無窮の果てに   作:雀盆

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教養無さすぎて誤字脱字、句読点の位置を直してもらうためにチャッピーに直してもらってます。
直近の数話だけ…
文章は全く変わってないので、AIに作成してもらった作品ではないです。ご理解頂けると嬉しいです。




天から降り注ぐ光の柱

天から降り注ぐ光の柱

「なんで逃げなかった?」

 

 シキの視線の先には今も尚、槌を振るうドワーフの男。

 男は今朝出会った至高の武器を前に、自身に眠る鍛冶師としてのプライドに火がついた。

 ──今の自分に作れる最高の剣を造りたい。

 憧憬を前に、この気持ちを完成した姿を忘れない為に、竜から逃げずに鍛造する。

 

「なんじゃい。預けていたモンを取りに来たんなら左の棚に置いてある。儂は今忙しいんだ」

 

 ギュルスはシキの言葉に振り返ることなく答える。

 シキは言われた通り、自分の武器を取ると工房を後にする。ギュルスの背中から伝わる鬼のような闘気で、シキは大体を理解した。

 

「いい出来だ。整備ありがとな。─────造れるといいな。最高の武器」

 

「フン!こちらこそ感謝する。お前さんのおかげで夢が漸く叶う」

 

 もうすぐ完成するのだ。

 儂の長年の歴史の集大成をここに再現する。

 主神に魅せられた神器を想起する。

 神に魅せられた身体に30年挫折を繰り返して、神の元を離れた。

 儂には到底造ることは不可能だと理解したのだ。

 この30年、無理だと理解しながらも造り続けた。

 作業に没頭していないと、自分の才能の無さを自覚してしまうから。

 儂には新しいものを生み出す才能がなかった。

 

 だからこそ、凝り固まったこの頑固な頭を融解するきっかけを与えてくれたお主に、儂は勝手に救われた。

 お主の持ってきた武器を見て儂は理解した。

 頑固な親父らしい思考だ。

 本当はもっと簡単だったのだ。

 神器を前に儂も造りたいと、そう思わされていた。

 新しいモノを作らなくていい。

 

「己の心を形に残せ──か」

 

 頑固な鍛冶師は完成の近い剣のために鉄を叩く。

 燃やされた闘志と己の憧憬を形にする。

 熱気の籠ったその部屋から、鐘楼のように鉄を叩く音が響く。

 

 

─────────────────────

 

 

 竜が沿岸に到達する。その長い首を持ってレルネーの街を進撃する。

 怪物に立ち向かう傭兵たちは、既に剣を落としている。

 自分たちの努力の悉くを、竜は踏み散らかす。

 レルネーを守る傭兵の闘志はとうに崩れ去るなか、一人の青年は絶望を前に立ち向かう。

 

「よせ!もうこれ以上はお前の身体が持たないぞ!」

 

 誰かの声が青年に向けられる。それでも青年は諦めず立ち上がる。

 何度炎を吐かれても、何度その首を振り落とされても青年は血だらけになって立ち上がる。

 

「俺が……俺がやらないと誰がこの街を守るんだ!俺はレルネー最強の剣士アンドラ!俺は俺の手で俺の故郷を守る!」

 

「はァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

 最後の力を振り絞り、振り下ろされる首を切り落とす。

 竜は切り落とされた事実を受け入れきれず、悲鳴をあげ暴れ回る。

 アンドラの偉業に歓声が起きるが、それも一瞬のこと。その巨体から流れ出るのは血ではなく泥であった。

 泥は一通り流れ出ると止まり、首を再生させた。

 アンドラの心が砕かれる音が幻聴として聞こえる程に、傭兵の男らに絶望を走る。

 

 既にアンドラに剣を握る力すら残っていない。

 逃げ出すことは許さない、と自分を奮い立たせる。

 アンドラの雄叫びを嘲笑うかのように、竜は3つの首から太陽に匹敵するレベルの熱を抱えた炎を吐く。

 

 空気が燃えた。

 空間全ての水分を蒸発せしめた熱は、アンドラの身体を溶け焦がす。

 炎によってグツグツと煮え滾る地面。

 アンドラは自分の無力さに自嘲する。

 結局、俺は何も出来なかったことに。

 

「────あぁ、俺は英雄にはなれなかったか」

 

「そうでも無いさ。君の声は間違いなく人々に夢を見させた。結果がどうあれ、君はこのレルネーの街をたった一瞬でも救ったんだ」

 

 アンドラを焼き尽くす迫る炎を、一筋の銀閃が断ち切る。

 アンドラの前に着地したシキは正しく一人の青年(英雄候補)を救ったのだ。

 

「もう大丈夫。ここからは俺の領分だ。あとは俺に任せろ」

 

 シキは死に体のアンドラへ、不浄と再生の力を持つ聖火の風を当てる。

 完全でなくても少しでも癒せる程度のものだが、確実にアンドラの命を繋ぐ。

 ヘスティアにアンドラを任せ、安全な場所まで離れるように告げる。

 

「さて、大人しく待ってるとは随分良心的な蛇だ」

 

 シキを見つめる竜は不思議な胸中にあった。

 目の前にいるハイエルフに、己の心の奥底に眠る存在が奇声をあげる。

 

「お前、ナルキソスって名前なんだな。慕奪者(さんだつしゃ)なんて大層な名前、お前には不釣り合いだろう」

 

 シキの目に、目の前で佇む竜の生態情報が流れ込む。

 

簒奪者『ナルキソス』

 8つ首の竜の魔物に、精霊の種子を植え込むことで精霊化した。

 神性が付与されているのは神の力(アルカナム)が含まれた泥による影響。

 ケイオスタイドによって汚染された穢れた精霊『ナルキソス』

 

 シキの持つ情報と感知した情報を元に、目の前の竜について纏められる。属性は火と毒。

 

 侵食する泥に触れれば呪詛(カース)による生体汚染か。ヘスティアが触れたら即ゲームオーバーだな。

 それにしてもどうするか。

 アンドラが首を落としたのに3秒程で再生した。

 よくある英雄譚だと、同時に8つの首を落とすってのがセオリーか。

 時間を掛ければ掛けるほど、彼奴の足元から溢れ出す泥による侵食は広がり、レルネーは終わる。

 毒は浄化で消せるから無視して突き進むべきか。

 いやまずは──

 

「小手調べといくか。こちとら公式戦なんだ。簡単にやられてくれるなよ」

 

 此処に来る前に彼奴を取り囲むように、魔力を込めたナイフを設置した。

 始点となる魔力のパスを繋げれば、いつでも発動できる。

 宝石魔術を模倣した簡易な設置魔法、故に威力は低い。陽動くらいにはなるだろう。

──Anfang:雷霆(ケラウノス)

 

 八方から首へと放たれた雷撃はナルキソスの体表を軽く焦がす程度。

 しかし、本命の雷撃による痺れによって、陽動として上手く機能していた。

 詠唱と共に接近していたシキは神影(みかげ)を振り抜き、ひとつ、ふたつとナルキソスの首を切り落とし、慣性に従いながら三本目へと肉迫する。

 ナルキソスは声にならない悲鳴をあげながら、目の前の脅威から身を守るために、毒の大気で自身の体表を覆う。

 まだ魔力制御が上手くないLv1のシキには魔法の同時操作など出来るはずもなく、聖火(ウェスタ)に切り替えるために、一旦ナルキソスから離れる必要があった。

 

 ナルキソスの吐く自然毒は不治の猛毒である。

 毒に侵されれば治ることの無い神経麻痺と内出血を引き起こすことになる。

 聖女のような治癒魔法による完全な治療か、シキのような聖火(ウェスタ)による自身を燃やし続けることで、その毒を中和していく以外に治療法がない。

 

 シキの魔法は決まった形がなく、無形を持って場面への最適化された万能の魔法とも言える。

 雷霆を纏うことによる自身の身体強化、雷霆は雷ゆえの破壊力と速度を持ち、雷の性質を上手く利用する。

 事前にAnfangにより自身の魔力を帯びたモノに再度、パスを繋ぐことで遅延させて魔法を放つことが出来るチートもの。

 欠点は、シキが遠隔で魔法を発動させる場合、シキから放たれる魔法よりも、威力や速度が減衰するというもの。

 

 聖火は、何者にも塗りつぶすことが出来ない不浄と再生を持つ。それでいて、退魔として悪人を滅する炎として、対象を燃やす権能すら持ち合わせている。

 故に、シキは身体強化、設置魔法、回復、理論値で長文詠唱にも匹敵する魔法、場面に合わせた魔法の変形、と1つの魔法の中に複数の力が併せ持った万能魔法ということである。

 

 どっか(未来)のエルフもにっこりの優れものである。

 これも偏に、シキの情報に基づく想像力の豊かさによるものだ。

 ここだけの話だが、未来の山吹色の髪をしたエルフがシキの魔法を行使しても理解が及ばず、ただの身体強化魔法と回復魔法としてしか発動しないことに、1週間程落ち込んでしまうことは遠き未来の話。

 

 話は戻るが、つまりシキはその気になれば雷の武器も、長文詠唱魔法のように雷を収束させた極大魔法を放つことも、電位差で移動する瞬間移動も可能にすることが出来る。

 加えて、ハイエルフの種族故に魔力消費も制御も人並みよりも優れている点を含め、Lv1でありながら上位レベルを軽く圧倒するくらいの力を持ち合わせている。

 プラスして、シキは育ち故に世間のエルフの常識から掛け離れている近接戦を好む傾向にあるため、エルフだからと近接戦に持ち込めば勝てる、と思い込む敵を逆手に取ることもできるのだ。

 

 また、移動速度においても雷を纏うことにより、自身へ過分な電気信号を行うことで、人間の反応速度の範疇を超えて人体を無意識に動かすことも出来る。

 負電荷から正電荷へと高速で流れる雷の性質を利用して、避雷針としての役割を持たせた電位(魔力)が帯電しているナイフへと転移したような速度で移動することも可能なのだ。

 

 近遠両方優れた魔法剣士であるシキに死角としてあるなら、対人の経験の方が多く、魔物に対するプロセスが数少ないということだろうか。

 極東に里がある時点で、刀の使い方は武人として完成している。魔法は言わずもがな。

 ただ、今まで狩りは里の者が行い、外敵は率先して即位する前だったシキが相手していた。

 倒し方が分からないのではなく、人間では無い相手に対する立ち回りが少し、ほんの少しだけ辿々しいだけのものだ。

 

 既に2つの首を再生し終えた毒竜は、屋根の上からこちらを見上げるシキを16個8対の目で睨みつける。

 少しの静寂が訪れたが、毒竜から放たれる猛火によって静寂は直ぐに掻き消された。

 シキは屋根からまた別の屋根へと飛び退いて、毒竜の意識をシキへと引きつける。

 シキが向かう先は毒竜が進んできた沼へと続く道。

 毒竜の意識を逸らさないように、所々で雷霆によるチクチク攻撃がナルキソスを苛立たせる。

 

 捌くことは簡単だが、如何せん8つも首を再生される前にあの硬い体表を貫いて切り落とすなんてマネ、今の俺じゃ無理だな。

 毒による対処はさっき試した。

 俺の聖火(ウェスタ)であれば、あの空間での戦闘は10秒は続けられる。加速度によって加わる力でゴリ押しで7秒あれば首を6は落とせる。

 理論値最大の速度で彼奴の物理攻撃を無視して突貫して7秒。だが、彼奴の足に滞留する泥が邪魔だ。

 

 ケイオスタイド…なんであんなものがこの世界に。

 不死とは言われてるが、少なくとも不死だから再生するなんて大層な竜ではない。

 首を全部落とされればもちろん死ぬし、身体を損傷され尽くされれば死ぬ。

 ケイオスタイドは本来、女神ティアマトが持ちうる権能の1つ。

 黒泥に触れた者を細胞強制(アミノギアス)による眷属化する泥だ。

 黒泥(ケイオスタイド)がある限り、彼奴の存在を証明し続けるか。

 それに、あのローブの男の姿も見えない。第2段階とやらも気になる。

 

「極光は収束する──事象解放(システム)雷霆『白雷望星(びゃくらいほうせい)』」

 

 白雷望星による爆音と共に、天から毒竜を貫く白の光柱。

 魔物であれば核となる魔石があるだろうと踏み、その巨体の心臓がありそうな付近目掛けて、雷を収束させた光を天から降ろす。

 膨大な熱により身体全体の水分を消し飛ばす。

 内側から水分となる血もリンパ液も水も全て急速沸騰し蒸発されたことで、毒竜は悲鳴をあげる暇もないままその巨体を地面に倒れさせる。

 本来の毒竜、史実のナルキソスであれば、内側の肉も内臓もドロドロに溶かし血液すらも蒸発した状態。

 死ぬことは確定しているが、黒泥に倒れ伏すナルキソスは違う。

 黒泥から供給される魔力によって、自身の体の再生を始める。

 

「やはり再生するか───まぁそんな暇与えないがな」

 

 シキは深く考えるのをやめた。

 再生するならその傍から蒸発させる。

 魔物に死を恐れる感情がないならともかく、目の前の魔物は対話が出来るかは不明だが、意思があることは確か。

 なら、耐え難い苦痛を与え続ければ再生する気力も失せるだろうと考えたのだ。第三者が見れば嬉々として竜を虐めている極悪人である。

 

 しかし、毒竜が生を諦めても黒泥(ケイオスタイド)がそれを許さない。

 

 黒泥の権能を持ってして毒竜の生態を、白雷望星と同じ電位の身体に作りかえる。

 同じ魔法を同じ威力で6度も浴びせられたら、さすがのナルキソスも嫌でも学習する。

 頭に響く母の言葉に従い、泥を被り身体を変体する。

 その様子を見ていたフードの男が目論んでいた第2段階とやらに、図らずも自然とナルキソスは移行する。

 

「もっと踊るのだ!あの方に認めてもらうためにも!お前には役立って貰わねばな!!」

 

 

 

 

 




キャラや土地のイメージがハマるようにAI絵を描いて貰ってます。
自分で文字送って創ってもらうだけなのに上手く意図が伝わらないので苦労してます笑。
まぁ、今のところ挿絵として扱う気はないので、誰か絵の上手いお方にシキとか描いて貰えるとうれちい。

AI絵挿絵で使っても気にしない人ってどれくらいいるのでしょうか

キャラのイメージとしてAI絵を挿絵とし利用しても問題ないか?

  • 問題ない
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