愛と呪いは小説より奇なり   作:ランハナカマキリ

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もう一つの『偶像と明星』のアイデアです。

本当はアイと主人公を同年代にしたかったんですよ。本編じゃアイ二十歳に対して主人公十三歳ですから、まぁ書きたくなった内容のために上記の設定で書いたんですけどよくよく考えてみたら同年代バージョンでも書けるし何ならどんどん創作意欲も湧いてくるな〜って。

取り敢えず一話だけ書いておきます。評価が良かったらひょっとしたらこっちが本編になるかもしれません。その場合はちゃんと今考えているすべてのアイデアを注ぎ込めるよう努力します。


第一話

 

 

 

鳥打ち帽を被り、サングラスをかけた少年が勉強机にもたれかかった。

 

「あ、もう1人の1年の話聞いたかよ、お前ら。」

 

「虎杖先輩の、()()()()でしょう?」

 

「そうそれ!あのゴリラの娘って、絶対脳筋だわ!!」

 

「いや、流石にそれは言い過ぎな気もするが・・・」

 

「そうだな、案外可愛い子かも「あん?浮気かゴラァ?」スミマセンデシタ」

 

ガラガラッ

 

 

「皆さんこんにちは!今日からみんなの担任になります、東京都立呪術高専一年担任の『乙骨憂太』と言います。みんな一年間よろしくお願いします。」

 

「さて、みんな呪術師になることを目指してここに来たわけだけど・・・あれ?1人いない?」

 

「あー、みんなちょっと待ってて!!」

 

数分後

 

「アイさん、一年の教室はここだからね!?あと何でニ年の教室にいたの!?」

 

「ミーちゃんがお菓子あげるって言ってたから?」

 

「ミーちゃん?・・・ひょっとして巳乃斗さんのこと?駄目だよ?見ず知らずのお菓子渡そうとする人についていっちゃ・・・もし誘拐でもされたら僕虎杖くんに合わす顔がないよ?」

 

「えへへ、ごめんなさい!」

 

(あいつが、虎杖先輩の義娘?)

 

(何というか、思ってたのと違う・・・)

 

「はんっ、何だテメェ?お友達ごっこしに来たんなら帰れや。」

 

だったら貴女もおままごとしに来たのなら帰りなさい。

 

本人の前で言わないことを勧める。バレたらあの堕落魔に殺されるぞ。

 

「何か言ったかぁ?」

 

「「いえ、なんでもございません。」」

 

 

「もー顔怖いよ?()()()ちゃん?せっかく可愛い顔してるのに勿体無いよ〜?」

 

「かっ、可愛っ!?っってか誰だよメロンって!!!私の名前は『万城真崙』だ!!!」

 

「メロンちゃん?あんま怒鳴らない方がいいよ?顔も可愛いしお胸も大きいしスタイルも良いんだし、優しくなったら男の子から人気上がるよ?」

 

「なっーーーー!!!?・・・たっく、しょーがねーな。私の友達になることを許してやんよ。後それから、私の名前は真崙な。マ・ロ・ン!!」

 

「わーい!!よろしくねぇ〜メロンちゃん!!」

 

「だからメロンじゃねぇよ!!殴んぞ!!?」

 

■◻️■◻️■◻️

 

東京都立呪術高等専門学校

 

日本に2校しかない呪術教育機関であり、呪術師のサポートを行う呪術の要。敷地内に数多の寺社・仏閣が建てられており、表向きは私立の宗教学校となっている。2018年に特級呪術師『九十九由基』と特級呪詛師『羂索』によって全壊したが、あれから4年、すっかり戦いの面影を残さないほど回復した。

 

もともと存在した分校は、東京校の修復の際に一つにまとめることとなった。まぁ元々一つにまとめた方がいいのではないかと考えていたらしいが上層部(クソ老害)どもが力を分散させようとその計画を邪魔していたらしい。

 

何はともあれ、呪術高専一年は5人いる。

 

家入明星、日本に4人しかいない特級呪術師の1人『家入黎人』の弟。()()()()()術式と、五条家の六眼の亜種『架眼』を持つ呪術界の麒麟児。

 

万城真崙、自身の呪力であらゆる武器を作る『武刃術式』を持つギャル。同級生の栗林とは幼馴染であり昔から『栗夫婦』と呼ばれている。

 

栗林隼人、呪具や術師にバフをかける『弧絽弧絽』という術式を持つ。押しの強すぎる幼馴染に誘われて呪術高専に来た。本人は神社の神主の家系だ。

 

ミサゴ、ミサゴだよ。

 

そして虎杖アイ、高専4年『虎杖悠仁』の義理の娘である。

 

 

 

「ねぇ、シラホシ君。」

 

「誰が魚人島の人魚姫ですか?何度も言いますが僕の名前は明星です。それより、任務に集中しましょう。今回は準一級がいると報告がありますから。』

 

最初の出会いから2ヶ月、梅雨に入ったこの時期は呪術師の繁忙期となる。山奥の町の廃医局、元は郵便局だったものを併設したりしたものとの事。32年前にこの医局の人間が一家心中をしたことで気味悪がって誰も寄り付かず廃墟となった。

 

「・・・シラホシ君は何で呪術師になったの?」

 

「・・・・そうですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『黎人、、貴方はお兄ちゃんだから、2人を守って?お願い、約束よ?

 

 美夜、こっちを見て、、貴女はお姉ちゃんだから黎人が無茶しないようお兄ちゃんをささえて?

 

 明星?泣かないでね?お母さん、お父さんのところに行っちゃうけどいつも見守ってるから、、、、

 

 

 

 

 

 

じゃあ、ね?愛して、、るわ・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう、誰もーーーー」

 

「ん?何て?」

 

「いや、何でも。」

 

 

金とは、この地球上で多くの人々を魅了してきた存在だ。

 

古代シュメール人が、高度な加工の技術を用いて金の装飾品を作り出し、利用していたというのが金に関する最古の歴史であり、エジプトの黄金のマスクや西洋の錬金術をはじめ、黄金を用いた聖なる存在を夢見てきた。

 

日本にも、黄金を使ったものがある。中尊寺の金色堂、東大寺の大仏、金閣寺など。仏閣などに納められる仏像の多くには眩い黄金が散りばめられている。

 

その黄金を、呪力で生み出し操る。

 

黄金百煌(こがねひゃっこう)

 

それが彼の術式の名だ。

 

煌金乃鏑・金蓮花(こうごんのかぶら きんれんか)、ハ射。』

 

黄金で作り出されるのはキンレンカの花々、8つの軌道を描きながら呪霊の核を狙い撃つ。射られた呪霊は、次第に黄金に包まれ黄金のキンレンカの花が咲き始める。

 

準一級の実力を持つ明星にかかればこのくらい朝飯前だ。

 

ゆ、ゆぅびぃぃんでぇぇす!

 

「〜♪〜〜♪♫〜♬〜」

 

彼女の術式は、恐らく歌だ。自身が領域内で歌い踊り、術式対象が動きを合わせられないと、彼女にプラスのバフと術式効果が付与されて相手にマイナスのバフが付与される術式。

 

ゆぅ、びんでっうーーがえっ!!

 

「ふぅ、終わったよ〜!」

 

動きが抑えられた瞬間、跳び膝蹴りを脳天に叩き込んだ。アイは虎杖先輩の義娘であるためか、体術は一年の中でもトップクラスだ。乙骨先生と練習試合をした時でも3試合中1敗2引き分けという好成績をだした。

 

それにしてもコイツに関しては謎が多い。姉さん経由で素性を調べてもらっても、親からネグレクトを受けて、虎杖先輩が引き取ったとしかわからない。虎杖先輩の趣味か?そう考えたが、そもそも先輩の好みは尻とタッパの大きい人。タッパも大きくないアイが先輩の趣味ではないはず。尻は・・・分からない。

 

年相応ではない価値観と態度

 

時折呟く宝石の名前

 

一体、何者なんだ。コイツ。

 

「こちらも片付きました。あと10分で補助監督の人が来ると思うので、それまでーーーーーー危ないっ!!!」

 

「え?」

 

まぁん、びぃぃきぃぃぃぃ!!

 

彼女の後ろから飛び出してきた海老のような呪霊、その鋏は刃物のようにギラつき振り返りかけた彼女に真っ直ぐ向かっていく。矢を放つ余裕もないし、そもそも矢を射っても硬い甲殻を貫通しない。だから・・・

 

グサッ!

 

「かはっーーー」

 

きぃ、ひぃぃびぃぃぃ?

 

自分が肉壁になって彼女を庇うことを選んだ。

 

「ーーーー明、星くん?」

 

刺し傷から赤く真っ赤な生暖かい血が流れ出る。

 

(まだ残っていたのか!?くそ、ギリギリ肝臓は外したが、消化器官をやられたーーー恨むぞ、呪霊!)

 

彼の術式、呪力から黄金を生み出しているのだが()()()()()()()()を元に黄金を作り出すこともできる。

 

黄金百煌(こがねひゃっこう)・金水雫、金剣山』

 

滴る血が、まるで剣山のように変化して呪霊の体を貫く。

 

きぃぃやぁぁぁあ!!!?

 

紫色の血を流し、絶叫を上げながら消滅していく。彼は出血箇所を手で押さえながら咳き込んだ。

 

「はぁっーーっ!くっそ、焦った・・・もし貴女が怪我してたら虎杖先輩に殺ーーーー、アイさん?」

 

「かっ、はっ、うぅーーー」

 

「どうしたんですか?まさか呪霊の攻撃が?」

 

「うぐっ、だ、大丈夫ーーーうっ、かはっ、じゃないーー」

 

不味い不味い不味い!

 

呪霊の仕業じゃない、なら持病?天与呪縛の類?

 

いや違う、僕の"眼"が違うと言っている。

 

この反応、ありもしない怪我をまるで実際に受けたみたいに、まさか精神的なもの?

 

ともかく急いで高専に連れて行かないと、そう思い慌てて新田さんを呼び出す。

 

「もしもし!?新田さん!!」

 

『すいません!ザー、今、土砂崩れで道路が塞がってますっザーなのでザー急いでも明日の朝にしかいけませんッス!』

 

ブッ!

 

「ウッソだろ・・・」

 

ここにいるのは不味い。

 

場所を変えなくては。

 

近くに病院はない、ならどうする?人目をできるだけ避けることができて尚且つ2人だけの環境を作るには・・・

 

◻️■◻️■◻️■◻️

 

『ルビーはアイドルで・・・アクアは役者さんかなぁ?』

 

『きゃわいぃぃぃ!!!ウチの子可愛すぎない!?』

 

『アクアとルビーはいい子でちゅねー!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ、やっと言えた。

 

 

 

 

これは絶対嘘じゃない。

 

『愛してる。』

 

 

私は生まれ変わった。前世よりましな家庭環境に。暴力を振るわれることはなかったが、母は1日のうちほとんどの時間を酒と男に費やしていた。4歳までまともに母親の顔を見ていなかったけど、5歳になったらもう帰ってこなくなった。

 

嘘をつき過ぎた私への罰、なのかな。

 

『んううゔ?』

 

後それから何これ?

 

 

 

14歳の頃、街で出会った男の人に呼び止められた。

 

「お前、()()()()()()?名前は?」

 

「・・・アイ。」

 

そもそも私に名前なんてなかった。だから前世の名前を言った。

 

「オッケー、アイちゃんね。俺は虎杖悠仁、よろしく。」

 

眉と口元に傷、ピンクの髪に筋肉質の体。

 

「ひょっとしてヤクザですか?」

 

「うん俺泣いちゃおっかな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?・・・ここは?」

 

「やっと起きましたか、貴女に質問が一つあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴女、何者ですか?」

 

 

初めてサングラスなしに見た彼の眼、赤い眼に黄色の瞳、十字の瞳孔がギロリと私の顔を覗き込んだ。

 






最終ゴール、取り敢えずカミキは殺す。あと烏従えた少女も。
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