チルノと大ちゃん。大妖精に独自設定あります。
朝、起きた私は散歩をしようと思い外に出る。
「やっぱり朝ちょっと寒いな・・・ん?」
玄関を出ると、自宅の正面の門に見慣れた顔2つを見つける。
「詠知!ザリガニ釣りに行くわよ!!」
「チルノちゃん!あんまりうるさいと迷惑だよ!」
「・・・おはよう、2人とも。朝から元気で何よりだ。」
釣り竿らしき糸のついた木の棒を持っている、青い髪の妖精チルノと緑色の髪の妖精大妖精であった。
「ザリガニ釣りか、別に構わないが餌はあるのか?」
「ない!」
「・・・煮干しでも持って行くか、ちょっと待ってろ。」
チルノの案内で餌や道具を持って私たちは近所にある小川に到着した。
「結構いるものだな。」
かなり細い川であるため住んでいる生物はある程度目視できる。チルノがザリガニ釣りをしたがるのも分かるくらい結構な数のザリガニが見える。
チルノは我慢しきれなかったらしく到着次第にザリガニが見えるところで糸を垂らし始めている・・・まだ餌つけてない気がするが。
「ごめんなさい、朝からチルノちゃんの我が儘で・・・」
「全然構わない、妖精は元気で何よりだしな。それにザリガニ釣りも久しぶりだったし、私も楽しめそうだ。」
妖精という種族は自然ある場所にて生まれる存在であり、その性格は得てして自然の気まぐれさを表すように無邪気で純粋、イタズラ好きな性格をしていることが多い。
妖精の中にも力の差があるらしく、自然の少ない妖精にとって厳しい環境でも暮らしていけるほどに力のあるものもいる。それが「大妖精」と言われる種族だ。
目の前の緑髪の妖精も大妖精と呼ばれているが、これは種族名で呼ばれているだけでありしっかりとした名前はない。そもそも妖精は基本名前がないものでありチルノや光の三妖精、リリーあたりの名前がある方が少数派なのだ。
「大よ「翠って呼んでください!」・・・いいのか?」
「大妖精と言われるより、詠知さんが付けてくれた名前で呼ばれたいです。」
「分かった。翠も楽しむんだぞ。」
かといって他の大妖精と一緒にいるときに「大妖精」と呼ぶとややこしいのでそういうときには今のように「
翠も元々十分イタズラ好きな無邪気な子なのだが・・・チルノがその比にならない程度に活発すぎるためそれに振り回されていった結果、いつの間にか常識のある落ち着いた子に変わっていた。不憫。
「とりあえずチルノの竿に餌を付けないとな、チルノー!餌付いてないぞそれ!」
「すごい釣れるなこれ。」
ほぼ入れ食いのようなペースで釣れまくる。30分ほどで一緒に持ってきたバケツの底が見えなくなるくらい釣れた。
「夕食はザリガニのポタージュ*1にでもするか。」
ザリガニの種類はニホンザリガニである。外の世界だと絶滅しかけているらしいが、幻想郷ではアメリカザリガニ等の競合相手がいないため非常に良く繁殖している。
ちなみに外の世界では絶滅したらしいニホンオオカミやニホンカワウソ等も生息している。博麗大結界によって保護された形だ。そういう意味でも幻想郷は理想郷なのかもしれない。
「2人はどうだ?結構釣れたか、ってチルノ、全然釣れてないじゃないか。」
各々ザリガニの見える場所で釣りをしていたため、チルノと翠は近い距離だが私は少し離れた場所で釣りをしていた。2人の元に行き様子を見に行きバケツを覗き込む。
翠のバケツには結構な数入っているが、チルノのバケツを見ても3匹程度しか入っていない。
「すぐ逃げちゃうのよー!」
「ちゃんと挟んでから釣らないと逃げるぞ?ほら、タイミングを教えるから。」
「わっ!」
チルノを持ち上げ腰掛ける私の膝の上に乗せる。寺子屋の先生代理をするようになってから、子ども達への愛着がすごく湧いている気がする。身長的にはほとんど子ども達と変わらない妖精にも同様の先生代理の時のような対応を取りがちになる。
「よく見て・・・まだだぞー?もう少ししっかり挟んでからだ。」
「う、うん。」
「そこ!・・・上手く釣れたじゃないか。」
「・・・ふふん!あたいは最強だからね!」
「偉いぞ~」(なでなで)
「~~♪」
チルノのひんやりとした頭を撫でる。"冷気を操る能力"を持つチルノは、幻想郷最強の妖精を自称している妖精である。そう言うだけの力は実際にあり、スペルカードルールでは自分のスペルカードを所持し霊夢や魔理沙等と「勝負になる」レベルで戦うことができる。つまりスペルカードルールにおいて私より強い、私が弱すぎるだけだが。
翠と比較してしまうと頭はあまりよろしくはないが、祭の際に屋台で能力を活かしてかき氷屋を開き商売をしていることがあり妖精の中では賢い部類では?と思うこともある。無鉄砲な行動が多いのが原因か。
ただチルノは夏に会った際にかき氷をくれたり体を冷やしてくれたりするため、妖精の中では珍しく利点のある存在なのだ。
「チルノは偉いな。夏になるといつも助かっているし。」
「でしょでしょ!あたいは偉い!」
すぐに調子に乗ってどや顔するチルノ。妖精らしくて微笑ましい。
「さ、じゃあチルノも翠も頑張って釣るんだぞ。」
「あ・・・」
チルノを降ろし、元の場所に戻ろうとすると・・・
「わ、私にも教えてください。」
「翠も?でも翠はすごく釣れてるじゃないか。」
翠に裾を掴まれ呼び止められる。だが翠のバケツはザリガニがかなり入っており教えることはないのでは?と思う。
「ダメ・・・ですか?」
「いや全然良いぞ、ほら。」
翠も膝上に乗せ、同じように教える。だが今回は吊るした餌に2匹のザリガニが寄ってきた。
「あ、2匹寄ってきました!」
「同時に釣れそうだな・・・少し待って・・・そこ!お~、2匹同時釣りはすごいな。」
「やった!・・・私偉いですか?」
「偉いぞ~」(なでなで)
「・・・えへへ」
翠も同じように撫でる。・・・なるほど、チルノばかり褒められていたから自分も褒められたくなったのか。チルノの面倒を見る落ち着いた子である翠も、元は無邪気な子のような性格だったのだ。そういった嫉妬心が起こるのもしょうがない。
「む~~、あたいももっと褒めて!!」
「わっ!チルノちゃん!?今は私の番だよ!」
チルノが割り込むように膝の上に座ってくる。2人とも人間で8歳くらいの身長しかないのと私の体格がかなり大きいこともあり、2人同時に座ってもまだ余裕はある。
「割り込みはダメだよチルノちゃん。」
「でもあたいももっと褒めてほしいもん!」
「「む~~」」
「2人とも喧嘩しない。好きなだけ褒めるから。そうだ、後で私の家で釣れたザリガニを使って何か料理でも食べようか。」
2人の頭を撫でながら提案する。2人の釣った分も使えば色々な料理が作れそうだ。ザリガニを使った料理をたくさん食べさせてあげよう。
「いっぱい釣れたら私は嬉しくてその分褒めちゃうかもなー。」
「「!!」」
「・・・負けないよチルノちゃん。」
「あたいが勝つ!最強なんだから!」
「じゃあチルノも翠も頑張って釣るんだぞ、私は見てるから。・・・・・・降りないのか?」
膝の上から一向に動く様子のない2人を見て問いかける。
「このままやりたい!詠知はあたいの頭撫でてずっと褒めて!」
「わ、私も!お願いします!」
「・・・分かった。一緒に丁度良い釣り場所、探しに行こうか。」
このあとめちゃくちゃ褒めちぎった。ザリガニ料理もたくさん食べさせた。腕は撫ですぎで筋肉痛になった。
大ちゃんは本当に情報がないからねしょうがないね。
チルノの大人化バージョンとかもいつか書きたい。
子どもキャラへは気兼ねなく甘やかす詠知くん。
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