ゲーセンファンタジー・俺がプロゲーマーになる迄の記録   作:マキシマムとと

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 リハビリ作です。
 オリジナルなので処女作です。



第一話・チュートリアル
1.射撃訓練


 

 ◯月○日 晴れ。

 

 

 二年前に騒がれていたアーケードゲーム、その大型筐体が近所の中型スーパーの二階にある寂れたゲームセンターに入荷されていた。

 

 俺は僻地在住だし仕事も忙しい。

 休みはなるべく身体を休めたいし、ゲームの為にわざわざ都会に遠征するほどの情熱もないので未経験。

 

 存在は知っていてもやる予定の無かったゲームだ。

 当然詳しいことは知らないのだが、噂では宇宙人が製作に関与したとか言われているらしい。

 感染症が蔓延したこの世の中で、旧・絆を彷彿とさせるP.O.D…だったか? ロボのコックピットを意識させる専用の隔離空間を採用して、どういう原理か感染率はゼロ。

 

 どうやってマスコミやら政府やら宗教団体やらを抱え込んだかは知らないが($$$)彼らが言うには除菌&防菌作用を完備した超文明システムを採用してあるから安心です…と。

 本気の本気で明言していた。

 

 それで宇宙人の仕業だとかいう話しになったのだったか…あ? 違うか? クオリティが別次元なんだったか?

 

 ま、宇宙人でも妖怪でもなんでもいい。

 今日は仕事の疲れが酷くて腰が痛むからスルーしたが、都合の良い事に明日は休みだ。

 

 たまには無駄金を使ってみるかな。

 

 

 

 

 

 

 ○月○日 晴れ。

 

 

 そう言えば昨日の日記でゲームの名前を書いて無かった。

 正直な話し俺の中ではチャロン(バウンドチャリオッツ・オンライン)と絆(領域の絆)とAC(アームズクラリティ)の三大ロボゲーを超えるモノは存在しない事になってたから扱いが雑だったのだが、今なら宇宙人様の足をペロペロ舐め回しても笑顔でいられる自信がある。

 

 『にはんぢんコボットだいすち』

 

 (´・ω・`)?

 ↑

 この顔がデフォルトになるやろ?

 

 残念ながら今や世界中で騒がれているらしい超絶クオリティアーケードゲームの名称が『にはんぢんコボットだいすち』なのだ。

 

 国土の狭さを無視したクソバカ大型筐体が設置されているのは日本限定。

 にも拘らず『にはんぢん』の冒頭からして日本語が残念。

 ゲーム内でのオペレーターまで残念な日本語で笑ってしまった。

 

 ちな『だいす』と略される(もう一つの呼び名はあえて伏せる。わかるな?)このゲームをプレイするためだけに来日したり帰化する人が後を絶たないという話を昨日読んだwi#キの一文で知りました。

 

 どうしよう。

 テンションが高過ぎてどうでも良い事しか書けない。

 クソ面白い、クソ面白い。

 ロボゲーは死んだんじゃなかったのか?

 

 アーケードの金食い虫、狭いスペースを圧迫する割に客層は狭く操作は荒い。

 叫ぶ客、壊れる備品、追い付かない修理。

 時代に取り残されて撤去される悲しみの連鎖。

 それがーーー!!

 …宇宙人には死体すら生き返らせる能力があるんですね、脱帽です。

 

 頭をすっぽりと覆うゴーグルを通して見る操作画面は絆と同じロボット目線でな? 本当に自分が操縦してる感覚を味わえるんだが、クオリティつーか臨場感が半端じゃねぇ。

 操縦に連動して筐体ごと揺れたり傾いたりするし、マジでパイロット気分に没入出来るんだわ。

 

 あとはうーん、反応? レスポンスが違う…というか、なんというか?

 

 大昔のゲームでファミコンてのがあったのよ。

 んで、ファミコンの中には沢山のアクションゲームがあるんだけど、そのどれもがプレイヤーの指示したボタンに対する反応が鈍いんだよな。

 

 例えばファミコンのスーマリ(スペースマリモバスターズ)3とスーファミのスーマリWを比較して~って、これ知ってる人居なくないかな? ま、えぇわ。

 

 何が言いたいかって言うと、兎に角ロボットが思い通りに動いてくれるんだわ。

 

 座席に座ってハンドターミナル(手のひらを置く球体)2個と密着型のフットペダル2枚で操作するんだぜ? 厳密に言えばシートに接触した全身の動きも重要なんだが、それでも基本は手と脚になってくる。

 つまり操作端末の数は絆時代と同じ。

 

 それなのにレスポンスと言うか、なんだろプレイヤーの意思というか…脳波? を読み取ってるんじゃね? くらいの操縦性の高さにまず感動した。

 思い浮かべるだけで操作する部位やスイッチのポジションが変わるんだもんな、そりゃ宇宙人疑うって。

 

 いやまぁ、その分当たり前に操作は複雑怪奇なんだが…あ、いやアレだ、こんな風に書いてると俺のPSがカンスト並みに高くってバリバリ機体を動かしまくるNTプレイヤーみたいになるかもだけど、実際にしたのはチュートリアルの射撃訓練だけなんだわな、これが。

 

 そう、あれ。

 上半身だけの射撃訓練機体【ウチトさん】ver.1.19に乗って指先の感覚だけを繋げたオーソドックスなチュートリアル訓練。

 

 俺はごく平凡な適性能力しかなかったらしくってさ、初歩の初歩からスタートしたよ。そらね? 最初から腕が動かせる人間だけでも1000人に1人らしいし? 俺ってくじ運とかもないし? むしろ指を動かせただけでも御の字だよねって話し。

 

 『楽しかった』とか『また乗りたい』って思えただけでも適性は高い部類になるって事だし、一応最後には4本指でグリップを握りながら人差し指を動かして撃つ所までは行った。

 次回は手首から先を動かせるようになればなー、なんて考えてます。

 

 明日も残業だから今日はここまで。

 ほんと、久々に楽しかったわ。

 

 あと一回くらいは遊んでもいい…よな。

 

 





 【チャロン】

 この世界での正式名称はバウンドチャリオッツ・オンライン。

 ㈱ソガ(Soul・Garden・Enterprise)が開発した3D対戦ロボット格闘ゲーム。

 大本となる作品は電空戦神グラフィリオン(個人作成のインディーズゲーム)。
 ソガにより買収されリメイクされる仮定で名称が変わった。
 本来は「ハウンド」チャリオッツだったのだが、担当者が達筆過ぎて本作が完成する頃には「バウンド」チャリオッツと表記されていた。

 修正も間に合わずそのままで発売された経緯を持つ。


 特に作中に関与しない予定の情報なのだが趣味で記載しておく。
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