愛と呪いは小説より奇なり   作:ランハナカマキリ

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依頼と護衛

 

「あー、俺はヤクザじゃない。」

 

「・・・すみませんウチ借金した覚えないんですけど。」

 

「だからヤクザじゃない!」

 

 

■□■□■□

 

「あー星野アイが所属している苺プロダクションのCEO斎藤だ。」

 

「へぇ、厳つそうな顔して若い子ら侍らせてん「失礼だろ!!」ギェフ!!」

 

黎人の蹴りが美夜の顔面に炸裂する。美夜はそのまま窓を突き破って外の中庭にある噴水に落下した。唖然とする斎藤に明星は話を促す。

 

「で?あの人が、星野・・・何でしたっけ?」

 

「星野アイだ。君、ひょっとして彼女のこと知らないのか?」

 

「えぇ、アイドルは全然。あ、でも高田ちゃんなら聞いたことあります。」

 

「高田ちゃんは他事務所だろ、後それに知名度も違う。」

 

誰とは言わないが、高田ちゃんを押さないとグーパンかましてくるチョンマゲゴリラによって高専内での高田ちゃんの認知度はかなり高い。最近では、乙骨憂太と虎杖悠仁がゴリラと真希さんの妹に引っ張られライブ会場に行くのが定番になっている。

 

「えぇっと、明星くんがストーカーを取り押さえてくれたからドーム公演は成功したんだ。改めてお礼を申し上げたい。」

 

「いえいえ!犯人が住所間違いしなかったらどうなってたか分かりません。別にお礼をしてもらわなくても・・・」

 

 

黎人は壊れた窓を術式で直しながら、2人の会話を不貞腐れた顔で見ていた。

 

(・・・本当は、あんた方のせいで関係ない明星が刺されたんだけどって言いたいところだが、相変わらずお人好しだな。)

 

それにしても・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『黎人、、貴方はお兄ちゃんだから、2人を守って?お願い、約束よ?

 

 美夜、こっちを見て、、貴女はお姉ちゃんだから黎人が無茶しないようお兄ちゃんをささえて?

 

 明星?泣かないでね?お母さん、お父さんのところに行っちゃうけどいつも見守ってるから、、、、

 

 

 

 

 

 

じゃあ、ね?愛して、、るわ・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

(明星、お前は立派にやった。誰かから、平穏な日常を奪うなんてあってはならないんだよ・・・)

 

「ところで、本題に入りましょうか?」

 

「あぁ、実は昨日、つまりドームライブが終わってアイの自宅で打ち上げをやったんだ。そしたら誰かが郵便ポストに手紙を入れたことにうちの家内が気付いたんだ。」

 

「で、そしたら?」

 

「あぁ、その手紙には『星ノ子ヲ渡セ、サモナクバオマエラハ血祭ニ上ラレル。シン・盤星教。』と、書いてあった。」

 

「はぁ?シン・盤星教?あいつらとうとう東映もパクりやがったな・・・」

 

「落ち着いて、兄さん。つまりあんたが依頼したいのは・・・」 

 

「ああ、星野アイとその子供の護衛だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

午後

 

指定された住所に向かう黎人と美夜の姿があった。美夜は昼間の蹴りが痛むのか、時たま顔を顰めさせている。

 

「・・・にしても、なんで兄さんも来るの?」

 

「・・・なんだお前、他の人の前じゃなかったら『カス』とか『クズ』とかいうくせに。」

 

「黙ってろカス。」

 

 

 

「というか、特級術師様の出る幕じゃないんじゃないの?」

 

「うるさい愚妹、別にお前1人でも事足りるとは思っているさ。ただ、明星を刺したストーカーに起きた”異変”が気になる。」

 

「あー急に呪力が湧き上がって凶暴化したやつね。考えーーーー」

 

 

パリン!!!

 

「「ん?」」

 

目の前のマンション、つまり星野家の双子がいるマンションの一室からガラスが割れる音が響いた。

 

よく見ると小さな人影が落ちてくる。

 

 

「これ、護衛失敗してたら私たちのせい?」

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