ゲーセンファンタジー・俺がプロゲーマーになる迄の記録 作:マキシマムとと
前回、主人公のハンドターミナル操作の表現を『マイクロ単位』→『ミリ単位』へ変更しました。
読者様から感想を頂きましてね、一度突っぱねたのですが冷静に考えれば考えるほどムリがあるよなと思い直しまして。
かなりテンションで書いてるので怪しい部分が多いのですよね。指摘に対して全て対応するわけでは無いですし、基本的に作者はアホなので強引に無茶苦茶やらかすこともあるのですが、ご意見には耳を傾けて行きますので、どうぞこれからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m
あと、明日からまた仕事が再開します。
自分と、ココに来てくれた仲間の為にエールをおくります。
その為の、本日2回目投稿!!
負けるな、頑張れッ!!
絶望を乗り越えるんだ!!
ファイッ! オー!!!
(気合いで水風呂に突っ込むタイプ)
◯月◯日 晴れ (1ページ目)
意味がわからん。
冷静に考えれば考えるほど、不可解だ。
座長。
アイツは何なんだろうか?
ーーー午前5時。
目覚めた俺はいつも通り、水で軽く洗顔→うがい→トイレ→水で軽く歯磨き→コップ一杯の冷水をゴクリ、ゴクリ…。
この一杯が最高なんだよなぁ…ぼんやりとした頭で小さな幸福を噛みしめて、その余韻を保ったまま『だいす』の筐体がある旧・自室へと向かう。
まだストーリーモードは封印されたままなので、選べるのは『外装変更』『アリーナ』『フリーモード』『クラン接続』の4種類だけだ。
最近の朝5時~7時はヒトアシ形態の実戦訓練も兼ねてアリーナでのポイント稼ぎに費やしている。
そして朝飯の後にはクラン接続で訓練。
ーーー憂鬱だ。
ユウウツが過ぎたのかな?
筐体の扉を開きながら、それにつられるように自分の口がひとりでに開いた。
「今日もあのクズと1対1のストレス耐久か…あー、あの
「やあ、ゴミ虫」
あの瞬間はゾッとするほど自動的だったね。
筐体の座席に座る細身の女。
見慣れた黒のライダースーツ、トラロープ模様のド派手な長髪。
目を隠す髪型の癖に、その奥からの悪意がキモイ。
そしてダインソよりも強烈な吸引力を誇るさくら色の唇と、初雪を被ったような純白の渓谷…。
なによりもモニターとは違い、香るのだ。
女性特有の甘い匂いが鼻をくすぐってーーー。
…何かを考える迄もなく、腕が自動的に動き扉を閉めていた。
「おい、下衆野郎」
「…ベッ!!」
反射的にドアを押さえる。
なんの意味もない。
わかってんだよ?
わかってるけど、あの状況じゃそんな冷静になれねんだわ。
「巫山戯るなよ、カスが、この、我の、貴重な、一時を」
アカン。
この独特な言い回し、高圧的というか超高圧な俺様ムーヴ、悲しい美声の無駄遣い。
腐り果てた天岩戸を懸命に押さえ付けながら把握する。
ダンダンダンッ!!
ハコの中で猛獣が暴れている。
その暴力の臭いにまだ半ば眠っていた脳がようやく現実に追い付き、打開策を求めて動き出した。
ーーーホンモノや。
え、なんで?
なんで朝5時に、俺のパーソナルエリアにゴミが湧いてんの? なんで住所がバレてんの!? バルサァンどこ? 助けて、警察、仕事してーーーヒェッ!?
殺気だ。
何十年も生きてきて、ここまで明確に『殺気』と捉えられる気配を察知したのは初めてで。
「ぅおわ!?」
反射的に飛び退いた。
殺気の出所は筐体の中…ではなく。
「どーゆーこと、なのかな? かな?」
部屋の入り口、いつの間にかそこに立っていた金髪のロリっ子。レンが手に持つ出刃包丁。
目がヤバい。
めっちゃグルグルしてる。
殺人の…ウサミちゃん? もしくはツクツク法師の鳴くーーーてヤバッ!
抵抗が無くなった事に気付き、不法侵入者が扉を開く。
「三下ぁ、手前、この、我をーーー?」
そして出入り口から顔を覗かせたレンに視線を合わせた。
「レンッ! 逃げろ!!」
殺気立つ妹への恐怖はあるが、それよりも兄として妹の安全を確保するべく座長と妹の間に身体を滑り込ませた。
「何故、に………」
立ち上がる手前、中腰のまま女が固まる。
なんで? それはこっちの台詞なのだが、あまりにも硬直の度合いが強い。
「ーーー座長?」
あまりにも無防備な姿に違和感が募る。
何が、何故、どうして?
その疑問をすっ飛ばして、地雷女がゆっくりと筐体から抜け出し、俺の眼前で膝を折った。
「お騒がせして、申し訳、御座いません、でした」
唐突な進路変更。
嘘みたいな急カーブで態度を改めながらの土下座。
夢にまで見たクソ土下座を前にして、俺は現状の理解を放棄したのだった。
◆
座長襲来の理由は単純。
↓
俺に『だいす』以外の場所で稽古をつけたかったから。
座長土下座の理由は難解。
↓
大学の先輩にご迷惑をおかけしたから。
うん。
わからんやろ?
順番に説明しますわ。
まず座長はジオンズム大学の学生で、レンの知り合いだったらしい。何がどうしてそうなったのかは不明なのだが、序列的にはレン≫≫≫≫≫越えられない壁≫≫≫≫≫地雷座長となるらしく、昔から座長はレンに逆らえなかったし、今は昔よりも遠くの神様みたいな存在になっているらしい。
そんなレンとその兄である俺に、知らなかったとは言え大変なご迷惑をおかけしてしまい心から猛省しておりますーーーと、そこまでは常識にオサラバする事でなんとか理解してみせたのだが、その後いきなり座長がスマホを取り出しましてね?
まだ薄暗い時間帯にも関わらず、いつものオラオラ口調で呼びつけたのは軍用ジープ。
それに乗せられてね? オープンカーの狭くて頑丈そうな四輪車でドナドナしましたよ。
運転手は迷彩模様の軍服に目出し帽を被ったムキマッチョ。
一言も喋らない。
怪しさ満点の彼は喋らず。
地雷座長も喋らず、レンちゃんも喋らず、俺も喋らない。
俺ちゃんは何処に出荷されるのかしら?
お姫様みたいな態度のレンが無言で乗り込んだし、問題ないからハヨ乗れ的な態度で急かされた結果、脳死状態で状況に流されてしまったのだが…今更ながら後悔がヒドイ。
沈黙の車内。
オープンカーだからか、ジープだからか。それとも型式が古いのか。何にせよ騒音が凄い。
びっくりするほど不機嫌なレンの頭を、俺はただ無心で撫で続けた。
◇
「…え?」
到着したのは市内の駅。
座長襲来の理由は『だいす』以外の場所での稽古だったはず。と言うことは、ここから更に移動するのか?
俺、財布すら持ってきてないぜ?
「ふん、なるほどね」
いつものファンシーピンクなミニモニパジャマ姿のレンは威風堂々と腕を組み、ふんすふんすと鼻息を荒げた。
「いかが、でしょうか?」
その傍らに片膝をつくライダースーツの虎柄女、そして覆面のムキムキマチョ夫。
そして傍観者気味の寝起きのおじさん。
…ドチャクソ目立つ4人組。
ーーーヤバーーーなにーーー撮影ーーーかわいいーーー
通勤ラッシュの時間帯にはまだ早いが、それでも人の流れは尽きない。
「ぁんだ、オラァ!!」
「ーーー!!」
狂犬のような座長と大鬼のような覆面男の無言の恫喝。
警察…呼んでも良いのよ?
むしろカモン! 通報、プリーズ!!
俺の願いも虚しく人の波は危険を避けて。
「おー座長は朝から荒れてんなぁ」
「!?」
ドラマから抜け出したような金髪オールバックのホストっぽいスタイル抜群の若者が一人、俺達に近付いてきた。
ドギツい。
場に集うキャラが濃ゆ過ぎて胃もたれしちゃう。
紫のシャツに白のジャケット&スラックスとか。
こんなんリアルな朝の駅前で知り合う人種か?
「黙れ、遅い、急げ」
「へーへー、んじゃこちらへどーぞ…っと」
そして俺はエレベーターに連れ込まれた。
「アクセスコード・グリッド4S」
ガクン。
通常ではあり得ない方向に何度も揺れて。
おそらく地下へと落ちていく。
「だいじょうぶ、レンちゃんがついてる」
手を繋ぐ妹に励まされるのは癪に障るのだが、レンはこの先の展開を知っているらしい。
グリッドで4S…か。
アニメしか見てないニワカだが、それでも俺はグリッター。
この仕掛けを作ったやつとは、友達になれるかもな。
現実感の無いまま、ぼんやりと思った。
それくらいしか出来る事が無かったんだわ。
↓2ページ目へ続く。
【4Sグリッドマン】
あらゆる少年の『大好き』をコンプリートした傑作。
謎の世界観、白熱の怪獣バトル、太く…それでいて美しいフトモモ、思春期の葛藤と友情、おっぱい、夢、ロボット合体、ライバル、強大な黒幕。
特撮なんてダサい。
アニメなんてキモイ。
世界観が理解できない。
『『黙れ』』
黙って1話、戦ってみせろ。
この作品は語りかける。
全てだと。
この世に不要な要素など無い。
特撮のダサさも、アニメのキモさも、世界観も何もかも、全てがキラキラに煌めいて、何もかもが掛け替えのない唯一のピースなのだとッ!!
存在を知ってから長い間無視していた、俺だからこそ言う。
グリッドマンを…見てくれ。
今回は、そういう、後書きだ。
明日から、また襲いかかる日常を跳ね退けて。
ロボ好き仲間たちよ、一緒に頑張ろうぜ。