はじめましての方ははじめまして、お久しぶりの方はお久しぶりです。月の餅です。
対戦よろしくお願いいたします。
「あー……良かったぁ」
流れる血は、ゆっくりとその勢いを弱めて。
暗転していく視界は、もはや走馬灯すら映さず。
「この言葉は絶対、嘘じゃない……」
最期の最後に伝えられた「愛」を噛み締めながら、
アイドル、星野アイは静かに息絶え「おはようございます」。
「……へ?」
「どんな状況でも挨拶は欠かさず。それがトップアイドルへの道、すてっぷ1です。そしてーーーー芸能界での挨拶は常に『おはようございます』!」
いや誰だよアンタ。
アクアは泣き腫らした目を一瞬、ほんの一瞬だけそちらに向けたーーーーが、すぐさま瀕死の母親に向き直る。
不審者を相手にしている場合ではないのだ。
「アイ!!アイ、アイ!!!!」
「ママ!?何今の声、ねえ!!!ママ??!!!」
「む……ガンスルーは傷付きます。ですが一刻を争うので不問ですね」
そう言うと不審者はこちらに歩み寄り、しゃがみこんでアイに何かをーーーーーあれは、機械?
「ちょ、何を!?」
「アイさんは、私にとっても越えるべき壁ですから。ちょっと貯蓄を崩してきました」
「だから何のために?!」
「じゃーん。サーヴァントユニヴァース最新鋭の技術を結集した生命維持装置vol.1192.3150です。超軽量のペンダント型、かつ活動時間はスーパーロングな20年間。安心の保証付きでお値段なんとスペースシャトル7機分くらい。貯金の99%が消し飛びましたが、性能は折り紙付きです」
「は???」
何語?これ、何語???
アクアの困惑した顔を見て、不審者は視線を左右に泳がせる。どうやらクソ真面目にわかりやすい説明を考えているようだ。
「ええと、つまり……ジェットはアイドル的にどうかと思って、それで……」
「手短に言うと!??」
「あ、とにかくこれ着けとけばすごい長生きできます」
「お願いします!!!!」
即答である。
サーヴァント……なんたらが何かは知らないが、アイが助かるならそれでいい。
意味不明な物でもなんでも縋るしかないのだ。
なにせ元医者の自分が診て「これはやばい」と判断したのだから。
不審者は大きく頷くと、機械を接続しながら静かにこう言った。
「ええ、もちろん。それにーーーーーマスターの親族を助けるのに、理由はいりませんから」
ーーーー呼吸ができている。
心音が聞こえる。
そして、とても、あたたかい。
(あれ。……私、生きてる?)
アイはゆっくりと瞼を開けた。
「……あ」
まっさきに視界に入ったのは、金髪。
アイが愛する息子と娘。その二人が、すやすやと寝息を立てている。
うっすらと見える涙の跡からすると泣き疲れたのだろうか。一応確認してみるが、しがみつくように眠る子供たちに外傷はなかった。
「はー、よかったぁ……」
安堵のため息をついてから、二人を抱きしめる。
とくん、とくんと脈打つ心臓。柔らかな肌は温かく、半開きになった口からはよだれが垂れている。
(ーーーーーー生きてる。この子達も私も、ちゃんと)
腹の痛みもない。傷口すら。
じゃああれは夢か、と言われればそれは絶対に違う。刺された感覚も痛みも、確かにあった。
ならば、と。
アイは姿勢を正し、正面に座る少女と目を合わせた。
「あなたが助けてくれたんだよね」
「ひへ、ふぉふふぁふぁひほぉふはほほへは(いえ、そんな大層なことでは)」
「……なんて?」
視点の明記はいりますか?
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いる(side〇〇)
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いる(〇〇視点)
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いらない