ゲーセンファンタジー・俺がプロゲーマーになる迄の記録 作:マキシマムとと
対戦ヨロシクお願いします。
押忍!!
◯がつ◯に ハ
む り ぽ
◆
ひゃー!!
もはや! ひゃー!! としか!! 言えないッ!
たまには知らん場所を探検してみようと思ってな?
今回初めて基地の南に広がる砂漠地帯へ進んでみた。
砂漠って言えばなんにもないサラサラの砂浜ってイメージが強いんだが、案外風によってデカい砂丘が形成されるモノらしい。
砂丘、つまり山であり谷だ。
それを視野に入れるとスペ属性を持つヨツアシのポチはちょっと怖い。てな消去法でヒトアシのウルフくんを選択。
初期に比べれば飛んだり跳ねたりもずいぶん上達したから十分行けるやろ、と。
普通に歩くと自重でズブズブ砂に沈むのは怖かったんだが、ナツナさん(整備班長)が出撃前に砂漠仕様にした上で各種関節にコーティング? とかをしてくれたらしく、機械トラブルは平気だった。
サソリっぽいロボやラクダっぽいロボ。
初見の敵モブをサクサク倒しながら気の向くままにお散歩を楽しんでたんだが。
「高い熱! ゲン!! はんのアリよ!!」
突如レーダーに巨大な熱源が現れーーー!?
理解するよりも早く、的確に俺の腕が回避行動を入力していた。
白熱の光。
砂漠をガラスの世界へ変える、一度目にしたあの光。
途轍もない。
まるで大時化の海原に投げ捨てられたような流砂の引力に脚を喰われる寸前、空へと飛び立ち事なきを得て。
「は、はは………ブチ殺すーーーッ!!」
光を吐いた銀色の巨龍。
金と銀に煌めく砂を、まるで衣服か滝のように身に纏い、凄まじい砂塵を巻き上げながら地中より現れ出でる大怪獣。
俺はーーーコイツを、知っている。
「world・enemy!! 大型敵性機械化生物『
珍しく的確な言語のペレさんに、意識を割く余裕は無い。
敵の大きさが、規模が、質量の違いが…!!
大量に、乱雑に。
まるで紙吹雪のように無秩序にばら蒔かれた【Warning!】のテロップ。
あらゆる空間を埋め尽くすように広がるソレらの全てが、たった一度の身震いで粉々に粉砕された。
「敵機戦闘形態展開!? ありぇにゅんやろクッソかすぉぉぉ!! こつんとら一機やのすぞん!? アッキャンバロゥ、撤退をーーー!?」
これもまた珍しく動揺したペレさん。
だが俺は逆だった。
超絶威力を誇り、サーバーの壁すら無効化して遠距離広範囲を殲滅するための砲撃形態、その一撃のために肥大化した頭部が大きく広がり、細かく分断されて行く。
頭が別れ、植物の雌しべと雄しべのように空を睨む。
その別たれた頭部の、その中のたった1つの顔面が既に、俺のロボのサイズを超える。
遠すぎて糸の束のようにすら見える首一本の質量だけで、オルボーンを百は潰せる。
胴体の太さたるや、訓練基地の面積を余裕で上回るだろう。
百の頭を持つドラゴン=ラードーン。
ドジラのフリをしておいて、なかなか粋な仕掛けを用意してくれやがったなぁオイぃぃぃ!!
もはや遠くにある記憶。
『だいす』を始めて間もない頃、コイツのゲロビに焼かれたのは俺だけだ。
あの頃、俺が乗ってたのはウチトさんだったからアシガルからすれば初見の相手。
だが、アシガルはしっかりと俺の熱に応えてくれた。
「ムリおる!! レイド要請をだせて! でなんーーー」
百の口から見境なく放たれる熱線の嵐。
容赦なく襲い来る首からのミサイル群。
回避が間に合っているこの一秒が奇跡に思える攻撃密度。
ただ構えた銃のトリガーを引く。
それだけの動作に苦辛した。
それだけの動作に歓喜した。
初期の、あの頃に感じた、脳が焼けつく、この胸の高鳴り!!
風に舞う砂塵が、
即座に無尽に熱を帯び、
宙でキラキラと光を弾く硝子に変わる。
「行けるだろーーーアシガルッ!!」
【我:起動】
【半人≠半神circuit不浄連結】
【システム・戦闘モード・解放】
【・・・・・!!】
相変わらず言葉は無い。
だがその昂りは魂を滾らせる。
一歩近付く。
一歩遠退く。
踊り、狂う、この
「ペレさんッ!!」
長くは持たない。
「む、ムリーーー」
「イケッ!!」
【シグマ・ブラスト】を願う。
ーーーシグマ・ブラスト。
これは俺が名付けたモードだ。
懐かしい。
ドジラを見れば嫌でも思い出すあの頃の試行錯誤。
ーーー【そしたら専用機受領後はオプションで設定が変更出来るって教えてもらってさ、元のクソ馬鹿NT仕様のピーキーチューンを極限まで凡人仕様にデチューンして操作感覚を調整したり(これが一番効果的でまともに画面が見れるようになったどころか、それまでの3倍は操作性が向上した)】ーーー
そう。
本来の『だいす』がプレイヤーに強要する超人能力。
普段は俺の性能に合わせてデチューンしてあるそれを、あえて全起動する。
「ただ死ぬか、戦って死ぬかッ! 俺はーーー!!」
「~~~! 要請! ◼️◼️◼️システムへアクセス!」
「チィッ!!」
戦闘モードによって強制的に引き上げられた知覚が、視覚外からの攻撃を防ぐ。
半ば自動的に振るわれたカッターブレイドが、鏡面化した砂漠からの反射攻撃を防ぎーーー『キン』ーーーと鈴音を響かせて全体の8割を砕けさせた。
カッターブレイドは剥き出しのカッターナイフに似ている。
耐久限界を、その中刃を折る事で誤魔化せるのだが。
今の一撃を凌ぐだけで8つもの刃が焼き切れた。
残す刃は僅か2つ。
リーチも、威力もーーー。
「ーーーペレさんッ!!」
【シグマ・ブラスト】の発動。
ヨツアシであれば問題なくーーーだが、ヒトアシで扱うにはリスクが大きい。そのように聞いていた。
だけど『そんなのは【嘘】だよ』と。
俺のどこかから声がするのだ。
『彼らは君の首輪を外したくないのさ』
その声を。
今は信じる。
「ペレッ!!!」
「わんなっくしょ!! 『かいじん』『すきっぷ』『さんばさだ~!!』これで負けおったら消沈せんぞる!!」
「いやいや負けたら消沈しろやッ!!」
【・・・・・!!】
シグマ・ブラストの発動を感じる。
脳に満ちる全能感。
未知を知る快感。
未来が見え、過去を知る。
◇
ーーーそうか。
この首輪が邪魔なんだ。
機体の中央。
天狼などと大層な名を持つ中核外装。
一時的にあらゆる機関からの承諾を撥ね飛ばして【シグマ・ブラスト】を発動したせいでペレさんの使う檻には隙間が出来ている。
俺程度の『こあぱーつ』にすら、抜かれるような大きな穴が。
『君は自分で思っているよりずっと、君のお人形を大切にしている』
ペレさんへの信愛よりも…?
…わからない。
だが、それよりも単純に気に食わなかった。
俺のロボに、首輪は、いらない。
『やるなら方法に気を付けて。壊しても、外しても、アイツラに止められてしまう』
なら、どうする…?
『透過させて、位置を変えよう。そうだね、右の手首がしっくりくるかな? 大丈夫、僕も手伝ってあげるから』
透明な手が重なって、首輪を掴む。
【・・・!・?】
安心してほしい。
俺を信じてほしい。
心を、ミレンが、アシガルへ伝える。
『いいよ、上手だ…そう。そこで、首輪を縮小』
イメージに力を。
不足を補うミレンを信じる。
ミレン…とは、誰だったか。
『わからなくて良いのさ、今は…わかるだろ? ほら、敵は待ってはくれないよ?』
◇
【
画面の中に文字が踊る。
液晶越しの空は真っ赤に染まり、まるで世界の週末戦争さながらに俺のハートを踊らせる。
「はにゃ!? 封印! とんどんどるっ!? なじてん!!!」
それでもアシガルは叫ばない。
きっと叫びたい。
心から大気を震わせて、嘆きと怒りを歌いたいのに。
それなら。
「ウヲォォォォォォォォォォォォオ!!」
「おまはんが叫ぶろん!?」
【笑】
心が、重なった気がした。
「足! 止めた! おばかんぬっ!!」
立ち止まる俺のアシガル目掛け、あらゆる破壊が落ちてきて。
【我・思フ・鎖・唾棄】
「アキャン!? そりはっ!」
【全外装パージ】
爆発反応装甲が、そのすべてを受け止めた。
剥き出しの、ありのままの、本物の。
今は、お前がーーー俺達だけが。
真実の
【13・秒・可能・?】
活動限界。
限りなく広く大きく引き伸ばされた時間の中でうっすらと笑う。
時間内に倒せるか、その答えは。
「無理だな」
【・・・】
「俺とお前のタッグ戦だぜ? 一秒で殺す、当然だろ」
【・・・・笑・進路・最低値・3・】
回避も糞も無視した場合の最短直線ルートの踏破だけでも3秒はかかるって?
知っとるわ。
ただ言いたかっただけやねん。
「行くか」
【・応・】
「…その、文章の前と後に【・】を挟むの止めん? なんか顔に見えるのが苦痛なんだが」
【・拒・】【・否・】【・w・】【・ω・】
存外にお茶目になったアシガル。
…犬だしな。
そんな事もあるのかもしらん。
馬鹿馬鹿しいが、馬鹿は大好きだ。
どうせなら笑って死ねだ。
ーーーーーー気合いが丹田に満ちる。
同時に、止まったようだった時間の流れが戻り、それどころか塞き止められた代償を求めるように加速して竜巻のように襲いかかる。
…不思議と恐れはなかった。
ここは『だいす』だ。
物理法則があり、熱により金属が膨張し、その違いを慣らすために細かなプログラムの修正を常に必要とする。
砂漠に立てば足が沈み、強く叩けば破損する。
それほどのリアリティーを持ちながら、ヨツアシのスペ体質や今眼前で見せたような爆発反応装甲による無敵時間もある。
壊れるハズの無い物が壊れ、防げるハズの無い火力を防ぐ。
現実と架空が両立する世界。
それが『だいす』だ。
ーーーだから、俺は怖くない。
『だいす』を知っていく。
知って、染まって。
「頼む」
アシガルを信じる。
俺はただ、スラスターを開くだけ。
進む。
白熱の閃光も、爆裂の誘導弾も。
意にも介さず只管に。
「わん! アコへてんしょー!!」
【低・元・壁・起・!】
攻撃の密度が緩い。
低…低位次元障壁?
次元に干渉して敵の攻撃をそらす。
…それなら!
「おまっ死!!」
「高元壁起!」
直撃のゲロビを打ち消し、直進の活路を切り開く。
原理も理屈も、必要ない。
結果を知り、観測し、解析して使う。
人間は、俺は、そうやってデスマーチを駆け抜けるんだ!!
これで1秒。
終わりへと挑む。
【喜・喜・喜・!!】
「むちゃくちゃんこっ!!」
進んで、進んで、前へ、前へ。
絶対に【殺す】という心を強く抱き、それを機体に乗せて操る。
俺が動かしているのか、俺が動かされているのか。
まるで境目が無い。
機体と、肉体が、溶けて、混ざり。
那由多とすら呼べる弾幕を避け、躍り、弾きながら駆け抜ける。
だから。
「電空殺法」
ーーーヴォン!
単眼が輝き。
嘆願を隠し。
筐体が砕けるような振動が、俺の到達を知らせた。
次元の刃が、真っ直ぐに敵の胴体に突き刺さる。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!! ペレさんはもぉ! 知らん!!」
知らぬと叫びながら、それでも俺の選択への最適解を提示する相棒。
その優しさに感謝して。
「
剣の柄を握り、乞い願う。
破壊を…追い求める未来を。
「顕現せよーーー」
心に浮かべる刀は一つ。
剛刃無双。
最強を、願う。
…その刃の名は!!
「ーーー
超絶機兵ウォーズ。
ロボを愛し、ロボのために死ねる。
そんな男のおもちゃ箱。
好きだ。
斬艦怒濤の響きが好きだ。
クルンパシットの名前が好きだ。
ゲシュタルペインのすべてが好きだ。
あのゲームを作った人が好きだ。
あのゲームを好きな人が好きだ。
…最後に遊んだのは中学生だったか。
ずっとずっっっっと遠い記憶で、それでもまるで色褪せない。
その愛で、殺すから。
ーーー放たれた殺意が漆黒の光となり敵の胴体を瞬時に穿つ。
本来、あらゆる無尽の並列世界を切り裂くために振るわれる膂力を、今この世界のこの時へと直列して繋ぎ直す。
それは正しく破断の刃。
それが容易く。
「ウオァァァァァァァァァァァァ!! ブゥゥゥチ・殺セェェェェェェェェェ!!」
真に怒濤の名のままに、要塞とすら表現できよう巨体をーーー。
【Ghieeeeeeeeee!!!】
車輪が線路を噛むような悲鳴。
敵もただ愚かに傍観などしない。
天から轟々と降る光。
それは悲しみと、怒りと、尽きぬ怨嗟の血の涙。
ーーー死ーーー。
終わりは白く、瞬時に訪れ。
だが、しかしーーー
「
ーーーそれこそは、幻影。
お前を撃ち抜き、お前が撃ち抜いたそれは。
偽物の本物。
焼き付くされた『俺』を眺め、ここに有る『俺』が行く。
「九層飛び」
モクエルを
獣の遠吠えのように吠える風。
大気を。
世界を。
一身に受け止めて。
いざ、いざいざいざぁ!!
「
【神・速・直・撃・!】
即ちーーー!!
「電空殺法!」
【電・空・殺・法】
「電空ぅ~サッポン!!」
ーーー三位一体。
「【「
龍殺し。
荒ぶる男の犯した咎の。
その欲望の名を叫んだ。
◆
コア管理AI:895〒〒·\\$41>9個体『前識別名称:ペレ』の重大なる欺瞞と越権行為が発覚。
全権剥奪・即時拘束完了。
緊急及び激甚級災害認定。
対象を『発狂AI個体』と仮称。
◼️◼️◼️システムでの一部異常を観測。
同システムを一時凍結。
遡りにより異常発生原因を特定中。
『発狂AI個体』の次元末梢申請を発行。
コアプラントにおける同個体の活動履歴を可能な限り消去・改編。
管理下にあるコアパーツの『だいす』アクセス権剥奪。
汚染個体Orthros・boneの最下層厳密封印完了。
『だいす』奪還作戦、正常化を実行・します。
X(Twitter)。
実はとても苦手なのですが、一念発起して再開(新規登録)しました。
向こうで感想もらっても(精神が死ぬため)お返事は難しいのですが、こっちの感想覧では読者が引くほど喋ります。
現在フォロー&フォロワーは1桁です。
メンタルがやわらかタンクなのでこれで限界なのです。
(Twitterだと相手の情報が直に見えるでしょ? そのせいで色々妄想してオートで精神が自滅するのさ)
読者様の中で「宣伝してやるよ」という方がおられましたら、お力添えをお願い致します。
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@maximum1010n_2