とある隠の奮闘が鬼舞辻無惨を苦悩に落とす。   作:狂骨

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あけましておめでとうございます!!新年1発目の投稿です!


その隠 到達する

 

 

『上弦ノ壱』黒死牟。鬼となる前は名家の侍であり、珠世よりも後に鬼になったにも関わらず、持ち合わせていた技術と常時発現させている痣によって無惨に次ぐ強さをもっていた。その強さは上弦の中でも群を抜いており、かつて猗窩座よりも後に鬼となりながらも彼からその椅子を奪った天賦の才を持つ童磨でさえも彼の足元に及ばず、彼の実力はもはや下弦と上弦との差を持たせる程であった。

 

 

◇◇◇◇◇

 

そんな実力を持つ黒死牟は無数の巨大な鉄柱が連なる巨大な修練場にて、その内の一本に一人の隊士を刀で貫き磔にしていた

 

 

磔にされているのは刀鍛冶の里にて炭治郎や、天一郎達と共に戦った霞柱である時透無一郎であった。見ればその左腕は切り飛ばされており、隊服によってきつく締め付けていた。

 

「…無一郎……その年にして練り上げられた剣技…実に見事だ。うむ…止血はしておこう。そしてあのお方にお前を鬼として使ってもらうとしよう。鬼にならば腕などまた生えてくる」

 

そう言い黒死牟は隊服によって切断面を塞いだ結び目を撫でる。

 

 

そんな中であった。

 

「(時透さん…)」

 

黒死牟の背後にある障害物の影から彼を狙う影があった。そこに潜んでいたのは実弥の弟である玄弥である。彼も無一郎と同じく刀鍛冶の里にて炭治郎や天一郎と共に戦った隊士であり、無一郎とも幾度か交流がある。

 

そんな彼は銃を片手に様子を伺っていた。

 

「まともに戦える鬼はもはや私のみ…お前程の男ならば軍隊の者達と同じくあの御方も認めてくださるだろう。仮に失血死したとしても、血に順応できず死んだとしてもそれは宿命…お前はそれまでの男という訳だ」

 

 

黒死牟は時透へと気を向けている。それを見た玄弥は今しかないと感じ、引き金を引いた。

 

__!!!__!!!

 

その場に響く銃声。放たれた弾丸は全て黒死牟へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

だが、黒死牟はそれをすでに見抜いていた。

 

「そうは思わないか?お前も」

 

弾丸は黒死牟へと当たることはなく、気づいた時には既に黒死牟の身体は玄弥の背後へと立っていた。

 

「く!?」

 

咄嗟に玄弥は振り向くが、それよりも早く黒死牟は刀を抜き去っており、彼が気づいた時には___

 

「がぁ…!?」

 

__その胴体は真っ二つに切り裂かれていた。

 

「玄弥!!」

 

無一郎の声が響き渡る中、真っ二つにされた玄弥の身体からは大量の血が吹き出し、その場に倒れた。

 

だが、玄弥は長きに渡り鬼を喰らうことで肉体を強化しながら戦ってきていたため、まだ死んでなどはいなかった。

 

「ほぅ?両断したがまだ生きているとは貴様…鬼喰いか。数百年前もお前と同じく鬼を喰らい戦っていた隊士もいたものだが、其奴は胴を切られ絶命したな。お前の場合は首か?」

 

その言葉と共に黒死牟は刀を玄弥へと向ける。

 

「お前の様な鬼もどき…生かしておく理由はない」

 

その言葉と共に再び黒死牟の腕が刀を握り、玄弥へとトドメを刺そうとした。

 

 

 

 

 

 

その時であった。

 

 

___【風の呼吸】[肆ノ型]“昇上砂塵嵐”__!!!

 

前方から風の刃が迫ってきた。

 

「!?」

 

その刃に気づいた黒死牟は咄嗟に避けると、玄弥の目の前で着地したその影を見て驚きの声を漏らす。

 

「…ほぅ?風の呼吸…か。これもまた懐かしい」

 

「うるせぇよクソが。よくも俺の弟を切り刻んでくれやがったなぁ…!!!!」

 

それに対して玄弥の前に現れた影は恨みの込められた図太い声と共に黒死牟へと目を向ける。

 

そしてその姿を見た玄弥も驚きの声を上げた。

 

「兄ちゃん!!」

 

そこに立っていたのは玄弥の兄である風柱『不死川 実弥』であった。

 

再び合間見えた鬼狩りが両断した男の兄弟である事を知ると黒死牟は再び驚きの声を上げる。

 

 

「兄弟で鬼狩り…か。次々と昔の記憶を蘇らせる組み合わせだな」

 

 

 

 

 

その時であった。

 

 

「どろっシャァァァァァァ!!!!!」

 

「「「!?」」」

 

突如として巨大な叫び声が響き渡ると共に背後の壁が破壊された。その音にその場に立っていた全員は驚き、その場へと目を向ける。

 

「別の柱…か?」

 

実弥と同じく黒死牟も突然の闖入者に驚くと共に新たに刃を交える相手に胸を高鳴らせながら振り向いた。

 

 

すると

 

「わぁ〜!!大丈夫ですか!?二人とも!!」

 

「!?」

 

突如として背後からその場にいない第三者の声が聞こえた。

 

「(なんだこの速さ…!?)」

 

自身でさえも捉えるどころか感じられない程の速度で現れた闖入者に驚きを隠せず、その姿を見るべく黒死牟はゆっくりと振り向いた。

 

 

 

そこには___

 

 

 

____黒死牟が相手にした隊士や乱入してきた実弥とは異なり、真っ暗な隊服に加えて黒子のような顔隠しをかぶっている隊士『隠』の姿があった。

 

更に振り返った時には既にその姿が黒死牟の目の前まで迫っており、強靭な腕を握りしめながら二の腕を自身の首元へと向けていた。

 

「なに!?」

 

黒死牟が驚きの声を漏らした時にはもう遅かった。迫っていた二の腕がゆっくりと黒死牟の首へと差し込まれる。

 

 

「内の大事な柱に___」

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁぁぁぁにやってんですかぁああああ!!!!!!ホワッタァァァァ!!!!!」

 

 

巨大な叫び声と共に二の腕が振り回され、ラリアットした黒死牟の身体を吹き飛ばし目の前の壁へと叩きつけたのであった。

 

 

 

「「「「ええええええええええ!!!!!????」」」」

 

その光景を見た4人は信じられない程の声を上げる。

 

すると、黒死牟をラリアットで吹き飛ばした隠は実弥の目の前に着地し、その後ろ姿を目にした実弥は目を大きく開く。

 

「上弦の壱を素手で…まさかテメェは…」

 

「大丈夫ですか皆さん!!」

 

実弥の前に降り立った影は即座に振り向くと懐から大量の包帯や治療薬を取り出す。

 

「すぐに治療します!絶対に死なせはしませんよ!!!」

 

現れた最強の隠 天一郎はそう宣言しながら元気溌剌な声を上げるのであった。

 

 

 

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