ヴィクトリア。
広大な領土と資源を持ち、拡張主義を持つ国家。
しかし、かつて統治していた王はいない。
テレシス軍、テロ組織ダブリン、そして自救軍。
三者が睨みを利かせている。
その首都ロンディニウム。
自救軍にロドス一行が加わった際にある噂が三者に流れ始める。
謎の移動都市らしき構造物のことだ。
強力な毒性を持つ金属の粒子を振りまく傘。
ラスティハンマーを襲ったALGEBRAと書かれた鉄塊。
不明な存在がこのテラを闊歩していることに不安を覚える者もいた。
しかし、今は目の前のことに注力するべきだ。
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カズデル、マンフレッドとの戦いが始まろうとしている。
ホルンがヴィクトリア兵を従え、攻撃をかけようとする。
マンフレッドが振動を起こし城壁から振り落そうとする。
タイミングを伺うホルンと兵士達。
その時だった。
ズゴァッ!
マンフレッドの背後遠くの城壁が突然吹き飛ぶ。
強烈な振動に両者は必死にしがみつく他なかった。
予期せぬ破壊に遂にどうにもならないことを理解し、暴走するに至ったか、とホルンへ叫ぶ。
が、ホルンは知らない、そもそも城壁を吹き飛ばすものを保有していない、と馬鹿正直に話す。
城壁の一部を崩せはするが、丸ごと吹き飛ばすのはどう逆立ちしたって出来ないからだ。
なんと苦しい言い訳だとマンフレッドが言い放ったその時。
何かが飛来する影を見た。
それは城壁、ロンディニウム市街構わず無差別に爆発を起こした。
その影響は移動都市内部にも波及した。
あちこちで崩落が起き、圧潰するパイプラインの音がけたたましく響く。
城壁の外を監視していたマンフレッドの部下が叫ぶ。
「不明物体発見!物体は六脚の走行装置に三連装砲を二門!それと巨大な板が三連装砲一門につき三枚!板の下面先端部にそれぞれに砲を懸架し、上部からは飛行物体を多数飛ばしてきます!中央の区画にBernard
and Felix Foundation の文字が見える!恐ろしく大きい!こちらに全砲を指向中!反撃の指示を!」
これの接近に何故気づけなかった?マンフレッドは慌てた。
これはヴィクトリア、ロドス、自救軍には出来ない芸当だ。
マンフレッドは不明物体への副砲、主砲の発射命令を下した。
それと同時に不明物体もその砲を発砲した。
不明物体の砲撃は副砲、主砲を狙い飛来する。
その中でもホルンとマンフレッドは剣を交えていた。
城壁、市街に次々と着弾していく不明物体の砲撃。
決着が付く。
制御室に砲撃が着弾。
城壁が崩壊を始める。
ホルンは既に満身創痍の状態にあった。
マンフレッドは満身創痍ながら立ち続けるホルンに驚愕すると共に尊敬と再戦を宣言した。
マンフレッドは自軍とともに撤退しようとした。
そこへ砲撃が。
両者城壁と共に吹き飛ぶ。
マンフレッドは自前の耐久力で落下に耐え、ホルンはロッベンによって救出された。
砲撃は移動都市の駆動部に着弾。
動きを止める。
次を受ければ都市が崩壊しかねない。
そう思った時だった。
濃い霧が突然不明物体の前に急速に発達する。
そして数十秒後、消えるように霧が晴れると不明物体は姿を消していた。
この事はトランスポーターを通じ、他の国家へも伝わった。
「ロンディニウムでの戦闘に不明物体が砲撃を加えた」
「Bernard and Felix Foundation とはいったい何なのか」
このような内容がサルカズとの戦闘よりも大きく報じられた。
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BFF社 社内報 所属不明AFとの戦闘
我が社の保有するAF、SoMが不明AFとの戦闘を行った。
濃霧がSoM左舷側に発生しその後晴れた先に不明AFを視認。
小口径砲を中心とした武装をしており然程脅威とはなりにくいとの見解を情報部門は出した。
また望遠観測からAF内部で戦闘が行われている事が判明している。
更に砲撃を加えたところ停止。
調査のために突入部隊を離陸させようと発艦準備を行ったが、再度濃霧が発生、晴れると不明AFは消失していた。