父さんは僕らを呪術師にさせる気はなかったんだよ。けどさ、呪術師って楽しいんだよ。」
「楽しい?」
「自分と同じモノが見える友達と、喧嘩したりカラオケ行ったりしてアオハルを過ごす、これって最高だよ!!!そのためだったら死んでもいいかもね!!」
イカれてんな、コイツ。
〜じゅじゅさんぽ〜
タッタッタタタタ!!!
「あ、フーちゃんだ。ごめんちょっと隠れてて?」
「フーちゃん?誰だそれーーー「わあぁぁぁぁん"ん"!!!汀く"ん"私疲れたよぉぉぉぉぉ!!!よしよししてぇぇぇなでなでしてぇぇぇお姉さんを甘やかせてぇぇぇ!!!」
不知火フリル
月曜の9時からのドラマに出演する歌って踊れて演技もできるマルチタレント・・・だったはずだ。別人か?ルビーの話と全然違うような気がするが、え、別人だよな?
「はいはい、フーちゃんは頑張り屋ですね。」
「えへへへへへへ!!!」
「いや待てそいつ人格違くないか!?」
「ーーーーあらアクア君。いたのね。」
(・・・何でコイツこの状況で普通に会話できるんだ?)
(まぁ、こういう人なんですよ。察してください。)