愛と呪いは小説より奇なり   作:ランハナカマキリ

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母と三兄妹

 

 

明星が刺された、そのことは呪術界に響き衝撃が走った「うそつけ。」

 

「え〜硝子面白くなーい!泣いちゃう〜」

 

呪術高専東京校の廊下、自他ともに認める最強と謳われる『五条悟』と反転術式の使い手『家入硝子』が歩いていた。

 

「黙れクズ。で、伊地知は何て?」

 

「あー、あの男は非術師だって。凶器の呪具は流通先は不明らしい。」

 

「そう・・・明星は?」

 

「え?硝子の家の近くの病院だよ、あそこ軽めの呪いに対しても対応できるし大丈夫大丈夫。」

 

「とは言っても、明星が言うには妙な呪力が湧き上がっていたんだろ。あいつの”眼”はお前とは異なっているが、呪力の流れとどこに流れるかは観測できる。」

 

「硝子も心配性だね〜・・・・そういうとこは母親らしいよ。」

 

 

■□■□■□

 

 

病院の病室にて、明星は病院服を着て目の前で繰り広げられている戦場を見ていた。兵士は敵の巧妙な戦術で半分を奪われ将軍も瀕死に追い込まれていた。敵は彼の苦虫を潰したような顔を見てニヤリと笑った。本当に兄が弟に対してする所業だろうか・・・

 

「どした、降参するか?」

 

講和条約を差し出してきた。だがその内容は片方にしか利益がないものだというのはとっくに分かりきっている。

 

ゆえに、降伏はしない。戦って死ぬことを選ぶしかない。

 

だから・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

ナイトのコマを進ませた。

 

「ははっ、これで最後のナイトもとられたな。」

 

「チッ、本当に容赦ないですね。あなたプライドはないんですか?」

 

黎人と明星はチェスをしていた。病室の窓側では、りんごをウサギ型に切り終えた美夜がいた。右目を覆う眼帯にショートボブの白髪を日に照らしながら、思い出したように笑い出した。

 

「それにしても、フッ、住所間違いで刺されて病院に運ばれるなんて。アッハッハ!!」

 

「何がおかしいんですか、姉さん。」

 

「そうだぞ、とうとうイかれたか?」

 

「アッハハハハハ!!ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!!!」

 

「うわ・・・姉さんめっちゃ笑ってる。」

 

「そうだな、こいつ頭アレだな。」

 

「ちょっとイっちゃってますね。」

 

「聞こえてんぞカス2人。」

 

美夜は椅子から立ち上がり、呪力を右手にこめ手を開くと赤と黒の扇子があらわれた。春の風景が描かれた描写とは裏腹に強く冷たい風が病室を包んだ。

 

「落ち着け美夜!!早まるな!!!」

 

「話し合いましょう!だから凶器を捨ててください!!」

 

慌てて病室から逃げようとする2人、だがもう遅い。

 

「はっ、久々にキレちまったよ。最期の言葉は?」

 

「「だから落ち着けぇ!!/だから落ち着いてくださいぃ!!」」

 

 

術式開放・移季乃舞姫(いきのまいひめ)

 

 

 

 

 

槍嵐

 

 

 

 

 

 

扇子を一振りすると、何千本の槍で貫かれたような錯覚が襲いかかり、2人は廊下に押し出された。

 

「グハッ!!」

 

「ウゴッ!!」

 

明星は病室の反対側にあったランドリー室の洗濯機に頭をぶつけた。黎人は空中で気流を操作して突風を横手に払った。

 

「全く・・・おい明星。死んでないか?」

 

「えぇ・・・生きてますよ。」

 

「お前ら、次私になんか言ってみろ。殺すからな。」

 

完全にキレた美夜、中学2年生の時点で一級術師に推薦されていた過去を持つ彼女は黎人の妹であり明星の姉だ。学校では『男子よりイケメン』とか『どんな男も霞んで見える』とか『チ●コついてないのがおかしい』とか言われているらしい。

 

「「コッッワ」」

 

「あ"?」

 

「「スミマセンデシター」」

 

病室に戻ろうとした時、横から声をかけられた。声の主は見るからに怪しい金髪の男。

 

「君が、家入明星か?」

 

「ん?/へ?/お?」

 

「あー俺は苺プロの斉藤ーー「「「あんたヤクザ?」」」

 

 

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