Fate/stars night   作:観測者さん

2 / 20
この話には、
オリジナルサーヴァントやオリジナル展開が含まれます。
苦手な方はご退室を。
よろしい方はそのままで、
私の考える聖杯戦争をご拝読ください。


プロローグⅠセイバー

衛宮邸

じいさんの口癖だった。

「誰かを救いたいということはね他の誰かを救わない、ということなんだよ」と、

正義の味方とは、詰まるとこ矛盾に苛まれるものだ。と、

納得の行かなかった小さい俺は、正義の味方の成り損ないに言い放った。

「俺がなってやるよ」

ハッとした顔をした。嬉しそうでもなく、悲しそうでも無い顔。

そこで記憶の再生は止まった。

 

投影…開始(トレースオン)

頭の内で呟く

イメージに浮かぶ回路を起動させ、いつか見た鉄剣を魔力で構築する。

切嗣に教わった"魔術"

強化と投影、(いわ)これが1番俺に合ってるのだそう。

その鍛錬を、来る聖杯戦争に向け積み重ねている。

 

いつかの切嗣は、

「士郎、僕はもう長くない。でも…でも、もし士郎が僕の代わりに成るなら。僕の代わりに、来る(きたる)第五次聖杯戦争に出向いて欲しい。」

 

…呪い。

 

「戦争で、大小2個ある内の…小聖杯。それを壊して欲しいんだ。」

 

それは呪いに似ていた。

 

なんでも、大小ある内の大聖杯には過去、切嗣が破壊工作を入れたため、

いずれ壊れるそう。だが、小聖杯は訳が違うためその時その時で壊さねばならないらしい。

 

「士郎の身体に、戦争を終わらせるために最善の物を”入れてある”。普段修行している小屋で、その時が来たら使ってくれ。」

 

その"物"は教えてくれなかった、いずれ知るものだろうと思ってのことかも知れない。

 

"その時"になって、思った。

 

これが俺の知る「運命」だったのだと。

 

 

第五次聖杯戦争が、始まる。

 

────────────────────────────

 

 

衛宮邸 物置

コンクリートに靴音が響く。

物置の右側、10年前からおおよそ片付けていない右側に、普段から微かに魔力を感じていた。

 

引き寄せられるが如く、隠されていた召喚陣におもむく。

英霊召喚の詠唱は覚えてきた、完璧のはずだ。

 

背中に熱された鉄の棒を入れる感覚を思い出す。

すんなりと入る感覚。されど冷や汗が背中を走る。

撃鉄のように降ろされたのを確認したら、令呪の浮かんだ右手を陣に重ねる。

 

一節ごとに部屋の色が変わっていく。

――青、

―――青、

凄まじい強風に部屋が荒れる、

まるでここだけに嵐が来たくらいの。

 

ひとしきり荒らされ、去った嵐の後には人影があった。

 

 

 

「問おう、君が私のマスターか。」

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

「アー」

 

アーサー王、そう言いかけた所で邪魔が入った。

 

 

鎖がこの小屋を覆い尽くした。

しかし、輪郭が薄く実態が無いような鎖。

 

「一足遅かったみたいだね。」

 

「マスター?」

 

「……分かった、うん。任せてほしい。」

 

こちらを拘束したまま、遠くの誰かと交信をする。ヒト。

 

「すまない、続きをしようか。」

 

下がって、

そう言われ1歩下がる。

 

「マスターだけでも…と思ったんだけど、」

 

「僕より()()()()()()()()()()()()()が居たとはね、」

 

考える隙もなく詰めてくるサーヴァントに、セイバーが剣を取った。

 

 

乾いた金属音がぶつかり、重みを持って戦いのシーンは瞬く間に移り変わる。

 

「ランサー……。」

 

対立の構図は暫くの間続いた。




観測者さんです。
ハーメルンの仕様になれなくて四苦八苦しています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。