ゲーセンファンタジー・俺がプロゲーマーになる迄の記録 作:マキシマムとと
書き方変えてみたのだが、どうだろうか?
感想があれば参考にさせていただくのだが、基本的にここに集う人たちは奥ゆかしいから反応がない可能性は高い。
喋っても良いのよ?
16.四足胎動
◯月◯日 曇り
俺は強くなった。
事故被弾はあれど、事実は不動だ。
キュサノオのモーション取り込み作戦は大成功。
『戦闘モード』起動中の短時間とは言え、俺がイメージしてた通りの、もしくはそれ以上の戦闘行動を実現した。
ーーーそうなると、だ。
ムクムクと芽生えてくるんだよ。
『俺スゲー』の承認欲求、人を狂わせ奈落に堕とす悪魔の囁きが…!!
【
これは闇だ。
どうしようも無く未来の無い、永遠の修羅道。
同じゲームを、同じ端末で。
どちらがより深く、激しく! そのゲーム性質を、本質を理解し、熟練しているかを競う崇拝者の集い。
勝てば狂おしいほどの幸福と全能感をもたらし、負ければ気が狂うほどの悔しさと自己嫌悪に溺れる地獄遊楽3丁目。
手を出してはいけない。
まともな生活を送りたいのなら、他人に関わって神経を磨り減らすなど愚の骨頂!!
大昔にハマってたソシャゲを思い出せ。
札束で殴り会うあの不毛で幸福な一時を…!!
わかってる。
いやわかっているのか?
これは『だいす』だ。
あの頃の(チャロン弱者だった)俺とは違うし、あの頃のソシャゲ(運営の方針変更=拝金至上主義にお財布と心が負けた悲しみのラビリンス)とも違う。
対戦なのだ。
腕を競う、能力を競う、魂のドスコイ☆カーニバル。
ペレさんは言った。
「おまはんの火力? くるいっぱなしやんが!!」と。
それなら…勝てるのでは?
俺は考えた。
承認欲求について深く深く考えた。
なぜ認められたいのか。
「俺ツエェがしたい」
それも事実。
幼稚で陽気な大切な俺の一部分。
だがしかし、だ。
まったく無関係の、今後関り合いになる事も無いであろう他人に、自分の能力を『わからせる』こと。
付随して発生するであろう数々の面倒を承知して、それなのにわざわざ他人に干渉する必要性がどこにあるのか。
それはたぶん。
自分だけじゃ『ない』から、なんだと思う。
俺は確かに強くなった。
けど、それは俺個人の能力による物ではない。
過去に俺をグラフィリオンと引き合わせてくれた友人であり、共に研鑽した時間であり、今俺のロボを最高の状態に整備してくれている整備班一同の頑張りであり、未来を夢に見させてくれたペレさんへのプライドがあって。
そういう、把握しきれないほどの『誰か』に支えられて手に入れた強さなんだ。
少年時代の雑然とした承認欲求とは違う。
認められたいし認めさせたい。
だけどその中心にあるのは俺に大切なモノをくれた『誰か』たちへの感謝…なんじゃないかと、そんな風に思った。
だから戦いたい。
勝って強さを証明したいんだ…と。
いつもの訓練施設でいつもの歩行訓練(初期に比べればずいぶんまともな二足歩行になってきた)をしながら、ペレさん相手につらつらと話した。
考えながら話したし、文脈もぐちゃぐちゃだったのだが、いつも通りペレさんは丁寧に俺の言葉を聞いてくれたーーーのだが。
「ん~~~~、さよかん。うみゃ~」
なぜか返答に窮するペレさん。
平時なら俺の後押しをしてくれる彼女が言い淀む。
即答を避ける時には必ず何かの理由があって。
「んっんん~、あすた、つょごんと試しておるけ?」
明日。
何か考えがあるのなら。
「んじゃ明日は例え課長が急死しても定時で仕事あがるわ」
俺は全てをペレさんに委ねる。
信頼。
信じて頼る、昔は当たり前に出来ていた行為。
俺はやはり改造されてる。
チート能力だけじゃなく、心も。
だけど悪い気はしないんだよな。
困ったことに。
◯月◯日 雨
俺はゾイドになった。
ゾイド。
正式名称は『ゾーンアイドルズ』で、作成の間隔を空けながらも今では第6期まで放映されている大人気アニメシリーズ。
惑星ZONEで繰り広げられる限定戦争が舞台となる作品で、ゾーンと呼ばれる流質金属生命体とアイドルズと称される適合者との絆を描いたストーリーなんだが。
俺のいち推しは当然!
一期生、永遠のアイドル! チーム☆スターサイクル☆最高のアタッカー蒼盾ライカちゃんだ。
もう何十年も前の作品なのに変わらないし代えられない。現実世界のアイドルは誰も彼も全員が同じ顔に見えるクソ野郎=俺が、それでも唯一崇拝する心の女神。
初見がガキの頃だったからなぁ。
俺は男なのに、キラキラした女の子が主人公のアニメなんかが大好きで大好きでどうしようもなくてさ。
ライカちゃんの格好良い生き様に痺れて憧れて。
だけどその衣装の間から垣間見える柔肌のエロスにハートとおにんにんがもぞもぞするほど脳汁が溢れてた。
ガキだもの。
そんなの親にも友達にもバレたくないじゃん?
必死で隠しながら(絶対に親にはバレてた)「ゾイド? あんなの見るわけ無いじゃん、女が主人公とかあり得なくね?」なんてうそぶいてたあの頃が懐かしいぜ。
…うん。
いつも通りの脱線で申し訳ない。
今日はここから本気出す。
ライカちゃんの相棒はEquipギツァーの伝説ゾーン。
種族名称ゴット・ザ・ワン!
個体識別名『桃色ボッチ号』!!
(なっつかしぃー!!)
白地にキュートなピンクのカラー。
メカメカしいのに野生の躍動感を感じさせる四肢。
大きな頭部、そして頭部肥大の一因ともなる特徴的なインタークーラー(熱交換器)。
ライオン型ゾーンでな?
四足獣猫科型は、局地戦や格闘戦において高い能力を発揮するゾーンなんだが、その中でもゴット・ザ・ワンは生存数が少なく警戒心が強い。
ざっくり言うと日陰を好む
対人関係のストレスにはめっぽう弱くて取り扱いは無茶苦茶難しい。
性格は臆病で陰気。
ちょっとした事がきっかけでトラウマがフラッシュバックして前後不覚になるバッドステータス完備!!
しかし、こと戦闘に於いては瞠目に値する高い集中力と圧倒的とすら表現される運動性能・近接攻撃能力を有している。
同系統種と比較しても平均して1.5倍ものエネルギー消費量でありながら継戦能力は並み以上。
正にACEパイロット専用機体と言える存在!
『桃色ボッチ号』は蒼盾ライカにテイムされた個体で、立ち上がりの遅さと持ち前の打たれ弱さのため連敗が続いていたのだが、チーム☆スターサイクル☆と出会う事でその秘められた才能を開花させていくんだよ、うひー!!
個人的には軍魔ウルフちゃんが駆る『キタちゃん☆ブラック』の愛くるしさも捨てがたかったのだが、予算の関係で俺のロボはボッチ号に近いシルエットになった。
(外装の色も白地にうっすらと桃色でボッチ号に寄せたテイストにした。ファンだし、思ったより外見も似てたからもういっそパクり目指そうと思った)
ーーーふふふ。
ふっはははぁーーーー!!
そうさ!
そうなのさ!
諸君!!
俺のロボはとうとう、ついに!
脚部換装【ヨツアシ】が解放されたのだッ!!
さて、どこからどう書くべきか。
とりあえずほれ、昨日ペレさんに「ぼくちんアリーナしたいのっ!」て駄々こねたんだが、ペレさんの反応は微妙だったやろ?
アリーナでは『戦闘モード』が使用できないルールがあったらしく『戦闘モード』無しの俺はその辺のウチトさんにすら負けかねないクソ雑魚ナメクジだから勝ち目が無くてな?
けどペレさん的には俺の熱意に応えたかった。
(流石はペレさん。略してサスペレ)
それで1日調べてシミュレートした結果、脚を換装して操作性を変えればギリで行けそうって言う結論に至ったんだと。
【ヨツアシ】が選ばれたのには理由があってな?
なんだったか…適? 適性? あ、適合率だ!
今の俺の適合率は昔と変わっててな?
『ヒトアシ』と『ヨツアシ』が80%に向上してて、逆に『ムシアシ』と『ロクアシ』の適性が10%になってたんだわ。
記録によると変化があったのは3ヶ月前の日曜日。
『むりぽ』
としか書いてなかったあの欠落の1日だ。
ペレさんが一時的にロストしたのもその日らしく、聞いても「わかランタンでおるよ!!」と明るく断言されてしまった。
確か『報酬を得るために』ペレさんがロストした、とか言ってたんだが「あ~~~、ん、ん、ん」と、明らかに何かを察した様子だったのだが、詳しく聞こうとしたら「エッチかッ!!」と怒られてしまった。
エッチて。
まぁいつもの誤変換なのだろうが。
…照れかたが様になってたのは何だったんだろうか。どれだけわかったつもりでも、やっぱりペレさんは謎だわ。
ま、なんにせよこれで準備は整った。
アリーナで雑魚相手に無双して、賞金を手に入れるチャンス。
待ってろよ俺の
【キタちゃん☆ブラック】
Equipヴォルカッツァー。
種族名称はカム・エンド・ゴー。
黒を基調としつつ、頭部から身体の後方へ棚引き広がるように燃える深紅のラインが特徴的なウルフ型のゾーン。
カム・エンド・ゴーは集団戦闘向きの四足獣犬科型の中でも特にその性質が強く、その情報把握能力とチーム間での意志疎通能力は同じEquipヴォルカッツァーと比較しても頭一つ抜きん出ている。
専属アイドルズの【軍魔ウルフ】は目付きの悪いチビッ子。
本人の一人称は「ウルフ」で、他者にもその呼び名を強要するのだが、関り合いになる全員から「ぐんまちゃん」と呼ばれている。
キタちゃん☆ブラックは「ぐんまちゃん」同様に、作中では厳めしい外見と裏腹にチームのムードメーカーとして場の空気を和ませており、その可愛さと有能さから空気清浄機の別名を持っている。
アーケード対戦ゲーム・ゾイドインスターダムにおける評価。
操作が独特なインスタの中ではかなり直感的な操縦が可能であり、基本装備の『中指ミサイル』の扱いやすさはゲーム中で最高ランク。
必殺技の『全方位中指ミサイル』はアーケードゲーム、ゾイドインスターダムで猛威を奮い「初心者は中指を立てろ」がインスタでの常識とされていた時代もあった。