ゲーセンファンタジー・俺がプロゲーマーになる迄の記録   作:マキシマムとと

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 『Web小説リーダーでご覧の読者様へ』

 今回の17話では取り消し線や文字のフォント変更を多用しております。リーダーを使って読むよりはハーメルン様で直接読んでいただく方が楽しんでいただける作りになっておりますので、よろしければこの回だけでもハーメルン様へお越しいただければ幸いです。

 ご面倒かとは思いますが、どうぞよろしくお願いします。



17.改編される日常

 

 ◯月◯日 晴れ

 ※【改編中】

 

 

 正直に自白してみる。

 

 今日まで色々と書いてきた。

 

 「強くなった」

 「この力は皆の力」

 「アリーナで勝つことで」

 「俺に関わってくれた全てへの感謝を」

 

 的な事を書いた日もあった。

 ーーーあったのだが。

 

 …いや。

 今回は最初から書くべきだろう。

 

 まず【Round2】のクリア報酬。

 これが不味かった。

 

 たったの数分で4.000円稼げる。

 これはさ、これまで俺の中で抑圧され続けてきた物欲魔獣を覚醒させるに足る、超絶的な大変事だったんだよ。

 

 好きな作家さんがいた。

 大好きなアニメがあった。

 お洒落な服が欲しかった。

 憧れのハードがあって、欲しかったソフトなんぞ星屑のように煌めいてた。

 

 けどな。

 俺には何もかもを切り捨てて、その上で唯一絶対に間違えちゃいけない金の使い道があって、そのラインを守るために息をしてきたんだ。

 年に2回のボーナスを含め毎月毎月よくここまでやったなぁと、客観的に振り返れば確かに、頑張った方だと言える程度には無理を重ねて積み重ねてきた。

 

 モンジャモ様のレアカードパンチも凄かったが、アレは幸運に恵まれただけ。再現性の無い単発まぐれ。

 だが、今回の4.000円は違う。

 遊べば遊ぶだけ、ジャンジャカじゃぶじゃぶと金が舞い込むんだぜ?

 

 

 俺の財布の紐は弾け飛んだ。

 

 

 愛を証明するように、見る時間もない青色円盤を買い漁り、最新のハードを購入し、買ったところで組む気力も能力も、時間すらもないHGデンドロビーム(全長1m超えの最凶プラモ)にまで手を出した。

 あの巨大な絵画のような中身入りの重圧な箱が俺の部屋にある。生活空間を圧迫するこの景色、空気。

 それだけで脳ミソがピンク色に染まった。目にするだけで幸せになってヤバい。

 

 自身に禁止したオサレな、ブランドの、白色の、キワキワの(年齢的に)ゴージャス&ロングなバリッバリのコートを購入して、それに合わせるために身なりも整えて小物も沢山買った。

 

 やっちゃったのだが、まだその時点では許容範囲に収まってたんだ。

 ダメージ=再封印費用(20.000円)と知った後でも、時間をかけて計画的に資金繰りすればギリで取り返せる程度の出費(ダメージ)に。

 

 だが俺は出会ってしまった。

 こんな最悪のタイミングで。

 

 偽妹(ギモウト)に。

 改編項目1【偽妹→妹】下記全般改編開始☆ミ

 

 

 

 

 俺には歳の離れた妹なんか存在しない。がいる。

 

 パパが死んだ年に産まれて、今では14才になる美人でキュートで全世界が絶賛する美少女の妹がいて、俺は妹がスコスコのスコなのでおる!

 

 俺の母親が再婚する話は寝耳に水だった。あの人はかなり人間的にドライで、植物のような生き方をする人間だったし、唐突に出現した『妹?』とやらの存在同様、この件の裏側はかなりキナ臭い感じがした。は聞いていた。

 

 ママのお相手は国外の人類で、肝が冷えるほどロマンチックな出会いをして、恋に落ちたんらしい。ママは昔から恋する乙女っぽい所があったから、俺はカスピ海よりも深く納得した。

 

 ママはパパが死んでから長い間、プカプカした話の1つもなく、たった一人で妹を育ててきたんだ。俺からすればおめでたい話だ! 盛大にお祝いしたぜ。フゥーフゥー↑

 

 初めて見る『妹w』は控え目に言っても美人だったのだが、人形みたいな雰囲気がそのヤバさを増幅していた。そもそも偽妹はふわふわ巻き毛の金髪で碧眼。名前は『ヘレン』と言うらしいのだが、俺も両親も先祖代々日本人であり、娘に横文字ネームをつけるようなトリッキーな人間でもない。

 

 いや…宇宙人、雑すぎひん?

 とうとう現実世界に干渉してきたかと思ったら…こんな杜撰なやっつけ仕事あり得るのか? いや『だいす』の具合からすればあり得るのか…うん。

 

 なんの話だったかな。妹が宇宙クラスにかわいくて困るぞ! と言う話だったな。俺はヘレンちゃんの事を『レン』ちゃんと呼ぶことにした。ヘレちゃんだと俺の最高の相棒である究極美神『ペレさん』と被ってしまうからそこだけは遠慮してもらった。俺とペレさんの絆はスコスコを超えたぜ。

 

 母親は結婚に際し、伴侶の故郷であるオーストラリアに移住する事を決めたらしいのだが、いざ移住の前日になって妹が「日本に残りたい」とダダをこねたらしい。

 

 まるで理解が追い付かない間に俺の名義で山奥の一戸建て中古物件を購入する手続きが偽妹可愛くて美人で義務教育を飛び級で卒業した天才児=自慢の妹主導で進み、気付けば山奥の一軒家、その世帯主として俺の生活がスタートしていた。

 

 土地代込みで60.000.000円ーーーそう、6千万円だ。

 福沢様が六千枚必要なクソバカ金額。

 俺の給料を見れば誰がどう考えても絶対にローンなんか組めないクソボケ金額。

 計画主導した偽妹かわいいが爆発する妹は14才の未成年。

 何もかもが無茶苦茶なのに、超高速で既成事実だけが積み重なる地獄。

 

 支払いにしても20年払いだぜ? 一年で300万、月で25万払えと? お前俺の手取り知ってる??

 月40時間くらい残業して、それでやっと20万超えるような、この日本にありふれた低所得者なのよ?

 

 なんかこの感じ知ってると思ったらアレだ、キング盆Bだ。モロテツの疫病神。勝手に借金増やしてゲームのマンネリを防ぐための舞台装置。

 

 俺…宇宙人に悪いことした?

 疑問符しかないのだが、明日も会社には行かなくてはならない。

 そして帰りには『だいす』で稼がなくてはならない。

 

 こうなったからには当然、退職も視野に入れているのだが【Round2】の収支が不安定な事とアリーナでの稼ぎの少なさ(低ランク故に賞金がとても少ない)そして何日も連続して長時間『だいす』をプレイした場合の弊害を把握できていない現状では、とてもではないが決断の一歩を踏み出す事は出来ない。

 

 幸いにもあと数日で工場は長期休暇に入る。

 その間に決断材料を集めよう。

 

 ーーーなんでこうなったのか、本当にわからないんだ。

 つい先日まで「『だいす』楽しい! 強くなったし、リニューアルした俺のボッチ号がアリーナで大暴れだぜ!」なんてはしゃいでたのに…なんでほんの数日でこんなことになったん?

 

 こわい。楽しすぎるおる!

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 ☆オリジン・滅・トールの討伐確認。

 

 【単騎による撃破最速記録を大幅に更新】

 

 コア管理AI:ペレのパーソナルエリア再拡大。

 ………申請受諾。

 コアプラントへの直接干渉要請………??

 

 意図不明ーーー■■■システムへ要請転送…許可確認。

 半人活性因子を改編し『ペレ』の端末として再起動。

 

 Round2クリア報酬・オリジン・滅・トール撃破報酬・最速撃破報酬を端末起動及びコアプラントの調律へ使用。

 

 ペレ担当コア、担当外コアへの影響値計測。

 許容範囲内で調整完了。

 

 

 

 『ペレ様』

 

 大変お待たせしました。

 本時空jr5389:55426を持ち。

 リザルトは、完了、致しました。

 





 【デンドロビウム】

 男の子の夢を具現化したプラモだと思う。
 1mを超える巨体。そして重量。

 箱のデカさだけでも頭がおかしい。

 まともな人間は買わないーーーいや『買う事が出来ない』ロマンの塊。
 死ぬまでに1度は実物を見てみたい。
 0083はなぁ。
 何度見直したか覚えてないんだよなぁ。

 友達呼んでさ、2人でガンダム鑑賞したあの時間。

 アニメで一番好きなのはやっぱレーザーで火炙りにされたデンドロからステイメンが分離する時のワンシーンかなぁ。
 最近マイトガインの1話と2話を見たんだけどさ、昔のアニメって決め所のワンカットに込められた魂の波動が神過ぎん?

 本物には時代の流れなんて関係ないんだろな。

 次回からはアリーナ編を進める予定だが、予定なのであてにしないでください。

 気長にお待ちくださいませ。
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