狂人号。
またの名をスタルティフィア。
エーギルから来た技師により設計図がもたらされ、海の脅威に対抗する戦力を備え、それ以外の者たちに対しての抑止として建造された。
アビサルハンター達をエーギルへ帰す足掛かり狂人号を探すためイベリアは裁判所から審問官達を、ロドスからケルシー女史を派遣した。
恐魚の巣窟となったイベリアの目を登り、恐魚を退けつつ目を起動し、狂人号の位置を特定する。
アビサルハンター達とアイリーニを乗せた船は狂人号へと進む。
船長、執政官ウルピアヌスとの確執等を経て一時協力を結び今アマイアの意志を継いだシーボーンと対峙する。
澄んだ静かな海、夜空を埋める星、そして聖像のようなシーボーン。
シーボーンの攻撃の余波で既に沈みかけようとしている狂人号。
グレイディーアが隙を見せたシーボーンに矛を下ろそうとした時だった。
何か異質な気配を感じた。
それはシーボーンも船長達も同じだったのかその気配のする方向を見た。
アイリーニはよく分かっていないようだったがその方向を見つめる。
その先は海霧。
そこに赤い光が灯った。
その瞬間海霧から水色の光条が海面すれすれを高速で飛来し、
喫水を切断した。
あまりのことに思考が追いつかない。
アイリーニが喫水線を確認すると光条の当たった部分はぱっくりと穴が開き海水が流れ込んでいる。
海霧を見ると赤い光の灯る大きさと輝きが増している。
次には何かが海霧から多数飛び出してくる。それは素早く飛来し甲板構造物を吹き飛ばす。
何発かこちらに飛来してきた際ハンドキャノンをそれ目掛けて撃ちなんとかこれを凌ぐ。
不明な物に対応している隙にシーボーンは自身が開けた穴から船内へ落ちる。
これを追おうとした時海霧の光の正体が姿を現す。
星の光に照らされたそれは狂人号を超える金色の船体を持ち赤い複眼を持った船だった。
ただそれはエーギルも知らない形をしていた。
船体本体は海面に浮かばず、幾つかの浮きと海面下に覗く翼で浮いている様だった。
また、動力は後部の光がその役目を果たしているらしい。
アビサルハンター達はまだ知らぬエーギルによって秘匿されていた海神の一つかと考えたが、それからは海の匂いはしなかった。
それは船長の「海神....ではないな」という呟きが補強した。
それは狂人号を品定めするよう旋回している。
狂人号以上のあの巨躯であれほどのスピードと機動性を持っているとは。
そんなことを思っていると側面が一瞬光り船首をこちらに向け吶喊してくる。
更に船首の浮きからあの光条を連射してくる。
光条は船体を切り刻む。
「ぶつける気だ!何かに捕まれ!」
高速で近づく黄金船。
近づく程に狂人号をとのスケールの違いを実感する。
遂に衝突し船体を軋ませる音が黄金船の推進音に混じって響く。
しかし黄金船は光条を展開しまるで異物が無かったといわんばかりに狂人号を真っ二つに切断し海霧へ突入していった。
その際の衝撃に耐えられずアビサルハンター達や船長、アイリーニは海に叩きつけられた。
また船内へ逃げたシーボーンは吶喊時の光条に焼き尽くされ塵すら残さなかった。
アビサルハンター達とアイリーニは海面へ叩きつけられた衝撃で気を失った。
アイリーニは気がつくと何処かの海岸に流れ着いていた。
傍にはアビサルハンター達がまだ気を失った状態で寝かされている。
状況から見るに船長と副船長がこれをしたらしい。
船長がアイリーニに話す。
「イベリアはあんなものを建造したのか」
「いえ、あの規模の造船は静謐の後からは一度も行われていません。そもそもあれほどの大きさのドッグはイベリアにはありません。」
「光条と飛行物ついては」
「....分かりません。あのような規模のアーツや兵器は見たことも聞いたこともないです。」
「では、そこのエーギルにも聞いてみるとするか」
船長が目線を移すと、グレイディーアが目を覚まし、こちらを見ていた。
「...残念ながら私にも分からない。」
「お前たちのことはあまり信用に置けないが、その言葉を一先ず信じるとしよう。」
スペクターとスカジも目覚めたため、イベリアの目に向かって歩き出す。
狂人号のあらましの報告と審問官の安否を確認しに。
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インテリオルAFスティグロ一時消失す!
カラードとインテリオルはAFスティグロが作戦中一時消失していたことが発表された。
BFF第八艦隊の殲滅作戦中海霧へ突入したスティグロは反応を消失し、作戦終了後、再度濃霧から出現した。
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この船は一体どこのものだ?
見たところ軍艦らしいが沈みかけだ。
どこの企業にもない設計をしている。
しかし今時木材を使用した設計とは。
いったい何を考えているんだ?
スティグロの記録より
船長が狂人号の内部を区分けしてウルサスやリターニアと呼称していたので多分移動都市判定でいいでしょう。
潜水艦を国家と言い張るアニメもありますし。