ラスティハンマー。
荒野の自然の理に居場所を見出し、全てを簒奪した文明を滅ぼさんとする者達。
そのシンボルとなる巨岩は砂嵐に包まれていた。
だが錆鎚の者々はそれを気にすることは無かった。
弱者は荒野の摂理にて淘汰されるのは彼らには自明の理。
何一つ変わりはしない。
そのはずだった....
錆鎚の戦士の一人が言った。
「金属の擦りあう音が聞こえて来る」
他の戦士も砂が荒野に叩きつけられる喧騒に微かに響く金属音がする事を確認した。
文明の音だ
同胞を見出すチャンスだ。
そう思った。
だが、その巨体は違った。
これは....刃の擦りあう....音だ...
何処かの軍だろう。
わざわざ位置を知らせるとは余程の自信があるのだろう。
だが、我々は滅ぼすのみ。
荒野の摂理を遂行するのみ。
狩りを行おうじゃないか。
だが、歩哨の一人が叫んだ。
「移動都市でも軍でもない!あれはなんだ!」
その目に映ったのは迫りくる巨大なチェーンドライブの刃だった。
その異質な巨体は我々のいる巨岩へ向け侵攻してくる。
荒野の摂理に従う者達とはいえど生存欲はある。
敵わぬ相手に突撃する愚者ではない。
それは巨岩を降る間にも高速で迫りくる。
しかし。
間に合わなかった。
刃が衝突し、降っていた者は衝撃に振り落とされ、降りれた者たちも落石に潰され、その錆びた血をぶちまける。
辛うじて生き残った者は全てを砕いた巨体の全容を見る。
円錐かつ上部を切り取った台地にランチャーを携え、刃は錆鎚の象徴ともいえるハンマーの形容をした鉄塊の先端に、その体の大部分を赤錆色に塗られている。
そしてその体に白地でエンブレムと[ALGEBRA]と。
文明は、国家は、また全てを奪うのか。
邪悪を我々に押しつけるつもりか。
だが、我々は全てを滅するだけだ。
次会う時はその身を鉄屑にしよう。
その後偶々通り掛かったロドス艦が彼らを治療した。
通り掛かった際に艦内への侵入を許したがどうにかこれを鎮静した。
侵入された際、ラスティハンマーの戦士の一人がこう言った。
「我々のシンボルを騙り多くの同胞を殺したALGEBRAの回し者め!」
そう叫んだことに疑問を持った。
様々な場所を旅したロドスといえどALGEBRAという企業や移動都市は知らなかったからだ。
文明に与することはこの今のみという条件付きでの治療の際にそのALGEBRAについて聞き出す事ができた。
おそらくあの傘と同じものだろうという見当が付いた。
あれらは何をしようとしているのか。
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おかしいな、こういう岩なんてもうとっくに砂漠と化していたと思っていたが。
アルゼブラ 整備員の報告
ロドス云々の部分は最低文字数制限に引っかかったため付け足した部分です
本当のラスティハンマーはこんな事しないし言わないしロドスが危険地帯にわざわざ踏み込んでくるとも思えないため完全な蛇足です。
申し訳ない。
今回移動都市は出てきませんが、荒野をさすらい巨岩を起点とするのは十分移動都市としての要件を満たしていると私は考えます。